真・恋姫†無双 武と知の2人の御遣い伝 第21話
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この物語は真・恋姫†無双という外史に、

CRISIS CORE FINAL FANTASYZのジェネシス・ラプソードスが来たいう設定です。

作者である私、黒山羊が原作を何度もやりなおし、登場人物を原作通りにしたつもりです。

ですが、解釈が幾らでも可能であるように、登場人物が皆様のご期待にそえるかどうかはわかりません。

また、作者は関西人なので、気をつけているつもりですが、

セリフが関西弁臭くなってしまうかもしれません。

あらかじめご了承ください。

読者の皆様が楽しめたら幸いです

 

 

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視点:朱里

 

今私とご主人様は孫策さんの陣で軍議をしています。

この軍議の参加者は私、ご主人様、馬超さん、孫策さん、周喩さんの5人です。

内容は「どのようにして、時間を稼ぎつつ虎牢関を攻めるか」です。

時間稼ぎの理由は現在洛陽に潜伏中のジェネシスさんと雛里ちゃんが董卓の救出と張譲の討伐をしているからです。

孫策さんと周喩さんは張譲討伐という目的しか知りません。

私とご主人様、馬超さんは董卓救出という目的があることを知っています。

馬超さんには事前に張譲討伐しか知らないと話を会わせてもらいました。

軍議の始めに周喩さんは馬超さんに聞きます。

 

「馬超殿、なぜ、張譲討伐に手を貸す?」

 

確かにそうです。

私やご主人様は張譲に復讐しようとしている。孫策さん陣営は私達の洛陽侵入を黙る代わりに私達を囮にしようとしている。

私達と孫策さんの陣営は張譲との接点がありますが、馬超さんにはありません。

つまり、馬超さん陣営が張譲討伐に手を貸す理由が無いのです。

ですが、私はこの質問をあらかじめ想定していました。だから、馬超さんにこの質問の答え方も教えてあります。

だから、馬超さんはこの質問の答えを間を開けずに答えます。

 

 

「父上曰く『張譲は悪者だと俺の筋肉が言っているから、董卓討伐ついでに張譲も殺って来い』だそうだ。

そして、先日夜風に当たってたら、武の御使いが出ていくのが見えてな。それで、劉備に問いただしてみたら、張譲を殺しに武の御遣いを洛陽に送ったと聞いてな。この話に参加したわけだ。」

 

「なるほど。しかし、大丈夫か?知の御遣い?

これ以上の情報漏えいは防いでほしいのだが…。」

 

「すまない。周喩さん。

でも、次にどこか武の御遣いについて聞かれても策は練っているよ。」

 

「どんな?」

 

「酒を飲みに平原に帰ったことにしている。」

 

「そんなことで他の諸侯が納得するか!」

 

周喩さんは席から立ち上がり、机を叩きます。

でも、ご主人様は

 

「それが一番自然なんだから仕方が無いよ。

それに、散歩で面会できないと言った時周喩さん達も納得したじゃない。」

 

「む。確かにそうだったな…。」

 

周喩さんは一瞬ひるみ、椅子に座ります。

 

「では、策の説明をして宜しいでしょうか?」

 

私は先日考えた策を言います。内容は先日馬超さんとの軍議で決まった内容です。

劉備軍と馬超軍が囮になり虎牢関を攻め、張遼軍と呂布軍が出て来たら、劉備軍はどちらかの絶壁を背にして後退。馬超軍は張遼か呂布を退き連れて後退。そのまま戦うか何処かの軍にぶつけます。

その間に孫策軍は空の虎牢関を攻めるというものです。

 

「なるほど。それで行こうか。」

 

周喩さんは腕を組み納得します。

 

「後は、この策を何時発動するかだな。」

 

「そうですね。華雄さんの話によると董卓軍は我ら連合の疲労と兵糧切れを狙っています。虎牢関の兵糧は話によると2カ月だそうです。2カ月後に我ら連合に一当てして、洛陽か長安に退却する方針だと考えられます。

全体の軍議で2カ月後孫策さんか馬超さんが前線に出る時にこの策を実行しましょう。」

 

「それで良いだろう。」

 

良かった。私の意見が周喩さんに通りました。

後はこの時間稼ぎがどこまで続くかです。

この策に参加していなくて最も注意しなければならないのは……。

 

 

 

 

 

 

北方の巨人   曹孟徳

 

 

 

 

 

どこまであの人を欺くことができるのでしょうか?

