真・恋姫無双アナザーストーリー 雪蓮√ 今傍に行きます アフターストーリー第7話
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真・恋姫無双アナザーストーリー 

雪蓮√ 今傍に行きます アフターストーリー第7話

 

 

 

 

【小さなお姉さん?一刀は私のだもんっ!】

 

誰もが眠る丑三つ時、一人不適に笑って居る者がいた。

 

「ふっふっふ……ついにこの時が来たわっ!」

 

彼女の名前は孫伯符、真名は雪蓮。彼女は部屋で一人愉快そうに笑っていた。

 

三国の世界に戻ってきて早十数日……ついに、ついにこの日が来たのよ!

「ふふふ、ついにこの永久から貰った薬を試す時よ♪」

それは優未を呉に迎え入れる為に催した試合の時。ちょっとした嫉妬から、私は優未に八つ当たりをしそうになった時に永久による仲裁でこの薬を貰った。

「でも、本当に効くのかしらこれ?」

別に永久を疑っているわけじゃないんだけど、今までこんな薬があるなんて聞いた事もなかったんだから仕方ないわよ。

「まあ、毒じゃないんだし平気でしょ。私の勘がそう言ってるし」

それにしても、これを試すのに一体どれだけ時間が掛かった事やら。

 

雪蓮は目を瞑り思い返していた。

 

冥琳に大量の政務を押し付けられるわ。酔った華琳の愚痴を延々と聞かされる羽目になるわ。まあ、これは私が無理やり呑ませたからなんだけど。兎に角!色々と邪魔が入ったわけなのよ!

「蓮華じゃないけど、これだけ一刀に構ってもらえないと流石にいじけちゃうわよ?私だって」

こんな気持ちになったのも天の世界に転生し一刀に出会ったのが切っ掛けだけど、もともと私は一刀の事は気に入っていた。

最初は天の御遣いってことで、私の知らない事を色々知っていて興味を持っていただけだったけど、そのうちに一刀の優しさや芯の強さに惹かれていった。

そして決定的な出来事が起こり、一刀が好きなのだと確信したのはあの賊の討伐の時だった。

 

雪蓮は窓から覗く月を見上げて昔を思い出していた。

 

私はいつもの様に呉の民を苦しめる賊を討伐する為に討伐部隊を引き連れ目的地へと向っていた。

あの時は、簡単な討伐だと思っていた……いや、実際には本当に簡単な討伐だった。問題はその後……

私は賊を切り殺しその返り血を浴びるたびに体の内から徐々に熱くなって行くのを感じていた。

そして全てが終わった時、私の体は火照りを超えて熱くなり意識は朦朧としていた。

いつもなら冥琳を閨に誘い、体の熱を冷まさせるのだがその時ばかりは違っていた。

城に戻り体の火照りで朦朧とする意識の中、まず最初に目に入ったのが一刀だった。そして一刀を目にした瞬間、それ以外の周りに居たはずの者たちは目に入らなくなっていた。

一刀の腕を掴み途惑う一刀を自室へ無理やり連れ込んだ。

「あの時の事は良く覚えてるわ。なんせ私の醜態を晒したようなものだものね……それでも一刀は受け入れてくれた」

あんなに酷い事したのに……今でも一刀の首筋には私が噛み付いた痕が残っている。それを見るたびに自己嫌悪に陥ってしまいそうになる。

そんな時、私は一刀が言ってくれた言葉を思い返す。

『雪蓮は雪蓮なんだから嫌いになるわけないだろ。それにあんな状態の雪蓮を放ってはおけないしね』

その言葉を思い返すたびに胸の奥が暖かくなる。

「さてっと、思い出話はこれくらいにして早速飲んでみようかしらね」

 

雪蓮は机に置かれている小さな小瓶を手に取り蓋を開けた。

 

明日は非番、この日を逃してなるものですか!

「それじゃ飲むわよ……んっんっんっ……ぷはっ」

小瓶に入った薬を飲み干し私は一刀の部屋へと向った。

 

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《一刀Side》

 

――チュンチュン

 

「んっ……もう朝か……そろそろ起きないとな……ん?」

 

彼の名は北郷一刀。天の御遣いにして三国一の女たらしである。

窓から朝の日差しが差し込み一刀は眠たい目を擦り起き上がろうとした。

 

「すぅー、すぅー」

 

「……だれ?」

俺の腰に抱きつくようにして一人の女の子が眠っていた。年齢的には璃々ちゃんと同じくらいかな?でも、城にこんな娘居たっけ?」

「そ、それよりなんで裸なんだ?!」

女の子は生まれたままの姿で俺に抱きついていた。

 

「うっ……め、目のやり場に困る」

 

俺は慌てて掛け布団を女の子に掛けてあげ、そーっと顔を覗きこんだ。

その女の顔は、髪色はピンク色で幼さの残る顔に口元にはホクロがあった。

「しぇ、れん?いや、まさか……でも、似てるな」

この女の子、雪蓮の身長をそのまま縮めた見たいに凄くて似るな……

俺は眠っている雪蓮似の娘の頭を撫でてみた。

 

(なでなで)

 

「んっ……えへへ♪」

 

「うっ……」

女の子の頭を撫でると幸せそうな笑顔を見せて俺は一瞬、不覚にもときめてしまった。

「……もう一度撫でてみようかな?」

 

(なでなで)

 

「ん〜っ……父様……だいしゅき♪」

 

「はうっ!」

な、なんて破壊力だ!これはまずい……まずいぞ!

 

――コンコンッ

 

「っ!」

 

一人、頭を抱えて悶絶している一刀だったが、不意に扉をノックする音が聞こえ我に返った。

 

『一刀く〜ん!朝だよ〜♪一刀君のことが大好きな優未が起こしに来てあげたよ〜』

 

色んな意味で理性が崩壊しかけそうな時に呉のトラブルメーカ二号でもある優未が現れた。ちなみに一号は言わずもながら雪蓮のことである。

 

『一刀君?まだ寝てるのかな〜?にしし……なら私が一刀君に目覚めの口づけをしちゃおっと♪』

 

な、なにっ?!

「ちょっ!ま、待て優未!今開けたらっ!」

 

――ガチャッ

 

一刀の静止も空しく無常にも優未により扉は開け放たれてしまった。

 

「おっはよ〜♪一刀君!さあ、私が目覚めの口づけ、を……」

 

「……」

 

「すぅー、すぅー」

 

ああ……終わった……俺の人生終わったぜ、じいちゃん。

 

「か、一刀君に隠し子がーーーーーーっ!!!!」

 

優未の叫びが城中に木霊した。

 

――ドドドドドッ!!

 

普段なら優未の叫び声に誰もが『またか』と思い無視をするのだが、今回ばかりは無視することは出来なかったようだ。

優未の叫びから数秒、部屋の外から響く地響きは徐々に大きくなり、そして……

 

「「「「一刀(さん)(様)の裏切り者っ!!!!!」」」」

 

呉の武将達だけでなく、今建業に泊まっている愛紗や華琳たちまでもが加わっていた。

 

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《雪蓮Side》

 

「う〜ん、なんにも起こらないわね?本当に効き目があるのかしら?」

 

薬を飲み干した雪蓮は廊下を歩きながら自分の体に変化が起こらないことに疑問を感じていた。

 

「もう!なんにも起こらないじゃっ!……あ、あれ?」

 

愚痴を言おうとした瞬間だった。雪蓮は違和感を覚えた。

 

「こんなに天井って高かったかしら?」

違和感を感じて天井を見上げるといつもより天井が高くなってるのに気がついた。

それも歩くたびに少しづつ天井が遠のいて行くように感じる。

「まさか……っ!」

もしやと思い私は足元を見てみた。

「やったっ!小さくなってるわ♪」

靴はぶかぶかになって、服もいつの間にか廊下に擦れそうになってるし。

「どこまで小さくなるのかしら?今くらいの身長だと……大体14,15歳くらいかしら?」

 

雪蓮はさらに歩みを進めた。一歩、また一歩と歩くたびに身長は縮み……

 

「もう、歩き難いわね。もう靴はいらないわ」

 

(ぺたぺた)

 

靴を脱ぎ捨てた雪蓮は素足で廊下を歩き始めた。

 

「はぁはぁ……一刀の部屋ってこんなに遠かったかしら?いや、子供からしてみたらこんなものなのかもしれないわね」

 

既に雪蓮の身長は小蓮よりも小さくなっていた。

 

「うんもう!服もぶかぶかで邪魔になってきたじゃない!」

 

文句を言いながらも、誰に見られるか判らないので手で懸命に服を押えながら歩いていた。

 

「や、やっとちゅいた〜」

 

一刀の部屋に辿り着くちょっと位前に雪蓮の身長は蜀に居る璃々と同じくらいの所で止まっていた。

喋り方もなんでか幼くなってるし。

 

――ガチャッ

 

「んしょ、んしょっと……」

 

――バタンッ

 

私は小さな体を全身で使い扉を懸命に押し開けて一刀の部屋に入った。

「えへへ、寝てるわねかじゅ、一刀。もうこのお服もいらないよね」

私は着ていた服を脱ぎ捨て裸になりそのまま一刀の布団の中に潜り込んだ。

「えへへ、温かい♪」

 

一刀に抱きついた雪蓮は一刀の温もりが間近にあることに嬉しくなり頬を染めていた。

 

「ん……なんだか眠くなってきちゃった……ふぁぁぁあああっ……」

私は一刀の胸元に抱き付いてそのまま眠りについた。

 

……

 

…………

 

………………

 

―翌朝―

 

