呉乃章 張昭伝
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張昭

 

孫家の重臣中の重臣。

孫権から尊敬の意を込めて、張公と呼ばれる。

 

しかし忌憚ない意見や注意をしすぎるため、孫権とは度々仲違いをする。

そのため最高上位職である丞相にはなれなかった。

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蓮華は酒癖が悪い・・途轍もなく。

 

普段が生真面目で色々溜め込んでるせいか酒が入ると爆発するのだろう。

そして今日もその犠牲となるのは俺だ・・。

 

「かずとーー!!貴様はいつもいつもフラフラと女の尻を追いかけて!!」

 

「しかも・・祭みたいな婆から、美羽みたいなガキまで見境無い等鬼畜の所業だぞ!!」

 

「わしが・・婆じゃと」

 

「祭さんはキレイなお姉さんだぞ!!」

俺は酒席の離れた場所から声と殺気を感じ、大声でとにかく祭を褒める。

 

「なに!!わたしというものがありながら他の女を褒めるとはどういう料簡だ!!」

 

「いや・・蓮華も凄い可愛いぞ!!」

 

「あたり前の事を言うな!!」

 

「あ、当たり前って」

 

「むう・・なんだ私が可愛いことに不満があるのか!」

 

「い、いやないけどさ」

 

「なら問題なし!わたしは可愛い蓮華!祭は婆!!」

 

「・・コロス」

 

「きゃあー!!蓮華も祭も最高!美しすぎる!!」

俺は再び酒席の離れた場所から声と殺気(3倍)を感じ、大声でとにかく祭と蓮華を褒める。

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「つ、疲れた」

蓮華は今は周泰に絡んでおり、俺は一旦解放され心身を休めている。

まあ・・蓮華が周泰に飽きたら再びあの地獄に戻るんだが。

 

「よう、北郷おつかれじゃったな」

一人の女性が、そう言いながら俺に水を渡してくれる。

 

「助かるよ、張昭さん」

張昭さん・・孫家の重臣で、蓮華にも臆せず注意(ネチネチと)できる人物だ。

蓮華の信頼も厚く、張公と呼ばれる。

 

「かまわんよ、我ら文官は北郷が孫権様の相手をしてくれるお陰で助かっておる・・これぐらいの事はせんとな」

 

「まあ・・たしかに文官がアレに付き合うのはきついよな」

蓮華の方をみると、武官の周泰がグッタリしながら・・まわりに目で助けを求めてる。

 

 

全員眼を背ける誰も虎の穴には入りたくないのだ。

 

 

「しかし、あの方はどうしてあんなに酒癖が悪いのか」

 

「そりゃあ〜誰かが蓮華をネチネチ注意するから溜まってるからだろ」

 

「ほう〜わしがネチネチ注意するせいか」

 

「誰とはいってないよ、張昭さん」

 

「ふん・・北郷のガキに嫌味を言われるとはな」

 

「文官を庇って蓮華の相手してるんだ、ちょっとぐらいの嫌味は許してくれよ」

 

「まあ・・酒の席じゃよかろう」

 

「ありがと」

 

「かずとーー!!張公となにしてるんだ!!」

蓮華が現れた、俺の地獄は再開の様だ。

 

「かずとーー!!祭より婆の張公まで手を出すとは、どんだけ鬼畜なんだ!」

 

「はあ〜なんかさっき似たような台詞きいた・・・」

ゾクゾクッ!!あ、あれ殺気が二つ?き、気のせいかな。

 

「孫権様あまり、北郷殿を苛めないでください。それに私はこんなガキ相手にしません」

張昭さんが助け舟を出してくれた。

 

「むうー祭も最初そんな事言ってたが、今じゃ私から一刀を奪おうとしてるぞ!張公もわたしからカズトを奪う気だろう!」

 

「はあ〜そんなことありえません、ほんとに北郷のガキなんか私は興味ありません」

 

「ひっく〜張公よ、私はお前の言葉を信じないぞ!」

急に冷たい声質に変わる。

 

「張公、お前は赤壁の戦いの前に曹操に降伏する進言をした、その言葉を信じていたら私は今頃は曹操の慰め者になっていただろうな」

 

「!!」

張昭さんの顔が青ざめる。

 

「だから・・貴様を私は信じんぞ張昭」

 