絶対に不審な所を見せてはいけませんね。油断大敵です。

 

こうして、孫策陣営と馬騰陣営、私達の陣営の三者軍議は終了しました。

 

 

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視点:桃香

 

ご主人様が孫策さんの陣から帰ってきた。

朱里ちゃんとご主人様は満足そうな顔をしてる。ということは孫策さんとの軍議は上手くいったのかな?

 

「ご主人様、どうだったの?」

 

「上手くいったよ。桃香。」

 

「良かった!」

 

私はご主人様の腕にしがみつく。

ああ、ご主人様って良い匂い。落ち着くなあ〜。ずっとこうして居たい。

ご主人様は私に抱きつかれて慌てている。ご主人様ったら可愛い?

朱里ちゃんは笑いながら、私を睨んで、私に文句を言ってくる。

 

「軍議を仕切って、上手く事を運んだのは私だったから、ご主人様に甘えていいのは私の役です。桃香様。」

 

「そんなの関係ないもん。ご主人様は皆のご主人様なんだから誰が何時どうやって甘えるかは早い者勝ちだよ。」

 

私は同じように笑いながら朱里ちゃんに言い返す。

私と朱里ちゃんはお互いをガン見する。

 

「あのー、桃香さん?朱里さん?火花が散って怖いんですけど……。

とりあえず、落ち着きませんか。」

 

「「ご主人様は黙ってて(下さい)!」」

 

「はい!」

 

ご主人様は驚き硬直する。

私は笑いながら朱里ちゃんに言う。

 

「朱里ちゃんはさっきまでご主人様と居たよね?

一緒だったんだよね?だったら私に譲ってくれてもいいよね?」

 

朱里ちゃんも笑顔で返してくる。

 

「私は軍議に行ったんです。ご主人様に甘える為に遊びに行ったんじゃありません。

私は軍議で頑張ったんです。だから、ご主人様に甘えていいのは私です。」

 

「でも、言ったよね。早い者勝ちだって?」

 

「それは桃香様が勝手に決めたことですよね?」

 

「だって、私君主だもん。」

 

「そんな君主は暴君です。民が暴君の存在を許すわけありません!私はそんな暴君の退位を申し上げます!」

 

「う〜〜!」

 

「うう〜〜〜!」

 

私はご主人様の右腕をひっぱり、朱里ちゃんは左腕を引っ張る。

 

 

ギューーー

 

 

「痛い!痛い!痛い!」

 

ご主人様は悲鳴を上げて私達に必死に訴える。

 

「桃香、朱里!聞いてくれ!

こういう時に痛がる俺の事を考えて手を離してくれた方は真に優しい人なんだよ?」

 

「……。」

 

「…………。」

 

 

 

 

 

「「そんなの関係ありません!私は今ご主人様とイチャイチャしたいんです!」」

 

私と朱里ちゃんの声が重なった。

譲れない。ここで退いたら女として負けを認めたのと同じ!

 

「俺を今ここで先に離してくれたら、1つ何でも聞いてやるから、お願い!」

 

どうしよう?

