Revival Kingdom〜天下戦乱〜第四話
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第四話「武神、目覚めんとするのこと」

 

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東国について。

 

西と対をなす和風文化。

 

「武士道」がとても多く伝わっている。

 

「富士之山」から流れる川から主に稲作が行われている水資源が豊富な地域。

 

城の作り方も換わっており「天守閣」が聳え立っている。

 

過ごしやすい気候から西や北、東に移住する者が多く、その多くは名前を変えている。

 

東国の地域のほとんどが、姓、名、字を持つ。

 

湾があるために漁業がさかん。

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客将となってからまだ一週間。

ミイは自分の価値について考えていた。

 

(兄ちゃんや姉ちゃんのお手伝いが出来ない・・・)

 

敬愛する兄や姉は客将として働いているために、兵士の調練や書類仕事に追われていたのであった。

そんな中ミイは、読み書きは出来るものの、書類仕事など文官まがいのことは出来ない。

そして、まだ幼すぎるために武官ともなれない。

ただ、街の子供達と遊ぶことばかりだったのだ。

 

(勉強は難しいし・・・)

 

とりあえず趙遜がいつも懐にしまっている「孫子」と呼ばれる兵法書に挑む。

しかし、あえなく撃沈。

 

(ミイは強くないし・・・)

 

調練用の槍も、重くて持てない。弓は使ったことない。

もてるのは”竹竿”だけだった。しかし、それでも体が持っていかれそうになる。

とても良く晴れた空を見上げて、考えた。すると、その表情が明るくなった。どうやら何か思いついたらしい。

 

「聞いてみよう!」

 

まずは敬愛する兄の元へ向かった。

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「-----で、なに?」

「ミイはどうすればいい?」

「ん〜じゃあ警邏でも・・・」

 

兄の使う”警邏”は街の子供達と遊んで来いという合図。

 

「いや!たまには違うの!」

「じゃあ・・・」

 

顎に手を当てて、考える。少し立つとその表情は明るくなった。どうやら何か思いついたらしい。

 

「この竹管、リアナに持って行って!」

「違うよ!」

 

頬を膨らませて、高い紙の代わりに使われている薄く切った竹管をリアナがいつもいる部屋えと向かう。

 

「-----で、どうした」

「うん!ミイは何すればいいかな?」

「そうか・・・」

 

やはり顎に手をあて、窓から外を見る。何か思いついたような表情をする。

 

「趙遜殿のところに行けばいい」

「人任せ!?」

 

敬愛する姉にツッコミを入れながら、趙遜がいると思われる練兵場へと向かった。

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兵士達の掛け声が聞こえており、やはり趙遜はいた。

彼は兵と一人一人連続で組み手をしていた。

「次!」という趙遜の声と共に、兵士達が投げられていた。

 

「趙将軍!」

「ん?ミイ殿ではありませぬか。・・・趙将軍はちょっと慣れませんね」

 

「一時休憩!」と兵士に言い残しながら、汗を拭ってミイに近付いた。

 

「どうしたのですか?あ、孫子を返しに来ましたか?」

「あ、違うの!今まだ読んでる!」

 

嘘ではあるが。

 

「では、どうしたのですか?」

「何かやることはありませんか?」

「んー、そうですか・・・」

 

練兵場の周りを見渡し、彼はハッとする。なんと、兵士の一部がミイをチラチラ見ている。

孔信軍の一部の兵士の性癖に少し引きながらも安全地帯に返そうとする。

 

「それがしではありまり決められませんからね・・・。ここの主である孔信殿にお聞きすればいかがでしょう?」

「あの優し過ぎるお兄ちゃん?」

「ま、まあ確かにそうではありますね」

「どこにいる?」

「執務室あたりかと」

「ありがとうー!」

 

笑顔で走って行くミイ。その姿をだらしなく見る一部の兵士。趙遜は少し溜め息をはきながら・・・

 

「訓練を再開する!さっさと準備をしろ!」

 

今度は刃を潰した実践訓練を行い、一部の兵士のみはきつくしごかれたらしい。

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「孔信お兄ちゃん!」

「・・・ぐぅ・・・」

「起きろ!」

「うわぁ!」

「・・・」

 

ひっくり返る孔信。頬には寝てる時についた服の跡がついていた。

 

「いつつつ・・・寝ちまったよ・・・。お?ヒューイの妹の・・・」

「ミイなのだ?」

「で、どうしたんだい?」

 

倒れた椅子を治し、再び座って鳥の羽をインクに付けて、手を動かす。

 

「何かやることないの?」

「やることかぁ・・・」

 

顎に手(ry

ど(ry

 

「じゃあさ、お金渡すから紅茶の元買ってきてくれない?ただでさえうち侍女不足で忙しいし・・・」

「う〜分かったのだ!」

 

頬を膨らませながら、硬貨を受け取り街に出た。

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「・・・あれ?」

 

