かなかなかな?その4
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「なぁー京介ぇ〜」

「ん? 何だ加奈子」

 部屋でマッタリとしている所、加奈子が声をかけてくる。

 ほんと最近、コイツと一緒に居る事が増えてきている。

 コイツの我儘に付き合ったり、意味もなく部屋でマッタリとしていたりと、色々な場所で

一緒の時間を過ごしている。

「おめぇーキスしたことあるか?」

「はぁ!? き、きき、キス!?」

「そう、キスだよキス。京介はキスした事あんのか?」

「…………ねぇけど」

「にはは♪ その年でキスした事もないんかよ」

「うるせぇよ」

 だって仕方ないじゃんか。自分で言うのも悲しいけど、俺って生まれてからずっとモテな

かったんだよ。

 そりゃ、俺だってキスしたいとか恋人が欲しいとか思う事もあるよ?

 でもな、そうそう簡単にキスが出来たり恋人が出来たりしないんだよ。

「そういうお前はした事あんの?」

「何? 京介は加奈子がキスした事あるのか気になってんの?」

「は、はぁ!? そ、そんなわけないだろ!」

 俺がお前の事を気にしてるなんて、そんなこと――

 

「ないよ」

「あ?」

「だから加奈子は誰ともキスしたことなんかないって言ったんだよ!」

 顔を真っ赤にして叫ぶ加奈子。

 恥ずかしいなら、わざわざ言わなければいいのにな。

「安心した?」

「何がだよ」

「まだ加奈子が誰の物にもなってなくて安心したか?」

「……別に」

 何で俺がいちいちそんな事で安心しないといけないんだよ。

「口ではそんな事言っても、表情が喜んでるぞ♪」

「……気のせいだろ」

 喜ぶなんてあり得ないだろ。

 ああそうだ。それはお前の勘違いなんだよ加奈子。

「キスしてやろうか?」

「遠慮する」

「にひひ♪ そう言うなよ。ほんとは嬉しいんだよな?」

「ないから!」

 ガキにキスなんかされても嬉しくねぇから。

 それに大体――

「お前もした事ないんだろ? それなのに何で俺にしようとするんだよ?」

 そういうのはもっと大切に取っておくものだろ。

「べ、別にいいだろ。そんなこと」

「いや、よくねえから」

「なんだよ。この超美少女の加奈子様にキスされるなんて嬉しいだろ」

「自分で美少女とか言うなよ」

 ほんと、何なんだよコイツは。

「あーもう、京介はほんと面倒だな」

「お前だけには言われたくないからな!」

 マジでお前だけには言われたくないよ。

「京介はな、大人しく加奈子にキスされればいいんだよ!」

「ちょ、バカ――――っ!?」

 無理やり加奈子に口を塞がれる。

「ん、ん――っ」

「…………ぷはっ」

 そして離れる唇。

 ま、マジかよ……俺、マジで加奈子とキスをしちまったのかよ。

 加奈子とキス……キス……

「どうよ京介。嬉しいだろ?」

 にひひ♪ と極上の笑みを浮かべる加奈子。

 何だよ!? 何でそんな嬉しそうな顔をしてるんだよお前は!

「……う」

「う?」

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 だ、ダメだこれは。

 恥ずかしすぎる!

 こんな状態でコイツと一緒に居るなんて出来ねぇよ。

「きょ、京介……? 何処まで行くんだアイツは」

 後ろで加奈子が何かを言ってたような気がするが、今はそれどころではない。

 何処でもいいから走り回って頭を落ち着かせよう。

 全てはそれからだ。

 

 うわぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁっ!

 

説明
何故でしょう。どんどんキャラを忘れていく……
まぁ、気にしたら負けでしょう♪
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俺の妹がこんなに可愛いわけがない 来栖加奈子 高坂京介 

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