今ここで離しても良いけど、女の意地が離すなって言っている。

どうしよう? どうしよう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一度主を捕まえて桃香様や朱里より早く離したので、主、私の言うことを聞いてくださるのですね。」

 

「「「へ?」」」

 

何故か顔が赤い星ちゃんがいつの間にかご主人様の後ろに立っていた。

ご主人様と朱里ちゃんはポカーンとしている。私も何が起こったのか一瞬分からず、腕の力が抜けた。

しかし、すぐに状況が分かったのか、ご主人様は慌てて言う。

 

「星。今のは俺の体を千切れるぐらい引っ張ってた桃香と朱里に言ったのであって、星には関係ないんだ。」

 

「そうですか…。では、」

 

「え?」

 

 

グイッ

 

星ちゃんが御主人様の首に手を回すと御主人様を引っ張り始めた。

私と朱里ちゃんは負けじと御主人様の腕を引っ張る。

 

「痛い!星!首にしがみついて引っ張らないで!

首締まる!息出来ない!俺死ぬ!」

 

「主が私の願いを叶えてくれるのなら、離しても良いですぞ。」

 

「わかった!何でも言うこと聞くから!だから、助けてくれ!」

 

「ほい。」

 

星ちゃんは急に手を離す。引っ張られる力を無くした私と朱里ちゃんは後ろに倒れ、私達に腕を掴まれている御主人さま倒れる。

 

「ハアハア!死ぬかと思った……。星!」

 

ご主人様は立ち上がり、星ちゃんに何かを言おうとするが、星ちゃんの唇でご主人様の口は塞がれた。

星ちゃんの右手はご主人様の左手と指をからませるように握り、左手はご主人様の腰にまわして、ご主人様に抱きついている。

ご主人様と星ちゃんは熱い口づけをしている。2人の口からはピチャピチャとすごい音が聞こえる。

私と朱里ちゃんは茫然としている。

 

「ど、どうしたの?星?」

 

「先日手に入れた変わったメンマを先ほど食べてから、体が熱くて胸が締め付けられて、せつないのです。」

 

「メンマ?」

 

「はい。」

 

「それなんてメンマ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「超絶倫メンマです。」

 

「うわー。何その名前?何で買ったの?」

 

「超絶という名がかっこ良かったもので…。倫ってどういう意味でしょうか?

まあ、そういうことは後で聞きますので、主、私の体の熱を冷ましてくだされ。私はどうやったらこの熱が冷めるのか分からないのです。

よく分かりませんが、その…………や、優しくしてくだされ。主……。」

 

そう言いながら、星ちゃんは顔をご主人様の胸に擦りつける。

ご主人様は星ちゃんを抱えると何処かに行ってしまった。

 

私と朱里ちゃんは取り残される。

 

「うう、星ちゃんにご主人様盗られちゃったね。」

 

「そうですね。」

 

「ね、朱里ちゃん。」

 

「何ですか?」

 

「最初っから、2人一緒にご主人様に可愛がってもらえればよかったんじゃないかな?」

 

「そうでしたね……。」

 

 

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視点:華琳

 

水関は兵糧切れということで張遼軍が撤退した。

だが、今度も兵糧切れを狙うのは良くない。なぜなら、我が軍の兵糧はそんなに無いからだ。

知の御使いのように麗羽を褒めちぎる手は効果なし。私と麗羽はそんな関係じゃないからだ。それに麗羽を褒めちぎって何かを得ようなどと私の誇りがそんなことを許さない。私は覇王・曹孟徳なのだから…。

 

「桂花、貴方ならどうする?」

 

「はい、華琳様。

私なら……。」

 

桂花は策を説明した。

 

 

「なるほど。それは面白いわね。」

 

「では。」

 

「そうよ。春蘭、秋蘭。桂花の策聞いていたわよね。いつでも実行できるように準備なさい!」

 

「「はっ!」」

 

春蘭と秋蘭はそう言うと軍の準備をしに天幕から出て行った。

私は曹孟徳。覇業でこの大陸を一国の手で統一する覇王。そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

乱世の奸雄!

 

 

 

「さあ、どう動いてくれるかしら?知の御遣い?武の御遣い?

