夏の保健室 |
水泳の授業のせいで寝不足だった僕の頭はクラクラする。
だから、「気持ち悪い。」と言っている友人の木下友哉と一緒に保健室へ向かっている。
友哉は整った綺麗な顔だが、視力が弱いせいでいつも眼鏡をして隠してしまっている。
個人的にはもったいないと思っているのだが・・・
----コンコン、ガラガラガラ・・・
「失礼しまーす。」
「失礼しま・・・って誰も居ないじゃん。」
---・・・ガラ、ピシャン
静かな室内に二人の少し荒い呼吸だけが響く。
ふらつきながらもなんとかベッドまで辿り着き、ベッドに身を投げ出す。
「大丈夫か?」と友哉が心配そうに聞いてくる。
「・・・ん。」
体を休めることができた安心感によって溜まっていた疲労がどっと溢れ出す。
まぶたを閉じて深く呼吸をすると、眠気が襲ってきた。
そのとき、ギシィ・・・とベッドが軋む音がして僕の顔に濡れた髪が触れた。
薄く目を開けると、眼鏡を外した友哉の顔がすぐ近くにあった。
友哉の整った綺麗な顔にドキッとする。
じわじわと熱くなっていく体と、紅潮していく顔。
それを意識すればするほど、ますます熱を帯び、瞳も潤んでくる。
「顔赤いけど大丈夫か?」
顔を赤くさせてる原因が聞いてくる。
もちろん大丈夫な訳がない。
だが、早く顔を話してほしいため、噛みながらも
「だっ、ダイジョ、ブ・・・っ!」と言うしかなかった。
しかし、逆効果だった。
じっと顔を見つめて、少し顔を歪ませた。
そして突然「好きだ。」と囁いた瞬間、友哉は僕の唇に自分のそれを押しつけてきた。
「・・・っ!」
突然のことに目を大きく見開いて友哉の顔を見る。
近すぎるその顔は、少し紅潮し、薄く開いている目で僕を見つめていた。
それに気づくと、心臓が破裂しそうな程鼓動が高鳴り、羞恥のあまり目を堅く閉ざした・・・。
少し経ち、友哉の顔が離れていく。
時間にするとたった数秒の行為は、何時間にも思えるほど長く感じた。
緊張と驚きで酸素不足になった僕は、喘ぎながら友哉を視界に入れる。
友哉を見た途端、落ち着いてきていた鼓動がまた高まってしまう。
この感情は何なのか分からないが、きっと「好き」という気持ちなのだろう。
そして友哉に伝えた。
「僕も好きだ。」と
クーラーの効いているはずの保健室は、夏の暑さと同じくらい暑く感じた。
説明 | ||
文才ないからコレで限界だと感じました・・・。 でも、とりあえず授業中に想像して作ったので投下します。 |
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