「んにゅ?……まぶちぃ……あれ?かじゅとは?」

目を覚ますと抱きついていたはずの一刀が居ない事に気がついて私は体を起こした。

「……?あっ、居たっ♪」

 

一刀を見つけた雪蓮だったのだが当の本人は床に正座させられ、それを囲むように優未や呉の面々以外に華琳、桃香に愛紗たちが一刀を睨みつけていた。

 

「一刀〜♪」

 

「……はい?」

 

「「「「え?」」」」

 

「一刀〜!えへへ〜〜♪」

私は正座をしている一刀に抱きつくと頬ずりをして……

「ちゅっ♪」

一刀のほっぺに口づけをした。

 

「「「「なっ!一刀(様)(さん)っ!!」」」」

 

「一刀〜♪抱っこして〜」

私は一刀に甘えた声で抱っこをしてとせがんだ。

 

「い、いや、あのね?お嬢ちゃん」

 

「む〜っ!お嬢ちゃんじゃないよ!私は雪蓮なんだから〜!」

 

「「「「……え?えええぇぇぇっ!?!?!?」」」」

 

今度は優未だけでなく全員が驚きの声を上げていた。

 

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《一刀Side》

「ほ、本当に雪蓮なのか?」

俺は半信半疑で雪蓮と名乗った女の子に聞いてみた。

 

「うんっ!えへへ♪」

 

北郷が訊ねると嬉しそうに頷き北郷に抱きついた。

取り合えず裸だったので今は俺のシャツを着させてるんだけど雪蓮はぶかぶかな袖を振り回して遊んでいた。

 

「「「「……」」」」

 

「一刀よ」

 

「め、冥琳。この子の言ってることは……」

 

「ああ、私も驚いたが幼き日の雪蓮にそっくりだ。間違いなく本人であろう。だがしかし……こんな事はありえるのか?」

 

冥琳は顎に手を当ててブツブツ考え始めてしまった。

 

「ほ、本当に姉様なのですか?」

 

雪蓮と名乗った女の子は首を傾げて蓮華に云った。

 

「?お姉ちゃん誰?」

 

「なっ?!」

 

蓮華は信じられないとばかりに目を見開いて驚いていた。

 

「ちょ!蓮華だよ。雪蓮の妹だろ?」

 

「雪蓮の妹はね。もっと小さいんだよ?こんなに大きくないもん」

 

「……っ」

 

「れ、蓮華様っ!」

 

倒れる蓮華を思春が慌てて支えた。

 

「ねぇ、一刀。冥琳は?今日一緒に遊ぶ約束してるんだよ」

 

「えっ……め、冥琳?冥琳は……」

俺はチラリと冥琳見ると冥琳は首を横に振っていた。多分、私の事は言うなって事なんだろうけど……ならどうしろと?

 

「ねぇ、一刀〜」

 

「あ、ああ。冥琳は用事が出来て来れなくなったって言ってたぞ」

 

「え〜!折角遊ぶ約束してたのに冥琳の嘘吐きっ!」

 

「う゛っ……」

 

雪蓮の言葉に冥琳は呻きよろめいていた。そ、そんなにきつい一言だったのか?

 

「一刀よ。長年連れ添っていれば判るぞ……この言葉の重みがな」

 

冥琳は穏に支えられて俺に伝えてくれた。

「それにしても……」

俺は首に抱きついている雪蓮を見る。

 

「えへへ〜♪か〜ずと♪」

 

屈託無く笑う雪蓮はこの乱世を駆け抜けているあの孫伯符とどういう人物とは到底思えないな。

でも、冥琳が言うんだから雪蓮に間違いないんだよな。

そこでふと疑問に思った。

「なあ、なんで雪蓮は小さくなってるんだ?」

そう、余りに唐突過ぎてこの答えに至らなかった。なんで早く気がつかなかったんだろう。

 

「そ、そう言われてみればそうね。なんでかしら?」

 

立ち直った蓮華も考え始めていた。

 

「ねぇねぇ一刀。あそぼ?ねぇ、遊ぼうよ〜」

 

「ちょ、ちょっと待っててくれるかな?」

 

「ぶー、ぶー!一刀のけちんぼ!」

 

「うぐっ!……め、冥琳」

 

「……なんだ」

 

「冥琳が言った言葉わかった気がするよ」

 

「わかってくれたか」

 

ああ、これは反則的だ。

俺の自制心を根こそぎ削り落としていくくらい可愛いじゃないか!

 

「一刀……」

 

「一刀さん……」

 

「一刀様……」

 

「一刀君……」

 

「そ、そんな目で見ないでくれ!」

なぜだか華琳や優未たちが冷ややかな目で俺を見てくる。

「そ、そんなことより!なんで雪蓮が小さくなったのか原因を突き止めないと!」

なんとか話を元に戻す。

 

「私が昨晩あった時はなんとも無かったわよ?妙に浮かれてはいたみたいだけれど」

 

「あっ。私も見ましたよ。すっごく機嫌良かったですよね」

 

「そうなのか?機嫌が良かったってのも気になるけど夜までは変わりなかったって事か……雪蓮ちょっとこっちに来てくれないかな?」

 

「ふーんっ!遊んでくれない一刀なんかとは喋らないもん!」

 

ご機嫌斜めの雪蓮は後ろを向いてぷいっと顔をそらされてしまった。

「うぐっ……」

う〜む、どうすればいいんだろ……そ、そうだ!

そ、そんな事言わないでこっちに来てくれないかな?ほら、お膝に座ってもいいから」

 

「……ホント?」

 

雪蓮はぴくっと肩を上げてチラリと横目で俺を上目使いで見てきた。

「ああ、本当だぞ」

 

「わ〜い♪えへへ〜」

 

俺は、胡坐をかいて膝を叩くと雪蓮は嬉しそうにトテトテと走ってきて俺の膝の上に座った。

「……あの、哀れんだ目線で見るのは止めて頂けませんか?」

 

「あら、別にそんな目では見てないわよ?この幼女好き」

 

か、勘弁してください華琳さん……。

 

「そ、そうですよ!か、一刀さんが小さな女の子が好きでも私、気にしませんから!」

 

桃香……それフォローになってないよ。

 

「……」

 

愛紗さん?なんで睨んでいるのかな?もの凄く目で射殺せるくらいに睨みつけてますよ?

 

「あれ?そう言えば優未は何処に行ったんだ?」

優未の姿が見えず周りを探してみるとコソコソと部屋から出て行こうとしていた。

 

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《雪蓮Side》

 

「あれ?そう言えば優未は何処に行ったんだ?」

 

一刀の言葉で一刀を哀れみの目や怒りの目で見ていた華琳たちは一斉に優未を探し始めた。

すると優未は人影に隠れて部屋から出て行こうとしていた。

まあ、こうなった原因は優未が一番心当たりがあるでしょうね。

私は内心面白そうになってきたと思い一刀の膝の上で様子を見ることにした。

 

「優未殿。どちらに行かれるのでしょうか?」

 

「ふぇ?!あ、いや〜……その、ね?そ、そう!厠にいこうかな〜なんて」

 

余りにも苦しい言い訳に思わず笑いそうになったけど我慢をする。

く、くくっ……それにしても、か、厠って一刀の居る前でよく言えるわね。

笑いを堪えている間に優未は皆に取り囲まれていた。

 

「何か知っているのね」

 

「わ、私は何も知らないよ!何言ってるのかな〜、華琳は」

 

「あら?『私は』という事は、この原因を知っている人物は知っているってことね」

 

「ええ?!な、なんで判ったの?!」

 

「ふふっ、やっぱり知っているのね」

 

「ああっ!だ、騙したでしょ華琳!」

 

「あなたが単純なだけでしょ?引っ掛かる方が悪いのよ」

 

「うぅ〜〜〜」

 

「さぁ、観念して白状しなさい優未」

 

「はぁ〜」

 

優未は逃げられないと悟ったのか華琳たちに話し始めた。

 

「私と雪蓮が試合したの覚えてる?」

 

「ええ。途中から雪蓮が暴れだしたやつよね?」

 

「そうそう。その時さ永久様が仲裁してくれたの覚えてる?」

 

「そう言えば、そうでしたね。怖くなかったんですかね永久さん?」

 

「確かに武人の前に手ぶらで前に出るのは危険極まりないことですからね」

 

「まあ、それはいいんだけどね。その後、すっごく雪蓮機嫌がよかったよね」

 

「ええ。でも、それが今回の件とどう繋がるのかしら?」

 

「よく見えなかったんだけど雪蓮の手に何か握られてたんだよね。きっとあの時何か貰ったんだと思うんだよ」

 

「なるほどな……思春!」

 

「はっ!」

 

「姉様の部屋に行って変わったものが無いか探してきて頂戴」

 

「よろしいのですか?勝手に雪蓮様の部屋に入られても」

 

「緊急事態だ。私が許す」

 

「御意っ!」

 

礼を取ると思春は一刀の部屋から出ていった。きっと私の部屋に行ったんでしょう。

それにしても、勝手に私の部屋に入らないで欲しいんだけど?

