幸せの風 |
1
何もする気が無いのなら、わざわざこんなところへは来ない。真砂は視界の中に入ってくる前髪をかきあげて、周囲の何気ない、平和な風景を眺めた。そこは公園。何処にでもある、広いだけの児童公園だ。だが今は時間的要因も重なってか、そこにいる人間たちは小学生の子供たちではなかった。暇だったのだろうか、昼間から犬の散歩に来ている主婦、ひたすら公園内ジョギング中のおじさん、などなど。眺めていて飽きない風景ではあったが、そこまで興味を持つほど心惹かれるものでもなかった。要するに、彼も暇だった。
意味も無くここに来た訳ではない。だが、する事は何もない。ただこうしてここに座って待っているだけが、彼に出来る最大の仕事であった。
「――……いつかは、皆」
何となく、呟く。
空を仰ぎ見る。
真っ青に晴れた空には、白い雲が点々と浮かんでいた。
――その空はあまり、綺麗には見えなかった。
そんな事を考える真砂の視界の中を、真っ白な鳥が飛び去っていった。
一体何の種類の鳥だったのかは、もう判らない。そもそも真砂に、一瞬見ただけの鳥の種類が判るほどの知識はない。
「鳥って――……何処まで高く、飛べるんだろ」
考えた事も無かった。
もし自分が生まれ変わって鳥になったとしたら、是非とも挑戦してみようと思った。
――……願わくは、天国まで。
そんな事は不可能だと判っていながらも、そんな事にさえすがりたくなる自分が、悲しかった。
*
If I could become a bird, I flew to the heaven.
...But maybe I'll be not able to finish.
I'll fall down to the ground.
Well, I have a question for you.
―― Can you catch me well?
2
真砂はただそこら辺をブラブラしている遊び人だった。街でそんな人間に声を掛ける大人など居らず、特に自分から女の子などに声を掛ける趣味もない真砂だったから、いつでも孤独な毎日だった。だが彼にとってはそれが幸せな生活だった。面倒な人付き合いは、要らない。中学や高校時代の友人との連絡はもうほとんど取っていない。元々そんなに仲も良かった訳ではないのだ。大体、こうして連絡が無くなっているのだから、それだけの付き合いだったという事の証拠である。だから真砂は携帯電話というものを持たなかった。電話もメールも、する相手が居なかった。
そんな真砂が、いつものように駅前のベンチで休んでいた、とある朝だった。気付くと、彼の隣にはひとりの少女が座っていた。何の意図も無さそうに、駅前の風景を眺めているようである。白い上着を着て、黒のマフラーをした、淡い茶色の髪を無造作に下ろした少女だ。歳は見当をつけるとすれば十代後半、真砂と同じか少し下といったところだろうか。
少女はひたすら前を眺めていた。何をするともなく、随分と綺麗な姿勢で。
真砂がその少女に興味を持った訳ではない。興味と言うよりかは、むしろ奇妙なモノを見るような感覚で、少女の行動――とは言ってもほとんど動かないが――を観察していた。これから彼女は何を見、どう行動するのか――……それだけが、気になっていた。彼女の興味を引こうなどとも、微塵も考えなかった。
気付けば時間はどんどんと過ぎていき、やがて少女が座ってから20分が経過した。だがそれでも少女は瞬きをする程度でほとんど動かず、ひたすら前を見つめていた。一体そこに何があるのか、真砂は彼女が見つめている方向を必死に見回してみたが、特に面白そうな物は見当たらなかった。ただ、通勤ラッシュに巻き込まれていく人の波だけが視界に入っている。そもそもどうしてこの少女は、このベンチに座っているのだろうか――……。
真砂は思い切って、少女に声を掛けた。
「なぁ、あんた――……何してんだ?」
