天・恋姫†無双 〜御使い再臨〜
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本作品の一刀君は、「貴様こそ真の三國無双よ!!」の様な力を持っています。

また、原作と少々性格が変わっています。

その辺、御了承下さい。

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序章 一幕 終わる戦・始まる戦【前編】

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慶応3年11月15日(1867年12月10日)

京都 近江屋

 

『・・・・・・。』

とある一室に複数の影が近寄る。

そして、影達はその一室の襖の前に立った。

影の内の一人が腰にある得物に手を掛ける。

 

 

 

 

そして・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      一閃

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

影達は部屋へ侵入する。

 

「坂本!!覚ーーーーーーーー?!!」

 

 

 

 

 

しかし、影達(以降は彼ら)の目的の人物は居らず在るのは空の徳利と肴が乗っていたであろう皿のみだった・・・・。

 

「奴め!何処へ行った!??」

彼らは、予想外の事態に困惑した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり、来たか・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『?!!!』

彼らは後ろからの突然の声に反応して慌てて振り返った。

 

「誰だ?!!」

振り返ると階段を挟んだ反対側の廊下に一つの人影が在った。

暗くて顔は見えないが声からして男だと推測出来た。

 

「むっ、見廻組の佐々木 只三郎か。

 幕府の連中は余程坂本さんが邪魔みたいだな・・・・・・。」

 

「貴様・・・・何者だ!?姿を見せろ!!」

 

「・・・・・・。」

 

男は無言で彼らに近づいていった。

徐々に近づくにつれてその姿が見えてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    姿が顕になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「き・・・・貴様は・・・・・。」

 

「坂本さんの頸を狙ったんだ・・・・。

 当然・・・・覚悟は出来てんだろう・・・・・・?」

 

彼らは一斉に男に襲い掛かった。

 

「いくぞ・・・・。」

そして、男も得物を抜いた。

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近江屋近くの裏通り

 

 

?「此処まで来れば安全ろう。」

長身の男【坂本 龍馬】は、そう言って一息入れた。

 

?「ああ、そうやき。」

彼の相棒【中岡 慎太郎】も彼に同意した。

 

龍馬「なんにしたち、あいつのお陰で命拾いしたぜよ。」

 

慎太郎「まっことだな。」

 

龍馬と中岡は近江屋から脱出して合流場所を目指していた。

すると、中岡は立ち止まって近江屋の方角を見つめた。

 

慎太郎「あいつ一人でなんちゃーがやないろうか?」

中岡は自分達の身の危険を知らせ足止めの為に近江屋に一人残った同志を心配した。

 

しかし、龍馬は・・・・。

龍馬「なんちゃーがやないだ。

   あいつは簡単に死ぬような奴がやない。」

龍馬は『心配するだけ無駄』と言う様にニコニコと笑いながら言った。

龍馬「なにより、あいつは半端なく強い。」

中岡もそう言われると納得したようでまた合流場所を目指して歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ーーーーーーっ?!』

暫らく進むと二人は曲がり角から人の気配を感じ取った。

慎太郎「龍馬、下がていろ。」

中岡は龍馬を護るように前に出た。

慎太郎「そこにおるのは誰だ!?」

中岡が曲がり角に居るであろう人物に問う。

すると・・・・

 

 

 

 

 

?「中岡さん、俺ですよ。俺。」

すると、曲がり角から一人の男が出てきた・・・・。

 

龍馬「おお、一刀か!!」

 

慎太郎「無事じゃったか!!」

 

曲がり角から出てきた男・・・それは近江屋で彼らの危険を知らせ尚且つ敵の足止めをした。

そして・・・・嘗て、とある外史にて【三国鼎立】という偉業を果し元の世界へ帰された筈の

【北郷 一刀】その人である。

 

龍馬「おんしのお蔭ぜよ。」

 

慎太郎「おおよ。」

 

一刀「どうも・・・・・。」

一刀は、照れ臭そうに頭を掻きながら返事をした。

 

慎太郎「げに、一刀。

    奴らは・・・どうした?」

中岡が真面目な顔付きで一刀に訊いた。

 

すると、一刀も頭を掻くのを止めて真面目な顔付きになる。

一刀「連中の正体は見廻組の連中でした。

   更に、組長の佐々木まで出て来たので手加減出来る状況じゃありませんでした。

   全員、斬り伏せました・・・・。」

 

慎太郎「そうか。」

 

