かなかなかな?その5
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『加奈子がキスしてやんよ♪』

 そんな言葉と共に俺にキスをしてきた加奈子。

 恥ずかしそうに頬を染め、だけどどこか嬉しそうな顔をしていた。

 あの衝撃の日から数日――

 

「う〜あ〜」

 俺は絶賛、頭を悩ませ中であった。

 あの時の加奈子の顔が……唇の感触が……

「あ〜」

「どうした京介? なんか変な物でも食べたのか?」

「食べてねぇよ! お前じゃあるまいし……」

「な――っ!? 加奈子はそんな意地汚くなんかないかんな!」

「ああ、そうかい」

 あークソ! なんでコイツはこんな平気そうな顔をしてんだよ?

 俺がこんなにも頭を悩ませてるってのに。

 コイツ的にはキスの事とかどうでもよかったのか?

 もう訳が分からん。コイツは今、何を考えてるんだ?

「なぁ、京介」

「おわ――っ!? な、何だ? 加奈子」

「何、驚いてんだ?」

「お、おお、驚いてなんかねぇよ!」

 きゅ、急に顔を近づけるんじゃねぇよ! そんな急に近づけられたら、あの時の事を

思いだしてしまうだろ!

「いや驚いてんじゃん。てか顔、すっげー赤いんだけど」

「赤くなんかねぇよ。気のせいだろ」

「全然、気のせいじゃないって」

 そう言って、顔を覗き込んでくる加奈子。

 待て待て、これ以上はほんとにヤバイ。

 これ以上近づかれたら――あの時の記憶が……

 

「なぁ京介……キスしていい?」

「――――っ!?」

「なぁ、いいだろ?」

「お、お前は、何を言って――」

 何でまたキスを……つーか、なんでそんな話に?

「いいじゃんかよ。加奈子がキスをしたいって言ったらおかしいのかよ?」

「おかしいとかそんなんじゃなくて……どうして俺に――」

 いや、キスをされるのが嫌とかそんなんじゃなくてだな……なんつーか、その……俺

自身もよくわからんが、これは順番というかそんなのが違う気がする。

「好きだから、キスをしたいって思うの変かな?」

「す、すす、好き――っ!?」

 加奈子が俺の事を……好き、なのか?

 お、おお、落ち着け! これは友達としての好きかもしれないんだ。

 早とちりは地獄を見るだけだぞ。

「加奈子は京介の事が大好きだし、それに――この間のキスがどうしても忘れられないから」

「……加奈子」

 マジか? マジなのか!?

「なぁ京介はどうなんだ? 加奈子のこと好きか?」

「お、俺……は」

 俺は加奈子の事をどう想っているんだ?

 生意気で、我儘で騒がしいクソガキ。

 だけど、友達想いで真っすぐでバカで、もしかしたら一番の乙女なのかもしれない少女。

 そんな加奈子を俺は――

 

「……好きだ」

「京介!」

「ああ、俺もお前が好きだ」

 いつからお前に惹かれ始めたのかは分からない。だけど、お前とたくさんの時間を過ごす

うちに、心のどこかで惹かれていたんだろうな。

 そして、この間のキスで意識をし――今の告白で完全に自覚した。

“俺は来栖加奈子に恋をしていたんだと”

「京介! 京介! 京介!」

「うおっ!?」

 勢いよく加奈子が飛んでくる。

 ちょっ――危ねぇだろ! 受け止められなかったらどうすんだよ!

 想いが通じ合って、速攻で怪我されるとか嫌だぞ。

「京介、大好き! 加奈子を一生大事にしろよな♪」

「お、おう……」

「ん〜っ、ちゅ♪」

「――っ!?」

「にはは♪ 約束だかんな♪」

 

 満足そうに笑う加奈子。

 あぁ、一生お前を大事にしてやるよ。絶対に――

 

説明
ちょっと急展開ぎみかな?
ほぼエンディング手前な感じですかね。
そして、内容を書いてて自分で恥ずかしくなったのは内緒だぜ☆
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コメント
口から砂糖がああ!!!!!(無双)
うわ〜甘すぎるよマジで。(*_*)もんだ(VVV計画の被験者)
タグ
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 来栖加奈子 高坂京介 

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