学園黙示録HIGH SCHOOL OF THE DEAD ACT.3 |
「うらぁ!」
恭一はバットを振るい<奴ら>を吹き飛ばした。
「気のせいかだんだん数が増えてきてるきがすんだけど」
廊下にいた<奴ら>を一掃すると恭一がコータと沙耶に言った。
「気のせいなんかじゃないわよ確実に増えているわ」
「さっきの<奴ら>の中に教室から逃げる時少しだけ見た人の顔があったよ」
「それって二時間前の事だろ、そんな短時間の内にどうしたら<奴ら>みたいになるんだよ?」
「今まで戦ってきた<奴ら>には全員噛まれた箇所があったわ」
「てっきし何もしないでただついてきてただけだと思ったけどちゃんと分析してたんだ」
「うるさい、少し黙って聞きなさいよ」
「へ〜い」
「つまり映画見たいに噛まれたら<奴ら>の仲間になるかもしれないわけよ」
「そう言われると俺って案外危ない事してたみたいだな」
頭を掻きながら来た道を見てみると<奴ら>がこちらに近づいて来ていた。
三人は<奴ら>が来た反対の方向に走った。
「何とか撒いたけど前にもいるな」
「まだ気づかれてないみたいだけどどうする?」
廊下の角に隠れながら恭一とコータは突破するか迂回するかを決めていると沙耶は近くの水道に水の入ったバケツと雑巾を見つけ雑巾を水に漬けそれを前方の<奴ら>に投げつけた。
「ば、お前な!?」
「黙ってなさい」
雑巾は<奴ら>の内の一体の頭に当たったが何の反応もなかった。
「どうなってんだ?」
恭一が疑問に思っていると沙耶はもう一枚の雑巾を今度はロッカーへ投げた。
ガシャン!と音が出るとその一体はロッカーの方へ移動しそのままロッカーにぶつかった。
「わかったでしょ?自分の身体に物がぶつかっても反応しない・・・・・・」
「音に反応してんのか?」
「ええ、痛覚とかないのよ視覚とかもないわでなけりゃロッカーにぶつかるはずがない」
「熱とかは?」
「そのうち嫌になるほど試せるわよ」
話し合いの末迂回することになり沙耶と恭一が歩き出すと後ろにいるコータが沙耶に話しかけた。
「やっぱ外に逃げますか?」
「んなのあたりまえじゃねーか」
「何が言いたいのよ?」
「あの、歩くの苦手・・・・・・「これだからデブオタは!贅沢は免許取れる歳になってから言ってよ!」
「沙耶、大きな声出すなよ・・・」
そう言って恭一は面倒くさそうに近づいてきた<奴ら>をバットで殴り飛ばした。
「あ、あの高城さん免許は無いですけど車なら・・・」
それを聞くと沙耶は少しだけポカンとしていた。
「あ、そうだここ出てく前に職員室行かないか?」
「なんでそんなとこ行かなきゃなんないのよ」
「センコーから没収された物を取りに行こうかなーなんてそれに車の鍵があるかもしれないだろ」
その後恭一は沙耶にガミガミと言われながら職員室へ向かった。
恭一達は職員室前まで来るが多数の<奴ら>が後方から追いかけて来ていた。
「ちっ、平野ここで迎え撃つぞ!」
「わかった!」
恭一は<奴ら>に突っ込みコータは後方で恭一を援護した。
<奴ら>との戦闘に入って五分が経過したがあと四体ほど<奴ら>が残っており恭一は囲まれていた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・」
「高城さんも戦ってください!」
「なんでアタシがそんな事しなきゃなんないのよ!」
「もうすぐマガジンが空になるんです!このままじゃ加藤君が!」
「だからなんなのよ!!すぐに詰め替えたらいいでしょ!」
「でも、いますよ・・・・・・後ろに」
沙耶が振り向くと間近に<奴ら>二体がいた。
「きゃああああああああ!!」
「っ!?」
恭一が沙耶の叫び声を聞いて振り返ると別の通路から来たと思われる<奴ら>二体が沙耶へ迫っていた。
「高城!!」
バットを振りかぶって投げると沙耶に迫っていた内の一体の頭部に当たって動かなくなったしかし残りの一体は止まることなく沙耶に迫っていた。
「ちぃ、高城逃げろ!」
「寄らないで、寄らないで・・・・・・」
沙耶は自分が持っていた工具を入れていた袋に入っていた電動ドリルを取り出した。
「来るなああっ!!」
電源のスイッチを入れ迫ってきた一体の頭部に突き立てた。
「くそぉっ、死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇ!!」
すると別の通路から四人の人影が現れた。
「小室に宮本、それに冴子先輩と鞠川先生!?」
孝、麗、冴子は互いの顔を見合わせると恭一達の下へ走った。
「私は右の二匹をやる!!」
「麗!!」
「左を押さえるわ!!」
麗はモップの柄を振り上げ一体の顎を貫いた。
「ほう・・・・・・」
冴子は近づいてきた二体を木刀で突き飛ばすと木刀を振り落とし沈黙させた。
「小室、俺を踏み台にしろ!」
「わかった!」
孝は走って助走をつけしゃがんでいる恭一を踏み台にしいっきに跳躍した。
「うぉおらぁああ!!」
バットを叩き付けるように振り落とすと勢いがありすぎたのか頭蓋骨の砕ける音と同時にグチュッと妙な音が聞こえた。
<奴ら>を殲滅すると麗とこの学校の校医の鞠川静香はは沙耶に駆け寄って行った。
「鞠川校医は知っているな、私は毒島冴子三年A組だ」
「小室孝二年B組」
冴子の名前を聞いて麗がとんできた。
「去年全国大会で優勝された毒島先輩ですよね、私槍術部の宮本麗です」
「あ、えと、び、B組の平野こ、コータです」
すると冴子はニコッという擬音詞がつきそうな笑顔でよろしくと答えた。
「にしても助かりましたよ冴子先輩」
「ああ、無事でなによりだ加藤君」
「あれ、加藤と毒島先輩って知り合いなの?」
麗が首をかしげながら聞いてきた。
「おう、これでも俺はけんどー部だかんな」
「なによみんなデレデレして・・・・・・」
沙耶ががフラフラしながら立ち上がるとポツリとそんなことが聞こえた。
「なに言ってんだよ高城」
「バカにしないでよアタシは天才なんだから!」
「その気になったら誰にも負けないのよ!!」
「もういい充分だ」
冴子が静かに沙耶の肩に手を置いて言った。
「ああ、こんなに汚しちゃった・・・ママにいってクリーニングに出さないと・・・・・・」
沙耶は目の前にある鏡で自分の姿を見た。
「う、ううっああ・・・ああああ、うわぁぁぁーん!」
泣き出した沙耶を冴子は優しく抱きしめた。
その後落ち着いた沙耶をつれて全員職員室の中へ入った。
ACT.3 END
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遅れてすいませんでした!m(_ _)m テストが近くなって来ていたのでさっぱりPCに触れられなかったのでこのような事になってしまいました。 |
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次の更新楽しみにしています。(マッサー) | ||
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