かなかなかな?
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「なぁー京介ぇ〜」

「あ? なんだよ?」

「なんか面白い事ねぇのかよぉ〜」

「ねぇよ! つか、何でお前は俺の部屋に居るんだよ!?」

 いきなり訪れてきたかと思いきや、急に俺の部屋に居座りやがって。

 挙句、面白さを求めるとか何なんだよ。

「はぁー京介、おめーほんとに使えねぇなぁ〜」

「うるせぇよ! お前には言われたくねぇからな」

 面白い事ぐらい自分で見つけやがれ。

 そして俺の部屋から早く出て行けよ。

 何でお前が俺の部屋に居るか、意味がわからないんだけど。

「加奈子に意見してんじゃねぇョ。京介、おめー自分の立場分かってんのかョ?」

「わかんねぇよ! つーか、ここは俺の部屋だからお前の方が自分の立場を考えろよ!」

 マジでコイツ意味かわんねぇや。

 何がしたいんだよ。

「なぁ……京介」

「な、なんだよ……」

 何で俺の方がビビっちまってるんだ? 俺の方に正義があるというのに。

「ここで加奈子が悲鳴をあげたらどうなるか分かってんよな?」

「ま、まさか……」

 おいクソガキ。まさか今すぐ悲鳴をあげるなんて事、言うつもりじゃないだろうな。

 コイツにそんな事をされたら俺は――

 

 想像するだけでもマズいな。

 ただでさえ周りの俺に対する認識が危ないのに、ここでコイツに悲鳴なんかをあげられて

しまったら、俺の評価が大変な事になる。

 バカで変態でシスコンでロリコンなんて、最悪すぎるだろ!

「まぁ、待て加奈子。とりあえず落ち着こうじゃないか」

「――チッ、しゃーねぇーなぁ」

 こ、このクソガキ……マジで殴りてぇ。

「京介にはキチンと自分の立場ってもんを分からせてやんよ」

「あ?」

 そう言って加奈子がとてとて、とこっちに向かって歩いて来る。

 そして――

 

 ぽすっ。

 

「うおっ!?」

 俺の膝の上に乗りやがった。

「へぇーなかなか悪くない乗り心地じゃんか」

「ちょっ、おま――何やって……」

 俺の膝の上に乗って何を考えてやがる。

 いや、そんな事よりもこれは色々とマズい気がする。

 いくらガキとはいえ、コイツも一応は女の子なわけで……

「なぁ……京介ぇ……おめー興奮してんのか?」

「――ばっ!? そ、そんなことあるわけねぇだろ……」

「へぇ〜♪」

 クソッ! 加奈子の奴、すげー嬉しそうな顔をして俺を見てやがる。

 ああ、これは嫌な予感しかしねぇな。

 コイツのニヤ気顔を見て得をした事なんか一度もないからな。

「京介♪」

「な、なんだ……?」

 何を言うつもりなんだ? 頼むから変な事を言うなよ。

 神に願う。割と本気で懇願をする。

 

 しかし、そんな時だけ神様に頼っても意味は無い。

 結局――

 

「じゃあ、今日から京介は加奈子の奴隷な♪」

「はぁ? お前何言って――」

「拒否したら、京介が加奈子に興奮してたって皆に言うかんな」

「ちょっ――!?」

 コイツなんてこと言いやがる。

 こんな恐喝あるかよ。

 マジでありえねぇ。

「分かったな京介」

「……おう」

「にひひ♪」

 結局俺は加奈子の言いなりになるしかなかった。

 身体に感じるコイツの柔らかさと匂いを対価に、俺は何か大切な物を失ったような気がした。

 

「宜しくな京介♪」

「……ああ」

 ほんと、なんなんだよこの展開は。

 

説明
加奈子可愛いよぉー!
ゆかりん世界一可愛いよぉー!
ほい。そんなわけで、加奈子の話です。
加奈子の言葉使いが難しい……ほんと難しいです。
続くのかな?
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コメント
以外にかわいいところがあった加奈子でした(VVV計画の被験者)
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俺の妹がこんなに可愛いわけがない 来栖加奈子 高坂京介 

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