真砂の声に、少女は目を見開いて反応した。慌てたように真砂の方へ振り向き、一気に顔を赤らめた。何をそんなに照れているのか。真砂は彼女をナンパした訳ではないし、それと勘違いするような台詞ですらない。真砂には、彼女の考えている事が全く判らなかった。
少女が、口を開いた。
「人のいる場所で――……私に、声を掛けないで下さい。私と話がしたいなら、誰もいない場所へ連れて行って下さい」
意味が、判らなかった。人が居てはならないというのはどういう意味なのだろうか?真砂には勝手に想像する事も出来ない、奇特な理由だった。
別に、話がしたくて声を掛けた訳ではなかった。
だが――……彼女が何をしたかったのか。それだけは、気になった。
「じゃ……来いよ」
真砂はベンチから立ち上がり、駅前広場から離れていく。後ろから、少女が追いかけてくるのが判った。
彼が向かったのは、何の変哲もない公園だった。面した通りがそもそも細い道である為、客の対象である子供はほとんどここには来なかった。ここは広いだけで、面白みを感じられる遊具がほとんど無いからでもある。
真砂はそこのベンチに座りなおした。その隣に、少女がふわりと音を立てずに座った。
「あんたさっき、何してたんだ?ずっと――……前見てよ」
彼の問い掛けに、彼女はすぐには答えなかった。
「おい」
「気付いてくれないかと思ったの……私に気付いてくれる人が、誰か居ないかって」
「……はぁ?」
何を言っているのか判らない。真砂があからさまに嫌悪するような声を出したからか、少女は申し訳なさそうな顔になり、自己弁護するように話を続けた。
だがその話は、とても真砂には信じられなかった。
「――……私、普通の人には見えないらしいんです。街を歩いていても、家に居ても……誰も、私の存在に気付いてくれない。家族は何もしてくれないし、友達も……居ないし。私はただ、気付いてくれる人が欲しかった」
「俺は気付いたぜ」
「……そうですね。どうしてでしょうか?」
「知らねェよ。そんな事言ったら俺のほうが疑問だ。人に存在気付かれないなんて、あんた……幽霊とかか?」
「私、死んでませんッ!!」
叫ばれても、こちらには相手の事情など判らないのだから仕方ない。真砂は自分の頭で考えられる事を言ったまでの事だ。
「……で、あんた。名前は?」
「和佳、です。和むって言う字に、ヨシの佳です」
普通のように思えて、あまり居ない名前のようだった。
「ふぅん。俺は真砂。真実の真に砂。ま、どんな砂なのか知らねェけど」
「きっと、綺麗なんです――……私は、そう思います」
和佳は初めて笑顔を見せた。何をどう思ってそう答えたのかは判らないが、彼女にとってそれは笑うべき事だったらしい。真砂には、笑う基準が判らない。
「だったらいいんだけどさ」
ただ、言葉に応じるだけしか出来ない。だからと言って、それを苦痛に思う事も無かったが。
和佳はその答えに、少しだけ微笑んだ。今の言葉を彼女がどう思ったのかは、真砂には判らなかった。
「真砂さんは、私のこと、どう見えますか?」
どう見えるかと言われても、困る。
「そりゃ……普通に見えるけど」
「触れられますか?」
「……?」
少し疑問に思いながら、彼女の肩に触れてみる。だが、予想通りの結果が出ただけだった。
「……それも、普通に」
「良かった」
一気にふにゃっと表情を崩し、和佳は笑った。緊張感の欠片も無い、笑顔だった。
「……あんた、俺の事怖いとか思わねェの」
「どうして、怖がるんですか?真砂さん、普通の方じゃないですか」
にこっ、と笑って愛想よく答えてくる。それが彼女のお世辞なのか、本音なのかも判らない自分が、もどかしかった。
真砂は調子を狂わされた気分で、誤魔化すように頭を掻いた。伸びた髪が顔に掛かったが、気にしない事にした。
「だって俺……近所じゃ有名なんだぜ?」
「でも、誰かに危害を加えたって噂は聞きませんよ」