こんなところでやられるなんてしないでほしいわね。

貴方達を潰して、手に入れるのはこの私曹孟徳なのだから、」

 

「か…華琳様、男を2人も配下に入れるのですか?」

 

隣にいた桂花は青ざめた顔をして言う。

桂花は男嫌いで有名だ。

ああ、こんな顔をする桂花も可愛いわね。私はすこし意地悪を考える。

 

「ええ、男が2人も居ると貴方の失敗した時の罰として使えるでしょう。

嫌だったら、失敗しない様に頑張るのね。」

 

「はい!この軍師、荀文若。覇王曹孟徳様の為に全身全霊で努力します。」

 

「頑張るだけじゃなくて結果を出しなさい。桂花。

そうすれば、可愛がってあげる。」

 

「華琳様//////」

 

私は楽しくて仕方が無かった。

そういえば、これから全体の軍議だったわね。

私は桂花を連れて天幕を出た。

 

 

 

 

軍議が麗羽の声で始まった。

 

「さあ、皆さん。この反董卓連合の最大の難関、難攻不落最強無敵要塞・虎牢関ですわ。

落とす方法はもちろん」

 

「麗羽はほっといて真面目な軍議をしましょう。

虎牢関はその頑丈さで有名よ。他の諸侯はどのような策を考えているのかしら?

具体的な策をお願いするわ。」

 

私は麗羽の言葉を遮り、他の諸侯に聞いていく。

 

麗羽の所の顔良は思いつく策なし。

袁術は麗羽と同じ事を言っている。

馬超は何度も当て逃げをして、虎牢関から董卓軍が出てきたところを一斉攻撃して討ち取ると言った。

孫策軍の周喩と北郷は考え方も馬超と同じと言った。

私は別の事を考えていたが、あえて馬超と同じだと言った。

 

もしかして、周喩と北郷も私と同じように別の策を考えている?だとすれば、どのような策かしら?

 

軍議の決定方針として今日は公孫?と馬超の軍が虎牢関に当て逃げするということになり、解散になった。

私は自分の陣に戻る。

 

「桂花!劉備軍と孫策軍に間諜を送りなさい。

私達と同じように何か別の事を考えているかもしれないわ。」

 

 

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視点:白蓮

 

やっと私の出番だ。

反董卓連合で手柄を立てて、影が薄いなんて言わせない!

軍議で馬超の案が採用された。

私の軍と馬超の軍が虎牢関に攻撃してすぐ逃げる。これを繰り返す。董卓軍はしびれを切らして虎牢関から出てくるかもしれないというものだ。

 

思ったのだが、あの時、曹操は私に策を聞かなかったよな?やはり影が薄いのか?

いいさ!ここで活躍してやる!

 

私は陣に戻り、虎牢関攻略の準備をする。

武器よし!盾よし!

 

そう言えば、私はこの剣に名前を付けていなかったな。

孫策の剣には南海覇王、桃香の剣には靖王伝家というかっこいい名前が付いている。

なんと名付けようかな?

いや、今ここで名付けるのは止めよう。

剣の名前が私の名前以上に有名になっては私の影が薄くなってしまう。だから、剣に名前を付ける前にそれなりの武勲を立てよう。

 

私は馬超軍と合流するために自分の陣を出立した。

 

ってか、今回の私視点の話これだけかよ!

 

 

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視点:馬超

 

私は軍議が終わって戦の準備をしている。

だいたいは終わったが、あたしの武器の準備が出来ていなかったから、あたしは銀閃がよく斬れるように砥石で研いでいるところだ。

あたしはふとした事を思い出したので、蒲公英に聞いてみる。

 

「おい、蒲公英!あたし達と共闘する軍を率いている将って誰だっけ?」

 

「忘れたの?お姉さま?やっぱり脳筋だね。」

 

「じゃ、お前は覚えているのか?蒲公英?」

 

「……誰だっけ?」

 

「ほらみろ!だったら、お前も脳筋だな!」

 

「いや!蒲公英脳筋じゃないし!蒲公英が忘れているのはその誰かさん甲の影が薄いからだよ。」

 

「あたしが忘れているのも影が薄いからかもしれないぞ!」

 

「いや、それは無いから。」

 

「どうしてだ?」

 

「伯父様の娘だから!」

 

「さ、帰ったら、父様にチクルか。」

 

「やだ!それはやだ!お姉さま!

