本日はすれ違い注意報 part1
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公園に女の男の子がいる。

 

男の子は女の子の耳元で囁いた。

 

大きくなったら結婚しよう、と。

 

そして…

 

 

 

ジリリリリリリ

 

 

 

うるさい…

 

 

 

「スイカー、もう起きないと遅刻するわよー。」

 

「は―い。う――ん。」

 

 

ああ、懐かし夢だったな。

 

あいつは覚えているかな…。

 

 

 

「スイカー、本当に遅刻するわよー。」

 

「げっ、こんな時間だったとは!」

 

 

朝食をかきこみ、素早く着替えて鞄をひっつかむ。

 

 

「行ってきまーす。」

 

「気をつけてねー。」

 

 

 

スイカこと、私、夏川スイカは空手大好きなぴちぴちの高校2年生である。

 

(ぴちぴちとか言っていて悲しくないのか?と思ったやつ、断じて悲しいとは思ってないぞ!)

 

好きな食べ物はおかかおにぎり、趣味はくどいかもしれないが空手!

 

って、こんなこと言っている場合ではない。

 

早く学校に行かないと!

 

 

 

 

 

 

 

 

「中山。」

 

「はい。」

 

「中川。」

 

「はい。」

 

「夏川。…夏川スイカ。欠席かー…」

 

 

 

ドンッ

 

ガラガラッ

 

 

 

「はい、はい、はい!先生、夏川スイカです!おはようございます!」

 

 

危なかった…。

 

ふと視線を感じ周囲に目を向けると教室のクラスメートがわたしを見ている。

 

きゃー、恥ずかしい。

 

 

 

「…夏川、ちっともお早くない。…まったく、もう少し早く来れないのか、お前は。」

 

 

ため息とつきながら担任が私の出席欄をチェックする。

 

 

「先生、テストをなくして頂けたらいくらでも早く学校に来ますよ。」

 

 

びしっと親指を立ててウインクをかます。

 

今の決まったな。

 

 

「アホなことしてないでさっさと席に着け。」

 

 

担任が私の頭部をぺチンと出席簿でたたいた。

 

地味に痛いんだが。

 

 

クラスメート達がクスクス笑っている。

 

 

 

「先生、笑われてるよ。あははは。」

 

「俺じゃない!お前が笑われてるんだ!!」

 

 

 

その後、再び私の頭部に出席簿が振り下ろされたのは言うまでもない。

 

 

 

説明
少女と少年のすれ違う恋のシリーズを書こうと思っています。
しかーし、part1全く切なくない(笑)
最初らへんは切なさと甘要素が皆無になると思います。
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小説 恋愛 少女 切ない? オリジナル 

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