殺せ

ズバッ！

「ごはっ！」

　　　 　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　コロセ

ザンッ！

「ばはっ！」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 korose

ズバン！

「ぐふっ！」

殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せコロセコロセ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺コロセせ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せコロセ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せkorise殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺 せkorose殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せkorosekorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せkorose殺せ殺せコロセ殺せ殺せkorose殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せコロセコロセコロセ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せkoroseコロセkorose殺せコロセコロセkoroseコロセ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せコロセコロセ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺コロセせ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せコロセ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せkorise殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺 せkorose殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せkorosekorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せkorose殺せ殺せコロセ殺せ殺せkorose殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せコロセコロセコロセ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せkoroseコロセkorose殺せコロセコロセkoroseコロセ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せコロセコロセ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺コロセせ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せコロセ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せkorise殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺 せkorose殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せkorosekorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せkorose殺せ殺せコロセ殺せ殺せkorose殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せコロセコロセコロセ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せkoroseコロセkorose殺せコロセコロセkoroseコロセ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せコロセコロセ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺コロセせ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せコロセ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せkorise殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺 せkorose殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せ殺せkorosekorose殺せ殺せ殺せ殺せコロセ殺せ殺せkorose殺せ殺せコロセ殺せ殺せkorose殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺koroseせ殺せ殺せコロセコロセコロセ殺せ殺せ殺せkorose殺せ殺せ殺せ殺せkoroseコロセkorose殺せコロセコロセkoroseコロセ殺せkorose殺せ

ズバババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババ！！！！！

「「「「「ぐぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ！！！！！！」」」」」

泰山の麓では、次々と賊の屍の山が築かれていく

一刀「・・・・・・・・・・」

ポタポタポタ

全身に賊の返り血を滴らせる一刀

彼の瞳は相変わらず光を宿していない

華琳「・・・・・あらゆる戦場を回ってきたわたしでも、これほど凄まじい光景を見るのは初めてね・・・・・」

春蘭「うぬぬぬぬ〜〜・・・・・わたしも北郷に負けじと修練を積んできたが・・・・・」

嵐「ああ・・・・・かえって差を付けられている気がするな・・・・・・」

凪「・・・・・一刀様・・・・・・」

華佗「〜〜〜〜〜〜っ！・・・・・荊州で一刀を一人にしたのは、俺の完全な間違いだった・・・・・」

華琳達は泰山の岩陰から気配を殺し一刀の様子を伺っていた

翠「・・・・・本当に、あれがあの北郷なのか？・・・・・」

蒲公英「お兄様・・・・・」

葵「・・・・・・・・・・」

季衣「兄ちゃん・・・・・」

流琉「兄様ぁ・・・・・」

麗羽「・・・・・・・・・・」

斗詩「あれが・・・・・あの北郷さんなの・・・・・」

猪々子「おっかね〜〜・・・・・」

今の一刀は氣を放出することなく無表情のまま泰山の岩地を歩いていた

闇に染まった一刀を初めて見た者達は、一刀からひたひたと伝わってくる殺意に身震いしていた

恋「・・・・・・・・・・」

華琳「後は、恋に任せるわ・・・・・」

月「力なきわたくし達をお許しください・・・・・」

音々音「恋殿ぉ・・・・・」

恋「・・・・・（フルフル）・・・・・いい、かずと止められるのは、恋だけ・・・・・」

そして、恋は岩肌を一刀に悟られないように移動していく

背中には一刀の龍滅金剛刀を背負い、手には方天画戟を持つ

恋「・・・・・・・・・・」

一刀から十メートルほど離れた岩陰に身を隠す恋

華琳「・・・・・頼むわよ、恋・・・・・・」

月「お願いです、神様ぁ・・・・・」

岩の上から一同は事の成り行きを見守っていた

恋が狙うのは一刀の首筋

方天画戟を峰で持ち一刀を気絶させる程度の力で振りぬく準備をする

一刀「・・・・・・・・・・」

ザッザッザッザッ

恋が隠れる岩を素通りし、一刀が恋に背を向けた瞬間

恋「・・・・・んっ」

一気に一刀との距離を縮め、恋は背後から方天画戟を振り下ろした

時間は少し遡る

建業の玉座

雪蓮「・・・・・・・・・・そう、そっちでは一刀に大分やられたみたいね」

桃香「・・・・・はい・・・・・」

小蓮「本当だったのね、一刀がおかしくなってしまった話は・・・・・」

百合「一刀君・・・・・」

美羽「一刀・・・・・」

七乃「・・・・・・・・・・」

彩「・・・・・・・・・・」

蓮華「桃香達は、一刀がああなってしまった理由について、何か知らないかしら？」

桃香「・・・・・分かりません」

星「まぁ、大体想像はつくがな・・・・・」

祭「そうじゃな・・・・・あやつは、賊を斬り過ぎて精神がいかれてしもうておる」

紫苑「・・・・・やっぱり」

桔梗「ある程度想像はしていましたがな」

焔耶「・・・・・こうなったら、あいつを倒してしまう以外に選択肢はないな」

桃香「焔耶ちゃん！？なんてこと言うの！？」

焔耶「桃香様！別に殺してしまおうと言っている訳ではありません！」

桃香「え？」

純夏「そうね、とにかく一刀を戦闘不能にすればいいんだから」

愛紗「しかしどうやって？一刀様の武はみなも知っての通りだろう」

「・・・・・・・・・・」

そう、一刀の武に並ぶ者はこの中には居ない

少なくとも一刀の実力に匹敵する者が居なければ、戦闘不能どころの話ではないのだから

雪蓮「・・・・・一人だけ、心当たりがあるわね」

桃香「っ！？それは誰ですか！？」

冥琳「魏の呂布か」

雪蓮「ええ」

朱里「確かに、一刀さんに敵うのは三国無双と呼ばれる呂布さんしかいないかと」

亜莎「前に魏の使者達が言っていました、呂布さんは以前に一刀様と引き分けたことがあると」

鈴々「鈴々も聞いたことがあるのだ」

愛紗「わたしも知っている」

雛里「しかし、呂布さんに協力を申し込むとなると・・・・・」

穏「そうですね〜・・・・・魏と同盟でもしない限り難しいでしょうね〜」