そんなこと、伯父様に知られたら、蒲公英まで脳筋に染められちゃうよ。

お姉さまの事恨むよ。」

 

「そんなこと知らないな。

父様の教育で口は災いの元ということも身に浸みるだろう。

よし、これで大丈夫だろう。」

 

銀閃を研ぎ終えたあたしは立ち上がり天幕から出る。

天幕の外には準備の終わったあたしの部下達が待っていた。

あたしは部下に指示を出す。

兵を数百ほど残し、それ以外は虎牢関攻めに行く。残った兵は陣の運営と帰って来た時に負傷兵の手当の準備を命じた。

あたしは愛馬の一頭の麒麟に乗ると虎牢関の方に軍を進める。

 

すると、合流しようとしてくる軍を見つけた。

牙門旗は「公孫」。

ああ、公孫サンだ!公孫サン!白馬長史の公孫サン。サンってどんな漢字だったけ?

 

参?

 

三?

 

山?

 

とりあえず『酸』にしとくか。

で、その公孫酸らしき人物がこっちに近づいてくる。白馬長史って言うぐらいだ。

白馬に乗っているあの赤髪で白い鎧を着たアイツがそうだろう。

 

「よう、公孫酸!」

 

「おう、馬超!調子はどうだ?」

 

良かった。合っていた。

あたしは安心してほっとする。

 

「ん、どうした?馬超?元気ないぞ。戦前にそんな状態では兵の士気が落ちるぞ。」

 

「何でもない!大丈夫だ!」

 

あたしは焦り咄嗟に言う。

一瞬、公孫酸のこと忘れていたのがばれたのかと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へえ、お姉さんが公孫?なんだ。やっぱり、影が薄そうだよね。」

 

「カゲガウスイ……。」

 

公孫酸はすごい落ち込んでいる。この落ち込みよう半端じゃない。

表現方法が見つからないぐらい落ち込んでいる。

目に光は無く、脱力仕切っている。まるで、この世の終わりのような顔をしている。木と縄があったら首でも吊りそうだ。

さらに、体からは何か黒い瘴気が出ている。墨のように黒い。

そして、何やら独り言を言っている。

 

「ソウダヨナ。カゲウスイヨナ。

コノアイダ、ジョウカヲアルイテイタラ、コドモニ『オネエサンダレ?サチウスソウダネ』ッテイワレタシ……。

トウカガキャクショウダッタトキナンテ、タミハワタシジャナクテトウカニコエカケルシ……。

ワタシタイシュダヨナ?

コセイッテナニ?ワタシニコセイッテアルノカナ?

ワタシッテ、ショセンコノテイドナンダ………」

 

「おい、蒲公英!謝れ!」

 

「ご…ごめんなさい!!」

 

蒲公英は必死に何度も謝るが、

公孫酸は瞳孔全開でこっちを見て顔を傾けながら言う。

 

「ダイジョウブ。キニシテナイカラ。」

 

正直めちゃめちゃ怖い。

怖さの種類は違うが、本気で怒った父様と同じぐらい怖い。

何とかしようと私は公孫酸に声をかける。

 

「大丈夫だって公孫酸。ここで武勲をあげれば、名も挙がる。

そうなれば、『影が薄い』や『幸が薄い』なんて誰も言わないだろ。

お前も武も持つ者なら、武で己の存在を示せ!公孫酸!」

 

 

 

 

 

 

 

公孫酸の顔色が元に戻った。

 

「そうだな。ありがとう。馬超。

胸のよどみが取れたよ。」

 

「そうか。それは良かった。」

 

あたしと隣の蒲公英は安心する。

公孫酸は何の変哲もない剣を高らかと掲げ、開戦前の言葉を言う。

 

「幽州の勇者たちよ!これより、洛陽の暴君の将、呂布と張遼が籠る虎牢関を攻める。

敵の将は強い。だが、それは将の強さであって軍の強さではない!