街に出たミイはある異変に気がついた。

遠く・・・といっても孔信が治めるこの街から3kmのあたりから黒煙が出ていた。

報告の前にミイは気がつくと、手に近くにあった2mくらいの竹竿を手にし、走っていた。

 

「これは・・・」

 

それはあまりにも酷い、そして惨かった。

村で鍛えた脚力で3kmを疾走したために、息を切らせていた。

眼に写った光景はその疲れさえも忘れさせるほどであった。

 

「殺せ殺せーっ!」

「う、うわぁぁぁぁぁ!」

「一人残らずやっちまえぇぇぇぇ!」

「きゃああぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「あの街の軍が来る前に奪え!」

「屋、止めてくれ!命は!ぎゃああぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

見えるのは血渋きと、元は人間であっただろう肉片の数々。

聞こえるのは斬る音と盗賊の醜い声を、村人の断末魔の叫び。

 

「あ・・・ああ・・・あ・・・」

 

人の死というのを知らない彼女は声が出なかった。

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その村に進もうとすると何かに躓いて転んでしまった。

何に躓いて確認しようとそれは・・・

 

「!?」

 

女性の死体だった。赤ん坊を抱きかかえる形で、倒れている。

 

「大丈夫・・?ねえ?大丈夫・・・?」

 

声を掛けるものの、女性も赤ん坊も動くことなく、冷たくなっている。

 

「うわあ・・・ああああう・・・」

 

耳に今だ入ってくる。

 

「やめてくれぇぇぇぇぇ!」

「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!」

「死にたくないぃぃぃぃ!」

 

残酷なそれは耳を閉じても入ってくる。

体の振るえが止まらない。涙が出てくる。聞こえるのは断末魔の叫び声。

助けよう!残る理性がそう語ってくる。

しかし、そんな覚悟はなかった。彼女の頭の中には恐怖しか入ってこない。

そこに突然・・・

 

----------力が欲しいか。

 

どこからか頭の中に語りかけてきた。

ミイは迷わず答える。

 

「ミイは、兄ちゃんや姉ちゃん!民の皆を守る力が欲しい!」

 

--------覚悟をしろ。我が末裔よ。

 

その声の後に、異変を感じた。

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「ああああああああああああああああああああああああああああああっっっっっっ!!!!!!」

 

頭の中に何かの映像が流れ込んでくる。映像が流れ込むのを還元するように激しい痛みがミイの幼い体を痛めつける。

流れ込んだ映像は、誰かの視線なのだろう。

多くの人間を殺し、斬り、裂き、殴り、蹴り、千切り。

その中には民に感謝する映像も流れ込む。

誰かの視点の映像なのだろうか。しかし、その視点の者の声は聞こえることなく進み、断末魔やその視点の主の痛みなどが入ってきた。

 

「痛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

彼女はまだ幼すぎた。金切り声のような悲鳴を上げる。

来るのは、全身を引き裂かれるような痛み。大切なものを失った時のような心の痛み。

痛みが無くなったあとは、まるで電池の切れたオモチャのようにミイの体は地に伏した。

 

--------死んではいないだろう。

「うん・・・」

 

最後の力のように声を出す。

 

---------へっ、俺の一生の痛みっていうのによくそんな体で耐えたな。いやぁ、俺は安心だ。

「・・・誰?」

---------教えてやってもいいだろうな。俺は-------

 

「おい!?何だ今の声は?」

「子供の悲鳴みてぇな声だな。まだ生きてるのがいるのか?」

「建物には全部火をつけたんだぜ?・・・まあ、いいや。子供ならさっさと殺せるしな」

「分かった。んじゃ俺は仲間集めて、さっさとずらかる準備してくるぜ」

「ああ!」

 

盗賊の一人が、ミイのいる場所にいた。

 

「・・・まだ生き残りがいたか。さっさと逃げればいいのによ」

 

盗賊の前に立つ少女はまったく臆することはなかった。

一つしたうちをし、剣を振りかぶった。

 

「あぐっ!?」

 

しかし、その刃は届くことななく吹っ飛ばされた。

 

「何だ!?」

 

何が起こったんだ?と盗賊達がその原因を見た。

夕日に照らされるその姿にはどこか威厳に満ち溢れ、自信という塊かもしれない。

少女は名乗った-----

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「我こそ!武神ミイ・ヴィードなり!命を賭けられるやつはかかってこい!」

 

その声はまるで少女ではあるのに、盗賊達は臆する。

どこからか分からない恐怖が浮かんでくる。

 

「あ、相手はガキなんだ!こっちはには百人いるんだ!殺せっ!」

『うおぉぉぉぉぉぉ!』

 

百人ほどいる盗賊達が、ミイを不気味に思い、まとめて襲い掛かってくる。

どこからか分からない恐怖を顔に出す盗賊達と対象にミイは笑みを浮かべ、どこか余裕そうな雰囲気を出していた。

 

「死ねぇ!」

 