バチン!!・・瞬間俺は孫権の顔をぶった。

場が止まった、呉王が一重臣にぶたれたのだ。俺の行動は死罪物の罪だ。

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「北郷、貴様!!」

思春が怒り剣を抜く・・蓮華の命一つあれば、俺を切り捨てるつもりだ。

 

「・・・・・・・・・・・・・・(一刀に殴られた?)」

だが蓮華は何もいわない、ただ唖然としてる。

 

俺も何もいわない、だが俺の袖を引っ張ってくる人がいる。

張昭さんだ・・そのまま俺は張昭さんに引っ張られ酒席から離れた。

 

 

その後俺は張昭さんの屋敷に連れてこられた。

しばらく・・・張昭さんと俺は何も話さなかったが。

 

「・・北郷」

そういいながら張昭さんは唇が触れ合いそうなほど近くに近づいてきた。

そして俺が驚き油断した所で・・。

 

 

「ぶぎゃあーーー!!」

俺は張昭さんにアッパを入れられ吹っ飛んだ。

 

「主君に手を上げるとはなにかんがえとんじゃあ!!きさま!!」

 

「ふぇ・・だ、だって蓮華のあの言葉は駄目だろう」

そうだ・・あの時の蓮華の発言は許せなかった。

 

たしかに張昭さんは赤壁の戦いの前に曹操に降伏する進言をした、

だがそれは呉・蓮華を守るため張昭さんが苦渋の上で進言したものだった。

 

赤壁前の交戦・降伏両派は方法は異なるが、ただ呉を守りたいという気持ちは皆一緒だった。

それなのに・・蓮華はあの時の張昭さんを侮辱し張昭さんを信じないとまで言った。

 

「ふん・・酒の席の話しだ気にする必要は無かろう」

 

「張昭さんだって、あんな青ざめた表情してたじゃないか」

 

「一瞬だけだ、さほど気にしてはいない」

 

「で、でも」

 

「でも、では無い、わしが気にしてないじゃ、北郷が気にすることはなかろう」

 

「・・」

 

「ま、まあ・・でもお前の優しい気持は褒めといてやる」

 

「えっ」

 

「ゴホン!!そういえばお前の所為で私まで無断で宴席を出てしまった」

 

「あっ・・ごめん」

 

「い、いや気にするな・・・まあ、そのだなともかく私にも孫権様に謝る理由がある」

張昭さんはなぜか恥ずかしそうに言葉を続ける。

 

「だから、明日一緒に孫権様に謝りにいこうではないかよいな」

 

「うん・・ありがと張昭さん」

 

「気にするな・・後そうだ今日はわしの屋敷に泊まっていけ」

 

「へっ?」

 

「あの後も城で、孫権様が自棄酒飲んでるかもしれんぞ」

 

頭の中で「自棄酒+蓮華=地獄100%」そんな計算が出来上がった。

「張昭さん!是非泊めてください!!」

 

「ふむ・・」

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翌朝、城内玉座

 

「北郷殿が謝罪したいと面会を求めております」

 

「そう分かったわ・・すぐに通してあげて」

はぁ〜・・しまった今日の張昭への発言は酔ったといえ悪かった。

一刀が怒るのも当然・・嫌われたかもしれない・・もし一刀が私の元から離れるとかいいだしたら・・。

と、とにかく・・まずは謝らないとね。

 

 

数分後本郷が蓮華の前に立つ。

 

「でっ・・一刀はともかく張公なぜ貴方までいるの?」

 

「はっ・・私も昨日勝手に宴席から抜け出しましたのでお詫びを申し上げようと」

 

「あのときは仕方ないわ、謝罪は不要よ張公」

 

「蓮華・・俺も悪かった、主君に手をあげるなんてどんな理由があっても許される事じゃなかった」

 

「一刀・・あの時は私が悪かった、張公あなたにも悪いことをしたわ、私こそごめんなさい」

 

「いえ・・わたしは気にしておりませんので」

 

「あなたが気にしてなくても呉王である私が気にするの、アレは王たるものの発言じゃないわ・・だから素直に何も言わずに私の謝罪を受け取って」

 

「わかりました、孫権様」

 

「ありがとう・・張公」

 

蓮華は北郷の方に目を向ける。

「一刀も私の謝罪受け取ってくれる?」

 

「ああ・・蓮華」

 

