花蓮?無双 50時間目 (妻は仕事に行き夫は我が家を守るそして愛人達はガスを抜く…(後編))
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2日目

 

璃々の看病でどうにか動けるようになった一刀は翌日も城門である人物を待っていた。

 

「一刀さん!!」

「今日は凪か…護衛頼むな」

「はい!!」

 

そう言うと凪は東地区に向かい歩き始めた。

歩き始めて数分凪は無口で歩いていたため一刀は不安に思った。

 

「それで…どこに向かうつもりだ凪?」

「それは………ここです!!」

 

そう言いながら凪はある店を指差した。

その表情はとても嬉しそうであった。

それとは対照的に一刀は冷汗をかいていた。

 

「え……もしかして」

「ここの麻婆豆腐すごくおいしいんですよ…いきましょう」

 

そう言うと一刀の手を引きその店に入ってしまった。

 

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「えっと………凪さん?」

「もぐもぐ…はい?」

 

凪は店に入るとすぐに注文した。

そして注文した物が来るとそれを嬉しそうに食べた。

一刀は凪の食べている物を見て少し心配した。

 

「…………辛くない?」

「とってもおいしいですよ…一刀さんもどうです?」

「いや……」

「そう遠慮しないで…」

 

そう言うと料理のレンゲに乗せ一刀の口に入れた。

食べた瞬間一刀の目は涙でいっぱいになった。

 

「!?!?!?!?!?!」

「どうですか…おいしいですよね」

「か………辛…い」

「この程度辛くありませんよ…一刀さん」

「いや……ありえ…ないぐらい………辛い…です」

 

凪が食べさせたのは麻婆豆腐なのだが…普通ではなかった。

唐辛子とラー油をふんだんに使い豆腐にも唐辛子を練りこんだ特注品でさらに凪はその上に魏より取り寄せたハバネロを乗せていたのだった。

 

「そうですか…」

「これ食べたら」

「もっとおいしくて辛いお店知っているのでそこに行きましょう!!」

「!?!?!?!」

 

その日一日凪に付き合った一刀は水を飲んでも痛くなるぐらい口内が麻痺してしまったのであった。

 

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3日目

 

特別任務最終日…

一刀はいつも通り城門で護衛を待っていた。

 

「呉羽…今日は頼むな」

「ああ…」

 

呉羽はあの日以来態度を変えていなかった。

しかし呉羽の格好はミニスカートにTシャツにベストを羽織った若者風と気合の入った格好であった。

 

「それで……どこに行くんだ」

「南地区だが悪いか」

「いや…」

 

そして2人は南地区に向かい歩き始めた。

 

「あの…」

「……」

「蓮華…どうしたんだ?」

「何も……」

「何もって……」

「……」

 

歩いている間会話はほとんど無かった。

さすがにこの状態に耐えられなくなった一刀は呉羽に向かって叫んだ!!

 

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「黙るなよ…呉羽!!」

「………なんだ」

「呉羽…俺何か悪いことしたか?もしそうだったら謝る…………すまない」

 

一刀はそう言うと頭を下げたが呉羽は意外なことを言った。

 

「謝らなくてもいい…お前は悪くないから」

「なんだよその言い方!!」

「お前は悪くない…私は呉羽であって蓮華ではない………それだけのことだ」

「は〜〜〜?どうして蓮華が関係あるんだ?」

「無意識か…気づいているか」

「なにが?」

「お前…たまに私のこと蓮華って言ってるんだよ」

 

実は南蛮遠征中一刀は呉羽の事を『蓮華』と言い間違えることがあったのだ。

しかも本人は無意識で言っていたので呉羽も怒るに怒れなかったのであった。

 

「そんなことないぞ蓮華」

「もういい!!一刀様の馬鹿!!!!」

「おい呉羽!!」

 

呉羽は一刀の言葉を無視し走り出してしまった。

 

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呉羽side

 

「やってしまった……」

 

最悪だ…

せっかくの一刀様とのお出掛けだったのに…

なのに…

あんなこと言って

 

(ドン!!)

