ソウルオブレクイエム 第1章
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第1章    街の変わり者(トギラ研究編)

 

 

バレルとマリアはよく分からない旅をしていた。

二人は旅の中、自分達に襲い掛かってくる魔物達をことごとく倒していった。

 

「なあマリア…」

「何かしら?」

「俺が旅をする理由ってあるのかな?」

「あるわよ。それに旅をすると言い出したのはあなた」

「村を出て行くとは言ったけど旅するとは言ってないはずだが……」

「あなたを狙うあのベンキューダーは魔物をこうやって放ってくる。

魔物から村人を守るためのものでもあるわ」

「あれ、ベンキューダーの仲間だったのか?」

「全部が全部ではないわね。あくまで私が知っている限り、現存する魔物の半分近くはベンキューダー絡みよ」

「半分も占めてるってすごいな……」

「あくまで私が知っている魔物だけよ。実際はどうかは分からないわ。それだけあなたの素質を狙ってことよ」

「俺の素質って何だ?」

「……」

「あ、それはだんまりなのか」

「ええ、今は言えないわ」

 

マリアは冷静にバレルに応答する。

 

「まあ、いいさ。俺は絶対あいつらと契約しない。それでお前もいいだろ?」

「ええ。でもあなたが考えを変えて契約をするとも限らない。

だから私はあなたを見張るわ」

(……見張る目的はそれだろうけど、まだ別のわけがありそうだけどな…)

 

そう考えながらも口に出さなかったバレル。

 

「しかし、中々村や街が見えないな。そんなに遠かったか?」

「あなたは少し楽観視してるわ」

「そうかい」

 

しかしバレル達の前に街がある。

 

「お、ようやく街が見えてきたな。たまにくらい休んでもいいよな?」

「いいけど、魔物が来るかもしれないことは頭に入れておいて」

「はいはい」

 

二人は街に入った。

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セレット

 

 

「さてと、久しぶりに休むとしますか」

「まだ早いと思うわよ」

「そうか……ってうん?」

 

バレルがたまたま自分達の前に通りがかった青年を見かける。

人が通りかかるのは当たり前のことだが、その青年は突如と地面にしゃがみこむ。

 

「どうしたんだ?」

 

バレルが思わずその青年に声をかけた。

 

「……」

 

青年は黙ったままだった。

そこに……。

 

「ちょっとトギラ!」

 

青い髪の少女がやって来た。

 

「カヤ、どうしたの?」

 

カヤと呼ばれた少女は呆れる。

 

「あのねえ、何度も言ってるでしょ。人前でいきなりしゃがみこまないでって……」

 

トギラは立ち上がる。

 

「いやぁ〜、こいつを見つけたから拾わずにはいられなかったんだ」

 

トギラがカヤに何かの破片を見せる。

 

「なによこれ?」

「歯車のかけらってところだな」

「歯車の?」

「しかもこの歯車、微妙にだけど魔力が込められてる気がするんだ」

「魔力? そんなはずないわよ」

「まあそこのところは帰ってから調べるさ」

 

そう言ってトギラは家に帰っていった。

 

「あ、待ってよ」

 

カヤがトギラの後を追っていった。

 

「ねえ、奥さん見ました?」

 

バレルは自分達の周りにいたおばさん達の会話を聞く。

 

「あの変わり者ね。歯車って言ってももう機械は使われてないはずよ」

「そうね。仮にあったとしても、何にも使えないはずよね」

「? どうしてあいつが変わり者なんだ?」

「さあ?」

 

バレルの答えにマリアが答える。

 

「ま、ちょっとくび突っ込んでやるか」

「物好きね」

 

バレルとマリアはまずは情報集めとして、先ほどのトギラに関する情報を街の住民達から聞いて集めた。

その情報はどれもトギラが変わり者と言うものであった。

しかしその変わり者として少し気に掛かることがあった。

それは機械だけでなく魔物の事も研究しているとのことであったのだ。

 

「機械だけなら分かるが、魔物も調べてるってどういうことだ?」

「………」

「マリア?」

「……え、あ、ごめんなさい」

「何か知ってるな。そしてそれも答えられないっと……」

「……」

「やっぱり当たりか。ま、お前から聞けないなら調べてる奴から聞くとするか」

 

