一風変わった一方通行
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彼を好きになってから二年過ぎた。いや、中三のクラス替えで一目惚れたから正確には一年八ヶ月と四日だ。毎日彼を見ていた。友達経由で知り合ってからは一緒に遊ぶこともあったし、仲は良好だと思う。というか結構良い雰囲気だったりもする。そんな私が彼に告白をしようとしはじめて早半年。四回告白をしようとしたが勇気が出せず失敗に終わっていた。しかし今までの努力をすぼみとってくれた神様が今日!私に奇跡を与えてくださった…!!昼休み、彼に、放課後体育館裏に来てくれと頼まれたのだ!そして私は緊張しながら五時間目の国語は右から左に受け流し、六時間目の数学がはじまる頃には体育館裏へ向かった。そしてチャイムの音が鳴る。授業終了のチャイムだ。私はその音に背筋をのばす。…遠くから聞こえる足音。ああ、彼が近付いてくる。ちょっとずつ近付く足音と比例するように心臓の音が大きくなる。そしてその足音がそこの曲がり角をまがってくる……!

 

「あれ、おまえ掃除は?」

「………は?」

 

そこに現われたのは箒を持った幼馴染みでクラスメイトの晃だった。その後ろには晃と同じ班の人たちも。「ていうか六時間目サボるなよな」と晃。煩い。それどころじゃなかったんだよ。渋々と私も自分の掃除場所である渡り廊下へ向かうと、男子が竹箒でチャンバラをしていた。バンバンと猛々しい音は剣道の竹刀がぶつかり合うような本格的な音だ。それを聞き付けた先生が来て、男子たちが怒られた。ざまあと心で笑っていると6時間目サボった事を怒られた。今度こそ掃除の終わるチャイムが響く。緊張の消えた心が再び緊張を呼び起こした。急いで体育館裏へ行かなければ、と思いきや帰りの会があるのを忘れていた。何故こういう日に限って終わるのが遅いのだ。そう内心で舌打ちをして帰りの会に参加する。終わったら一番に教室を出て、体育館裏へ向かった。時間にルーズと思われたくないから、彼よりも早く行かなければならない。

 

「あ、よっ」

「え…あ、あぁ、よっ!」

 

そこには例の彼が、置かれた白いベンチに座って自分を待っていた。担任を呪う。ああ、もう、話長いから!

 

「なに?」

「あ、そのさ、話あるんだ」

 

 

 

 

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続きはサイトにて!

 

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