まあ今は許してあげるけどね。

 

「雪蓮ちゃん。私の事わかるかな?」

 

「?お姉ちゃんだれ?」

 

「私はね。桃香っていうんだよ」

 

「桃香?」

 

「うんそうだよ!偉いね〜」

 

ちょっと小首を傾げて桃香の名前を呼ぶと桃香は嬉しかったのか私の頭を撫でてきた。

ちょっとこそばゆいわね。

 

「ふむ。それにしても皆の名前を忘れているのはどういうことだ?それに一刀だけ覚えているというのも不思議な話だ」

 

あっ。冥琳、立ち直った見たいね。

それにしても相変わらず鋭いところを突いてくるわね。

 

「そう言えばそうだな。雪蓮、何も覚えてないのかい?」

 

「う〜ん……あっ!」

 

「何か覚えてるのかな?」

 

「お腹空いた!」

私は見当違いな事を言って一刀を困らせてみた。

 

「あ、あはは。そうだね。とりあえず朝ごはんにしようか」

 

「うん!ご飯、ご飯♪」

 

「はぁ、こんな状態じゃ無理やりにでも聞けないものね。とりあえず、甘寧の結果待ちって事でいいのかしら?」

 

華琳は呆れたように溜め息をつくと冥琳に訊ねていた。

 

「そうぜざるをえんだろうな。私はすでに朝餉は済ませている。ここで思春を待つことにするが……か、一刀、それでも構わないか?」

 

「ああ、別に構わないよ」

 

冥琳ったら頬を赤くして、待つことにかこつけて一刀の部屋で何をするつもりなのかしらね。まあ、なんとなく判るけどね♪

「ねぇねぇ、早くご飯食べに行こ一刀〜」

 

「はいはい。それじゃ行こうか」

 

「うん!」

一刀が自然に私の手を取ってくれた事に少し嬉しくなっちゃった。

普段もこれくらい積極的になってくれるといいんだけどね。

そう考えると、嬉しさ半分、呆れが半分と複雑な心境になってしまった。

兎に角、今はこの状況を楽しまないとね。

「一刀〜、抱っこして〜」

もう今日はとことん一刀に甘えるんだから♪

私は一刀に抱っこをせがみ厨房へと向った。

 

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《一刀Side》

 

「一刀〜、抱っこして〜」

 

「はいはい……ほら、これでどうだ?」

雪蓮に抱っこをせがまれ苦笑いを浮かべながら雪蓮を抱き上げた。

「ほら、これでどうだ?」

 

「わ〜い!高い高い!一刀、背が高いのね!」

 

「羨ましいな〜」

 

「あの桃香?」

 

「ふぇ?!な、なんでもないよ?あは、あはははは〜」

 

いや、ばっちり聞こえたぞ。流石に桃香を抱っこは出来ないよな。抱き抱えるなら問題ないけどさ。

少し後ろを歩く桃香の横に並び空いてる手で桃香の頭を撫でてあげた。

 

(なでなで)

 

「今はこれで我慢してくれるかな。桃香?」

 

「わわわっ!う、うん……えへへ♪」

 

うん、桃香のこの笑顔はホント可愛いよな。

 

「「「……」」」

 

桃香の頭を撫でる一刀の後方では羨ましそうにその光景を見詰める者達が数人見ていた事に一刀は気づかずに居た。そんな中……

 

「む〜っ!一刀!雪蓮の頭も撫でてよ〜」

 

一刀に抱き抱えられていた雪蓮は自分も撫でてとせがんできた。

 

「これでいいか?」

 

(なでなで)

 

「うん!えへへ♪」

 

頭を撫でてあげると雪蓮はくすぐったそうにハニカミながら笑った。

ぐっ!な、なんて可愛い顔で笑うんだ……色々と不味いぞこれは……自重しろ!俺、自重しろ!

 

「うぅ〜、一刀さん〜」

 

「ああ、はいはい」

 

(なでなで)

 

「えへへ♪」

 

「一刀〜、もう一回〜っ!」

 

「はいはい……」

 

(なでなで)

 

「えへへ〜♪」

 

「むっ〜、一刀さん〜」

 

「ま、また?!」

 

(なでなで)

 

「えへへ♪」

 

「雪蓮も〜っ!」

 

こ、これいつまで続ければいいんだ?雪蓮を撫でれば桃香が催促をして、桃香を撫でれば雪蓮が催促してと無限ループになってるじゃないか!

 

「一刀君〜、私も〜」

 

「はいはい……って優未!なにどさくさに紛れて撫でてもらおうとしてるんだ?」

 

「ありゃりゃ、ばれちゃった。ちぇ〜。別にいいじゃん、減るもんじゃないんだしさ〜ね?ね?」

 

いや、俺の寿命が切り切りと削られて行ってるんですが……今更ながら気が付いた事だが。後ろの人たちの目線が俺を射殺さんばかりに睨んでいた。

「そ、それじゃ少しだけだぞ?」

 

(なでなで)

 

「えへへ♪一刀君に撫でてもらっちゃった〜♪いいだろ琳!」

 

「べ、別に羨ましくなんか無いわよ……」

 

「えいっ!」

 

「痛っ!なにするのよ雪蓮!」

 

「一刀は私のなんだからダメーッ!」

 

「なっ!一刀君は私のなんだよ!だからいいんだよ!」

 

「ダメなのっ!」

 

「いいのっ!」

 

「ダメ〜ッ!」

 

「いいのっ!」

 

「はぁ……子供相手に何しているのだか優未は……」

 

溜め息を吐きながら華琳はボソリと呟いていたが等の本人には聞こえてないみたいだ。まあ、確かに子供相手には大人気ないとは思うんだけど……でも雪蓮だしなぁ〜

 

「愛紗ちゃ〜ん。なんだか私、雪蓮ちゃんと優未さんについていけないよ〜」

 

「わ、私に言われても困るのですが……」

 

桃香は雪蓮と優未についていけず愛紗に泣きついてるし、なんだこの状況は?

ああ、この状況から逃げ出したい……

そんな事を思う俺だったのだが、このあと更なる修羅場が待ち構えているとは俺自身知るすべも無かった。

 

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「一刀、食べさせて♪」

 

「あ〜っ!璃々もごしゅじんさまに食べさせてもらうの〜!」

 

「わかったわかった。順番だぞ」

 

「「は〜い♪」」

 

「はぁ〜」

元気よく返事をする雪蓮と璃々ちゃんなんだけど……なんでこんな事になっているのでしょうか?

 

「種馬……」

 

「い、今誰が種馬って言った?!」

周りを見回すが誰も俺と目線を合わせようとしてくれない。いや、数人だけ見ているんだけど……

 

「……」

 

「……」

 

「にひひっ」

 

「ふふふっ」

 

「あは、あはははは」

 

睨みが二人に、面白そうに笑っているのが二人、そして一人だけが苦笑いを浮かべていた。

言わずもながら、睨みつけているのは愛紗と華琳で笑っているのが優未と紫苑さん。そして桃香が苦笑いを浮かべている状態だ。

なぜこうなったか……それはほんの数分前だった……

 

……

 

…………

 

………………

 

「よし、着いたぞ」

 

「到着〜」

 

「あら、一刀様ではありませんか。おはようございます。今朝は随分と賑やかでしたね?」

 

「あっ!おとうさんだ!おはようございます!」

 

「おはよう璃々ちゃん、紫苑。まあ、色々とあってね大変な目にあ「一刀〜お腹空いた〜」はいはい。それじゃ座ろうか」

 

「うん!」

 

「か、一刀様?その子供は?」

 

「え?ああ、実はさ「私は一刀のお嫁さんなんだよ!」うんうん、実は……って、えええ?!な、なに言い出すんだよ雪蓮!」

 

「あらあら、一刀様はそんな小さな子供まで毒牙に掛けてしまわれたのですね」

 

「一刀様……」

 

「一刀さん……」

 

「一刀……」

 

「違うから!勘違いしないで!愛紗や桃香、華琳も事情知ってくるくせにそんな顔しないでくれよ!」

ああ、俺って皆からどう思われてるんだろう。

 

「種馬」

 

あ、愛紗、そんなにズバッと言わなくても……

 

「種馬ね。間違いなく」

 

間違いなくって酷く無いですか華琳さん?

 

「えっと……種馬?」

 

なんで疑問系?なんで疑問系なんだ桃香。

 

「私は種馬でも構わないよ一刀君!」

 

うん、まったく慰められている気がしないよ優未。

 

「ねえ、おかあさん。たねうまってなに?」

 

「り、璃々ちゃんは知らなくてもいいんだよ!」

こんな小さな娘から『種馬』なんて言われたら日には俺、生きていけなくなるよ!

 

「え〜、璃々も知りたい〜」

 

「そ、そんな事より璃々ちゃんはこんな所で何をしているのかな?」

俺ナイス!いい話の切り替え変え方だぞ!

 

「うんとね。朝ごはん食べにきたの!」

 

「そっか〜。俺達も朝ごはん食べに来たんだよ。一緒に食べていいかな?」

 

「うん、いいよ!おかあさんいいよね?」

 

「ご一緒しても構いませんか?」

 

「全然構いませんよ。皆で食べた方が美味しいですからね。それに先に食べていたのは紫苑の方じゃないか。その聞き方は変じゃないか?」

 

「ふふふ、そうですわね。さあ、璃々。もう少しこっちに寄りなさい」

 

「は〜い!んしょっと!」

 

ああ、璃々ちゃんは可愛らしいな

 

(ぐりっ!)

 

「いいっ?!か、華琳?ふ、踏んでる踏んでる!」

 

「あら、ごめんなさい。こんな所に足があるなんて気が着かなかったものですから、ら!」

 

(ぐりぐりっ!)

 

そんな事言いながら何度も踏み潰してるじゃないか!

