真・恋姫無双 堕ちた悲しき流星 第一話「少女の視た流星」 |
ここはどこかのある恋姫達の外史。
世は今まさに反董卓連合の終盤であり、連合軍と董卓軍の大決戦が繰り広げられていた。
鳴り響く剣戟。兵士達の断末魔。将校達の叫び声。
地は砂煙が立ち上り、鮮血が大地を紅く染め上げていくその様は、まるで一輪の紅い花が咲いていくかのようだった。
その上空。
太陽を背に、一つの機影がそれを眼下に納めている。
――――――――――――『目標(ターゲット)確認。対滅外史弾<クレセント>ノ発射準備開始。カウントダウン、30秒前。』
その頭部のバイザーには、ある人物がロックオンされていた。
目標とされている白く輝く服を身に纏う人物は――――――青年。
――――――――――――『目標ロックオン。発射準備完了。』
「・・・了解。機体コントロールをオートからマニュアルに変更。」
上空に浮かぶ機体は姿勢を変え、右手に装備していた大型レールガンを抱え込むように構え、体制を整える。
照準の先には優しげな風貌をしている青年。その彼は不意に此方に気づいたように顔を見上げた。
その目が此方を捉え、表情が驚きに変わったが・・・その時には引き金を引いた後だった。
瞬間――――――
凄まじい光と共に爆風がそこに吹いた。
「・・・・・・作戦終了。次のフェイズに移行する。」
機体は見向きもせずクルリとそこから背を向け、そしてその場から消えうせた。
残された光は膨張をし続け、やがて全てを白一面に染め上げると・・・
パリンと何かが割れたような音と共に、消え去ったのであった。
これが一刀が行った最初の外史の破壊だった。
その後から一刀は猛烈な勢いで外史を破壊していった。
時には外史にとって重要な諸侯を殺害したり。
またある時には各地を無差別に、本能がままに殺戮を繰り返したり。
手っ取り早く<クレセント>と呼ばれる外史そのものを問答無用で破壊する弾を撃ち込んだり。
あらゆる方法で破壊していった。
その身に纏う『神武』と呼ばれる小型機動アーマーと共に。
「ククク・・・『北郷一刀』がここから飛んでいった日から、徐々に外史の総数が減ってきている。このまま行けばこの腐りきった世界に終焉を齎す事もそう遠くないことだろう。」
誰も知らないある空間で、男が二人、大きな銅鏡を見つめていた。
修道着に身を包む片方の少年が愉快そうに笑う。
その隣には眼鏡をかけた男が一人。
「左慈、そろそろ我等も動きましょうか。・・・この永遠と続く世界を終わらすために。」
その言葉に振り返る少年は、ニヤリとしながら頷くのであった。
「・・・フェイズ移行を確認。対象外史を選択し、破壊する。」
いつもと同じように外史を一つ破壊した一刀は、すぐさま別の外史を破壊するべく、飛ぼうとしようとした。
だが。
――――――――――――『警告。アンノウン接近、アンノウン接近。』
「・・・・・・。」
『神武』からの突然の警告に周りを見渡す一刀。レーダーを元に方角を確認し、振り返ったその先にそいつはいた。
「あらあら、そんなに急いでどこに行く気なのかしらぁん???」
・・・ピンク色のTバックを穿き、それ以外は真っ裸という現代で夜中に練り歩けば、即通報モノ姿のむさ苦しい筋肉達磨男だった。
そいつは腰をウネウネと揺り動かしながら此方に近づいてくる。一刀は無表情で男をロックオンすると、手にしていた小型エネルギー兵器<フェザーライト>の銃口を向けた。
――――――――――――『チャージ開始。発射可能マデ5秒。』
一体何者かは知らないが、見られたからには排除しなければならない。
ブゥゥンと低い音をたてながらエネルギーが銃口から溢れ出る。
その様子を見た男は溜息をつくと、その重厚な声で呟いた。
「全く・・・せっかちさん何だからぁんご主人様ってば。まぁでも仕方ないかもね。今貴方は・・・」
「破壊する。」
その声を遮る様に一刀は引き金を引いた。
ドゥンッ!!と放たれる熱と衝撃波は、一直線に男へと向かって行く。
そのまま直撃すれば、その体にきれいな円形の大穴が開く筈だった。
「フゥンヌゥゥッ!!」
だが男は避けようともせず、むしろ撃ちだされたエネルギーを拳で弾いた。
物理的にはありえないその行為に、一刀は目の前の人物が只者ではないことを確認した。
「視認する敵のレベルを2から5へと変更。兵装を簡易射撃から近接格闘へと切り替える。」
――――――――――――『了解シマシタ、マスター。』
次の瞬間、手にしていたエネルギー兵器が消え、代わりに大振りのサーベルが出現した。
反対側の腕には小盾が装備され、一刀は背部ユニットのスラスターを使って男に肉薄した。
対する男はドゥフフと笑いながら腰をくねらせている。
「あぁご主人様に求められるなんて、いつ以来かしらッ!!でもね・・・」
横一閃にサーベルを振り抜こうとする一刀の目の前から、男が突然消え――――――
「・・・残念。今の貴方に求められても、なーんにも感じないのよん。」