バレルはトギラの家へと向かった。

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バレル達はトギラの家へとやって来た。

 

「もしもーし」

 

バレルは扉をノックする。

 

「誰だ?」

 

トギラは何かをしているようで出ようとしない。

 

「もう、ちゃんと出なさいよ」

「カヤが出てくれよ」

「もう〜」

 

仕方ないのでカヤが出て行った。

 

「は〜い」

 

玄関には当然のことながらバレル達が居た。

 

「あの、どちら様?」

「旅人って所だな。まあさっき街で俺達を見かけなかったか?」

「う〜ん……そう言えばさっきチラッと……そんな人達が何の用ですか?」

「ただの興味半分……っとは少し違うかな。

機械のこと調べてるのに魔物の事も調べているってのに興味を持ってな」

「え?」

「それは本当か?」

 

そこにトギラが作業をしながら尋ねた。

 

「ああ」

「入ってくれ」

「入れて良いの?」

「ああ。少し話を聞きたい」

「分かった」

 

カヤが扉を全開にさせる。

 

「それじゃあ…」

「お邪魔するわ」

 

バレルとマリアは家に入っていく。

 

「お前が街の人達から聞いた変わり者のトギラ・ヌロコか」

「ああ、そうだ」

「それで聞きたいことがある」

「分かっている。俺が機械ばかり調べてた俺が何で魔物の事も調べているか……だろ?」

「ああ。うちの連れが理由を知っているようなんだけど教えてくれそうにないから、お前に聞くことにした」

「連れって……そっちの女の事か?」

 

トギラが作業を止めて、マリアの方を見る。

 

「ああ」

「………」

「……なるほどな、確かに何か知ってそうな顔だな。でも教えてくれなさそうな顔でもある。

とても冷徹な顔だ」

「………」

「貶している……わけではないけど、何にも反応がないのは少しショックだな」

「それで話を戻すぞ」

「ああ、じゃあ話すぞ。俺が機械を調べてたのに魔物の事も調べてる事を…」

「…」

「簡単な話だ。人間に機械を教えたのは魔物だってことだ」

「へえ」

 

バレルが関心を持つような返事をする。

 

「あまり驚かないんだな」

「ちょっとここまで来るのに色んな事があったからな。それにマリアの反応で薄々分かっていたさ」

「そうか」

「まあ教えたってのは少し変だったな。正確には魔物が作ったものの人間達の方に一部が流れたって事だ」

「なるほど」

「それも少し違うわね」

「お?」

「魔物じゃなくて魔族よ」

「魔族……聞いたことないな」

「それはそうよ。魔族は魔物達に隠れていたのだから…」

「そんな……」

 

カヤが驚きを隠せないでいた。

しかしトギラはあまり驚きがない様子であった。

 

「あなた、驚かないの?」

「驚いてるさ。ただ、機械を造ったとなると物よりも族のほうだろうなと思っただけだ」

「………」

「よしと……」

 

トギラは手に持っていじりながら見ていた機械の部品を机に置く。

 

「どっこらせ」

 

床に座っていたトギラは立ち上がる。

 

「どうしたの? トギラ」

「決めた。俺、あんた達についていくわ」

「え?」

 

トギラの突然の発言にマリアが驚く。

 

「俺もついていくって言ったんだ」

「な、何でよ?」

 

カヤが尋ねる。

 

「あんたさ……」

 

トギラがマリアを指差す。

 

「私?」

「ああ。あんた、俺以上に知ってるからな。それに……あんた達といたら機械とかのことがもっと分かるかもしれないからな」

「……それがどんなにつらい事実でもあなたは受け止められる?」

 

マリアがトギラに尋ねる。

その時のマリアの目はとても冷徹なものであった。

 

(何よ、この女、トギラに対してあんな目……)

 

カヤはそんなマリアの目を見て敵意を感じるが……。

 

(どうやらこいつも俺と同じように何かしらの因縁があるようだな)

 

バレルは一人、そんな冷静にマリアの心情を考えていた。

 

(っとなるとマリアはトギラを連れて行きたくないはずだが……)

「すっげぇ、冷たい目だな」

「………」

「俺はどんな事をされてもお前達と一緒に行くからな」

 