 

「と、兎に角……す、座ろうか」

なんとか絞り出した声だったが顔は痛さで引き攣ってただろうな。

 

「はぁ、仕方ないわね……か、一刀は何処に座るつもりなの?」

 

「いつつ……え?どこでもいいけど」

 

「あなたが先に座りなさい」

 

「いや、俺は残った席「いいから座りなさい!」は、はいっ!」

まったく、華琳のやつは何考えてるんだ?こんなに席があるんだから好きに座ればいいじゃないか。

「ならここにするかな」

俺はなんの考えもなしに璃々ちゃんの横の席に座った。

 

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「「「なっ!」」」

 

え?え?俺、なにかまずい事したのか?皆一斉に声を上げて俺を睨んできてるんですけど!

 

「わ〜い。おとうさんの隣だ〜」

 

璃々ちゃんは喜んでくれているけど、俺の後ろの目線が怖い……お、俺今日で死ぬかもしれない。

「と、兎に角皆も座ろうよ。な?」

 

「仕方ないわねなら「はいはいは〜い!私が一刀君の隣に座る〜♪」ちょっ!」

 

「あっ!ずるいですよ優未さん!私だっで一刀さんの横に座りたいのに!」

 

「へへ〜んだ。早い者勝ちだよ〜♪」

 

優未は俺の横に座り勝ち誇ったように腰に手を当て胸を張っていた……ごくんっ、優未も結構、胸でかいよな……

 

「……一刀?」

 

「み、見てません!」

華琳の低い声に俺は咄嗟に優未の胸から目をそらし天井を見た。だけどそれが悪かった……

 

「ふ〜ん、何も見てないのになぜ上を向いたのかしら?それに私は名前を呼んだだけなのにどうして『見ていない』と答えたのかしら?」

 

「うぐっ!」

 

「一刀君ならいつでも見ていいんだよ?それとも触ってみる?」

 

「い、いいのか?」

 

「「一刀(さん)(様)っ!」」

 

「ごめんなさいっ!」

 

「ちぇ、残念♪」

 

「優未も煽るんじゃないわよ!まったく……大きい胸の何処がいいんだか……ばかずと……」

 

なんだか華琳がブツブツ言ってるけど触れないほうがいいよな?うん、きっとそうだ。

「ほ、ほら。そんな事より食べようよ。厨房の人も困ってるし」

 

「そ、そうだよ!私もお腹ペコペコだよ。ね、愛紗ちゃんもそうだよね!」

 

「え、ええ、まあ、そうですね」

 

「ほらほら、華琳さんも座りましょうよ」

 

「ちょ、ちょっと桃香!」

 

桃香は無理やりに愛紗と華琳を席に着かせて自分も座り俺に微笑みかけてきた。

「ありがとう。桃香」

 

「えへへ♪」

 

(クイクイッ)

 

「ん?」

服の袖を引っ張られ振り向いてみると雪蓮が頬を膨らませって服を引っ張っていた。

な、なんだこの可愛い生物は!と、兎に角冷静になれ俺っ!

「ど、どうしたのか?」

 

「座るの」

 

「え?席なら他にも「違うのっ!」違う?」

 

「一刀の膝に座るの!」

 

「「「!?!?!?」」」

 

「……へ?」

今なんと言った?俺の膝に座る?

 

「うんしょ、うんしょっと……ふふ♪」

 

「あ〜〜〜〜っ!璃々もおとうさんのお膝に座る〜っ!」

 

「なっ!り、璃々ちゃん?!」

俺の膝に雪蓮が座ったのを目にした璃々ちゃんがあろう事かとんでもない事を言い出してしまった。

 

「だめ〜っ!一刀の膝は雪蓮のなんだから!」

 

「むぅ〜っ!璃々のおとうさんなんだから璃々が座るの〜っ!」

 

「違うでしょ!本当のお父さんじゃないくせに!」

 

「それでおとうさんになってくれるって言ったもん!」

 

なんだろうこの可愛らしい修羅場は。今、俺の前では小さくなった雪蓮と璃々ちゃんがいい争いをしている。しているんだけど、なんだか物凄く和んじゃうのは俺だけなんだろうか?

だけど、そんな和みも雪蓮の一言で大きく崩れ落ちた。

 

「一刀は私のお婿さんになるんだからダメなのっ!」

 

(ピタッ)

 

「ね〜一刀♪」

 

「だったら璃々もおとうさんのお嫁さんになるもん!」

 

(ピタッ)

 

「ふ、二人とも何「ふふん!知らないの?親子はね、結婚できないのよ?だからあなたはダメなのよ♪」

 

「え……そうなおとうさん?」

 

「え、えっと……」

俺はなんて返したら判らず言葉を詰まらせていると雪蓮はさらに畳み掛けるように璃々ちゃんに云った。

 

「そうなの!だから違うお婿さんを探す事ね」

 

「うぅ〜!うぅ〜!」

 

璃々ちゃんは頬を膨らませて両手を握り悔しそうにしていた。

その仕草は可愛らしいんだけどその原因がな……

 

「だったらおとうさんじゃなくてもいい!今からはごしゅじんさまってよぶもん!」

 

「え?」

今、璃々ちゃんはなんと?ごしゅじんさま?……ご主人様っ?!

「り、璃々ちゃん?何を言っているのかな?みんな驚いちゃってるぞ?」

 

「だってね?ごしゅじんさまがおとうさんだとけっこん出来ないんだってだからおとうさんじゃなくてごしゅじんさまって呼べばけっこん出来るんだよね?」

 

「い、いや。その〜……し、紫苑!何とか言ってくれ!」

 

「あらあら、璃々?一刀さんのお嫁さんになりたいの?」

 

「うん!そうしたら、おかあさんと一緒だよね!」

 

「「「……え?」」」

 

今、璃々ちゃんはとんでもない事を言わなかったか?

 

「あ、あらいやだわ璃々ったら何を言っているのかしら。おほほほほ……」

 

「ふえ?だっておかあさん、この前言ってたよね?『かずとさんにならもういとどだか「あら璃々ったらわたくしはそんなこと一言持っていませんよ」??」

 

うん、すっごく嬉しいんだけど。突き刺さる目線が非常に痛いです。

「えっと、う、うれしいよ」

 

「え?あ、いえ……」

 

うろたえる紫苑も可愛いな……っ?!

 

「う〜一刀は雪蓮のお婿さんになるんだから浮気はめっ!だよ!」

 

あ〜、なんだろ、シャオがもう一人居るみたいだ。みたいだけど、シャオ以上にお転婆で焼もち焼きだな。

 

「あ〜!一刀、今シャオがもう一人居るって思ったでしょ!ひど〜い!シャオそこまでわがままじゃないもん!」

 

いや、十分我儘ですよ?まあ、そんなこと言ったら大変な事になるから言わないけど。

 

「え、えっと、とりあえず紫苑さんのお話はあとで愛紗ちゃんと聞くって事で」

 

「わ、私もですか?!」

 

「だ、だって〜私一人じゃ、恥ずかしくて聞けないよぉ〜」

 

「うぅ……わ、わかりました」

 

「そんなこより!一刀は雪蓮のなんだからあなたはあっちに行ってよ!」

 

「や〜だ〜!璃々もごしゅじんさまのおひざにすわるの〜!」

 

「わ、わかったから二人とも喧嘩しないで!ほ、ほらこうすれば二人とも座れるだろ?」

 

「もう、一刀の意地悪」

 

「わ〜い!えへへ♪」

 

はぁ……疲れる。

 

……

 

…………

 

………………

 

と、まあ現在に至るのだが、終止周りからの目線が痛すぎるよ。

「はぁ〜〜〜」

 

-9ページ-

《雪蓮Side》

 

「あ〜ん!……もぐもぐ」

 

「すまない、待たせたな。」

 

「……」

 

一刀に食べさせて貰っていると冥琳と思春が戻ってきた。

 

「それでどうだったの思春」

 

蓮華は思春に結果を聞いていた。

まずいわね。机の上に小瓶を置きっ放しにしてきちゃったのよね。

 

「雪蓮様の机の上に見たことのない小瓶が置いてあったので持ってまいりました」

 

あちゃ〜、やっぱり持ってきちゃったのね思春。

「一刀〜。あ〜ん」

それでも私は無視するかのように一刀にもっと食べさせてと催促をする。

 

「優未。あの小瓶に心当たりは?」

 

「むぐっ!けほっ!けほっ!……は〜ビックリした。急に話しかけないでよ華琳〜」

 

「いいから答えなさい」

 

「むぅ〜……なにさ一刀君の隣の席になれなかったからって苛めてさ……」

 

「ゆ・う・み?何か言ったかしら〜?」

 

「一刀く〜ん。華琳が苛めるの〜」

 

「はいはい。よしよし」

 

一刀は苦笑いを浮かべながら優未の頭を撫でていた。その横では華琳が一刀に対して『甘やかすな』と言わんばかりに睨みつけてるし。

 

「それで、どうなんだ?あの小瓶に心当たりは無いのか優未?」

 

「ん〜……永久様が同じよう小瓶を持ってた様な持ってなかった様な」

 

「そっか、ならとりあえず永久に心当たりが無いか聞いて「わたくしがどうかしましたか?」……へ?」

 

いつの間にか現れた永久は一刀の隣の空いている席に座りお茶をすすっていた。

って、なにちゃっかりと一刀に擦り寄ってるのよ!もうっ!

 

「と、永久。どうしてここに?」

 

「あらあら、わたくしは占い師ですよ?面白い事が起こるというのに居ないわけがありませんわ」

 

「それじゃ丁度いいですね!永久さん。あの小瓶に見覚えはありませんか?」

 

「小瓶ですか?」

 

まずい!このままだと永久から貰ったものだとばれちゃうじゃない!

ちょっと永久!聞こえているんでしょ!聞こえない振りするんじゃないわよ!