振り抜いた直後、目の前に現れた男は拳を一刀の胸部へと叩き付けた。
「・・・ゴフッ・・・?」
『神武』の装甲を以ってしても、肉体へとダメージを与えられた一刀は意識が遠退くのを感じた。
破砕された装甲の内部には、先程までなかった小さな回路が埋め込まれていた。
――――――――――――『機体ノ破損ヲ確認。戦域ヲ離脱シ、マスターノ安全ヲ最優先ニ。自動修復プログラムヲ開始シマス。』
見る見るうちに穴が小さくなり、離れていく一刀を見ながら男はニヤリとした。
「さぁこれから先はご主人様次第。その呪縛から抜け出すのか、それとも今までと変わらないのか。頑張ってねん・・・♪」
そして男はフッとその場から消えた。
「・・・・・・流れ星?不吉ね・・・・・・」
「・・・・・・様!出立の準備が整いました!」
「・・・・・・様?どうかなされましたか?」
「今、流れ星が見えたのよ。」
「流れ星、ですか?こんな昼間に。」
三人の少女達が青空の下、兵を後方に待機させながら言う。
「・・・あまり吉兆とは思えませんね。出立を伸ばしましょうか?」
その内の一人、蒼い服に髑髏の装甲を肩にした少女が目の前の少女に聞く。
だが少女は首を横に振り、答える。
「吉と取るか凶と取るかは己次第でしょう。・・・予定通り出立するわ。」
「承知致しました。」
やり取りを見ていた少女が、待機している兵達に呼びかける。
「総員、騎乗!騎乗ッ!」
「無知な悪党共に奪われた貴重な遺産、何としても取り戻すわよ!・・・・・・出撃!」
三人が馬を走らせると同時に、兵達もそれに付いていく。
――――――少女はまだ知らない。
これから待ち受ける出会いが、己の運命を決めるということに――――――
南「機神と〜」
雪「雪蓮の〜」
南・雪「あとがきコ〜ナ〜♪」
南「暫くだな、諸君rゲブシッ!?」
雪「何が暫くよ、このアホ。突然私達の話じゃないのをだしてさー、音沙汰もなしに。ちゃんと説明しなさいよ!!」
南「・・・・・・ふむ、そうだな。今回のことは流石に説明しなければならんだろうな。」
雪「まず一つ。なんで唐突にこの話を出したの?」
南「あぁ。それはお前達の物語『呉に降り立つ天女と御使い』は、諸事情により現在更新不可能なんだ。何が理由なのかは各自で脳内保管してくれ。」
雪「それで?」
南「んでも小説を続けたいと思った俺は、次に閲覧数が多かったこの話、『堕ちた悲しき流星』を書こうと思い至ったわけだ。」
雪「はい、そこで二つ目。この話の前に『漢女のなんちゃら』とかが在ったはずだけど?幾ら閲覧数で決めるって言ったって、たしかアンタ順番通りに書くとか言ってたじゃない。」
南「・・・・・・ナンノコトカナー?」
雪「しらばっくれんじゃないわよ、コノヤロウ?私のログにはちゃんと残ってるのよ?お?」
南「俺のログに何もなければ、それはないことになるんだぜベイベー?」
雪「市ね。」
南「オウフッ」
冥「おいおい雪蓮、あまり機神を苛めるなよ?」
雪「ちょっと冥琳?コイツはこれくらいしてやらないと反省しないわよ?」
南「流石呉の大都督めーりん!!雪蓮と違って些細なことなんて見逃してくれる!!そこに痺れる憧れるゥ!!( ゚∀゚)o彡゜めーりん!!めーりん!!」
雪「あれ?なんかここに肉の塊があるよ?切っていいかないいよねいや切らせろ殺す!!」
南「ギャァ!?雪蓮の目がマジだ!?助けてめーりん!!」
冥「残念ながらそれは無理なお願いだ、機神。」
南「へ?」
冥「・・・・・・よくも私のイメージをあのようなキレやすい眼鏡娘にしてくれたなァ?」
南「なんと!?ここにも伏兵が!!こいつぁ逃げるしかないべ。あばよーとっつぁん♪」
冥「逃がすかァッ!おい雪蓮、回り込め!!」
雪「了解よッ!!」
南「・・・・・・ふぅ。なんとか話題を逸らす事が出来たぜ。さーて後はほとぼりが冷めるまで逃げまわりゃ良いだけだ。ユーザー諸君、そういうことだからヨロピクな♪んじゃあばよ!!」
雪「機神どこ行ったーッ!!」
冥「血祭りに上げてくれよう・・・!!」
説明 | ||
久しぶりだな諸君。 いきなりでなんだが、訳有りで更新してた天女御使いが続行不能になってしまった。はっきり言おう。ありゃ暫く更新できそうにねぇ。 ・・・わりぃな。楽しみに待ってたユーザー諸君等。 お詫びといっちゃ何だが、次に閲覧数が多かった堕ち悲し星をやって行きたいと思う。 ・・・ん?漢女の相談所?そんなのあったっけ? んじゃあまぁやってくか。 |
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総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
2159 | 1974 | 8 |
コメント | ||
・・・ふむ。なるほどな。曹魏√みたいだ。今後の展開が実に楽しみであるぞ?(東方武神) | ||
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