妹と共に 43 華琳
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覇王の影

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華琳「はぁ・・・呉と蜀が同盟・・・苦戦するのは必然か・・・」

『コンコン』

華琳「誰?」

一刀「俺だ」

華琳「なんだ、一刀か・・・どうぞ」

一刀「入るぞ・・・どうした、この荒れようは」

華琳「何でもないわ・・・ねぇ、一刀」

一刀「ん?」

華琳「この前の仮説の話をしないかしら?」

一刀「仮説?」

華琳「ええ、蜀呉同盟が魏に対抗しうる策についてよ」

一刀「ああ、いいよ」

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華琳「この前は火計がもっともって聞いたけど・・・モシ決戦が早まったり遅くなったりしたら失敗に終わるんじゃないかしら?」

一刀「うん、でもこのまま行けば、冬には決戦が行われるかも」

華琳「冬ね・・・乾燥してるから火は付きやすく、煽られれば炎となるか」

一刀「風はドコから来るかわからないからね・・・華琳」

華琳「何かしら?」

一刀「華琳がもし同盟側とすればどうする?」

華琳「そうね・・・大型の船でも作らせて・・・正面からつぶすかしら」

一刀「なるほど・・・」

華琳「一刀?」

一刀「ああ、なんでもないよ。ちょっと考えてみただけ」

華琳「考え?」

一刀「もし火計をするとしてただ火矢を打ち込んでもそんなに被害が無い。ならどうやって大打撃を与えるかってね」

華琳「その答えはでたかしら?」

一刀「想像・・・いや、妄想の類だけどね」

華琳「いいわ、聞かせて」

一刀「小型の船に爆薬・・・燃えやすいものをつんでこちらの船にぶつける」

華琳「ぶつけるだけ?」

一刀「ただぶつけても意味はないからね・・・そうだな、火をつけて突っ込ませるとか」

華琳「なるほどね」

一刀「船の近くで爆発させるってのも手かな、威力があれば・・・船に穴が開く」

華琳「水没か・・・それを効果的に使う方法も考えているんでしょ?」

一刀「まぁね」

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一刀「そうだね・・・投降すると見せかけて俺たちに近づいて・・・隙あればとか?」

華琳「警戒してもよさそうな策ね・・・ありがとう、参考になったわ」

一刀「そうか・・・っと」

華琳「ん?」

一刀「華琳、今から時間あるか?」

華琳「あるけど・・・どうかしたの?」

一刀「一緒に街いかないか?」

華琳「ええ、いいわよ」

 

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