真・恋姫†無双〜天より来たりし戦士〜 第13話
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その日は城の様子が少し変だった。

 

 

すれ違う人は殆どが鎧を着た兵士。鎧なんて普段は訓練や任務以外の時は装着するものではないはず。

 

 

 

「(なんか物々しいな・・・)」

 

 

一刀は少し疑問を浮べつつ、重そうな長い箱を抱えながら自室に向かって歩いていた。

 

 

「あ、一刀様!!」

 

 

そんな時、背後から一刀を呼ぶ声が聞こえた。

 

 

立ち止まってから振り向くと、そこには周泰がいた。

 

 

 

「周泰か。どうだ調子は?」

 

 

「もう大丈夫ですっ!!」

 

 

「そうか。」

 

 

周泰の満面の笑みは、彼女がすっかり回復した事を強調しているかのようだ。

 

 

一刀は軽く微笑むと、視線を前に戻して歩き出した。

 

 

それに呼応して、周泰は一刀の隣を歩く。

 

 

「一刀様のお薬のおかげですっ!本当にありがとうございましたっ!!」

 

 

屈託の無い周泰の笑みがとても可愛らしい。

 

 

一刀は少し動揺してしまい、つい目線を逸らす。

 

 

「・・・・・おう」

 

 

「ところで一刀様、その箱はなんですかっ??」

 

 

「あ?これ??」

 

 

一刀は抱えている箱をトントンと指で叩く。

 

 

 

「『クロスボウ』が入ってる。城にあったやつを改造したんだ」

 

 

「くろす?」

 

 

「あぁ、ここじゃ『弩』って呼んでるんだっけ」

 

 

 

と、ここで二人は一刀の部屋の前に到着した。一刀は扉を蹴って開ける。

 

 

「入るか?茶くらいなら出すぞ?」

 

 

「あ、いえ、実は私も仕事中でして・・・・」

 

 

一刀は「そうか」と言って部屋に入ると、もう一度振り返って周泰に質問した。

 

 

「一つ聞きてぇんだが、今日はなんかあったのか?やけに物々しい雰囲気だけど」

 

 

「え、一刀様はご存じないのですか!?」

 

 

「?」

 

 

 

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「さっき袁術殿から指令の手紙が来まして、『反乱軍本隊を撃破せよ』と・・・・。明朝に出陣するので、みんなその準備で忙しいんです」

 

 

「・・・・・そうか」

 

 

一刀は「仕事頑張れよ」と言って扉を閉めた。

 

 

そして箱を床に置き、一息つく。

 

 

「よし、これで『準備』は整ったな」

 

 

クロスボウが入った箱を眺めて呟く一刀。

 

 

「(本隊なら韓忠についての手がかりくらいは手に入るだろう。いや、韓忠本人がいるかもな)」

 

 

などと考えていると、扉の向こうから声が聞こえた。

 

 

「一刀。いる?」

 

 

声の主は蓮華だった。

 

 

一刀は扉を開け「なんか用か?」と尋ねるが、用件はなんとなく察しがついている。

 

 

きっと出陣のことを伝えに来たのだろう。

 

 

そして、一刀の予想は見事に的中。契約に従って一刀も参戦してほしいとの事だった。

 

 

「わかった。手伝おう」

 

 

「進路なんだけど、まず思春の部隊と合流するわ。その後、さらに姉様の部隊とも合流する。それから本隊の撃破に向かう手筈よ」

 

 

「了解。てか姉ちゃんいるんだ」

 

 

「ええ。言ってなかったかしら?」

 

 

「初耳だ。で、お前の姉ちゃんは『御使い』のこと知ってんのか?」

 

 

「貴方の事は密使を使って伝えているわ。姉様が貴方にすごく興味があるみたいで、いろんな質問を書いた手紙が何通も来るくらいよ」

 

 

「そりゃ嬉しいねぇ」

 

 

ニカッと笑みを浮べる一刀を見て、少し不機嫌になる蓮華。

 

 

「そんなに嬉しい?」

 

 

「まぁ元いた世界じゃ、女とは無縁の場所で生きてたからな」

 

 

「ふ〜ん・・・・・」

 

 

「だからさ、蓮華と仲良くなれたってのもすっげぇ嬉しいし――――」

 

 

「なっ・・・・・!?/////」

 

 

「甘寧や周泰とも仲良くなれた事だってめちゃくちゃ嬉しいんだ」

 

 

「・・・・つまり軟派なのね(ボソッ)」

 

 

一刀の言葉に多少翻弄された蓮華は、一息つくと立ち上がり「準備があるから」と部屋を出て行った。

 

 

 

 

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あたり一面が暗闇の空間。

 

 

 

ここに、一刀の様子を監視する者がいた。

 

 

 

「ご主人様がこんな積極的に戦闘に参加しようとするなんて・・・・・ちょっと予想外だったわぁん」

 

 

「お主、この男に『銃弾の事』を説明しなかったのであろう。このままで良いのか?」

 

 

「そうねぇん。ちょっと時間が掛かっちゃうけど説明しに行ってくるわぁん」

 

 

「急いだ方が良いぞ」

 

 

「わかってるわよぉん!!」

 

説明
今回も短いです。少しずつでも量を増やしていけるように頑張ります。

あ、皆さんバレンタインはどうでしたか?

作者はクラスの女子に「チョコちょうだい」と言われ、ついには男にも「俺のチョコは?」とか言われて困惑しまくった一日でした。

作者は男だよ?なんで???
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コメント
クロスボウ?確かに消音兵器としては優秀ですし汎用性も高いですが……いったい何に、弾薬にも秘密があるとは一体……(デルタ)
なんで最後の武器が弩?(龍々)
・・・作者はショタもしくは「男の娘」だからじゃ・・・ドストラーイク!(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ)
なかなか戦闘にならない、早くあの野郎をぶっ殺して欲しいのに・・・(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ)
こるど犬さん、ドンマイです。弾丸の事が気になりますね。次回期待!!(VVV計画の被験者)
み、短い・・・続きが気になる・・・ 14日は世の男共が挙動不審になる日・・・俺は女なのに女から本命っぽいの貰ったよ・・・(運営の犬)
なんだ??弾丸になんか細工でもあったのか?いや・・・自身の何かから生成していたみたいな事か?(スターダスト)
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真・恋姫†無双 原作破壊 キャラ崩壊 

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