 

「……(ニコッ)」

 

永久は一度私の方を見ると微笑んでまた小瓶に目を向けた。

わかってくれたのかしら?

 

「そうですね。それはわたくしが雪蓮さんにお渡ししたものですね」

 

ちょっと〜〜〜っ!わかってないじゃない!

私は永久に抗議の目を向けたけど永久は涼しい顔で座ってるし!

 

「そうか、なら雪蓮のこの状況は貴女が作り出したという事だな」

 

「ええ、そうですね」

 

「ならば、どうすれば元に戻るのだ?それと元の姿に戻った時に記憶も戻るのか?」

 

「はい?今何と仰いましたか?」

 

「どうすれば元に戻るのだ、か?」

 

「いえ、その後です。記憶が戻るのかと仰っていませんでしたか?」

 

「ああ、そういったが……」

 

「……なるほど、ふふふ♪」

 

永久は私を見て納得したのか微笑み冥琳に向き直った。

変なこと言わないで頂戴よ!折角一刀の傍に居られるんだから!

 

「確かにこの薬は体を幼児化させる薬です。そして、稀にですが記憶も後退することがあります」

 

「なるほど。だが、一刀のことだけは思えていたのはなぜだ?」

 

「簡単な事ですわ。人間、好きな人の事は忘れたくないものですから。違いますか?」

 

「「「〜〜〜〜〜っ」」」

 

永久の言葉にその場に居る全員が顔を赤くして押し黙っちゃった。今の状況でどれだけ一刀がみんなから好かれているのかが判ったわね。

驚いたのはあの思春ね。わからない程度に顔を赤らめているんだものビックリだわ。

 

「まあ、薬の効果は1日で切れますのでご安心ください」

 

「あ、あの永久さん」

 

「はい?なんでしょうか」

 

「その薬ってまだあるんですか?」

 

「と、桃香様?何を仰っているのですか?」

 

「だ、だって〜。私も一刀さんに子供の姿で甘えてみたいな〜なんて思っちゃったから。愛紗ちゃんもそう思わない?」

 

「わ、私ですか?!わ、私はその……ぽ〜〜〜っ……はっ!い、いえ、そのような事はありませんよ?」

 

愛紗ったら一瞬その状況を考えていいかもって思ったわねあれは。

 

「そんなことより。小さくなった雪蓮はだれが面倒を見るのかしら?」

 

華琳の言葉に全員が一刀に目を向けていた。

 

「お、俺?!」

 

「あなた以外に誰が雪蓮を面倒を見るというのかしら?」

 

「そ、それなら冥琳とか」

 

「私は今日中に済ませてしまわないといけない政があるので無理なのだよ」

 

「な、なら蓮華とか」

 

「わ、私?!……ごほんっ。残念だが一刀。私も仕事で面倒を見ることが出来ないのだ」

 

「そ、そんなっ!な、なら……」

 

一刀が次々に話しかけてるけど尽く断られてるわね……それにしても、そんなに私の面倒が嫌なわけ?

 

(クイクイッ)

 

「え?」

 

「……雪蓮のこと嫌いなの?」

 

「う゛……」

 

涙ながらに訴えると一刀は言葉を詰まらせて固まっちゃった。

 

「……ぐすん」

 

「っ!?い、いや、違うんだよ!俺も仕事が……」

 

「あ〜!一刀さんが雪蓮ちゃんを泣かせた〜」

 

「一刀君ひど〜い」

 

「一刀様……」

 

「最低ね」

 

「「「「……」」」

 

桃香の一言から始まって優未に愛紗、華琳と続き、最後には皆から睨まれる事になった一刀にちょっと可哀想かなって思ちゃったけど一刀とイチャイチャするためには仕方ないわよね?

「ひぐっ、一刀〜」

 

「……はぁ。わかったよ、俺が面倒見るよ。それでいいんだろ?」

 

「わ〜い!一刀大好き〜♪ちゅっ」

 

「それで冥琳」

 

「なんだ?仕事ならちゃんとやってもらうぞ」

 

「……はい」

 

「一刀〜♪あそぼ〜」

一刀が仕事があろうと私は関係ないの。今日はトコトン甘える日なんだから。

私は一刀の首に抱きついて嬉しそうにはしゃいだ。

 

-10ページ-

《一刀Side》

 

「一刀見てみて〜♪」

 

「おぉ、すごいぞ。でも危ないから飛び跳ねたりしちゃダメだぞ」

俺が仕事をしている横で雪蓮はベットの上で飛び跳ねていた。

無邪気にはしゃいで可愛いんだけど、この時代のベットは弾力が無いせいでとても固いのだ。

だから、怪我をしないうちに止めさせる。

 

「は〜い!」

 

うん、素直でいい子だな。普段の雪蓮も……いや、言わないでおこう。

ベットの淵に座り足をブラブラさせる雪蓮を見て頬を緩める。

「後ちょっとで終わるからね。そうしたら一緒にお昼食べて遊ぼう」

 

「本当?!やったー!早く、早く♪」

 

「ほらほら、袖を掴んでたら仕事が終わるのが遅くなっちゃうぞ?」

嬉しさの余りに俺に抱きついてきた雪蓮は袖を振り回して急かしてきた。

 

「だめ〜!早く終わらせるの!」

 

「うん、それじゃいい子で待っててくれるかな?」

 

「うん!……ねえ一刀?雪蓮もお手伝いしたら早く終わる?」

 

「え?そうだな〜……」

雪蓮は首を傾げて手伝いをしたいと尋ねてきた。手伝いか……ん?

そこで自分の茶器のお茶が切れていることに気が付いた。

「それじゃ、お茶を入れてくれるかな?」

 

「は〜い!」

 

「熱いから気をつけるんだぞ」

 

「は〜い!」

 

元気良く返事をした雪蓮だったけど、頼んでおいてなんだが凄く不安だな……

仕事をする振りをしながら横目で雪蓮を見守る。

 

「んしょ、んしょ……」

 

ああ、危なっかしいな……っ!

 

「おっとっと……ん、できたーっ!

 

なんとかお茶を入れることが出来た雪蓮は両手を挙げて喜んでいた。

あとは持ってくるだけだけど、こけたりしないか?

もう、ハラハラがさっきから止まらない状態だ。

全世界の父親もこんな気持ちで娘を見てたりするのだろうか?

 

「んしょっと、どうぞ!」

 

「ああ、ありがとう雪蓮。偉いぞ」

 

「えへへ、褒められちゃった♪」

 

頭を撫でてあげると雪蓮はくすぐったそうに目を細めて喜んでくれた。

「ずずずっ……ふぅ、美味しいよ。ありがとうな雪蓮」

 

「早く終わらせてね♪」

 

「ああ」

よ〜し!やるぞっ!残り数も少ないし頑張れば昼前には終わるだろ!

俺は気合を入れる為に頬を叩き竹簡に取り掛かった。

 

……

 

…………

 

………………

 

――ことっ

「ふぅ、終わった」

筆を置き一息を吐く。あ〜やれば出来るんだな俺って。

飛びをして背筋を伸ばすと固まっていた筋肉が解れる様だった。

「さてと、雪蓮。終わったからご飯食べに行こうか」

 

「ほんとっ!行く〜!」

 

ベットに寝転がっていた雪蓮は嬉しそうに起き上がってきた。っとその時、

 

――パサッ

 

「ん?雪蓮は本読んでたのか?」

 

「うん!一刀が好きな女の子の本読んでたの!」

 

「……え?……っ!?」

ちょっ!なっ!ええ?!隠してあったエッチな本がなんで雪蓮が読んでるんだ?!

「子供は読んじゃいけません!」

ひったくる様にその本を取り上げると雪蓮は少し不機嫌そうに頬を膨らませていた。

 

「えーっ!なんで?」

 

「な、なんでって……兎に角ダメなものはだめなの!それよろ何処からこれを」

 

「ぶー!お布団の下にあったんだよ。他にもいっぱいあったよ。ほらっ!」

 

「わーっ!?!?!」

 

「一刀は大きい方がいいの?」

 

「へ?何が?」

 

「お胸」

 

「ぶーーーーっ!!」

 

「わっ!一刀きたな〜い!」

 

「ご、ごめん……じゃなくて!雪蓮はそんな事気にしなくていいの」

 

「えー、一刀が大きい方が好きなら大きくするのに」

 

いや、あなたは十分に魅力的な女の子なんですよ?胸もこう……はっ!

いつの間にか両手で雪蓮(大人Ver)の胸の大きさくらいに広げわしゃわしゃと手を動かしている事気が付き慌てて手を下ろした。

「ほ、ほら、お腹空いただろ?街に出て美味しいもの食べに行こう」

 

「美味しいもの!?わーい、行く行く〜♪一刀、早く行こう!」

 

「そんなに急がなくても逃げたりしないよ」

どうやら話をそらすことができたみたいで一安心だ。

 

「一刀早くいこ!雪蓮、お腹ペコペコだよ」

 

「はいはい。でもその前に、これを冥琳に渡してからだよ。それじゃ、手を繋いで行こうね。はぐれたら大変だから」

 

「は〜いっ!」

 

元気良く返事をした雪蓮の小さな手を取り、冥琳に竹簡を届けた後、街へとくり出した。

 

-11ページ-

《雪蓮Side》

 

「一刀、あれ買って〜っ!」

 

「さ、さっき違うの買ったじゃないか」

 

「あれも買うの〜っ!ねえいいでしょ一刀?」

一刀の腕を引いて上目使いでお願いしてみる。

 

「はぁ、仕方ないな」

 

「わ〜い!だから一刀って大好き!」

一刀の腰に足に抱きついて一刀を見上げる。

一刀は困ったような顔をしてたけど私の頭を微笑みながら優しくなでてくれた。

普段は私が一刀を連れまわすけど偶には一刀に任せるのもいいものね。

 

「ほらほら、早く行かないとお昼食べられなくなるぞ?」

 

「……」

ん〜一刀の手を握ってるのみいいけど……

「雪蓮疲れた〜一刀、抱っこして〜」

こんなこと子供の時しか言えないんだからたっぷり甘えるわよ♪

 

「疲れちゃったか。なら……よっと」

 

「きゃっ!うわ〜〜〜〜っ!高い高いっ!」

私を抱き上げると思ったんだけど一刀は私の両脇に手を入れて勢いよく持ち上げられた。

一瞬何が起きたのかわからなかったけど気がついたときには一刀の頭が私の下にあり肩車をしてくれたことがわかった。

「すごいすごい♪遠くまで見えるよ一刀!」

 

「ははは、あまり暴れないでくれよ?危ないからな」

 

「はーい!」

元気よく返事はしたものの私は興奮を抑えられないでいた。

だってそうでしょ?一刀が私の事を肩車してくれているのよ?

