ツン!恋姫夢想 とある外史のツンツン演義 〜第一話〜
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 外史の誕生―――。

 

 それは、想いが起こす奇跡。

 

 とある少女のささやかな、それでいて、一途に想った強い願い。

 

 

 それが、新たな外史の突端を開いた。

 

 

 奇跡とは、神のいたずら。

 

 

 奇跡とは、あらゆる現象、規則を無視する。

 

 

 そう。

 

 

 奇跡、それは―――――――――。

 

 

 

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       −大いなる、ご都合主義のことである(笑)−

 

 

 

 

 

 

 

 

         −さあ、新たな外史を開きましょうー

 

 

 

 

 

                           

 

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               「ツン!恋姫夢想 とある外史のツンツン演義」

 

 

 

 

 

               「第一話 出会いと書いて一目惚れと読むのこと」

 

 

 

 

 

 

 

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 男なんて大嫌い。

 

 馬鹿だし下品だしスケベだしブサイクだし。暴力を振るうしか脳がない、救いようのない野蛮な生き物。

 

 物心ついてから今日に至るまで、私はそんな考えで生きてきた。私の根底をなすその考え方は、決して揺らぐことのないものだと。そう信じて疑っていなかった。

 

 

 そう。”彼”に、出会うまでは。

 

 

 「ちょっと止めてよ!汚い手で私に触るんじゃないわよ!!」

 

 「へっ。ずいぶん威勢のいい姉ちゃんだな」

 

 「アニキィ〜。こんなガキみたいな女、オイラ趣味じゃないですぜ〜?」

 

 「お、オデはす、好きなんだな。アニキ、コイツオデにくれよう」

 

 岩を背に座り込む私を取り囲み、そんな勝手なことをいっている三人組。その後ろには、無残な姿をさらしている隊商の馬車と、散乱した荷物。・・・一緒にいた護衛の連中はとっとと逃げちゃうし!やっぱ男なんて頼りにならない!・・・ただ一人取り残されて、あたし、このままどうななっちゃうの?・・・こいつらに、よってたかって慰み者にされる?

 

 ・・・いや!そんなの絶対にいや!!

 

 「デクは我慢しろ。てめえのデカイので犯ろうものなら、この姉ちゃんが壊れちまうだろうが」

 

 「じゃ、どうすんだよ?・・・もしかして、アニキもこんなのが趣味なんですかい?・・・”ちびの真っ平ら”が」

 

 ・・・・・・・・・・カチン。

 

 「ちょっとそこのちび男!!あたしと大して変わんない背丈で、人のことちびっていうんじゃないわよ!大体誰が洗濯板よ!?ちょっとぐらいはあるわよ!(・・・かろうじてだけど)」

 

 小男の台詞にカチンと来た私は、思わず叫んでました。・・・自分の立場をすっかり忘れて。

 

 「あ〜?姉ちゃんよお?自分の立場わかってんのか?なんだったらこの場ですぐに・・・?」

 

 「どうした、チビ?」

 

 台詞の途中で怪訝そうな顔をしたその小男。・・・私の視線が、あらぬ方を見ていて、口をパクパクさせていたからだ。

 

 「何だお前?いったいどこ見て・・・」

 

 その私の視線の向くほうへと、男たちもその視線を移す。そこには、こっちに向かって、ぐんぐんと、ものすごい勢いで飛んでくる、一筋の流れ星が。

 

 「・・・おい。”あれ”、こっちに落ちてきていないか?」

 

 「き、来てるんだな」

 

 「あ、アニキ!は、早く逃げねーと!!」

 

 慌てふためく三人組。けど、もう時すでに遅し。

 

 『うわああああっっっっ!?』

 

 「きゃああああっっっっ!?」

 

 一面の白い光。

 

 あまりの眩しさに、思わず目を閉じ身構えた。

 

 ―――暫くして、自分の膝に重みを感じ、そっと目を開いて、視線を下へと向けた。

 

 

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 ―そこに、”彼”が、居た。

 

 

 「な、な、な、な、な、な、な・・・・・??」

 

 頭に飛び交う??の文字。

 

 (だ、誰よこれ!?お、男?!何で私の膝で寝てんの?!ていうか、いったいどこから現れたのよ!?)

