第一話

『影響』

　黄巾の乱が終わりを迎えたころ、霊帝が没した。

　そのしばらくして、少帝の外戚である大将軍の何進は司隷校尉の袁紹と謀議を重ねて、十常侍ら宦官を一掃しようとした。だが、何進は逆に反撃に遭い殺されてしまい生き残った袁紹が宦官殺害を実行するが、宦官の一人中常侍の段珪が少帝とその弟の陳留王を連れ去ってしまう。

　しかし、段珪は小平津まで逃げるが、道中で事故死。

　生き残った少帝と陳留王は途方に暮れるが、その道中で董卓と出会い洛陽に帰還。

　洛陽に入った董卓は、軍師賈駆の策により少帝を失脚させ、陳留王を皇帝し、その補佐役へと実権を移した。

　だが、董卓の政治は人々に不満を抱かせる政治だった。

　やがてその不満は爆発し、ある事件が起こる。

『董卓暗殺』

　曹操が董卓の寝室にて、暗殺を企てる。ちなみに、表向きは暗殺と公表されているが『この世界』では『曹操が董卓を誘惑』したという理由で、賈駆が怒って指名手配したから。

　どちらにせよ、曹操は董卓から逃げることには変わらない。だけど、とうとう洛陽の関所にて陳宮という少女に捕まってしまうのだった。

「………曹操殿。お尋ね申したいことがあるのですよ」

「何かしら？」

　その日の夜、牢屋に捕まっている曹操に陳宮が尋ねてきて質問してきた。

「貴方はなぜ、董卓殿を暗殺しようとしたのですか？」

「……その質問を答えは、貴方も牢屋に入る運命になるわよ？」

「けっこうですぞ。そうでなければ『ここ』にはおりませんからな」

　陳宮はそう言うと牢屋の中に入った。

「………ふふっ」

　曹操は笑みを浮かべた。

　一方、話を聞いた董卓の部下の呂布も曹操捜索へ動く。

　自宅、関係者、曹操の行きそうな場所など猫一匹見逃さないよう探す。

　そんなある日、王允という屋敷に乗り込むと。

「や、やめてくれ貂蝉っ！　俺にはそんな趣味はないんだ！」

「うふ（ハート）。もうご主人様ったらそんな恥ずかしがらずに」

「い、嫌だ！　まだ目的も果たしていないのに、こ、こんな……」

　見たこともない服装を着た男がマッチョな肉体のピンクの紐パンツのみの男を襲って………いや、その逆が襲っていた。

「…………？」

　呂布は頭に『？』を浮かべる。するとマッチョな男が呂布の方に目を移した。

「あ、将軍様。今、取り込み中なので後にしてもらえませんかね？」

「………わかった」

　呂布は後ろを向く。