風邪を引いて
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「ごほっ、けほっ……はぁ、風邪を引いてしまうなんて……」

 イギリス代表候補生であるわたくしが、自身の体調管理も出来ないなんて……

 情けな過ぎて涙が出ますわ。

「それにしても、ただ寝てるだけなんて退屈ですわね」

 せめて誰かお見舞いに来ていただけたらいいんですけれどね。

 そして、可能であれば一夏さんに来ていただけたら――

 

『セシリア大丈夫か? 風邪を引いて寝込んでるって聞いたけど』

『い、一夏さん!? あの、えっと、お茶! お茶を用意しますね』

『いやいいよ。体調が悪いのに、そんな事させられないって』

『で、ですが――』

『いいから。いいから。今日は俺がセシリアの世話をしてやるよ』

『一夏さん……』

『じゃ、まずは汗掻いてるだろうし身体を拭いてやるよ』

『わ、わたくしの身体をですか!?』

『ああ。汗掻いて気持ち悪いだろ?』

『そうですけど……』

『まぁ、脱げよ』

『……はい。優しくして下さいね』

『ああ』

 

「みたいな? みたいな感じになったりするんですのね?」

 これは一夏さんのために下着を変更する必要がありそうですわね。

 一夏さんのための可愛くてセクシーな下着。

 うふふ♪ 待っていていださいね一夏さん♪

 

 コンコン。

 

「セシリア? 俺だけど」

「い、一夏さん!?」

 来た! ついにこの時が来たんですのね!

「入って大丈夫か?」

「は、はいっ! どうぞ入って下さい」

 ドキドキ。ドキドキ。

 あぁ、今から一夏さんに身体を見せるのですね。

 だ、大丈夫。大丈夫なはずだわ。ちゃんと下着も心も準備をしましたし。

 それに、プロポーションにだって自信があります。だから何の問題もないのです。

「あ、あの……」

「風邪ひいたって聞いたけど、思ったより元気そうでよかったよ」

「一夏さん……」 

「うんうん、よかったよかった。まぁ、ちょっと顔を見に来ただけだし、もう帰るよ」

「い、一夏さん!?」

「セシリア。ちゃんと休んで風邪、治せよ」

「あ、はい……」

 満足そうな顔をして部屋から出ていく一夏さん。

 えっと、これは……予定と全然違いますわね。

 まさか、こんなにアッサリ帰るとは。もう少し長居してくれてもいいじゃないですか。

 まったく、もう少し乙女心を理解して欲しいですわ。

 ほんとに、ほんとに…………一夏さんのばか……一人で舞い上がってた自分がバカみたいじゃないですか。

 

 ……ぐすんっ。

説明
妄想娘、セシリアさんです。
しかし現実は非情なのですよ。
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コメント
いやきっと一夏の背後には箒とかがいて『風邪が一夏に移ったらセシリアが気にする』とか適当な理由をつけて入室を許可させなかったんだろう、どんまいセシリアw(天使 響)
一夏は鈍感すぎますねw(よしお)
好きな人が見舞いに来てあっさり変帰るのはけっこうきついよな(VVV計画の被験者)
タグ
インフィニット・ストラトス 織斑一夏 セシリア・オルコット 

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