「……名前は知ってたって事か?」
和佳がハッとしたような顔になった。そして少し肩をすぼめて、謝る。
「……ゴメンなさい。でも私、真砂さんの事、怖いなんて思った事ありません。だって、誰かを殺したって訳でも無いんですし」
「そら、無いけどさ」
そんな事があったら困る。
「あの――……真砂さん」
和佳がこちらを見る。
何故か、先刻と同じ、赤い顔で。
真砂が疑問に思っている間に、彼女は台詞を言い終えた。
「私――……貴方の事が、好きだったのかも知れません。会った事も無かったのに、奇妙しいですよね。でも私、こうして真砂さんと話していて、何だか不思議と、楽しいって思ったんです」
意外だった。
今回話し掛けたのは真砂の方なのだ。本来、告白するのは声を掛けた側ではないのか――……などと、真砂が語っても仕方がないが。
「そ……れで、俺はどうすれば?」
「……真砂さん、結構鈍いんですね」
和佳が極端なまでに眉を八の字型に下げて言った。
「当たり前だろ、人付き合いは苦手なんだよ」
真砂が吐き捨てるように言うと、和佳はそれすらも楽しそうに、声を出して笑った。一体今の台詞の何処が面白かったのか。真砂には全く、判らない。尤も、判ったら一緒になって笑っていた事だろう。だが彼にそんなセンスは無かった。
ひとすじの、柔らかい風が吹いた。その風に煽られて、目の前に居る和佳の髪がなびく。彼女はそれを直しながら、微笑んだ。
「そろそろ、春が来るんでしょうか――」
「さぁな。まぁ昨日よりは暖かいけどよ」
真砂がそう言ってベンチの背もたれに寄り掛かったとき、だった。
「真砂さん」
和佳が彼を呼ぶ。彼が視線だけで応じると、彼女は笑顔を見せながら、言った。
「――今日一日、付き合って下さいませんか?一日でいいんです、一日だけ――……私を、彼女にして下さい」
「一日って……そんなん、微妙だろ。俺は別に、何日でもいいけどよ」
尤も、なったからと言って真砂がまともに『彼氏』役を出来るとは到底思えなかったが。
「でもいいんです。私にはたぶん、時間が……無いから」
最後に少し、寂しそうな目をする。だが言っている意味は、理解出来ない。
真砂は彼女の願いを受け入れる事にした。
今日一日だけなら、付き合ってやってもいい。ワガママな子でも無さそうだ。
そして彼らは、ベンチを立った。
3
彼らは行くあても無く歩いた。何処へ行こうとも、結局和佳は人には見えないのだし、迂闊に大声で会話も出来ない。では何処へ行こうかなどと考えても、ふたりとも答えは出せなかった。だから特に意味も無く、ぶらぶらと歩いていた。真砂にとっては、いつもの生活とほとんど変わらなかった。ただ、隣に和佳が居るという点だけが異なった。
和佳は何も言わず、真砂の行く先にひたすらついてくるだけだった。真砂は真砂で何も考えては居なかったので、端から見ればつまらない状況だ。が、彼らにとってはそれで充分だった。和佳は隣に人が居るだけで幸せそうにしている。
そうして彼らが通りかかった、住宅街の一角。
「私、この近くに住んでるんですよ」
和佳が初めて声を発した。真砂はふぅんとだけ答えて、彼女が見つめる先を眺めた。道の向こうの方に、人だかりが見えた。
「……何か、騒いでんな」
「事故でもあったんでしょうか」
「かもな」
パトカーの赤色灯も見える。よくある小さな交通事故だろう。
「こっち、行ってみませんか?向こうの方に、もうひとつ公園があるんですよ」
「そうなのか?」
この辺りに公園があったとは初耳だ。静かなのが好きだから、真砂もよく公園には行くが――……家の近所の公園しか、知らなかった。
「はい。私、家族と一緒によく行ったんです。さっきの公園よりは広いですけど、遊具はあんまり無くって……どっちかって言うと広場ですね。子供たちが偶にサッカーとかやってるんです」