「・・・・・・・・・・」

玉座の間を重い空気が支配する

解決策の見えない問題に一同が頭を捻っていると

明命「雪蓮様！」

雪蓮「明命！ご苦労様！」

冥琳「ご苦労だった、それで北郷の行方は分かったか？」

明命「はい、一刀さんは魏の泰山にいるようです」

星「あんなところにいるのか？」

明命「はい、どうやら魏の主要な将達も泰山に向かっているようです」

雪蓮「向こうも考えることは同じか・・・・・」

冥琳「そのようだな」

桃香「それって・・・・・」

雪蓮「魏は、一刀に呂布を当てようとしているということよ」

冥琳「どうやら、このことに関しては同盟を結ぶ必要は無い様だな」

亜莎「しかし・・・・・」

雪蓮「そうね、たとえ三国無双の呂布でも今の一刀を相手にするのはきついでしょうね」

朱里「魏が取るであろう作戦は・・・・・」

穏「間違いなく、奇襲でしょうね・・・・・」

雛里「それしかないかと・・・・・」

愛紗「しかし、それが成功しなかったら・・・・・」

星「そうだな、その時は・・・・・」

純夏「果てしない消耗戦になるわね・・・・・」

冥琳「最悪、魏は北郷を殺す結果になるだろうな」

桃香「・・・・・みんな・・・・・なんとかわたし達も泰山に行けないかな？」

朱里「・・・・・桃香様、それは難しいでしょう」

雛里「はい、泰山に到達するには数多くの城を突破しなければなりません」

冥琳「向こうも北郷を探しているとはいえ、あの曹操がこちらへの警戒を緩めているとは考えにくい」

穏「魏の各城を守るのは、今では数倍に膨れ上がった北郷隊ですからね〜」

焔耶「赤壁でのあの盾か！？」

桔梗「いくらなんでもしんどいぞ！」

白蓮「おいおい！勘弁してくれ！」

「・・・・・・・・・・」

桃香の気持ちはみんなも同じだった

しかし、どうにも解決策が見つからない

そんな中

亜莎「・・・・・あの、みなさん」

冥琳「なんだ？亜莎」

亜莎「泰山への道のりなんですけど、わたくしに一つ策があります」

桃香「本当！？亜莎ちゃん！」

冥琳「・・・・・言ってみろ」

亜莎「はい・・・・・それは・・・・・・・・・・・・」

ドゴオオオオン！！

恋「っ！！？」

恋の奇襲は、一刀に躱され地面を抉るだけに終わった

華琳「っ！はずした！！？」

春蘭「しくじった！！？」

月「そんなっ！」

嵐「くぅっ！！」

一刀「っ！」

キイーーーーーーーーーーン！！！ギリギリギリギリ！

一刀は忠久を抜き恋と鍔迫り合いの状態となる

恋「っ！！・・・・・かずと・・・・・止めて・・・・・」

一刀「・・・・・・・・・・」

恋「かずと・・・・・かずと！！」

一刀「・・・・・？」

一刀は首を傾げるばかりである

その瞳は、その表情は空っぽの一刀を表していた

華琳「一刀！！いい加減目を覚ましなさい！！」

月「一刀さん！！わたくしです！！月です！！」

霞「頼む一刀！！もう止めい！！」

聖「一刀！！もう止めるのじゃ！！」

一刀「（？・・・・・誰かが、呼んでいるのか？）」

秋蘭「北郷！！もう止めるんだ！！」

嵐「目を覚ませ！！一刀！！」

桂花「華琳様の手をこれ以上煩わせるんじゃないわよ！！」

葵「北郷！！心をしっかり保て！！」

一刀「（今までも誰かに呼ばれてるような気がしたけど・・・・・）」

季衣「兄ちゃん！！」

流琉「兄様！！」

張済「兄上！！」

蒲公英「お兄様！！」

一刀「（・・・・・誰だったっけ？）」

徐栄「隊長！！お止め下さい！！」

春蘭「北郷！！これ以上は無用だ！！」

華佗「一刀！！俺だ！！華佗だ！！目を覚ませ！！」

翠「もう止めてくれ！！北郷！！」

一刀「（・・・・・大切な・・・・・）」

風「お兄さん！お兄さん！！」

稟「一刀殿！！」

麗羽「北郷さん！！」

一刀「（何か・・・・・そう・・・・・大切な・・・・・何か・・・・・）」

斗詩「北郷さん！！月様ですよ！！」

猪々子「月が分からないのかよ！！」

零「北郷！！」

一刀「（・・・・・大切って・・・・・何だっけ・・・・・）」

凪「一刀様！！お願いです！！正気に戻ってください！！」

真桜「一刀はん！！もうええやろ！！」

音々音「しっかりしろなのです！！馬鹿野郎！！」

一刀「（・・・・・なんだっけ・・・・・俺は・・・・・）」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　殺せ　　　　コロセ　　　　korose