 

 状況が理解できず、大混乱に陥る私の頭。

 

 「う、うう・・・」

 

 「!!」

 

 うめき声を上げ、彼が寝返りをうつ。すると、さっきまではよく見えなかったその顔が、はっきりと見て取れるようになった。

 

 まっすぐに整ったその眉。閉じられたその瞳。わずかに開かれ、静かに呼吸をするその唇。端正な、二枚目と言っていいその顔を見たその瞬間。

 

 (・・・・・・かっこいい・・・・・)

 

 生まれてはじめて、男を見てそう思いました。

 

 「・・・う、うう・・・」

 

 「あ」

 

 目を覚まし、ゆっくりと体を起こす彼。はた、と。私と目が合った。

 

 「・・・・・・・・・・・えと。・・・君、誰・・・?」

 

 「え?///あ、わ、私は」

 

 「てか、ここ、どこ?」

 

 名前を名乗ろうとした私より先に、周囲をきょろきょろと見回す彼。そこに、

 

 「・・・オイ、こら」

 

 「いつまでも俺たちを無視してんじゃねー!」

 

 あ。・・・すっかり忘れてた。ていうか、まだ居たんだ、この三人組。

 

 完全に蚊帳の外になっていた三人組みが、私と彼をすごい形相でにらみつけてくる。

 

 

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 「泣く子も黙る黄巾党の俺たちを、ここまで完全に無視しやがるとはな。オイガキ!今の流星はてめえの仕業か?いったいどんな妖術を使いやがった?!」

 

 「こ、黄巾党?!よ、妖術って・・・!?何なんだよこれ!?何かの撮影か何か?・・・その格好って、コスプレとかだったりするの?」

 

 ・・・どうやら彼も、状況を飲み込めていないようで。何やらよくわからない言葉をまくし立て、今度は何かを探すかのように、再び周りをきょろきょろと見渡す。

 

 で。それが完全に、三人組の怒りを買ったらしく。

 

 「てんめえ!何分けのわかんねえことを言ってやがる!よく見りゃいい服着てやがるし、身包み剥いで、そのままぶっ殺してやる!!」

 

 小男が彼に、その手に握った剣を振り下ろす。

 

 けど。

 

 「ぶげらっっっっ!!」

 

 次の瞬間、小男は宙を舞い、はるか後方に吹き飛んでいた。

 

 「ち、チビ!?てめえ!チビに何しやがる!!」

 

 「そりゃこっちの台詞だっての!いくらオモチャだからって、いきなりこんなもの振り下ろされたら(ずしっ)重たっ?!・・・って、これ、本物ぉ?!」

 

 ・・・なんか、すっごく驚いてる。オモチャだと思っていたわけ?あれ。・・・ていうか、この人、・・・強い。

 

 「の野郎、ふざけやがって!!おいデク!やっちまえ!!」

 

 「わ、わかったんだな」

 

 デカ男が彼につかみかかる。その体格差は、大人と子供。・・・いくらなんでもあれじゃあ。と、そう思ったんだけど。

 

 「・・・・・・あんたら、ウドの大木って、知ってる?」

 

 『へ?』

 

 私も含めて、そろった三人の間抜けな声。その一瞬後。

 

 ぶおんっ!!

 

 「おわあっ!ばか!こっちにくんn」

 

 ぷちっ。

 

 ・・・大男が派手に吹っ飛んで、アニキと呼ばれていた細男を、見事に下敷きにしました。・・・あれは重いわ、うん。・・・安らかに眠って頂戴。あんたたちのことは、すぐに忘れるから(笑)。

 

 

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 「ふ〜う。・・・あ、そだ。・・・君、大丈夫?どっか怪我とかしていないかい?」

 

 まるで何事もなかったかのように、彼は優しく微笑みながら、私にその手を伸ばしてきた。けど、そんな彼に対して私の口から出た言葉は、心のうちの感情とはまったく正反対の言葉だった。

 

 「・・・べ、別になんてことはないわよ。やつらを追っ払ってくれたのには、その、か、感謝はしてるけど、あんたみたいな得体の知れない奴、まだ信用したわけじゃないんだからね?」

 

 「・・・あ、そう・・・」

 

 あ。落ち込んだ。・・・まあ、気持ちはよくわかるけど、私も私で、何でそんな心にもないことを言っちゃったのやら、この時は全然わからなかった。

 

 服のほこりを落としつつ立ち上がり、彼に背を向け、視線だけを彼に向ける私。・・・年は私と同じか、一つ二つ上ぐらいだろうか。今までに見たこともない、白く光る衣装に身を包み、ぽりぽりと頭を書いている彼。

 