真砂はやはりふぅんと答え、進路を左にかえた。人だかりが次第に近付いてくる。
特に事故などに興味は無かった。だが、こう人が騒いでいると、一体何がそんなに面白いのかと真砂は考えた。
人だかりの中では、今まさにぐったりとした犬が運ばれていくところだった。綺麗な毛並みをした、黒のラヴラドール・レトリバー。身体はそれほど大きくない。真砂は人垣の隙間からその様子を眺め、死んだんだな、とひとり納得した。だが交通事故にしては、ここは静か過ぎるし、犬が居る事ぐらいドライバーも判るだろう。それに、肝心の車が無い。ひき逃げなのか。犬だから、特にトラック辺りが気付かなかったという事もあるかも知れない。
真砂は動物を飼った事など無いし、飼いたいとも思った事は無い。飼ったところで、彼らと思いを通じる事は出来ず、結局また真砂はひとりになるのだろうから。幼い頃から、それぐらいの事は判っていた。動物に言葉は通じない。だからきっと、真砂は彼らと仲良くはなれない。
「――和佳」
ふと振り返ると、和佳は少し離れたところに立って、寂しそうな顔をしていた。
「……真砂さん、早く……行きましょう」
「? あぁ」
彼女は何かを避けるようにして、真砂を通り越して先頭を歩いた。歩く度、髪とマフラーが揺れる。背は真砂の肩辺りまで。真砂はせかせかと歩く和佳を追いかけた。
*
和佳の言った公園は、確かに広く、ブランコと滑り台と鉄棒しかない、簡素な作りの児童公園だった。真砂同様、和佳は少女にしては珍しくブランコが苦手だと言ったので、結局ふたりはベンチに座って、のんびりと過ごした。
「――……さっきの事故を見ていて――……何だか物凄く、つらくて、哀しくなったんです」
和佳は開口一番、そう言った。
「? 犬でも飼ってたのか?」
「そう、じゃなくて……よく判りませんけど、でも――……何かに呼び寄せられているような、気分になったんです」
「……はぁ」
どう応答して良いのか、真砂には判断できなかった。
「私、もしかしたらって思いました。ホントはやっぱり―――……死んでるんじゃないかって」
「……?」
「私自身、よく判りません。家族に優しくしてもらって、昨日家を出て――……気付いたら、誰にも見えなくなってしまったんです。どうしてこうなったのか、全く記憶が無くて」
今更、幽霊を肯定するものか。
真砂は反論した。
「もしあんたが死んでたとしたら……俺にあんたは触れねェと思うぞ。俺、今まで霊能力者になった覚えも無ェしよ」
「……でも、あんなに簡単に死んじゃうんですよ。動物の命なんて、あんなにはかないんですよ。もしかしたら私だって、どこかで誰かに殺されているのかも知れません」
どう答えていいものかと、迷った。
真砂は――……和佳の肩に触れる。それからこちらを向かせた。
「たとえあんたが死んでたとしても、俺はあんたの存在を認めてやるよ、和佳――……いつか生まれ変わって、また会えればそれでいい」
正直、自分の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。
それから、そっと和佳の唇にキスをした。
一瞬、だった。
真砂が顔を逸らしていると、背中の方からクスクスと笑い声が聞こえた。
「何……笑ってんだよ」
「だって、真砂さんがそんな事するなんて……私、全然思わなかったんです」
和佳は腹を抱えて笑っている。
その顔はいつかみたいに、真っ赤だった。
「……あのなぁ」
「――……ありがとうございました、真砂さん。私、そろそろ……行かなきゃいけないと思うんです。もう、日も暮れて来ましたし。今日は楽しかったです、またいつか、会えると嬉しいです」
つたなく感じられる言葉が何処か可愛らしい。ベンチから立ち上がった和佳はニッコリと微笑み、会釈。
そして突然抱きついてきたかと思うと、今度は和佳の方からキスをしてきた。
「私のこと、覚えていて下さいね。今度は、人間に生まれて来るように、お願いしてて下さい」
