雛里のラブラブご主人様計画〜プロローグ〜
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彼女の名前は鳳統。真名は雛里と言う。

 

はわわ軍師、あわわ軍師と言う蜀の二代軍師内の一人で、戦略に関しては他国の軍師でも敵わない。

 

容姿は幼子のような純真無垢は可愛らしい姿で、何かあるとすぐに「あわわ」と言って隠れてしまうような、そんなうぶな心の持ち主である。また、たまに普段とは違う、腹黒い発言を言ってしまうこともあるが(例「ちんこもげろ」「死にやがれですぅ」)それもまた、彼女の魅力の一つである。

 

そんな彼女の大好きなのが、ご主人様、つまり北郷一刀だ。

容姿もさることながら、他人を気遣い、そしていざという時は皆が驚くほどの知略を発揮する。その姿に、雛里は当然、他の武将たちも骨抜きだ。

 

しかし、雛里は他の武将とは違う。

 

雛里の目標は一刀の妻。今のうやむやな関係に満足しているわけではなかった。

 

しかし、雛里は今まで男性に恋したことがない。

 

なので、雛里の恋の道は、人とは違った棘の道を歩んでいたのだ。

 

これは、あわわ軍師が己の知略を持ちいり、一刀とラブラブ生活を実現させようと奮起する物語である。

 

 

 

 

 

今回は主人公である雛里の一日について説明しよう。

 

 

 

 

 

 

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朝、雛里は早い。

 

ベッドから上半身を起こすと、可愛らしく背伸びをして、そして小さく欠伸を漏らした。雛里は夜も早く寝て、そして朝も早い。まさに健康。まるで子供みたい。

雛里はせっかく起こした上半身を再びベッドへ戻すと

 

「・・・おはようございます。ご主人様」

 

と、雛里のベッドの天井に張ってある一刀の写真に挨拶をした。

 

真桜が作った『かめら』と言うもので取った、一刀の『しゃしん』だ。写真の中の一刀はにっこりと雛里に微笑みかけていた。

その笑顔を見て、雛里は一瞬、少女とは思えないほどのすけべな笑みを浮かべた。

 

雛里は垂れてしまった涎を拭くと、今度はきちんと起きあがり、今度は鏡の前に立った。そして、毎朝恒例のチェック。

 

「身長は・・・・少し伸びた気がします。胸は・・・・うん。きっと明日には大きくなります」

 

そう自分に言い聞かせて、雛里は着替えるためにタンスを開けた。

 

中には自分の私服、仕事服、帽子など普段から着るものが並んでおり、そして開いた扉にはこれまた一刀の写真が貼られている。ちなみに、稽古の後で上半身裸で水浴びをしている姿だ。

 

「あわわ・・・ご主人様、格好良いです」

 

思わず見とれてしまう雛里。しかし、今の自分は寝巻姿であることに気がついた雛里は、少し恥ずかしそうに頬を染めた。

 

「ご主人様・・・私の寝巻姿を見ないでください・・・」

 

雛里は乙女である。なので、写真であろうとも、一刀にだらしのない姿を見られたくないのだ。

 

雛里は自分の服を取りだすと、次はその隣にある更衣室の中へと入って行った。

 

ちなみに、武将たちの部屋には更衣室、つまり化粧室のような物が設置されており、毎朝お化粧やお洒落を欠かさないのだ。

普通の武将の更衣室は、鏡台に化粧用具が置いてあったりと、至った普通なのだが、雛里は違う。

横びらきのドアを開けると、そこは雛里の誰にも見られたことのないプライベートルーム。

 

「あわわ・・・今日もじっくり私の着替えを見てください」

 

なんと、そこには鏡はなく、あるのは四面中、いや天井もあるのだから五面中に張られている一刀の写真。もしくは、一刀の服、一刀の使用済みタオル、一刀の筆、一刀が書いた雛里宛ての手紙などなどが置いてあった。

 

通称、ご主人様ルーム。

雛里のプライベートルームだ。

 

雛里は写真の一刀の視線を気にしながらも、まるでストリップガールのように、妖艶に脱いでいく。まぁ、幼児体型だし、全然興奮しねーけど。・・・・・おっと、失礼。誰か来たようだ。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

 