トギラの答えは決まっていた。

 

「あなた……本気?」

「本気だ。例え俺が絶望する真実が待っていようが、それでも俺は行く」

「………そう」

 

マリアは観念したかのように息を吐く。

 

「分かったわ。私が止めてもあなたも止まる気はないということね」

「……そういうことになるな。それじゃあ早速準備でも……」

 

トギラが出発の準備をしようとすると……。

 

「待って!」

 

カヤがトギラを呼び止める。

 

「何だ?」

「私も行く!」

「え?」

 

トギラが少し驚く。

 

「私も行く!」

「いいのか? 結構危険だと思うぞ」

「私……あなたと一緒にいたいの!」

 

カヤが少し涙目でトギラに告げる。

 

「カヤ……、いいぜ。かなりの覚悟があるんなら付いてきていいぜ」

「……ありがとう。それじゃあ私も準備しに家に戻るね」

 

カヤはトギラの家を出て行き、自分の家に戻っていった。

 

「連れて行っていいのか?」

「ああ見えてあいつ強いぞ」

「へぇ〜、ところでマリア」

「何かしら?」

「こいつとさっきのカヤか…。二人はお前の記憶にある存在か?」

「? どういうことだ?」

「こいつは、隠してるんだろうけど、どうも時間をループしているみたいなんだよな」

「へぇ〜」

「誰もそんな事言ってないでしょ」

「前に一度だけそれらしいこと言ったろ。それにあくまで俺が勝手に思ってるだけだ」

「………」

「まあいいさ。それだったら俺を絶望の運命から守って……」

「……」

「…くれそうにないから自分でどうにかするか」

 

トギラは旅の準備をする。

それから数十分後……。

 

「待たせたな」

 

トギラは自分の武器を用意していた。

 

「弓か」

 

トギラの持つ弓は刃が付いていた。

 

「近接用に刃が付いているのか」

「ああ」

「…」

「そして普通に矢を放てるだけでなく、機械的なものも放てるぞ」

「へぇ〜」

「ま、武器はその時折に変えることが出来るのが、いいとこだな」

「ほうほう…」

「待った〜」

 

そこにカヤがやって来た。

 

「待ったといえば待った。待っていないと言えば待ってない」

「もう〜、何よそれ」

 

トギラの変わった答えにカヤが軽く突っ込む。

 

「お前の武器は……」

 

バレルがカヤの持ってきた武器を見てみる。

 

「レイピアか」

「うん。普通の剣だと少し重くてね」

「アレをあまり甘く見るなよ。あれは俺特性で、強度はそこいらの鉄を遥かに凌ぐぞ。

切れ味だって……見せてやれよ」

「いいけど、ここあんたの家でしょ」

「…そうだな……」

 

そんな時であった。

 

「キシャアアアア!」

 

突然外から魔物らしき声がしてくる。

 

「魔物の鳴き声?」

「すぐそこだな」

「行くぞ」

 

四人は外に出て行く。

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四人が家の外に出てすぐのところに魔物が4体ほどいた。

 

「ちょうど4,4だな」

「それじゃあ飛んでる奴2体は俺とマリア、あの猪みたいなのはお前達に任せるわ」

「いいぜ。いくぞ、カヤ」

「うん」

 

四人は突撃して行く!

 

「へい、くらいな!」

 

バレルは空中にジャンプする。

魔物は更に上空へと飛んでバレルの持つ剣の届かない距離まで飛ぶ。

 

「甘いぜ」

 

バレルはとっさにコートから二丁拳銃を取り出す。

 

「二段構えってやつだ」

 

バレルは思いっきり拳銃の引き金を引き、魔物を倒す。

それと同時にマリアはどこからマシンガンを取り出し、空飛ぶ魔物を撃ち抜く!

 

「ふん」

「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるか…」

「よく見なさい。全弾命中よ」

「あん」

 

バレルが消えかけている魔物を見てみると確かに体には無数の穴が開いていた。

 

「さっき……15発ほど撃ってたから……15発ちょうど当たってるな」

「言ったでしょ。全弾命中って…」

「そんでそっちは…」

 

バレルとマリアはトギラとカヤの方を見る。

そこには二人が2体の魔物と対峙していた。

 

「むぉおおおお!!」

 

魔物がそれぞれ突撃して行く。

 

「ふん!」

 

トギラの弓から放たれた矢が魔物を二つに裂く!

