私と君と鳥籠
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 籠の中に閉じ込められた鳥には自由がないように――

 この家に閉じ込められた君には自由が無い。

 この家はさながら君を飼い殺す鳥籠。

 飼い主である私には逆らってはいけないし、

 この鳥籠から逃げる事も許さない。

 君が死ぬまで、ずっと飼い続けてあげるね。

 

 大丈夫。私は昔から動物を飼うのは得意だったから。

 君もきちんと飼ってみせるわ。

 食事の世話からトイレまで見てあげるね。

 ふふっ、心配する必要はないわ。私は君を愛しているのだから。

 だから、君も私を愛してね。

 その方がお互いのためだと思うの。

 

 さて、そろそろ君が起きる頃かな。目覚めは私の極上の笑顔がいいよね?

 きっと君は色々と混乱するだろうけど、私が側にいるから大丈夫だよ。

 さぁ起きて。

「……ん、あれ? 僕は……」

「おはよ♪ 私が誰かわかるかな?」

「……いや分からないよ」

 うん、そうだろうね。君は私の事を何も知らない。

 だけど私は君の事なら何でも知ってるんだよ。

 君のプロフィールは勿論のこと、身体的データから君の趣味趣向。果ては君が身体を

洗う時、何処から洗うのかさえ私は分かってるんだよ。

「あのね私は彩夏だよ。まずはそれだけ理解してもらえたら嬉しいかな」

 他の事はおいおい時間をかけて知ってもらおう。

 どうせ時間はたっぷりとあるんだから。

「……彩夏?」

「うん♪ 彩夏だよ」

「どうして、彩夏さんが僕の前に?」

「どうしてってそれは、私が君を拉致してきたからだよ♪ あと、呼び捨てでいいよ」

「ら、拉致!?」

 すごく驚いた表情をしているね。

 まぁ、普通はビックリするよね。いきなり拉致だなんて言われたら。

 でもこれは事実なんだよ。

「……意味が分からないよ……」

「単純な事なんだけどな。まぁ、そんなことよりお腹空かない?」

 すっごく単純な事。私が君を欲しくて拉致してきた。

 それだけのことなんだよ。

「空かない。それより帰らせて欲しい」

「あはっ♪ 帰れると思ってるの? 私言ったよね? 君を拉致したって」

 拉致しておいて、そのまま帰すなんてあるわけがないよね。

 君ならそんな事自分で考え付くと思ったんだけどな。

 まだ頭の中が混乱してるのかな?

 まぁ、それでも私は女で君は男の子だ。

 力で推していけばどうにかなるかもしれない。

 でもね――

「余計な事は考えない方がいいよ。この家は鳥籠。中の鳥が逃げないようにたくさんの

工夫をしてるからね。場合によっては命を落とすような工夫をね♪」

 そう言って私は、側にあったぬいぐるみを玄関に向けて投げる。

 

 ――ボンッ!

 

「――っ!?」

「今みたいな仕掛けを至る所にしてるから気をつけてね♪」

 爆発してボロボロになったぬいぐるみを拾いながら忠告をする。

「…………」

 あはは。表情がどんどん絶望の表情に変わっていくね。

 希望なんて一切与えない。

 君はここで一生を過ごすんだから。

 早めに君に絶望を与えておくよ。それが君のためでもあるんだから。

 でも私だって鬼じゃないよ。

「何処にどんな仕掛けがあるかは教えないけど、一応家の中を歩き回っても大丈夫だよ」

 少しくらい運動をする権利をあげてもいいと思うんだ。

「それにちゃんと食事も与えるし、お風呂にも入れてあげる」

 これで生きるのに不便はないよね?

「あと君も男の子だし、もし性欲が溜まってきたのなら私がちゃんと解消してあげる」

 い〜ぱいご奉仕してあげるよ。

 ほら、もう人並みの生活が出来るじゃない。

 これで君は何の不満もなく、私と生活が出来るよね。

 

 ふふ、これから宜しくね♪

説明
純粋に狂ったヤンデレを書きたくなりましたので、そんなシリーズを……
グロ展開とかないから大丈夫だお♪(たぶん……な)
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コメント
ヤンデレ最高!!!(リンドウ)
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