と、ともかく雛里のないすばでーを写真の一刀に見せつけるように脱いで、そして着替えていく。いや、本当に綺麗だ。胸もでかいし、可愛いし、胸もでかいし、綺麗だし、胸もでかいから、ほんと見てるだけで興奮してくる。

 

しかし、それは雛里も一緒。

 

「あぁ・・・恥ずかしいところをご主人様に見られてる・・・・」

 

ぽっと、頬を赤らめる。

 

 

 

 

 

 

―――そして雛里は、賢者タイムへと移行する。

 

 

 

 

 

 

 

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昼、雛里は朱里と一緒に仕事をしている。

 

しかし、今は平和。三国も平定され、仕事と言えども、一刀の街の防犯や、政など、戦時中とは比べ物にならないぐらい簡単な仕事だ。それに、雛里たち以外の他国の軍師も仕事を手伝ってくれるので、結局は仕事らしい仕事はあまりない。

 

なので、朱里と雛里の仕事と言えば、一刀が主人公の801本や、ヒロインが自分たちの創作物語を描くぐらいだった。また、お茶を飲みながら、朱里や月、他国の亞莎や風と言った、比較的大人しくて、それでいて一刀が大好きなメンバーで、のんびりと一刀のことを話している。

 

「ねぇねぇ、雛里ちゃん。どうして雛里ちゃんはご主人様の寝言や下着の色まで分かるの?」

 

「あわわ、乙女のいんすぴれーしょんですぅ」

 

「いんすぴれーしょん?って一体何なんですか?」

 

「きっと、お兄さんの国の言葉なのです」

 

「えっと・・・・よくは分かりませんが、相手のことが分かってしまう力らしいです。「みえる!私にも見えるぞ!」と言っていました。確かにゅーたいぷです。私はきっとにゅーたいぷなのです」

 

「はわわ!凄いね雛里ちゃん!」

 

「凄いです。わ、私もにゅーたいぷになりたいです」

 

「風もホウケイを使ってにゅーたいぷになるのです」

 

と、ワイワイガヤガヤと盛り上がる。

 

しかし、実際は雛里は自分の部屋に作った隠し通路を通って、毎夜一刀の寝顔を見に行っているだけなのだ。下着の色は、ちょっと雛里が我慢出来なくてめくってしまっただけ。

 

しかし、もし運悪く、他の武将とのラブシーンの最中だった場合は、雛里は窓から眼だけを出して、その光景をただじーっと見ている。何とも健気なことだろう。

 

「あわわ、そう言えば、真桜さんが新しいご主人様の写真を手に入れたと言っていました。みんなで行きましょう」

 

「そうですね、亞莎さん。風さんもどうです?」

 

「い、行きます!」

 

「風もお供するです」

 

こうして、暇な軍師たちは昼を過ごしていくのであった。

 

 

 

 

 

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夜、雛里は一人で星を眺めていた。

 

思えば、今日は一刀と会っていない。

それもそのはず、今日は一刀は遠征に出かけているのだ。天の使いである一刀は様々な村や町をめぐり、民と触れ合うことにより、民からの信頼を得ているのだ。

 

仕方がない、とは言え寂しい。

 

雛里はろくに飲めないお酒を飲みほした。

 

「あわわ・・・・」

 

そこで、ふと雛里は気がついた。

 

そう言えば、一刀が帰ってくるのは明日のお昼。ならば、それまで一刀の部屋は開いているのだ。

 

雛里は急いでお酒を片付けると、音を立てないように廊下を歩き、そして一刀の部屋の中へと入って行った。

 

「あわわ、ご主人様の匂いがする・・・」

 

思わず賢者タイムになりそうだったところを、雛里は自分を振るい立たせて、色々と中を探っていく。

 

しかし、遠征のためか、一刀の私物はなかなか見当たらない。

 

もう諦めて、一刀の枕で我慢しようか・・・・と思っていたところに、廊下から誰かの足音が聞こえた。

 

雛里は急いでベッドの下に隠れると、それと同時に一刀の部屋のドアが開いた。

 

「いやー、思ったより早く帰れてよかったよ」

 

「そうね。どう?一刀、魏の民たちは」

 

どうやら、一刀と華琳のようだ。

 