一刀「（・・・・・そうだ・・・・・賊を斬らないと・・・・・）」

恋「・・・・・かずと？」

一瞬、一刀の表情が変化したと思ったが

一刀「・・・・・っ！」

ガキイイイイーーーーーーーーーーーーイイイン！！！

恋「んっ！！？」

恋は一刀に押し飛ばされる

恋「かずと！」

一刀「〜〜〜〜〜〜〜〜っ！」

ブヲオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

一刀からドス黒い邪氣が放出される

恋「・・・・・・・っ！」

方天画戟を両手で握り締め、向き合う恋

ガキーーーーーーーーーーン！！！キイーーーーーーーーーイン！！！ガチーーーーーーーーーン！！！

ガキイイイイイイイイイイイン！！！バチイイイイイイイイイイイイイン！！！

いきなり壮絶な打ち合いを始める両者

華琳「っ・・・・・駄目なのね」

月「そんな・・・・・一刀さん・・・・・」

聖「・・・・・一刀ぉ・・・・・」

葵「・・・・・・・・・・」

ガギャーーーーーーーーーーン！！！キイイーーーーーーーーーーーイン！！！ギャリギャリギャリ！！！

キイイイン！！キイイイイン！！！キイイイイイイイン！！！ガキイイイイーーーーーーーイイン！！！

華琳「・・・・・それにしても、正気を失ったといっても・・・・・」

葵「ああ・・・・・北郷の力は虎牢関の時より増しているな」

それもそのはず、一刀は月達と別れた後も一人で賊討ちを行っていたのだ

身体的な能力は以前より更に増加し、氣の容量ももう一段階上がっているのである

凪「・・・・・凄い・・・・・」

凪は師匠としての一刀と一武人としての一刀を同時に見ていた

師匠としての一刀は、常に自分の憧れの存在であり自分の目標である

そして、一武人としての一刀は、常に上を目指していてその姿を見るだけで自分ももっと上を目指していこうという気概が持てる

闇に染まった一刀を前にこんなことを思うのは些か不謹慎とは思うが、凪にとってどんな一刀でも常に自分の目標である一刀であった

ギイイイイイイイン！！！ガキイイイイイイイイイン！！！ギリギギリギリ！！！キイイイイイイイン！！！

カキイイーーーーーーイン！！！バッチイイーーーーーーイイイン！！！ガキイイーーーーーインン！！！

翠「・・・・・それにしても、北郷と恋が引き分けたというのは本当らしいな・・・・・」

蒲公英「うん、完全に互角の勝負をしているもん・・・・・」

葵「・・・・・いや、恋は手を抜いている・・・・・」

翠「ええええ！！？」

蒲公英「嘘！！？」

嵐「それはそうだろう、恋は一刀の金剛刀を使っていないんだからな」

葵「そういう意味じゃない・・・・・あれでも手心がちらほらと見える・・・・・」

嵐「・・・・・確かに、恋は攻め切れていないな・・・・・」

霞「そらそやろ・・・・・」

音々音「相手は、あの一刀なのです・・・・・恋殿はまともに打ち込むことはできないです・・・・・」

月「恋さんは、本当に一刀さんの事が大好きですから・・・・・」

翠「・・・・・・・・・・」

蒲公英「・・・・・恋さん・・・・・お兄様・・・・・」

葵「・・・・・少しずつ恋が押し始めているな・・・・・」

恋「んっ！ふっ！」

ガキイイイイイイイン！！！ガキアアアアアアアアン！！！バチイイイイイイイイイイン！！！

一刀「っ！っ！？」

葵の言う通りだった

そこは天下無双の飛将軍、呂布奉先の領域、この世界に来てから今まで実戦の真っ只中に居た一刀といえども到底到達できるものではなかった

徐々にだが一刀は押されていく

華琳「！？・・・・・なんだか、恋が押していない！？」

月「本当ですか！！？」

聖「頑張ってくれ、恋！」

「・・・・・・・・・・」

華琳、月、聖はそう言うが、虎牢関で一刀と共に戦った者達は一つの懸案事項があった

悠「っ！・・・・・始まっていたか！」

華琳「っ！悠！？」

詠「この状況を見るに、奇襲は失敗したようね・・・・・」

月「詠ちゃん！」