 

「なんて威力だ」

「あちらはどうかしら?」

 

マリアはカヤの方を見る。

 

「でゃああああ!!」

 

カヤは目にも止まらない様な早さで魔物を横に斬った!

 

「ふぅ……」

「レイピアの割には普通の剣みたいに斬れるんだな」

「だから言ったろ、俺特性だからって…」

「そうだな。しかもレイピア的な持ち方であんな切り方するなんてかなり豪快だな」

「そうかな?」

「……」

「ところで今の動き、見切れた?」

「見切れた」

「俺も」

「ええ〜。私もまだまだってことかな……」

 

カヤは少し落ち込む。

 

「そう言うなって。俺の場合はお前と付き合い長いし、お前の剣術の動きも何度も見てるんだから見切れるだろ」

「それに俺もな、ちょっと特殊な人間みたいなんだよな」

「何それ?」

「俺もよく分からない。こいつは何か知ってるみたいなんだけどな……」

 

バレルがマリアの方を見る。

 

「ふぅ〜ん」

「それはそれで興味深いけど、俺の研究の次だな。

ところでさ、お前達の旅の目的って何だ?」

「特にない」

「「は?」」

「特に考えてない。とある魔族が俺を狙ってるからそれから逃げる事をしてるって所だな。

まあ、俺としては何で狙うのかを探ることが目的だな」

「それにこう加えないか? 『機械と魔物の関係性を調べる』。いいだろ?」

「いいぜ」

「それじゃあよろしくな」

 

こうしてトギラとカヤが仲間になったのだった。

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作者「予告どおり、第1章だ」

一刀「本当に投稿するとはな」

作者「しかしまどかの最終回を見たせいでな、途中まで書くのがめんどくさくなってもう最後の方を書いている。とりあえず7割方は出来た」

一刀「いきなり最終回かよ」

作者「まさに先行最終回だ」

一刀「龍騎かよ!」

作者「龍騎と違ってパラレルになることはない。そういう風に書いたからな」

一刀「ところで次回は?」

作者「次回の事については考えてないが、戦国乙女とディケイド一刀の組み合わせ版は第4話のものを書いている途中だ。

しかし今日は色んな意味でショックだな」

一刀「どうした?」

作者「遊戯王やりなおしたんだが、皆シンクロとかばかりでデッキ回しが早すぎてつまらん」

一刀「古い人間の考えだな」

作者「だって2ターンで一気に勝負が決まったりするんだぞ。アニメみたいに決まらないじゃないか」

一刀「無理だろ」

作者「いやぁ〜一度、キメラテック・オーバー・ドラゴンで『エボリューションバーストゴレンダァ!』って一度勝ったんだよな。マジで」

一刀「マジでかよ」

作者「まあそんなこともあったんだが、さっきも言ったようにシンクロとかデッキ回しが早すぎて勝負も早く決まって面白くない。

仕方ないからヴァイスシュバルツに転向した」

一刀「逃げたのか」

作者「かもしれんな。だが今の遊戯王は俺には合わないというのは確かだな。

それでとりあえずやってる人探して、相手してもらった。

初めてのプレイだったが、中々面白かった。遊戯王より時間はかなり掛かるが、良いと思った」

一刀「ちなみに使ったタイトルは?」

作者「『灼眼のシャナ』だ」

一刀「シャナ好きなのか」

作者「高校の時に図書館にあった文庫本読んで面白かったからな。好きな作品だ。立ち読みだけどな」

一刀「買えよ」

作者「それともう一つショックなのは、いつも(?)そらのおとしものの作品書いてる方々が投稿しているのに俺は別のものを投稿しているということだ」

一刀「仕方ないだろ、ネタがないんだから」

作者「でも何かネタが考えたくなった。でも思いつかない。まあ次は何を投稿するかは分からないと言っておこう。

それでは!」

説明
この話は「魔法少女まどか☆マギカ」と「テイルズオブ」シリーズをあわせたような作品です。
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ソウルオブレクイエム テイルズオブシリーズ 魔法少女まどか☆マギカ バレル 

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