「おいこら!!姉ちゃん」

「あ…すまない!!」

 

駄目だな…

考えながら歩いたら…

 

「スマンじゃないんじゃ!!骨折れたやろ!!」

「兄貴の骨折って…詫びだけじゃないだろ」

 

本当に最悪だ…

たちの悪い男どもに絡まれるとは…

 

「なにを言ってる…お主」

「骨折れたんやぞ…慰謝料よこせって言ってるんだよ」

「もしくは俺達に付き合えって言ってるんだよ」

 

さすがに本気で戦ったら不味いだろう…

でもちょっと痛い目に合わせなくてはやめないだろうな…

仕方が無い…折角お気に入りの服を着てきたのに…

 

「それは俺が付き合ってもいいのか」

「「ああ!?」」

「え……」

 

うそ!!どうして!!

 

side end

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「え……」

 

声と同時に振る向くと微笑んでいる一刀が立っていたのだった。

 

「俺の連れが何かやったのだろう…だから俺が付き合ってもいいのかって聞いているんだが」

「野郎には関係ないんだよ…ねぇ兄貴!!」

「ああ…テメーは消えやがれ!!」

 

男達は一刀に殴りかかったが避けられてしまった。

 

「……確かアンタ骨折れてたんじゃないか?」

「貴様〜!!兄貴!!」

「ああ…コイツ絞めて彼女と遊ぶぞ!!」

「甘いよ…お前らの攻撃単調すぎ」

「ちょこまかと」

「動くな!!」

「くっそ〜」

「なぜ当たらない!!」

 

男達は休むことなく攻撃を仕掛けたがことごとく避けられ苛立っていた。

その様子を見た一刀は避けることをやめ攻撃態勢になった。

 

「もういいよ…次で倒してあげるよ」

「なめるな!!」

「その大口叩けなくしてやる!!」

 

男達は一刀の言葉を聞き全力で一刀の顔に殴りかかった。

しかし拳が当たりそうになった瞬間一刀は男達の手首を持った。

 

「は〜〜〜〜〜〜〜!!」

 

一刀は掛け声と共に男達を地面に叩き付けた。

そして当分動けなくするため男達の関節を外したのだった。

男達をのした一刀は呉羽に声をかけた。

 

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「大丈夫だった?呉羽」

「ああ…どうして追ってきたんだ」

「仕方ないだろ…足が向いてしまったんだから」

 

一刀の答えに呉羽は嬉しくて仕方が無かったがそのことを表に出さず説教をした。

 

「まったく…一刀様にもしもの事があったらどうするつもりだったんですが」

「それは軍を束ねている呉羽も同じだろ」

「そんな!!あの程度の輩だったら楽に裁けます!!」

「いいだろ…俺がしたかっただけだから」

「わかりました一刀様…」

「それとすまなかった」

 

説教が終わると一刀は再度頭を下げた。

 

「え…」

「妻離れ出来てなくて…すまなかった」

「それで…」

「そんな俺をいつも支えてくれて……ありがとう」

「……」

「だから…」

 

一刀の謝罪と感謝に呉羽は自分が思ったことを言ったのだった。

 

「もういい…一刀様」

「しかし」

「いい…一刀様に愛されている蓮華に少しや気持ちを妬いてしまっただけだから」

 

そう言うと頬を赤らめて呉羽はうつむいた。

その姿を見た一刀は本音を漏らしてしまった。

 

「…………可愛い…」

「む!!…そういう口にはお仕置きが必要だな」

「!!」

 

呉羽はそう言うと一刀に口づけをしたのだった

 

「さてと…いきたい所があるんだが」

「あ……ああ…………行くよ」

 

そのあと2人はいろんな所を回った。

その間数日話せなかった分を取り返すかのようにいろんなことを話した。

3日間特殊任務という名の休暇を終えた一刀は政務に復帰した。

復帰後は一刀大好き連合の3人も前みたいに一刀と話せるようになり仕事も順調にこなすようになった。

 

つづく

説明
ご無沙汰しています。
諸事情で遺憾ではありますが前回投稿しました「今回の地震について」は削除させていただきます。

とりあえず…これでお留守番チームその1は終了かな
あとは巡業チームと動物園チーム(お留守番その2)を書こうかな…
それにしても50話…長いな〜
それに投稿した作品は100超えているし…
投稿を始めて7ヶ月…
なのに文才は悪くなる一方…
文才ほし〜〜〜!!


うまく書けたかな…?
不安です…。
誹謗中傷はやめて下さいね…。
水無月さんは弱い生き物なので…。
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コメント
妻離れって普通したらむしろマズイんじゃ・・・(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ)
タグ
真・恋姫無双 一刀 呉羽  留守番チーム 

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