「・・一刀」

恋人の和解というのは大体甘い雰囲気が流れる・・場所を弁えず王座でも。

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「ごほん!!」

張昭さんが咳き込む。

 

「場所をわきまえてもらいたいですなお二人とも」

ああ・・血管がヒクヒクしいらっしゃる。

 

「特に北郷!前々から思っておったがお前は誰これ構わず盛り過ぎる!犬猫じゃあるまいし分別というものを持て」

 

「そ、そんな誰これかまわずじゃないよ」

 

「おや・・昨日こんな婆の家にも泊まった男の発言は信じられぬな」

 

「へぇ〜昨日の張公の家に泊まっていたのね〜そうなの・・・てっ!なんですって!!」

冷静な魏王の「突っ込み」、其の儘な蜀王の「ボケ」、天然の呉王の「乗り突っ込み」と、評される蓮華の見事な乗り突っ込みが謁見の間に響く。

 

「ど、どういうこと一刀!!」

 

「ち、ちがう理由が」

 

「あなたついに張公みたいな女盛りを終えた年増まで!!なんなの何処まで無節操なの!!」

 

ゾクゾクッ!!

 

「祭さんはキレイなお姉さんだぞ!!」

だから祭さんコロスは勘弁!!!・・・あれ?いない?

 

・・でも祭さんレベルの殺気を感じる、しかもすごい近くから。

殺気を感じる方向に目を向ける、張昭さんがいる無表情だが血管がピクピクしてた。

 

 

張昭さん・・もしかして「キレテマス」?

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「北郷、わしの家に戻ろう」

 

「えっ・・張昭さん!」

 

「な、なにいってるの?張公」

 

「いや〜この北郷、昨日の晩から「年増」の魅力にトロトロでしてな」

張昭さんは大人の艶ある笑顔をしながら言葉を続ける。

 

「今日も朝から早く戻って愛をはぐくみたいと五月蝿くて五月蝿くて・・」

 

「な、なんですって!!」

 

「い、いってないーー!!そんな事いってないよ蓮華!!」

 

「北郷も照れるでない・・では、孫権様失礼しますぞ」

 

俺は張昭さんに引き摺られる(後で知ったが張昭さんも元は戦場に立ってたらしく以外に力がある、結局呉で俺が勝てるのは美羽だけだったが)。

 

ちなみに蓮華はアワアワしながら呆然としてる。

 

「ああ・・そういえば孫権様、我らは重病を理由にしばらく休みます」

そういいながら、張昭さんは底意地悪い笑顔で止めを刺す一言を。

 

「なので呼び出したりせぬように・・・・・愛し合う二人の邪魔なので」

 

 

その後、気を取り戻した蓮華は怒りまくった。

 

「そんなに二人きりがいいなら、誰も入れないようにしちゃいなさい!!」

そういいながら張昭の屋敷の門を土で塞ぐが、張昭さんも内側から土で門を塞ぐ。

 

それを知った蓮華はさらに怒り狂い。

「門に火をかけなさい!」

 

ヤクザさながらの脅しを行うが。

しかし、火の恐怖に張昭さんは我慢し続け、蓮華は慌てて消火させる。

 

ちなみに火の恐怖に張昭さんは。

「誰がババアじゃあ!!!ゆるさんぞ!!ゆるさんぞ!!」

 

そう唱えながら我慢してた。

 

 

・・張昭さんは相当年齢を気にしてる。

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あとがき+コメント返し

 

いくつかの逸話を無理に繋ぎ合わせたため、繋ぎ合せの部分がスカスカです。

とはいえ・・・そんな内容なのに一番の時間がかかった難産作品でした。

 

 

同キャラの台詞をまとめて欲しいとのコメントへ。

長々と台詞を作る癖があり・・無理に分けてましたが。

今回は一応まとめてみました。

説明
張昭を恋姫風にしたら・・ssです。

問題様々ありです。
余裕ある時にみてやってください。
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コメント
この張昭さん可愛くて好きですw また張昭伝書いて欲しいかもw(葉巻)
張昭さんに惚れました!!(aoirann)
あれ?ちょっとかわいいw あいわらず続きがきになる作品をお書きになりますなぁw(よーぜふ)
誤字ー!2Pほんとに『本』郷のガキなんか私は興味ありません×→『北』郷○(thule)
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張昭  恋姫 蓮華 

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