 ・・・うん。やっぱり、かっこいい///

 

 正直言って、その顔を正面から見れませんでした。だって、多分、そのときの私の顔は、真っ赤になっていたはずだから。

 

 「・・・ま、それはともかくとして、だ。・・・な、ここってどこだい?こんな景色、日本じゃ見たことないんだけど?」

 

 周囲を見渡しつつ、そんなことをぼやく彼。・・・”にほん”って、何?素直に彼にそれを問うと、目をまん丸にして驚いた。

 

 「・・・まさかと思うけど。ここってさ、中国とかだったり・・・する?北京とか、西安とか、上海のある」

 

 「・・・全部聞いたことのない地名だけど?・・・”せいあん”じゃなくて、”長安”ならあるけど?」

 

 「え。・・・いや、そんな。・・・じゃ、まさか」

 

 さらに青ざめていく彼の顔。それは、考えたくもなかった考えに行き着いた。そんな感じの表情だった。

 

 「じゃさ、今って、西・・・あ、いや。・・・何年、かな?」

 

 「・・・黄平元年」

 

 「・・・もしかして、今って、漢の時代なんてこと・・・」

 

 「そうよ。ちなみに、今の皇帝陛下は十二代の劉宏さま。で、ここは荊州の宛県よ。・・・他に聞きたいことは?」

 

 「・・・ありませんです。・・・まいったな、こりゃ・・・」

 

 質問の先を読み、皇帝陛下の名前と、現在地の名前を教えた私の言葉に、がっくりとうなだれてその場にへたり込む彼。・・・なにやら、相当重大な事実に気づいたらしい。・・・けど、まあ。それはともかく、こんなところにじっとしててもしょうがないわけで。

 

 「ちょっと。あんた何に気づいたのか知らないけど、ずっとそこに座り込んでいるわけじゃないでしょうね?・・・あいつらが気絶している間に、とっとと近くの邑まで行くわよ。・・・い、行く当てが他にないんなら、と、特別に護衛としてなら連れてってあげるけど?」

 

 そんな彼に背を向けたまま、あくまでも冷静さを装いつつ、早めの移動を促す私。

 

 「・・・そう、だな。これからのことは、それから考えるとするか。・・・な、せめて名前、聞かせてくれないか?いつまでも”君”って呼ぶのもなんだし」

 

 あ。

 

 言われてみれば、まだ名乗ってなかったっけ。・・・とはいえ。男に対しては徹底的に素直じゃない私。それへの答えはこんな風だった。

 

 「・・・はあ?何で男なんかに自己紹介なんかしなきゃいけないわけ?・・・まあ、どうしてもって言うんなら、まずはそっちから名乗ったらどうなわけ?・・・それだったら、答えてあげなくもないけど」

 

 「・・・(きっつい娘だなぁ・・・)「・・・なんか言った?」・・・いえ何でも。・・・俺は、北郷一刀」

 

 「北が姓で、名が郷?一刀が字かしら?・・・変な名前」

 

 「いや。姓が北郷で、名が一刀だよ。字ってのはないよ」

 

 字が無い?・・・まあ、別に珍しいわけじゃないけど。・・・まあ、ああ言った手前、こっちも名乗っておきますか。

 

 「・・・私は、姓は荀、名はケ、字は文若、よ」

 

 

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 以上が、この私、荀文若と。後に、天の御遣いとして知られるようになる、北郷一刀との。その出会いの顛末。

 

 

 

 そして。

 

 

 

 私の、初めて経験した、”異性”への初恋の、その瞬間でありました。

 

 

 

                                   〜続く〜

 

 

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 という感じでお送りした、ツンツンルートの第一話でした。

 

 いかがだったでしょうかね?

 

 桂花がなんで一人で荊州にいるんだという突っ込みは、無しの方向でお願いしますw

 

 ここは外史、なんですからね?(あー便利な言葉w)

 

 ちなみに、一刀には一応、チート補正を少しかけてあります。数値にするとこんな感じ。

 

 統:78 武:68 知:88 政:81 魅:∞

 

 魅力の値は当然ですねw

 

 武に関しては、沙和と対等ってレベルですね。知力は天の知識補正です。

 

 

 さて、桂花と一刀は、これからとある邑に向かいます。

 

 そこで、次のツン娘と出会います。

 

 誰になるかは、次回をお楽しみに。

 

 

 あ、一応、北朝伝と交互に投稿していく予定です。

 