菖蒲「そんな・・・・・」

霞「・・・・・菖蒲」

沙和「一刀さんはどうなっちゃうの〜？」

真桜「沙和！？来たんかい！？」

どうやら一刀と恋の死闘に意識が行き過ぎて悠達の接近に気付かなかったようだ

凪「沙和！雫さんはどうしたんだ！？」

雫「・・・・・ここにいます」

月「大丈夫なんですか！？雫さん！？」

雫「一刀様が一大事だというのに、寝てなんて居られません」

狛煉「ブルン！」

雫は狛煉に跨っていた

狛煉も分かっているのだ、自分の主、一刀が危ない状態であるということが

ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン！！！

一刀「っ！！」

恋の方天画戟が一刀を吹っ飛ばす

真桜「・・・・・なんとかなるかもしれへんで」

沙和「恋さんが押してるの〜♪」

春蘭「頼む恋、そのまま北郷の動きを封じてくれ・・・・・」

一同は願う、このまま時間が過ぎ一刀の体力を削りきることができればと

しかし、その願いは一瞬にして崩れ去った

一刀「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ！！」

ヴヲオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ！！！

華琳「っ！！これは！！」

月「何これ・・・・・」

詠「これは・・・・・羽？・・・・・」

張済「・・・・・・・・・・」

邪氣が薄皮一枚にまで絞られ一刀から羽のような氣の粒子が撒き散らされる

だが、それすらも黒い

霞「あかん！！」

嵐「恐れていたことが起きてしまったか！！」

音々音「拙いのです！！」

徐栄「止めて下さい！！隊長！！！」

詠「あんた達、何か知っているの？」

雫「駄目です一刀様！！それだけは使わないと約束したじゃないですか！！！」

菖蒲「お願いです一刀様！！正気に戻って！！！」

一刀「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・っ！！」

ガギャアアアアアアアーーーーーーーーーーーアアアアアン！！！！

恋「っ！！！」

今度は、一刀が恋を吹っ飛ばす

ギイイイイイイイイン！！！カキイイーーーーーーーイン！！！キイイイイイイイン！！！ガキイイイイイイイイイイン！！！

バッチイイイイーーーーーーーーーイイイン！！！ギリギギリギリ！！！ガキイイーーーーーーーーーインン！！！

恋「くっ！！！かずと！んっ！！！」

今度は防戦一方になる恋

雫「一刀様！！！一刀様！！！！」

菖蒲「止めて下さい！！！一刀様！！！！」

月「ど、どうしたんですか！？雫さん！？菖蒲さん！？」

詠「この羽について何か知っているの！？」

張済「徐庶様！？徐晃様！？」

霞「そうか、月と詠と張済は虎牢関にはおらんかったんやな・・・・・」

嵐「一刀の使っているあの技は、寿命の縮む技なんだ！！」

月「ええ！！？」

詠「なんですって！！？」

張済「・・・・・・・・・・」

華琳「そうか、あの時の一刀の言葉はそういう意味だったのね」

凪「ならば！今すぐにでも止めさせなければ！！」

真桜「よさんかい！凪！！」

沙和「そうなの〜！凪ちゃんが行ってもどうにもならないの〜！」

駆け出す凪を二人は必死で押さえ込む

凪「放せ真桜！！沙和！！」

葵「頭を冷やせ！！凪！！！」

凪「っ！！？・・・・・葵様・・・・・」

葵「忘れたのか！？今のおまえは方天画戟を持った恋にすら及ばないことを！！」

凪「・・・・・・・・・・」

凪は悔しそうに黙り込むしかなかった

そんな時

零「！！？？・・・・・華琳様！！東から砂塵が上がっています！！」

華琳「何ですって！！？」

秋蘭「あれは・・・・・・・・・・」

秋蘭はその鍛え抜いた目で東で舞う砂塵を睨む

秋蘭「・・・・・あれは！？劉と孫の旗です！華琳様！」

春蘭「なにぃーーーーーー！！？？」

桂花「な、なんですって！！？」