だが、調練を思い出せ!あの武の御遣いから伝授された辛くて、耐えがたい調練を!

あれを耐え切った諸君にとってどんな強大な敵も賊のようなものだろう!

そして、我々には正義がある!

洛陽の民を救うという正義が!

そんな我々が敗北する要素があるだろうか、いや、そんな要素など皆無だ!

敵は強いが、我々はそれ以上に強い!

幽州の勇者よ!我に続け!」

 

そう言うと、公孫酸は虎牢関へと突撃した。

私達も公孫酸に続く。

武の御使いの鍛錬って何だろう?帰ったら北郷にでも聞くか。

 

 

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視点:蒲公英

 

お姉さまの話によると蒲公英達は虎牢関をちょっと攻撃しては逃げるを今日中に2回するらしい。

別の日は他の諸侯が同じ事をするらしい。

こうして、猪口才攻撃を何度もすれば、董卓軍は虎牢関を捨てて野戦を仕掛けてくるかもしれない。

その時は連合で董卓軍を囲むというのがこの策らしい。

 

今は攻城戦中で開戦から四半刻が経った。

弓や弩で城壁に向かって一斉掃射しつつ、すぐに馬に乗って退却できるようにする。

お姉さまが指示を出す。

 

「よし、そろそろいいな。全軍退ky―――。」

 

突然、虎牢関の門が開き、お姉さまの言葉は切れる。

牙門旗は「張」。げ……神速の張遼みたい。

 

「アイツら、いてこましたれ!突撃!」

 

先頭の紫髪のサラシを巻いたお姉さんが突っ込んでくる。そして、それに続く形で全軍が突っ込んできた。

 

「獲物は釣れた!退却するぞ!」

 

お姉さまは大声で兵たちに指示を出すと、麒麟に飛び乗ると反転して反董卓連合の陣に退却しようとする。

でも、前線のお姉さまから離れている軍の後ろの方は何事かと少しもたついているみたい。

 

「早く逃げるぞ!」

 

二、三度指示を飛ばしてようやく後ろの方まで退却の準備は出来たが、張遼軍はあと15丈(45m)の所まで来ていた。

蒲公英達の軍は今から走りだすのだから、このままじゃ張遼軍に追いつかれる。

張遼軍の先頭のお姉さんは笑いながら叫ぶ。

 

「一番強いのは誰じゃ!ウチと戦え!」

 

うわあ、完全脳筋の台詞だ。

蒲公英はあんなの相手にしたくないよ。

まあ、お姉さまが出るだろうから、大丈夫でしょ。

 

「蒲公英!今すぐ軍を率いて逃げろ!あたしはあいつの相手をする!」

 

「わかったよ。お姉さま!」

 

私は軍を率いて逃げようとするが、ある人が割りこんできた。

その人の名前は公孫?だった。

 

「馬超!2つの軍が同時に逃げるとこの狭い道がつっかえる。先に行ってくれ!

馬岱はお前たちの軍の先頭に、馬超は私とお前の軍の間に、私は軍の殿をする!」

 

「大丈夫か!公孫酸!」

 

お姉さま、何か公孫?の『?』の字が違うような気がするのは蒲公英の気のせい?