一刀の頭は陽に当たりとても温かかった。

前にも思ったけどなんで一刀の髪ってこんなにいい匂いがするのかしら?

 

「ほら着いたぞ」

 

考えているうちにどうやら目的の場所に着いたみたいね。

「ここで食べるの?」

 

「そうだよ。ここのラーメンは美味しいんだよ」

 

「へ〜っ!」

そんなこと知ってるわよ。だってここはあなたと一緒に食べたラーメンじゃない。

あの時は、私がチャーシューメン一刀がワンタンメンだったわね。

 

「らっしゃい!おっ!あんたはあの時の!」

 

「やあ、また食べにきたよいいかな?」

 

「もちろんですよ。何に致しやしょ?」

 

「そうだなー俺は「一刀はワンタンメンだよね。雪蓮はチャーシューメンがいいっ!」ははは、じゃ、それで」

 

「へい!お待ちっ!」

 

「相変わらず早いね」

 

「それが売りでもありますから」

 

「一刀〜早く食べようよ〜」

 

「あ〜はいはい。それじゃ頂きます」

 

「いただきま〜す!」

 

「「ん〜〜っ!おいしぃ〜〜〜!」」

 

二人声をそろえて絶賛する。

「ちゅるちゅる……あっ一刀のワンタン食べたい〜」

 

「ん?いいぞ。ほら」

 

「ありがとう♪それじゃ雪蓮のチャーシューあげるね。はいっ!」

 

「ははは、俺はいいんよ。雪蓮が食べちゃっても」

 

「いいのっ!一刀にあげたいの」

 

「そっか、ありがとうな」

 

「えへへ♪一刀に褒められちゃった」

 

「仲がいいですね。お子さんですかい?」

 

「へ?いやいや!違うよ!」

 

「違うんですかい?でも以前一緒にいらした女性とそっくりだと思うんですが」

 

「えっと、それはですね」

 

一刀はどう店の店主に説明しようか悩んでいた。

もう、そんなに悩まなくてもいいのに。

「雪蓮は一刀のお嫁さんなんだよ!」

 

「へ?」

 

「ちょっ!し、雪蓮?!なにいいだすんだ!」

 

「だって雪蓮はかずっ……むぅ〜!むぅ〜!」

 

「ははは!なに言ってるのかな〜?」

 

「ぷはっ、む〜っ!一刀苦しいよ!そんなに雪蓮がお嫁さんだと嫌なの?」

 

「……」

 

店の店主は一刀を白い目で見ていた。

あっ、一刀が挫けた。

「一刀?どうしたの?お腹痛いの?」

 

「ははは、大丈夫だよ。さぁ早く食べちゃおうね」

 

一刀は苦笑いを浮かべて頭を撫でてくれた。

ちょっとからかいすぎたかしら?

そういいながらも私は一刀と居られるのが嬉しくてついつい忘れちゃうのよね。

「ぷは〜。ごちそうさま〜!一刀、早く次に行こうよ〜」

 

「わ、わかったからちょっと待ってくれよ……んっ……んっ……ぷはっ!おっちゃん、ごちそうさま」

 

「へい、またお待ちしてますよ。お嬢ちゃんもまた来てくれよ」

 

「うん!ばいばーい!」

私は店の店主に手を振って一刀と歩き出した。

 

-12ページ-

《一刀Side》

 

「すー、すー」

 

「ははは、疲れて眠っちゃったのか」

雪蓮ははしゃぎ過ぎたのか疲れて俺の背中で眠っている。

 

「んっ……一刀」

 

ここからじゃ分からないけどきっといい夢でも見てるんだろうな。

 

「一刀〜浮気は許さないんだよ〜〜」

 

「は、ははは……」

一体どんな夢見てるんだ?それより、俺ってそんなに節操ないか?

「はぁ、これでも雪蓮の事、愛してるんだぞ?分かってないと思うけどさ」

まあ、こんなこと寝てるから言えるんだけどさ。実際に顔を合わせたら恥ずかしくていえないよな。

 

(ぴくっ)

 

「ん?起きちゃったかな?」

 

「んーー。すー、すー」

 

「気のせいか、それにしても今日一日は大変な一日だったな」

朝起きたら俺の布団の中に子供になった雪蓮が居て、それを朝駆けに来たのか優未に見つかり大声を上げられみんなから睨まれるハメになった。

その後、厨房に行ったら紫苑と璃々ちゃんが居て食事をしてる最中に雪蓮と璃々ちゃんが喧嘩をしだした。

その内容は、今でも思い出しただけで頭が痛くなる。

 

「ん……一刀?」

 

「起きたか?雪蓮」

 

「寝ちゃってたの?」

 

「ああ、昼間ははしゃいでたからね。降りるかい?」

 

「ん〜ん、このまま一刀の背中に居たい。ダメ?」

 

「かまわないよ」

 

「えへへ♪」

 

雪蓮は俺に甘えるように背中に顔をうずめてきた。

こんな甘ったれな雪蓮も可愛らしいよな。まあ、普段も街をつれまわされてるときは結構甘えてくるんだけど子供だと甘え方が違うよな。

 

「一刀の背中温かいね」

 

「そうか?」

 

「うん。大きくて温かくて……母様みたい」

 

「お母さん?」

たしか孫堅さんだったよな。

 

「うん、母様はね?とっても強いんだよ。強くてでも雪蓮には厳しくて」

 

雪蓮はポツリポツリと孫堅さんの話をしだした。

やっぱり、好きだったんだな孫堅さんの事。

 

「ねえ一刀……」

 

「ん?どうしたんだ?」

 

「居なくならないよね?」

 

「え?」

どういう意味だ?

 

「雪蓮の前から居なくならないよね?居なくなったらいやだよ!」

 

「雪蓮……」

そっか、孫堅さんは雪蓮の前で……

 

「……一刀?」

 

俺が返事をしなかったことが不安になったのか雪蓮の子は少し震えていた。

俺は雪蓮を降ろし雪蓮の目線になるように屈み微笑みながら云った。

「ああ、居なくならないよ。ずっと雪蓮と一緒だよ」

 

「ホント?ホントにホント?」

 

「ああ、俺の云うこと信じられないか?」

 

「ううん!信じる!だから絶対に居なくなったら嫌だよ!」

 

「おっと!判ってるよずっと一緒だ」

 

「うん!一刀だ〜いすき!んっ!」

 

「んっ?!」

雪蓮は抱きついて来たと思ったら俺にキスをしてきた。

 

「えへへ♪口づけしちゃった」

 

雪蓮は恥ずかしそうに頬を染めて照れていた。そんな雪蓮を俺は呆けてみてしまっていた。

 

「一刀?どうしたの?」

 

「え?あ、な、なんでもないよ。それじゃあ帰ろうか」

 

「うん!一刀、肩車して!」

 

「了解……よっと!これでよろしいでしょうか。お姫様?」

 

「わ〜い!高い高い!一刀、鋒矢陣で城まで突撃だよ!」

 

「ええ!?城までどれだけ距離があるっていうんだよ!」

 

「え〜……お願い、一刀♪」

 

「う゛……はぁ。それじゃちゃんと掴まってるんだぞ!

明日は筋肉痛かなこれじゃ。まあ、雪蓮が喜んでくれるならいいかな。

 

「きゃ〜〜〜っ!早い早い!一刀もっと早くもっと早く〜!」

 

夕日が沈み始める街を俺は雪蓮を肩車をして駆け抜けていった。

 

-13ページ-

《雪蓮Side》

 

『ふふ〜ん♪今日こそは一刀君を……にひひっ!』

 

ん?なんだか外が騒がしいわね……ああ、もう朝なのね……

もう少し寝てたいけど……あら?なんだかこれ温かいわね……ふふふ、そうよねもう少し寝ちゃおっと♪

そう思い、その暖かな何かに抱きついたときだった。

 

――バタンッ!

 

「一刀く〜ん!あっさです……よ?何これ?」

 

「う〜〜ん」

 

「っ!?し、しぇ、しぇれ、雪蓮が雪蓮が!」

 

「うんもう何よ折角気持ちよく寝てたのに……あら、優未じゃない。ふぁ〜〜〜、おはよう。ん?どうかした?」

眠い目を擦りながら声のするほうを見ると優未が驚きの顔で立っていた。

なんだか人のこと指差して口をパクパクさせてるけどどうかしたのかしら?

