あなたの視線
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「京介氏。先ほどから拙者の胸を凝視して、どうかしたでござるか?」

「なっ!? 何を言ってやがる。む、胸を凝視してなんか……」

「むふふっ。別に拙者は胸を見ている事を怒っているわけではござらんよ」

 だって、それは京介さんが私の事を意識してくれているという事ですから。

「あ、あのな。俺は別に――」

「見てもらって拙者は構わないでござるよ」

「……は?」

「京介氏も男の子ですからな。拙者の美貌でエッチな妄想をするのは、仕方が無い事でござるよ」

 それに、私も京介さんでエッチな妄想をしたりしてますから。お互い様ですよね?

「なんでしたら、拙者の胸を揉んでみるでござるか?」

 少し挑発的に胸を寄せて京介さんに近づける。

「沙織……俺をからかうのはそこまでにしとけよ」

「およ? 拙者は別に京介氏をからかってませんぞ」

「いやいや、誰がどう考えてもからかってるからな。ふ、普通、男に対して胸を見てていい

とか……まして揉んでいいなんて言わねぇからな」

「そうですかな?」

 女心としては、好きな人に自分を見て欲しいと思うのは普通の事だと思うのですが……

 まぁ、その見る場所が胸だというのが少々変な感じはしますけどね。

 ですが、それでも好きな人が自分の姿に釘付けになるのは嬉しいのですよ。

「京介氏は、紳士なのかヘタレなのか判断に迷うでござるな」

「明らかに紳士だろ!」

「…………」

「えっ!? なに、その沈黙」

 はぁ……京介さんは、本当に何も分かっていないのですね。

 自分から、こういう事を言うのは少し恥ずかしいのですが――

「京介氏。一度しか言いませんから、ちゃんと聞いておいて欲しいでござるよ」

「お、おう?」

 

「……京介さん。大好きです」

 誰よりも京介さんが好きなんです。

 ですから、私をあなたの物にして下さい。

 お願いします。

 

説明
俺の妹が〜で、沙織ネタです。
自分的にかなり冒険し過ぎた感じです。
ですから生ぬるく見てやって下さい。
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俺の妹がこんなに可愛いわけがない 沙織・バジーナ 高坂京介 

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