一人の盗賊がミイに振りかぶった。ミイは手にする棒で剣を薙ぎ払い、まとめて盗賊の頭部にぶつける。

 

「あぐっ!」

「何やってんだ!」

 

今度は同時に剣を振り下ろす。ミイといえば、降りかかってきた四本の剣をまとめて受け止め、血からづくで跳ね返した。

 

「か、囲め!」

 

言葉どおり、ミイを囲む。

 

「おじさん達、弱いよ」

「な、なんだとぉ!?」

 

そんな少女に挑発され、盗賊達は一斉にかかってくる。

 

「もう終わりにしちゃうのだ」

 

笑みと共に呟く。

 

「うりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

掛け声と一緒に、自分よりも遥かに長い棒をプロペラのように回す。盗賊達は剣で防ごうとするが、力で押し返され、絶命するのであった。

 

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「ミイ!」

 

ヒューイは妹分を見つけた嬉しさと、その光景に驚いた。

彼女は息一つ切っておらずその周りには今回の原因であろう盗賊の死体が倒れていた。

 

「あ、兄ちゃん」

「まさか・・・ミイ・・これお前がやったのか?」

「うん!・・・!?」

 

思いっきり抱きしめられた。

 

「バカ野郎・・・!無茶するんじゃねえよ!・・・」

 

涙声で妹を叱る。ミイも思わず眼に涙が溜まってくる。自分は人を殺してしまったのだという罪悪感までのしかかってきた。

ミイはヒューイの胸で涙腺を結界させた。

 

「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

「でも、よくやった。ミイ・・・でも、無茶だけはしないでくれ・・・」

「ミイよ」

 

遅れてリアナがやってきた。

 

「ご主人様。私にも一言」

「ああ」

 

ヒューイは一旦、ミイを離し、リアナに向ける。

バシッ。

最初に来たのはリアナの平手だった。

普段キリッとしている彼女の眼には涙が溜まっているようにも見える。

 

「・・・心配掛けさせるな!お前は私の妹なんだから・・・!」

「うん・・・ごめんなさい」

 

本当に心配していたのだろう、彼女の声がだんだん弱くなっている。

 

「とりあえず、まずは村人の安全を確認しよう」

『応っ!』

 

兵士を引き連れて、村の中心部へと走って行く。

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村の厨舎にとある馬がいた。

 

「ブルルッ」

 

燃える厨舎から脱出したいものの、綱がかけられているせいで脱出できなかった。

 

「ヒヒ〜ン」

 

最後に嘶くともに燃え盛る厨舎が崩れ落ちた!

 

「危ない!」

 

崩れ落ちる厨舎だが、下敷きになるのはなかった。

 

「ふー。危なかった」

 

馬を救出したのはヒューイだった。頬には少しこげがついている。

 

「ブルルッ」

「よかった。助かったな」

「ブルルルッ」

「ん?お前は自由の身だから好きなところに行ってこい」

「ヒューイ様!」

「はい!今行きます!・・・じゃあな」

 

ヒューイは呼ばれた方向に行こうとすると、その馬もついて来る。

 

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・ついて来るか?」

「ヒヒ〜ン!」

 

その馬-----白馬は今日一番、大きく嘶いた。

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そして後日。

 

「ってい!やぁ!うりゃあっ!」

 

・・・練兵場にまだ幼さの残る少女の掛け声が響いていた。

 

「まだまだ行ける!」

 

次々と来る兵士に臆することもなく、調練用の自分の身長を軽々超える矛を使っていた。

彼女----ミイは天才だった。

だが、天才ではあるが、まだその動きになれてはいなかった。

 

「しかしまあ、本当にミイが武神の末裔だとはねえ」

「私もびっくりですよ。私と同等ですよ。あれは」

「ハハハ・・・俺はもう抜かれたか・・・」

 

少し残念にも思ったが、彼女、ミイ自身は嬉しかった。

 

(これで兄ちゃんや姉ちゃんを護れる!)

 

ミイ・ヴィードという武神を手に入れたヒューイ。頼もしさも感じさせながら、少し兄離れして残念にも思えたシスコンなヒューイ。

過酷な未来を背負う彼女は日々、矛を振るうのであった。

 

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あとがき的なもの

 

こんにちは幸明です。

 

「コウメイ」です。はい、三国志大好きであります。

 

ベース的には三国志ですが、ほとんど違いますw

 

てか、もはや別物ですよねぇ。

 

気まぐれで書いていますので更新は遅いですが、内容は大体考えてありますのであとは文にするだけです〜。

 

下手で、不愉快にさせることもあるかもしれませんが、そのときはコメントで言ってくださると嬉しいです。

 

コメントなどで、意見やアドバイスを下さると喜びます!

 

ぜひ、よろしくお願いしますm(__)m

説明
第四話です。

あとがき・・・書くことにしましょう。

話はあらかた考えてはいるのですが〜文章にすると迷いますねぇ。
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タグ
戦争 盗賊 三国志? 

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