一刀「恐らく、見廻組は解隊されるでしょう。」

 

慎太郎「ほりゃあどうか判らんが、暫らくは動けないがは確かろう。」

 

話が一段落付くと龍馬が一刀に訊いた。

龍馬「一刀、これからどうする?」

 

一刀「港へ向います。

   そこに小舟が在りますからそれで沖で待機してくれている海援隊の皆と合流します。」

 

龍馬「わかった。」

そして、一刀達三人は港を目指して歩き始めた。

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港を順調に目指す一刀達三人。

これなら無事に港に着けると三人は思っていた。

しかし、天はそれを許さない・・・・・。

 

 

 

 

 

?「そこの三人組!!そこで停まれ!!!」

 

 

 

 

 

後ろからの怒号に三人は振り返る。

そこに居たのは・・・・

 

 

 

 

 

袖口に山形の模様(ダンダラ模様)を白く染め抜いた浅葱色(薄い水色)の羽織を着た集団が立っていた。

そして、彼らの額当てにはこう彫られていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         【誠】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

?「新撰組だ!!大人しくしてもらおう!!!」

 

【新撰組】・・・会津藩主で京都守護職の松平容保の隷下にあった京都の治安部隊。

        京都の治安部隊としては、他に幕臣で構成された京都見廻組があり、

        浪士(町人、百姓身分を含む)で構成される新選組は「会津藩預かり」という

        非正規部隊であった。

        しかし、【池田屋事件】【 ぜんざい屋事件】等の功績から局長【近藤 勇】

        を含む幹部達は幕臣に取り立てられる。

        隊員数は約60〜200名と小規模だがその個人の剣術と連係技術はかなり高い。

        まさに、究極の少数精鋭部隊である。

 

一刀「くそっ!新撰組かよ!!」

 

慎太郎「ちっ!こがな時に!!」

 

三人は身構える。

 

すると、先程怒号を放ったであろう鋭い眼光の男【鬼の副長】【土方 歳三】が言った。

歳三「やはり、テメェが一緒だったか。」

土方は一刀を見てそう言った。

歳三「俺達は佐々木が坂本を襲撃するという情報を手に入れこっちに飛び火する前に

   事を収めようと近江屋に向った。

   しかし、血の臭いを嗅いだ時は間に合わなかったと思った。」

土方は、その時のことを淡々と語る。

歳三「ところが、中に入ると其処には俺達の予想を裏切った光景があった。

   其処には坂本達の姿は無く在ったのは強襲に出た佐々木達見廻組10名の死体だった。」

 

一刀「・・・・・・。」

 

歳三「いくら、坂本が類なき豪傑といえども強襲して来た佐々木達を短時間で

   返り討ちにするなどまず不可能だ。

   しかし、俺達はその不可能を可能に出来る人物に心当たりがあった・・・・・・。」

土方は愛刀【和泉守兼定】の切先を一刀に向けた。

 

歳三「そんな規格外な芸当が出来んのはテメェだけだ!!【妖・北郷】!!!」

土方は一刀にそう言った。

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一刀「坂本さん中岡さんここは俺に任せて先に行って下さい。」

 

龍馬「何を馬鹿な事をゆうちゅう!?」

 

慎太郎「こいと数相手に一人でらぁて無茶が過ぎる!!」

 

一刀「大丈夫ですよ。

   足止めするだけですから。

   それにヤバくなったら逃げますよ。」

 

慎太郎「やけど・・・・」

 

一刀「伊達に【逃げの天才】の護衛なんかしてませんよ。

   あの人から逃げと体術はみっちり扱かれましたから・・・・・。」

反論しようとする中岡に一刀は苦笑いしながら言う。

 

一刀「それに・・・・・。」

一刀は続けって言った。

 

一刀「貴方達、特に坂本さんはまだ果すべき事があるでしょう!!

  こんな所で貴方達を死なせる訳にはいかないんだ!!!」

一刀は二人に向かってそう言った。

 

それを聞いた龍馬は港の方を向いた。

龍馬「行くぞ。慎太郎。」

 

慎太郎「龍馬?!」

 

龍馬「一刀のゆう通りわし達は此処で死ぬ訳にゃいかん。」

 

慎太郎「・・・・・・。」

 

龍馬「何より一刀の覚悟をいかんにせられん。」

 

慎太郎「ーーーーっ!!」

 

龍馬「わりぃが一刀、頼めるか?」

 

一刀「はい。

   脱出の準備が出来たら銃で知らせて下さい。」

龍馬「わかった。」

 

慎太郎「・・・・すまん。

    一刀・・・・・。

    死ぬなよ!!」

そして、龍馬と中岡は港へ走り出した。

 

一刀「はい。」

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一刀は不思議に思っていた。

普通なら逃げた龍馬達を追う為に隊を二つに分けて追うだろうと予想していたからだ。

しかし、新撰組はその場から全員動こうとしない。

 

一刀「何だ?