 それではまた次回、第二話にてお会いいたしましょう。

 

 

 再見〜www

説明
はいはい皆さんこんにちわ。

デレ日記を妄想中に思いついた新ルート。

その名もツン√でございますw

半分ほどはギャグ風味でお届けする予定ですが、
この先どうなるかはさっぱりわかりませんwww

まあ、生あったかい目で見てやってくださいませ。
では。
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コメント
桂花たんキャワワ(Lumiere404)
これは楽しみですね(BX2)
ツン子演戯…だとww(RevolutionT1115)
個人的には一刀の魅力は255が適正だと思うんだよね っていつの日か作者さんと一刀の魅力談義したいもんだw(bal)
ついに始まりましたか…楽しみにしていますw私の好きなキャラが出るのを祈って…(kyou)
ツン娘・・・桂花と詠と華琳と思春がいればいうことなし。(T.K69)
ご都合主義万歳!万歳!!万々歳!!!続きを楽しみにしています。(mokiti1976-2010)
まだだ・・まだ萌え死ぬわけには・・・グハッ・・・。(無双)
ツン無双楽しみにしてます。次回のツン娘が誰なのかめっちゃ気になります(VVV計画の被験者)
おぉ、遂にツン無双が始まった!!続きが楽しみだ。(東方武神)
2pで−大いなる、ご都合主義のことである(笑)−読んだ瞬間飲んでたコーラ吹きそうになったよwww続き楽しみにしてます〜(氷屋)
ツン一丁入りまーす!続き楽しみっすw(弌式)
ツン娘ばかりが仲間になると一刀の堪忍袋が破裂と修復を繰り返す事になりそうwww続きが気になります!(シグシグ)
続きが実に楽しみです、楽しみに待っていますw(ネムラズ)
10:0の黄金比が行ったり来たりするんですね解ります。いやぁ、楽しみですなぁ!!(峠崎丈二)
連載待ってました! 次回が楽しみですw ご都合主義って素晴らしい言葉だぁww(azu)
よーぜふさん、生ドロい目ってw まあ、気長にお待ちくださいなw(狭乃 狼)
ふはは・・・ふはははは!いきなり2828してしまいましたぞ? もちろん生ドロい目でお待ちしております・・・べ、べつにアンタなんかに期待なんてしてるんだからね!!(よーぜふ)
おやっと?さん、そんな、超プレッシャーおくってこないでくださいぃ〜・・・胃が痛くなりますorz (狭乃 狼)
TINAMI歴史に名を残す名作になる匂いしかしないwwwwww次回更新が楽しみw(おやっと?)
ほわちゃーなマリアさん、おお、いい歌ですね〜w 千年残る唄になる・・・か?w(狭乃 狼)
ツン娘√ですか、良いですね!では、後の歴史家の唄にこう遺されたに違いない!!「ツンツンツンツンツンデレレー」と!!(ほわちゃーなマリア)
gastadorさん、良いツンをお届けできるように頑張りますw(狭乃 狼)
sinさん、そうなんですwだからこその外史なんですw(狭乃 狼)
ツン連載きたー!!(gastador)
外史って何でも有りですねw ですがそれが良い(sin)
きのすけさん、魅力はチートジャナイデスヨ?一刀はあれが普通ですwww(狭乃 狼)
ZEROさん、あれが僕の持論です(ぇw(狭乃 狼)
2828さん、いいえ、ツン娘√ですw 生あったかい目・・・そんな感じですw(狭乃 狼)
村主7さん、白蓮位な感じですね、能力的には。・・・存在感は勝負になりませんがwww(狭乃 狼)
ルークさん、とりあえず二人目は次回にて登場ですw三人目はその次w楽しみにお待ちくださいませねw(狭乃 狼)
君主としてはやや物足りない感じですかね? いや、魅力チートで十分か。(きの)
ご都合主義は笑っちゃいました。 にやけがもうとまりません。次も待ってます。(ZERO&ファルサ)
北郷√になるのかコレ? 生あったかい目・・・・・<●><●>こうか?ww(2828)
数値で見れば立派な良将ステですな(1つでも80越えあえば十分使えるので) しかし・・・これはまた面白そうな「外史」になりそうな予感 生暖かい目で注目していきます<●><●>(村主7)
さてさて、新たに始まった外史、他の二人が何時、何処で合流するのか続きを楽しみにしています。(ルーク)
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恋姫 一刀 桂花 ツンデレ比率10:0 

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