風「東から来るということは〜・・・・・」

稟「まさか！？外海から回り込んできたというのですか！！？」

零「孫策や劉備がそんな大博打をするなんて！！」

華琳「・・・・・・・・・・」

そう、この時代、航海術というのはまだまだ未発達である

航海術が飛躍的に進歩するのは大航海時代、今から約千五百年後のことだ

この時代でも外海に出ることはあるが、それは主に漁の時だけである

そして

雪蓮「始まっているみたいね」

桃香「一刀さん・・・・・」

そして、華琳達の目の前には蜀と呉の重鎮達が揃い踏みする

春蘭「孫策！！劉備！！貴様らどうやってここに来た！！？」

雪蓮「そんな事はどうだっていいでしょ？・・・・・そうよね、曹操」

華琳「・・・・・・・・・・」

桃香「曹操さん！今はそんなこと言っている場合ではないでしょう！？」

華琳「・・・・・・・・・・」

雪蓮「・・・・・・・・・・」

桃香「・・・・・・・・・・」

暫く、三国の王達の睨み合いが続く

朱里「（・・・・・雫ちゃん）」

雛里「（雫ちゃん）」

雫「（朱里、雛里）」

水鏡塾での親友三人は、まさかこんな形で再会するとは夢にも思わなかった

麗羽「（美羽さん・・・・・）」

美羽「（麗羽・・・・・）」

袁家両者も話したいことは山ほどあるが、今はそんな時ではないということは分かっていた

斗詩「・・・・・・・・・・」

猪々子「・・・・・・・・・・」

七乃「・・・・・・・・・・」

彩「・・・・・・・・・・」

両者に仕える者達も以前に交流が何度かあったため顔を知っていた

積もる話もあるだろうが、今はその時ではない

華琳「・・・・・はぁ・・・・・まったく、どうかしてるわよ、あなた達」

桃香「曹操さん・・・・・」

雪蓮「・・・・・・・・・・」

華琳「でも、正直あなた達が来てくれて少しだけ心強いわ」

雪蓮「そりゃそうよ♪大船に乗ったつもりで居てね♪」

桃香「わたしは・・・・・いいえ、わたし達は一刀さんの事が大好きですから」

月「ええええ！？それってどういうことですか！！？」

桃香「？・・・・・曹操さん、この子は・・・・・」

華琳「ああ、そういえば劉備と孫策達は会った事は無かったわね・・・・・この子は・・・・・」

ザシャーーーーーーーーーーーーーーーーーン！！！！

「！！！？？？」

突然の轟音に一同は戦いの方へ目を向けると唖然とする

轟音とともに目に入ってきたのは一刀の邪氣の斬撃により真っ二つになった大岩だったのだから

そして目に入ってくるのは、黒い羽

純夏「まさかこれって！？・・・・・一刀！！止めなさい！！！」

蓮華「純夏さん？」

思春「どうしたんだ？子義？」

純夏「前に一刀に聞いたことがあるのよ！あの技は一刀にとっても禁忌で命削りの技だって！」

愛紗「なんだと！！？一刀様！！！お止め下さい！！！一刀様！！！！」

蓮華「一刀！！」

星「一刀殿！！お止め下され！！！」

鈴々「お兄ちゃん！！！」

百合「一刀君！！」

一刀「・・・・・？」

星「っく！・・・・・わたし達の声はもうあなたには届かないのですか、一刀殿・・・・・」

シャギャーーーーーーーーーーーーーン！！！！

恋「あっ！！？」

一刀の斬撃を受け続け、とうとう恋の方天画戟は真っ二つにされてしまった

恋「っ！！・・・・・ごめんかずと！！」

ギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン！！！！

どうもseigouです

とうとうここまできてしまいました

闇一刀の強さが半端なくなってしまいましたね

それでもあえて言います

この一刀はチートではありません！

なぜなら！チートとはどんな敵が来ても絶対に勝つ！

たとえ無量大数の敵兵が襲い掛かってきたとしても笑いながら乗り切ることができるやつのことを言うのだから！！

と、そんな自論はさておき、今回は中途半端に終わってしまいましたね

次回、闇一刀ＶＳ金剛刀装備時恋

泰山での決戦、終局です