   坂本さん達を追わなくて良いんですか?」

そう一刀が訊くと土方が答えた。

 

歳三「俺達は別に坂本をとっ捕まえる為にテメェらを追って来たんじゃねぇ。」

 

一刀「・・・・・。」

 

歳三「俺達の目的はテメェだ北郷。」

 

一刀「やっぱりか・・・・・。」

自分から訊いてみたが一刀はなんとなくその事も予想が付いていた。

一刀「一応、ここは何故だと訊いておきますか。」

 

歳三「はっ、解り切った事を訊くんじゃねぇよ。」

余りにも無意味な問に土方は鼻で笑った。

歳三「まぁ、一応答えておくか。

   テメェを捕らえて奴の居場所を吐かす為だ。」

 

一刀「奴とは?」

 

歳三「惚けんじゃねぇ!!

   桂の居場所に決ってんだろ!!!」

 

一刀「・・・・・・。」

 

桂とは一刀に逃げと体術の真髄を叩き込んだ師匠【桂 小五郎】その人である。

 

【桂 小五郎】・・・またの名を【木戸 孝允】

         長州正義派の長州藩士・留学希望・開国・破約攘夷の勤皇志士

         長州藩の外交担当者、帰藩後は藩庁政務座の最高責任者である。

         【第一次長州征討】の時は高杉晋作・大村益次郎たちによって、

         桂は長州正義派政権の統率者として迎えられる。

         長州政務座に入ってからは、高杉たちが所望する武備恭順の方針を

         実現すべく軍制改革と藩政改革に邁進する。

         そして、【薩長同盟】では土佐藩の【坂本 龍馬】仲介のもと

         長州の代表として薩摩の小松帯刀・大久保利通・西郷隆盛・黒田清隆らと

         薩摩・長州でたびたび会談し、薩長同盟を不動のものにして行く。

         それ以降、長州は薩摩名義でイギリスから武器・軍艦を購入し

         戦力を強化していった。

         上記の事から幕府側から常時命を狙われているにもかかわらず

         現在も果敢に京都で活動中である。

 

歳三「悪いがテメェ相手に1対1は分が悪過ぎるから複数人でいっきに捕縛させて貰うぞ。」

そう言って土方は隊士達に指示を出そうとする。

 

?「ちょっと、待って貰って良いですか土方さん?」

それを陽気そうな青年が止めた。

 

歳三「・・・・。

   何だ?総司・・・・。」

 

青年【一番隊隊長】【沖田 総司】は土方に言った。

総司「彼と1対1でやらせて貰って良いですか?」

 

歳三「却下だ。」

 

総司「・・・・・・・。」

 

 

 

 

 

【鬼の副長】は即答で短く答えた。

 

 

 

 

 

総司「え〜〜、土方さん。

   もう少し考えてくれても良いんじゃないですか?」

 

歳三「阿呆な事を言ってんじゃねぇよ。

   こんな時に冗談なんか「冗談なんかじゃないですよ。」・・・・・。」

 

総司「僕は、冗談で彼と戦いたいなどと言ってません。

   僕は、侍として命を助けてもらった人間として彼と戦いたいんです。」

沖田は真剣な眼差しで土方に言った。

 

歳三「・・・・危険と判断したら直ぐに止めるからな・・・・。」

土方は渋々了承した。

 

総司「ありがとうございます。」

 

 

 

 

 

          ザッ

 

 

 

 

 

二人は一定の距離を保ち対じした。

 

総司「久しぶりですね、北郷【先生】。」

 

一刀「元気そうでなによりだよ、沖田さん。」

 

総司「ええ、先生のお陰でもう全快ですよ!」

沖田は一刀にその元気ぷっりをアピールする。

 

一刀「そうか・・・・・。」

 

総司「今でも思い出しますよ。

   池田屋で貴方はいきなり僕と永倉さんの前に現れて不思議な力で僕の病を治してくれました。」

沖田はゆっくりと語りだした。

 