「どうかしたの、優未?」

 

「っ!雪蓮が一刀君を襲ってる〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」

 

「……何云ってるのよ、ここは私の部屋でしょ?一刀が居るわけ……なにかしらこれ?」

そう云えば私何に抱きついているのかしら?温かくて気持ちがいいから忘れてたけど。

「それにしてもなんだか窮屈ね。胸が痛いわ」

 

「そんなの知らないよ!早く一刀君からは〜な〜れ〜て〜よ〜〜〜〜っ!」

 

そうだわ。確か夕べは……

 

『一刀、一緒に眠ってもいい?』

 

『え、でも……』

 

『お願い、一刀。雪蓮、怖い夢見て眠れないの……ぐすん』

 

『わ、わかったよ。それじゃおいで』

 

『うん♪えへへ、一刀温かい』

 

『そうか?それじゃ、もう怖くないね』

 

『うん、お休みなさい一刀……』

 

『お休み、雪蓮……』

 

そうだった。私、一刀の部屋に寝たんだったわね。それで薬の効き目が切れて元も戻っちゃったんだわ。

今の私の格好は昨日、一刀から借りたぶかぶかな服を着て一刀と一緒に眠った。まあ、そのおかげで裸にはならないで済んだのだけど、元に戻ったことにより服が胸を締め付ける感じになってしまってものすごく窮屈だわ。

「んっ……これどうやったら外れるのよ。面倒ね、このぼたんというものは」

私が胸元を広げようと悪戦苦闘していると廊下から多くの足音が聞こえてきた。

 

――ドタドタドタッ!……バンッ!

 

「「「はぁ、はぁ、はぁ……雪蓮(さん)(殿)(様)(策殿)っ!!」」」

 

「な、なによ皆怖い顔しちゃって」

 

「早く一刀さんから離れてください雪蓮さん!」

 

「そ、そうです。雪蓮殿、早く離れてください」

 

「まったく、朝っぱらから何をしているのよあなたは」

 

「姉様!一刀から離れてください!」

 

「わ、わかったわよ。そんなに怒らなくてもいいじゃない」

まったくもう、みんなヤキモチ焼きなんだから……

「ん?」

 

「どうしたのだ雪蓮、早くこっちに来なさい」

 

「そ、そうしたいのは山々なんだけどちょっと無理みたいなのよ」

苦笑いを浮かべて冥琳に伝えると怪訝そうな顔を浮かべてた。

 

「どういう意味だ。雪蓮、無理とは」

 

「これよ。一刀が離してくれないのよ」

 

「「「なっ!」」」

 

まあ、確かにみんなそうなるわよね。

「あはは〜どうしましょかっ!?」

苦笑いを浮かべてみんなに言おうとしたら急に腕を一刀に引っ張られ抱きついてきた。

「か、一刀?!ちょっ!ど、どうしたのよ!」

 

「ん〜、雪蓮〜」

 

ね、寝ぼけてる?!

「ちょっ、お、起きなさい、かずっんんっ?!」

え?え?な、何が起きたの?一刀の顔が目の前にっ!

 

-14ページ-

「「「なっ!」」」

 

「か、一刀……っ!〜〜〜いい加減に、いい加減に起きなさいバカズト!」

 

――ゴツッ!

 

「いって〜〜〜〜っ!な、なんだ?!」

 

一刀は華琳に殴られて驚いて起きてきた。

「は、は〜い。一刀」

 

「え?し、雪蓮?元に戻ったのか!」

 

「ええ。おかげさまで」

 

「それより、なんでこんな近くに顔が?」

 

「それはね。一刀が私を放してくれないからよ♪」

 

「え?っ!ご、ごめん!」

 

慌てて一刀は私から離れたけど、周りの目は既にジト目で私から一刀に標的を変えていた。

ふぅ、これで私から標的が変わったわね。一刀には悪いけど助かったわ。

 

「雪蓮、お前には後でじっくりと私と話し合わねばならんな」

 

「あは、あはは〜。お、お手柔らかにね冥琳」

う゛、一人だけは見逃してくれないみたい。

まあ、横では既に一刀を囲みお説教が始まっててこっちには気づかれなかったのが唯一の救いかしらね。

 

「ま、まってくれ!俺はまだ何も!」

 

「「「まだっ?!」」」

 

「い、いや。そう言う意味じゃ!」

 

「とにかく話し合う必要がありそうね。そう思わないかしら、桃香?」

 

「そうですね!華琳さんの言うとおりです!」

 

どうやら、華琳の提案にみんな賛同してるみたいね。

それにしても昨日は幸せな一日だったわね。

一刀の情けない顔を見ながら昨日の事を思い出す。

「ふふふ、また永久から薬もらっちゃおうかしら?」

 

「あらあら、そんなに良い思いをしたのでしたらわたくしも試してみうかしら?」

 

「いつも思うけど、本当に占いで面白いことって出てるわけ?」

 

「ふふふ、それは秘密です♪それにしても中々色っぽい服装ですね。これは天の国のワイシャツといやつですね」

 

「そうなの?まあ、天の国のことは殆ど覚えてないけど確かに見覚えがあったのよね。そんなに色っぽいかしら?」

 

「ええ、裸にワイシャツ一枚は男心をくすぐるらしいですよ?」

 

「そうなの?なら今度またこれで一刀に迫ろうかしら♪あっ、所でもうあの薬無いわけ?」

 

「ありますけど、こちらの薬は如何ですか?」

 

「それにはどんな効果が?」

永久は服の袖から小瓶を取り出した。

 

「こちらの薬はですね。――の薬です」

 

「ふふ、それは面白そうね。なら桃香たちが戻ったら試してみようかしら」

 

「その時はわたくしも参加させてくださいね」

 

「ええ、その時はね」

永久と二人でその時の事を思い笑い合う。

 

「た、助けてくれ〜〜〜〜っ!」

 

「ふふふ、頑張りなさいか・ず・と♪そしてまた私といいことしましょうね♪」

 

「なっ!い、今そんなこと言ったら!」

 

「「「か、一刀(様)(さん)(君)の馬鹿〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」」」

 

ふふふ、そう、これからもずっと一緒なんだから絶対に誰にも渡さないわよ。

皆に説教される一刀を見ながら私は自分に誓った。

 

END...

-15ページ-

葉月「とうとう終わりました。雪蓮√!如何だったでしょうか!」

 

雪蓮「もっと続けなさいよ」

 

葉月「えー」

 

雪蓮「なによその不満の声は」

 

葉月「でも、ちゃんといい思いしたからいいじゃないですか」

 

雪蓮「まあ、それはそうなんだけど〜、もっと一刀とイチャイチャしたいの〜〜」

 

優未「私だってもっと一刀君とイチャイチャしたいよ!」

 

葉月「おっと、この作品オリジナルキャラクターである優未ではありませんか」

 

優未「いえ〜い!優未ちゃんですよ!ってそうじゃなくて!もっと一刀君とイチャイチャさせてよ!」

 

葉月「ちっ、乗らなかったか」

 

優未「うわ!今舌打ちされたよ!」

 

葉月「気のせいです」

 

優未「気のせいじゃないよ!」

 

葉月「さて、次回はもう一個外伝的な話を書きますが」

 

優未「無視された!私の話無視された!」

 

葉月「……取り合えず次回のお話も雪蓮√の発生なので優未も出てきますよ?」

 

優未「ならよし!続けて続けて〜♪」

 

葉月「はあ、まあいいですけどね。次回は天の世界での一刀たちのお話です。続き的にはお正月に書いた話の続編になりますね」

 

雪蓮「ふ〜ん。どんな話なのかしら?」

 

葉月「まあ、一刀が大学に入学する時の話になりますね」

 

雪蓮「へ〜。じゃ、期待してもいいのよね?」

 

葉月「何がですか?」

 

雪蓮「もちろん、一刀と私のラブラブな展開に決まっているじゃない♪」

 

優未「もちろん私もだよね!」

 

桃香「わ、私もありますよね?」

 

愛紗「そ、その……私もあると嬉しいのですが」

 

琳「書かなかったら判っているわよね?」

 

葉月「何気にみんな集合しちゃってるじゃないですか。そんなに一刀とラブラブしたいんですか?」

 

雪蓮「もちろん、当たり前じゃない♪」

 

優未「同じく!」

 

桃香「えへへ♪」

 

愛紗「い、いや私は!出来ればでいいのだ……うぅ〜」

 

琳「別にか、一刀なんてどうでもいいのだけれど?雪蓮や優未だけなんて癪じゃない。ただそれだけよ!」

 

葉月「まあ、善処はしますが……さてさて、そう言えばもう一つここで紹介しないといけないことがあるんですよ」

 

雪蓮「ほかに何かあったかしら?」

 

葉月「それはですね。優未のプロフィールです!」

 

「「「あ〜、そんなのがあったわね」」」

 

優未「え〜!みんな忘れてたの酷いよ〜!」

 

葉月「まあまあ、それよりプロフィール乗せますよ。ごそごそ」

 

優未「え?ちょ!ま、まだ心の準備が!」

 

《優未のプロフィール》

名:太史 慈

字:子義

真名;優未

性格:明るくなんでも首を突っ込みたがるやんちゃな性格。雪蓮とは大の親友で二人で城をよく抜け出している。お酒は雪蓮より強くは無く酔っ払うと無意識に一刀の部屋で寝てしまう癖があり、その度に叱られている。

根はやさしく困っている人を見過ごすことが出来ず、雪蓮よりも多くの厄介ごとを持ってくることがある。

武器:双虎十字戟

 

葉月「こんなところですかね。はぁ、自分に絵の才能があればイラスト付きでご紹介したかったです」

 