ぎし、とベッドがきしむ音がした。一刀が腰かけたようだった。

 

「うん。本当に平和になってよかったよ。みんな笑顔だったし、それに治安も良かったし。ありがとな、華琳」

 

「いいのよ。それより、明日の用事はあるのかしら?」

 

「明日?明日は休みだよ。さすがに疲れたし・・・・」

 

「そう・・・・なら、私も一緒に寝てもいいわよね?」

 

ぎし、とまたベッドか音が鳴った。

ぎし、と今度は雛里が歯ぎしりした音がなった。

 

「ちょ、ちょっと華琳・・・・」

 

「いいじゃない。どうせ、みんな寝てるんだから・・・・ね?」

 

 

 

 

 

 

―――ベッドが規則的に刻む音と。華琳の艶声を聞きながら、雛里の眼から光が消えていくのが分かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ようやく行為を終え、二人の寝息が聞こえた。雛里はその時を見逃さず、ベッドの下から抜け出した。

 

雛里はベッドで気持ちよさそうに眠る一刀と華琳の姿をただ、じっと見ていた。しかし、今度は歯ぎしりなどの怒りの感情はなさそうだ。

 

雛里は、じっと、一刀の寝顔を見て

 

「あわわ・・・・ご主人様、風邪をひきますよ・・・・・」

 

と、静かに布団を掛けてあげるのだった。

 

「ご主人様はモテモテですぅ。だから別に怒っていませんよ。別に他の女の人と寝ようが関係ありません。私は、ご主人様が大好きなんですから」

 

うふふ、と雛里はボーっとした表情のまま少し微笑み、そして静かに一刀の部屋から出ていくのであった。

 

 

 

 

 

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ども、戯言使いです。

僕の作品シリーズ3作目になります。よろしくお願いします。

 

えっと、先に言っておきますが、これに鬱展開、流血沙汰、そしてガチなシリアス展開はありません。すべてすべてがギャクです。

 

雛里のヤンデレも、そこまでひどくはありません。なので、もしナイスボートが嫌いな人でも、楽しく読める物になると思います。

 

 

 

それでは、またこの戯言使いにお付き合いください。コメントもよかったら、お願いします。

 

 

PS,TINAMI学園祭に投稿しました。初のオリジナル作品で出来は保障できませんが、もしよかったら、そちらの方もよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
どうも、戯言使いです。今回は予告した通り、『雛里のラブラブご主人様計画』です。どうぞ、つまらないと思いますが、お付き合いください。


雛里ちゃんはご主人様が大好き。大好きで大好きで、思わず後をつけたり、ご主人様の私物を持ち帰っちゃったりと、乙女な行動をしちゃいます。そんな乙女の雛里ちゃんの夢は、ご主人様とのラブラブ生活。雛里ちゃんは、今日も頑張ってご主人様を愛します。
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コメント
他のヤンデレ系小説よりは甘口だが、怖いものは怖いですねぇ。(稲荷大神)
戯言使いさんおよび数名の冥福を祈ります(BX2)
………雛里さん…すっごく怖いです(;´Д`)(うたまる)
砂のお城さん、321iさん、よしおさん、天使響さん>コメありがとうございます。ヤンデレは賛否両論あったので、出来る限りソフトにしたのですが「可愛い」と言ってもらえるとうれしいですw(戯言使い)
戯言使いさん・・・あなたは神か!? 雛里が凄く可愛い、この位のヤン化なら苦手な方でも受け入れられる筈ですw(天使 響)
あらやだ、可愛いひなりさん!(よしお)
大すけさん、イタズラ小僧さん、よーぜふさん>コメありがとうございます。それにしても、今日は来客が多いですねwww(戯言使い)
実害のないストーカーだ!   ・・・おや?来客のようだ・・・。(大ちゃん)
まぁ、頑張ってますね。でも、雛里ちゃんは胸が・・・・・・ねぇ?・・・おや?誰か来たみたい・・・(イタズラ小僧)
・・・あれ?雛里さんここまでど変態なんだ・・・ひんぬーなのに・・・おっと誰か来たようだ・・・(よーぜふ)
タグ
雛里のラブラブご主人様計画 プロローグ 可愛いヤンデレ 雛里の一日 

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