 

「白馬長史の名を天まで轟かせて、影が薄いなんて誰にも言わせない!」

 

公孫?は抜刀すると、蒲公英達に背を向けるが、顔だけ後ろにいる私達の方に向けて言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、馬超。さっきは励ましてくれて本当にありがとう。

この戦いが終わったら、私の真名を受け取ってくれ。」

 

「あ、ああ……。」

 

「……。」

 

お姉さまは穏やかな顔をする公孫酸の言葉に生返事をする。

何故か蒲公英とお姉さまは冷や汗をかいていた。

まるで、今から死にに行く人の台詞だった……。

 

 

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どうも、黒山羊です。

 

夢を見たと頭に書きましたが、こんな夢でした。

 

夢の中の俺は森の中の池で釣りをしていました。釣りと言っても趣味のヘラブナ釣りです。

ヘラブナが1匹も釣れず、途方に暮れていた時に、後ろから変わった足音が聞こえました。振り向くと草むらの中から山羊が1頭現れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホルスタイン柄のwww

 

そのホルスタイン柄の山羊は草をクチャクチャと咀嚼しながら、関西弁で喋ります。

 

「なんやお前、小説書いとるみたいやけど、あらアカンわ。題名がなんか気に食わんから変えた方が良いでw」

 

「マジッすか!」

 

「マジマジ!性能変わっていないのに商品名変えてバカ売れした商品なんてこの世に何ぼでもあるやろ。

冴えない名前は見る人を悩ますだけや。人を引き寄せるような題名にせな。

色んな人に読んで貰って、色んな人から作品の為になるコメント貰いたいなら、人引き寄せる題名にした方がええわ。

今の題名なんや固いさかいw」

 

そう言うとホルスタイン柄の山羊は池の中に飛び込むと泳いでどっかに行きました。

俺は泳いでいる山羊に言います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「釣り場を荒らすな!!」

 

と、こんな夢を見ました。

凄かったですよ。あの山羊。

ホルスタイン柄でっせ!ホルスタインって乳牛やで、山羊ちゃいまんがな!

まあ、夢の中の変な山羊のお告げで題名を変えたわけですわ。

 

いつも、『真・恋姫†無双 −紅白の天―』を読んでいた皆さん。いきなり題名を変えて申し訳ありません。

これからは、『武と知の2人の御遣い伝』を宜しくお願いします。

 

 

説明
大学院の研究室で昼寝をしていたら夢を見ました。そして、夢のお告げで題名を変えろということになり、『真・恋姫†無双 −紅白の天ー』から『真・恋姫†無双 武と知の2人の御遣い伝』という題名になりました。
題名を変えたのと同時に1話から13話まで文体が違うので、その部分の書きなおしとこの話の進行を同時にしようと思っています。

どんな夢を見たかは最後のページに載せています。
唐突に題名を変えてすみません。
それから、コメントや支援してくれると作者の力となります。

第1話
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コメント
「ZERO」さん、今のところホルスタイン山羊のエンカウントはしないつもりですが、気が向いたら出すかもw(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
その羊はいつかこれに出るのですねわかります。(ZERO&ファルサ)
「ジョージ」さん、白蓮はどうなるのでしょう?次回予告。白蓮「我が生涯に一片の悔いなし!」そして、白蓮は夜空を彩る星となったwww(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
白蓮ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!(峠崎丈二)
「epiyon」さん、確かに愛紗のいる天幕だけ真っ黒になっているでしょうね。愛紗のヤンデレ暗黒オーラで、日記でも書いているじゃないんでしょうか?(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
愛紗さんのドス黒いオーラが見える・・・(epiyon)
一刀がぁぁぁぁぁぁ星さんを食べちゃったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…。てへぇw(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
星さんがぁぁぁぁぁ一刀に食われたあぁぁぁぁぁ…(シロクマ)
「劉邦柾棟」さん、そう言って頂けると嬉しいです。山羊が関西弁しゃべるのは俺が関西人からやと思いますわ。(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
「akieco」さん、夢に出てくる暗示は分かりませんが、2009年にホルスタイン柄の山羊が誕生したという話があったらしいです。その山羊の名前は「うしか」だそうです。(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
確かに前のタイトルはなんかしっくりきませんでしたね。 「紅白の天」よりも「武と知の御遣い伝」の方がいいですね。 でも、なんで関西弁? 関西出身なのかな? その山羊(劉邦柾棟)
牛のような山羊は、いますから…何かの暗示でしょうか(akieco)
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