雪蓮「知り合いに絵師いないの?」

 

葉月「残念ながら……」

 

雪蓮「TINAMIの誰かに依頼してみれば?」

 

葉月「そこまで図々しいこと出来ませんよ」

 

優未「うぅ〜恥ずかしいからやめてよぉ〜……」

 

葉月「まあ、まだここに書ききれないことがもっとあるんですが」

 

優未「まだ言うつもりなの!?」

 

葉月「言ってもいいんですか?」

 

優未「だめ〜〜〜〜っ!」

 

葉月「なら、やめて起きましょう。さて、皆さんが気になっているかもしれない次回長編のお話ですが、次は『蜀』が舞台になります」

 

桃香「やったよ愛紗ちゃん!今度からご主人様って堂々と呼べるよ!」

 

愛紗「え、ええ。そうですね」

 

葉月「あれ?余り嬉しそうではありませんね愛紗は」

 

愛紗「っ!そ、そんな事は無いぞ!嬉しいに決まっているではないか」

 

桃香「あはは、照れてるんだよね愛紗ちゃんは」

 

愛紗「と、桃香様!?!?」

 

雪蓮「それにしても。なんで蜀なわけ?」

 

葉月「えっとですね。あまり蜀を題材にした話がないな〜と思います手。ただ自分が見つけられないだけかもしれませんが」

 

雪蓮「ふ〜ん。でも、蜀ってある意味でハッピーエンドで終わってるじゃない。あれでいいんじゃないの?」

 

葉月「一作品だけハッピーエンドって不公平だと思いませんか?」

 

雪蓮「……」

 

琳「……」

 

雪蓮・琳「そうね」

 

桃香「わわっ!二人声そろえて言うことないじゃないですか〜」

 

葉月「まあ、そんな感じで蜀に決定しました。とりあえず一刀の能力はチート級にしておきますのでここにご報告させて頂きます」

 

優未「ねえねえ、それにも私って出てくるのかな?かな?」

 

葉月「え?」

 

優未「出てくるよね?むしろ出して。ううん、出しなさい。出せっ!」

 

葉月「ちょ!なんでここに来て性格変化が起こるんですか!」

 

雪蓮「優未落ち着きなさいっ!ふっ!」

 

優未「あぐっ!あ、あれ?私どうしちゃったの?って、なんで桃香と葉月怯えてるの?」

 

葉月「は、はは……取り合えず、優未も出るから安心してください」

 

優未「ホント?やった〜♪」

 

葉月「と、取り合えず。お開きにします!」

 

雪蓮「そうね。そうした方が良さそうね」

 

葉月「では皆さん。一年とちょっとでしたが『雪蓮√ 今傍に行きます』を読んで頂きありがとうございました」

 

雪蓮「気が向いたらまた書いてくれるかもしれないしね」

 

葉月「ちょっ!余計なこと言わないでください!書かなくいけなくなっちゃうじゃないですか!」

 

雪蓮「それが狙いだったりして♪」

 

葉月「まったく……とにかく、次回作も頑張って書かせていただきますのでよろしくお願いします」

 

優未「また会おうね〜〜♪」

 

琳「ふん、気が向いたら会ってあげてもいいわよ」

 

桃香「また読んで下さいね!」

 

愛紗「うむ、次回作でまたみんなに会えることを願っているぞ」

 

葉月「それではみなさん」

 

一同「またね〜〜〜〜〜っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

永久「あらあら、わたくしのプロフィールは無いのですね」

 

一同「!?!?!?!?!」

 

葉月「忘れてた〜〜〜〜っ!」

 

永久「あらあら、お仕置きが必要のようですわね。ふふふふふ……」

 

葉月「い、いや、来ないで!い〜や〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

説明
アフター最後になる雪蓮のお話になります。
取り合えず、この話はこれでおありますが、次回のお話も後書きでちょこっと話しているので最後まで読んで頂けると嬉しいです。

今回は少し書き方を変えてみました。
違和感があるかもしれませんがご了承ください。
色々な方のご意見をいただけると嬉しいです。

では、お楽しみください。
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コメント
雪蓮から外史の発生という発想、そして新たな外史で生存ルート、新鮮で楽しく一気読まさせて頂きました。いい作品をありがとうございました!(はこざき(仮))
mighty様>はははっ!そんな手には乗りませんよ。書くのは大学編だけです!もうこれ以上甘甘にすることが不可能です><あ、ちなみに永久様の年齢は「ふふふ、葉月さん?少々お・は・な・しをしましょうか」あ、あはは……お綺麗ですね永久様!ってことで!逃げます!「ふふふ、逃げしませんわ」いや〜〜〜〜〜っ!!(葉月)
アンケの(ry  (´゚д゚`)エ~~~  はっ!?まさか執筆しないと言いつつ、本当はやる気満々なんですね?葉月さん、流石です!(ニヤリ (mighty)
神作品、完結お疲れさまでした♪思わず何回も読み返してしまいましたヾ( 〃∇〃)ツ 雪蓮の可愛さ、ヤキモチ、甘え すべてがもう、最高峰のレベル!ニヤニヤが止まりませんでした♪永久さん、プロフィールを公開すると年齢がバレちゃいますよ?そんなに可愛いのに年m 「ふふふ、ナニか言いまして♪?」 はっ!?ご、ごめんなs 「許しません」 ぎゃあああ〜〜(mighty)
F458様>お任せください!笑いあり涙ありの作品にしてみせます!(葉月)
楽しい、感動を、ありがとう!次回作も笑い有でお願いします!!(F458)
ルガー様>ありがとうございます。無理の無い程度で頑張らせていただきます!次回作もお楽しみください(葉月)
快斗様>色々大変でしたとくに紫苑さんと永久様が、ここでは言えませんが色々と「あらあら、困った作者さんですねそう思いませんか、黄忠さん?」「そうですわね、少々お仕置きが必要かもしれませんね管輅さん?」ま、まだなにも言ってないじゃないですか!「「ふふふふふ♪」」いや〜〜〜〜〜っ!(ギ〜〜〜〜ッ、バタンッ!!)(葉月)
完結お疲れ様でした!この先の作品も楽しみにしてますので、ご無理の無い範囲で頑張って下さい!!(ルガー)
ここまでの執筆お疲れ様でした^^まだまだ、彼女たちはこれからもドタバタしていくのでしょうね。次回作は蜀で長編だそうで。またまた、色々大変そうですが頑張ってくださいね。作者様は愛紗スキーですか。自分は詠、翠スキーです!蒲公英もいいんだけど^^・・・・琳さんよかったら今度お茶なd・・ゲブラッ!(快斗)
瓜月様>期待されてしまいました。プレッシャーが!(葉月)
カイ様>はい、終わってしまいました。名残惜しいですが次回作をお楽しみください!(葉月)
無双様>楽しんで読んでいただけてよかったです。忘れる事はよくあるので気にしてはだめですよw(葉月)
nameneko様>ありがとうございます。次回作も楽しんでいただけるようにがんばります!(葉月)
無双様>誤字報告ありがとうございます。「ときめて」ってなんですかね;;(葉月)
終わりか、お疲れ様でした。次も読ませていただきます(カイ)
感想をわすれてましたww とても面白かったです!次回作も頑張ってください!!(無双)
お疲れ様でした。次回作も期待しています(VVV計画の被験者)
2pで「不覚にもときめて…」じゃなくて「不覚にもときめいて…」じゃないですかね?(無双)
東方武神様>次回作でも優未の愛くるしい姿を見せられるよう頑張りますよ!(葉月)
320i様>私も愛紗スキーです!ですが、そんなに期待されるとプレッシャーが!(葉月)
お疲れ様でした♪次回作でも優未と永久が出てくれたらとても嬉しいですね。これからも頑張ってください!!(東方武神)
よしお。様>楽しみに待っていてください!ご期待にそえるよう頑張ります(葉月)
よーぜふ様>それが一刀ですよ。そして、そんな理由で蜀√ですけど笑いあり涙あり、ポロリあり?のお話にはしますからお楽しみを(葉月)
紫電様>ふふふ、今はまだ秘密です♪でもいい話になるように祈っていてください(ぉぃ(葉月)
はりまえ様>そうですね。嫉妬は恐ろしいことです。嫉妬が原因で色々な事件も起きてますからね。まあ、一刀にはいい薬です(葉月)
続きが楽しみです!(よしお)
結局かまおうがかまうまいが責められる一刀・・・いい気味ぢゃw そしてそんな理由で蜀√・・・できれば桃香があほのこすぎませんように。(よーぜふ)
嫉妬は恐ろしいものです、それがたとえ本人に悪気はなくとも・・・・(黄昏☆ハリマエ)
ほわちゃーなマリア様>ふふふ、それは秘密です♪ま、まあ永久様はあれでもヤキモチや「あらあら葉月さん?まだO☆SHI☆O☆KIが足りないようですわね」ひ〜〜〜〜〜〜っ!(葉月)
赤字様>そうですねきっと優未はまた一刀に一目惚れすることでしょう!永久様は……ははは、秘密ですよ!(葉月)
poyy様>一刀はそう簡単には挫けませんよw(葉月)
そして後日、嫉妬した華琳達は管輅から薬を貰い、一刀に迫るのであった・・・と続くのだろうか? そして葉月様、また永久さんにO☆SHI☆O☆KIされたんですね(汗)大丈夫ですか?(ほわちゃーなマリア)
次の長編は蜀か?是非ともまた優未さんは一刀君にデレて欲しいですね、永久さんも是非に?楽しみにしています。(赤字)
一刀挫けるなよwww(poyy)
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