「あ、あぁ……動物に生まれ変わっちゃ仕方無いからな」
冗談だと思って、冗談で返した。和佳はまた優しく笑う。
「それじゃあ、次に会う時も――この公園で、会いましょうね」
そう言って真砂に寄り掛かった和佳の身体が、少し軽くなったように感じた。
そして、次に真砂が瞬きをした時には――……和佳は、そこには、居なかった。
「…………ホントに、幽霊……!?」
しかし本人はそう自覚していなかった。
真砂は周囲を見回して、何処にも和佳が居ない事を確認し――……改めて寒気のようなものを感じた。
「あのッ、スミマセン!!」
女性の声が聞こえた。真砂が振り返ると、40代くらいの女性が必死の様子で真砂に尋ねてきた。
「犬が逃げ出しちゃったんですけど、あの、これくらいの大きさのゴールデンレトリバーなんで、これと同じ首輪をしてて……」
説明が長すぎる。真砂は犬など見ていない。
「ゴールデンは……見てないですよ。黒ラヴが事故に遭ってたのは見ましたけど」
「そ、そうですか!ありがとうございましたッ」
「はぁ、すいません」
女性はさっさと走り去っていってしまった。彼女の顔が、どことなく、和佳に似ているように思えた。
女性は公園の草むらの中なども探しているようだ。そんなところに犬が居たら、真砂だって見ている。何だかため息を吐きたくなった。
その時だった。
「きゃああああッ!!」
彼女の叫び声がした。どうやら腰を抜かしているようだが、周囲に人がいる様子は無い。――……面倒だが、助けてやる事にするか。
真砂は彼女の方へ歩いていった。
「わか……ッ、わかッ、どうしたの、しっかりしてッ」
「わか……?」
その符合はただの偶然か、否か。
女性は草むらの影に横たわる、小さめの――恐らくはまだ幼い――ゴールデンレトリバーを必死に揺り動かしていた。
真砂は直感的に状況を理解した。
「スイマセン、警察に――……電話しましょうか?」
「わか…………わかぁ」
全く聞こえていない。
真砂はため息を吐き、個人的判断で警察に通報した。それから後の事は、知らない。
4
和佳の正体は、今でも正直よく判っていない。死んだのか死んでいないのか、人間なのか違うのか。
だが真砂だって大体の想像は、している。何処に居るのかは知らないが、きっとこの、何がどうなっているのか判らない世界の、何処かには存在しているのだろう。
それは、真砂が証明する。
そう、彼女に宣言したのだから。
――今日も真砂は公園のベンチに座って、ただのんびりと時間を過ごしている。
偶に空を見上げて、飛んでいく鳥たちの姿を眺めたりもする。
「…………何処まで高く飛べれば、天国まで行けるんかな」
現実に考えれば、いくら飛んでいっても宇宙しかないのだから、その途中で異世界に行く能力が必要となるが。
静かに、柔らかい風が、真砂の頬を掠めて行った。
この風は、空の上の何処かの国でも、吹いているだろうか。
そんな事をいくら考えても、答えが出ない事は判っていたけれど。
和佳はきっと、天国に居るのだろう。そこで今は転生を待ちながら、のんびりとした生活を送っている。
そうとでも想像しなければ、真砂の気持ちは収まってはくれなかったのだ。
また、暖かい風が吹く。
今日の陽気も重なって、真砂の気分を高揚させた。
和佳もきっと、この風を感じている事だろう。
我々の見た事の無い、何処かの、幸せな世界で。
たとえ真砂がそこまで飛んでいけなくとも、同じ事を考えていられれば、それだけでいい。
真砂は静かに瞼を閉じ、眩しい陽光を浴びながら、眠りに堕ちていった。
説明 | ||
孤独な青年の前に突然現れた、他人に見えない不思議な少女。 2人の奇妙な、たった1日の恋物語。 4年前の作品らしいです。 |
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