総司「貴方は去り際に『ただの流浪の医者だ。』っと言って行きました。

   僕は、貴方は今も何処かで病に苦しむ人を助けていると思っていました・・・・。」

 

一刀「・・・・・・。」

 

総司「だから、原田さんから貴方が桂の護衛をしていたと報告を受けた時は驚きましたよ。

   ・・・・・先生、何故貴方は桂の護衛なんかを?」

沖田は一刀にそう問いかけた。

 

一刀は空を見上げながら言った。

一刀「沖田さんは、今の日本をどう思う?」

 

総司「・・・・・荒れています・・・・。」

 

一刀「ああ、荒れまくっている。

   他国はどんどん技術が進んでいるというのに

   この国は今も馬鹿みたいに佐幕だの倒幕だのと無意味な戦いを続けている。

   ハッキリ言って今のままだと日本に未来は無い。」

 

総司「何故ですか?」

 

一刀「この無意味な戦いが続く限り日本の技術改革はまずありえない。

   そして、その間に他国との技術力にどんどん差が付き

   いずれ日本は他国に圧倒的技術力の前に蹂躙されるだろう。

   事実、あの糞条約で日本は蹂躙されつつある。」

一刀(恐らく、このままだとこの先30年はあの不平等条約に苦しむことになる。)

一刀「けどな、あの人達が居ればまだ日本に希望がある。」

 

総司「それが、坂本 龍馬と桂 小五郎ですか・・・・?」

 

一刀「そうだ、二人を護るためならこの命よろこんでかけよう。

   君が近藤 勇の道を己の進むべき道としているようにね。」

 

総司「これ以上、言葉は不要ですね。」

 

一刀「ああ、あとは侍らしくこちらで語り合おう。」

 

二人の侍は得物を抜いた・・・・・。

 

 

 

 

 

総司「【新撰組一番隊隊長】沖田 総司・・・・・。」

 

一刀「【海援隊】北郷 一刀・・・・。」

 

 

 

 

総司「いきます!!」

 

一刀「参る!!」

 

 

 

 

 

今、戦いの火蓋が切って落とされた・・・・・。

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〈あとがき〉

 

 

どうも、作者の朱槍です。

今回の作品が初投稿なんですが・・・・・・。

ヤバイな・・・ツッコミ所満載だな・・・・・・orz

だいたい、恋姫のSSの筈なのに恋姫の【こ】の字も出てこないという暴挙。

こんな調子で大丈夫だろうか?

まぁ、投稿した以上あとは突っ走るのみですがwwww

それでは、また次回。

 

 

説明
色々な恋姫SSを読んでいた。

自分も妄想してみた。

気が付いたら・・・・・・





文章になって存在してた・・・・・。
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コメント
瓜月さん>アハハハ・・・(・ω・;) 次回はメチャクチャぶっ飛んでます。(朱槍)
西湘カモメ さん>外史に行かないと話しが・・・・・・・(汗)(朱槍)
アレストリアさん>次回は完成していますが訳あって投稿に時間が掛かります。少々お待ちくださいorz(朱槍)
N/Tさん>次回は更なる新展開です。(朱槍)
睦月 ひとしさん>ってアナタもですか!? 幕末がこんな好評だとは・・・・・(汗)(朱槍)
よーぜふさん>すいません、一応幕末は次回で終了です・・・orz あの局長はいざという時は漢ですよ!なんてったって好きな人の為ならカミヤスリで尻拭く人だし!!(朱槍)
はりまえさん>とりあえず、3話まで見れば話が繋がる筈! すいません、我が儘全開です・・・・orz(朱槍)
ルルーシュさん>すいません、次回は今回以上にぶっ飛んでます・・・orz(朱槍)
続きを楽しみにしてます。(アレストリア)
今までにない始まり方ですねぇ。よーぜふさんの意見に賛成ですが、果たしてどうなることやら。次回を楽しみにしています。(睦月 ひとし)
もう何十話かこのままでよろしくないですか? あとどうしても土方さんがゴリラな局長のほうにしかみえません、ごめんなさぃ(よーぜふ)
何と斬新な幕開けだ?このまま外史に行くのが勿体無い気がする。(西湘カモメ)
いろいろとおかしいようなおかしくないような・・・・・(黄昏☆ハリマエ)
なんか、いろいろとぶっとんだ感じがしますね(ルルーシュ)
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