黒子……ですの。その4
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 上条当麻さん……

 最近よく、わたくしの前に現れる殿方。

 初めは、わたくしとお姉さまの間を邪魔する類人猿。そう思っていたのですけど……

「白井さん」

 会って会話を重ねる事に分かってきたことがある。

 彼は優しい。どこまでも優しく接してくる。

「白井さーん、わたしの話聞いてますか?」

 それだけなら、まだよかったのですが……

 あの方は無自覚で恥ずかしい台詞を言ってくるんですの。

 可愛いだの何だの、色々と言ってくるんですの。

 あんな事を言われてしまったら、さすがに――

「白井さん? 無視ですかー? 無視されるのは悲しいんですけど……」

「……上条さん」

「え……? かみじょう……さん? し、白井さん! 誰なんですかその人は!?」

「う、初春……?」

 何故か初春が興奮したような顔で迫ってきている。

 な、何が初春をここまでさせたんですの?

「し、白井さん! 誰なんですか? 上条さんって誰なんですか!?」

 初春が非常にうっとおしいですの。

「初春、別にあなたが気にするような事じゃありませんの」

「ええ〜そうですか? だって白井さんが仕事中に御坂さん以外の名前を呟くなんて珍しい

んですもん」

「う……っ」

「それでですね、上条さんって誰ですか?」

 初春が必要以上にくいついてきますわね。

「あれですか? 白井さんの想い人なんですか?」

「な、何を言って――っ!?」

 わ、わたくしが上条さんに想いを寄せているなんて……

 そんなこと、あるわけ……

「わぁ、白井さん顔が真っ赤になってますよ♪」

「な、なな、何を言ってますの!」

 わたくしの顔が赤くなるなるなんて――

「うふふ♪ 白井さん、恋する乙女になってますね♪」

「初春っ!」

「え〜いいじゃないですか。気になるんですよ〜」

 目を輝かせて質問をしてくる初春。

 はぁ……どうしてこんな面倒なことになったのでしょう。

「仕事をしますわよ初春」

「白井さんのケチー」

「いいから、さっさとしますわよ!」

 初春を無理やり黙らせて仕事を始める。

 今は大事な仕事をしていますから、余計なことは考えてはいけませんの。

 そう……特に上条さんのことは。

 

「白井さーん。また手が止まってますよ」

「――はっ!? な、何か言いましたか初春」

「白井さんから仕事をしろって言っておきまがら、白井さん自身が集中出来てないじゃないですか」

 ぶーぶー文句を言ってくる初春。

 ですが仕方がないじゃないですか。わたくしだって仕事に集中したいのですが……

 上条さんの顔が、上条さんの言葉が――チラつくんですの。

 まったく、わたくしはいつからこんな乙女になってしまったのでしょう。

 同じ殿方の事を何回も何時間も考えてしまうなんて――

「こ、今度はちゃんと集中しますの!」

「お願いしますよ白井さん」

「ふ、ふんっ!」

 あぁ、もうどうしてわたくしがこんな醜態を晒さないといけませんの。

 これも全ては――

 

 上条当麻さん、あなたのせいですの。

 ほんとあなたは、罪作りな殿方ですのね。

 

説明
四話目〜初春ってこんなキャラでしたっけ?
そして上条さん……名前しか出て来てないよ……
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コメント
黒子かわいいぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお(VVV計画の被験者)
異性にデレる黒子も良いものですね。(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
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とある魔術の禁書目録 二次創作 上条当麻 白井黒子 

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