真・恋姫†無双 魏√アフター 〜奇跡の鐘〜 第3話 |
真・恋姫†無双 魏√アフター 〜奇跡の鐘〜
第3話 猛特訓
「何回言えばわかるの? もう少し声を抑えなさいって言ってるでしょ!」
舞台の上で地和の怒声が響く。怒られているのは、もちろん我らの愛すべきバカ・春蘭さんである。
「ん?これ以上どうすればいいと言うのだ?」
「あんたの声がでかすぎて、みんなの声が聞こえないのよ!」
地和は何度も春蘭を注意してきた。別に春蘭の歌が下手な訳ではない。むしろ上手いほうだ。ただ歌い方に問題があった。春蘭の歌い方は『都は〇み』ばりのコブシをきかせて歌う演歌だった・・・。
「なあ秋蘭。わたしの歌い方になにか問題あるのか?」
春蘭はなぜ怒られているのかわからないといった顔をしながら秋蘭に問いかけた。姉に話しかけられた妹の顔はうっとりしていた・・・。
「ああっ、姉者は可愛いなぁ」
「秋蘭さま。しっかりしてください!」
流琉は秋蘭に近づき、正気を戻そうとするが逆に取り込まれる。
「なぁ流琉。姉者を見てくれ。あれをどう思う?」
「・・・すごく・・・いいです・・・」
「流琉ぅ!こっちに戻ってきてー!!」
季衣が危険な世界に足を踏み入れそうな流琉を紙一重で引き戻す。
「はいはい、ふざけるのはそこまでよ」
華琳は場をおさめると、問題児の春蘭にむかって言い放つ。
「春蘭。私は同じことを繰り返すような愚か者は嫌いよ。」
「そっ、そんな・・・ 華琳さま・・・」
「みんな、少し休憩にしましょう。 春蘭、あなたはどうすればいいか考えなさい!」
華琳の合図でみんな舞台からいなくなる。そこには春蘭だけ残されていた。春蘭が華琳に嫌いと言われたのが余程こたえたのか固まったままだった・・・。
「華琳さま。よろしいのですか?」
「少し自分で考えさせなさい。秋蘭、後は任せたわよ。私に春蘭をいつまでも嫌いなままでいさせないでちょうだい」
「ふふっ、御意」
華琳は秋蘭に任せると皆がいる場所に向かった。秋蘭は華琳を見届けると、姉の問題にとりかかった。
(姉者らしいといえばそれまでなんだがな・・・ とりあえず姉者のところに向かうか・・・)
秋蘭が春蘭の側に行くといきなり春蘭が抱きついてきた。
「しゅうら〜〜ん。なぜ私はうまく歌うことができないのだーーー!!」
「姉者・・・ まず落ち着いてくれ」
「これが落ち着いてられるか!このままでは華琳さまに嫌われてしまう!なんとかしてくれ秋蘭!」
「わかった、わかったから落ち着いてくれ姉者。わたしが姉者に歌い方を教えてやる」
「おおっ、そうか。さすが私の妹だ」
「まず、姉者は何を想って歌っている?」
「そんなことを聞いてどうする?華琳さまのこと想って歌っているに決まっているじゃないか!」
(なぜ華琳さまことを想って歌うとあんな歌い方になるのだ?)
秋蘭は軽いめまいを覚えつつどうすればいいか悩んだ。
「秋蘭は何を想って歌っているんだ?」
「ん?わたしか?わたしは・・・」
(わたしは何を想って歌っているのだろう・・・ 北郷?・・・ ふふっ、きっとみんな同じだろうな・・・)
「わたしに限らず、みんな北郷のことを想って歌っているとおもうぞ」
「なぜ北郷のことを想って歌わんとならんのだ!」
「いいから、北郷のことを想って歌ってみてくれ」
するとどうだろう、春蘭の歌い方からは『〇はるみ』が消え秋蘭の歌ときれいに重なった。これぞまさしく奇跡だった。
「・・・で、できたのか?」
「ああ、できたじゃないか姉者!」
「秋蘭!これで華琳さまに嫌われなくてすむ」
「ふふっ。姉者は可愛いなぁ」
無事?春蘭の問題も解決して歌劇団のみんなであわせてみると何重にも重なった歌声が舞台に響いた。
「華琳さま!どうですか?」
「ふふっ、さすが春蘭ね。あとでご褒美をあげなきゃいけないわ」
「はいっ!」
よりいっそう絆が深まった魏☆歌劇団の乙女たち。あとは『くりすます・ぱーてぃ』を開くだけとなった・・・
いよいよ始まる『くりすます・ぱーてぃー』。巷に雪が降るころに乙女たちが奇跡が起こす・・・
次回 真・恋姫†無双 魏√アフター 〜奇跡の鐘〜
最終話 奇跡の鐘
三国乙女に浪漫の嵐
「あなたに奇跡が起こりますように・・・・・・」
あとがき
はい!というわけで第3話できました。ちゃんと書けてるか不安ですが次回で最後話です。コメントとかくれると作者はやる気がでますのでよろしくお願いします。
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ああっ、文才がほしい・・・。 | ||
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コメント | ||
最終話ーー!!!タイトルがすごくいい!! どんなクリスマスパーティーなんだろう・・・ てか春蘭すげぇ・・・(森羅) さすが春蘭www思いが違うだけで変わるとはwww(poyy) |
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