〜魏志恋姫伝〜18 |
第八話 決着関羽対華雄
北郷一刀は水関から出撃した華雄隊を数kmはなれた丘の陰から見ていた。
袁家の二軍が数を持って水関攻略のため出陣していたが、華雄の戦略により撃退され追撃を交わしきれずに居た。
一刀は近くに居た青年に声をかける。
「仁。お前なら鴉をどう動かす?」
青年の名を韓浩―かんこう―。字は元嗣―げんし―。真名を仁―じん―。
過去に一刀からのお話をうけ、楽進隊に強制入隊後頭角を現し、鴉の設立と共に引き抜かれた。
現在は鴉の副隊長に任命されるほどの武士である。
公私の差が激しく、公の場では言葉と対を成し一刀の左腕とも言われるほどである。
しかし、私事では酒癖、女癖が原因で、一刀からのお話の最多記録保持者でもある。
「俺がですか?そうっすね。とりあえず短期決戦でしょかねぇ?いくら鴉が少数精鋭と言っても限度がありますからね。横撃で本隊と華雄を分断、孤立させ、頭を獲る。こんなもんじゃないっすか?」
「まぁ、それが妥当だな。とりあえず横撃して隊を分断したら、後の指揮を任せる。」
「了解。でも、やばいと思ったら直ぐ引きますからね。」
「分かっている。」
「では、関羽殿。行きますか。」
「ええ。」
一刀は愛馬、飛影の腹を蹴り、敵軍へと走り出す。
それに追随するように鴉の騎兵が走り出す。
「兵は神速を貴ぶ。我に続き敵を飲み込め。」
一刀が檄を飛ばし行進速度を上げ、敵との距離を一気に詰める。
敵軍がこちらに気付き敵襲を知らせるがもう遅い。
一刀を先頭に黒き騎兵が敵軍を横から飲み込み敵兵を蹂躙する。
華雄は見事に本隊と分断された。
一刀と関羽は本隊から離れ速度を落とさず、華雄に突貫する。
一刀が馬上から弓を華雄に向かい放つ。
放った矢は馬の進路上に刺さり、華雄の馬が驚き完全に動きを止める。
華雄は追撃を断念し此方と対峙する。
「我が名は関雲長。劉玄徳の一が家臣。劉玄徳の為に貴様の首貰い受ける。」
「私としては貴様よりも後ろの男と戦いたいんだが?」
「私は眼中に無いとでも言うのか?」
「関羽殿。相手の軽い挑発に乗ってどうする?
あと華雄殿。私と戦いたいなら関羽殿に勝ってからにしていただきたい。」
「まあ、いいだろ。小娘、さっさと掛かって来い。」
華雄は大斧を上段から振り下ろす。
関羽は偃月刀で華雄の一撃を受ける。
彼女から放たれた一撃は女性の放てるレベルの一撃では無かった。
防御の上から相手を叩き潰すような戦い方である。
関羽は咄嗟に偃月刀を握る手を緩め衝撃を逃がした。
―重い。握り手を緩めなかったら腕ごと持っていかれた。
関羽は華雄の攻撃を出来るだけ流す形で攻撃のチャンスを伺う。
また華雄も関羽からのカウンターを恐れ、隙が出ないように猛攻を繰り返す。
数十合と打ち合い間もなく百に届くとまで来たとき、一進一退を繰り広げた二人だったが限界が来た。
関羽、華雄両名の武器がぶつかり合った瞬間、足場が崩れた。
否、両名の馬が同時に崩れ落ちた。
二人は馬から飛び降り、相手との間合いを計る。
「ただの小娘だと思っていたが、間違っていたようだな。貴様、名を何と言う?」
「我が名は関雲長。この世のため、劉玄徳のため、そして私自身のため、貴様を討つ。」
両名は目の前の敵を討つため獲物を構える。
華雄が一気に間合いを詰め、大斧を振り下ろす。
振り下ろされた大斧が関羽に直撃する瞬間、関羽の姿がぶれた。
ただ真っ直ぐ下から上へ振りぬかれただけの一撃。
しかし、その速さはまさに神速。
華雄の身体が飛び、己の大斧が柄の部分から斬られていた。
肩からわき腹にかけて火傷したような熱さと激痛が走る。
―今の一撃、見えなかった・・・。この私が・・・。
肩から落下し肺の空気が押し出される。
身体から伝わる鈍痛。
おそらく肩と肋骨の何本かが折れたと確信する。
血が流れ意識が朦朧とするも、右手で半ば斬られ鉄の棒となった獲物を構える。
―まずいこのままでは、月様に・・・・。
華雄の意思と裏腹に意識は闇に落ちていった。
うーん。
久しぶりに書いて見ましたけどすごく短いですね。
一緒にゴッドイーターも並列で書いているんですが、
それに比べるとやはり短く感じるな。
他の作者さんたちはどうしてあんな長文をかけるんでしょうかね?
新しく出しました韓浩さんです。
実史ではかなり優秀な武将さんです。
詳しくはw○kiなどで見てください
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お久しぶりです。 いろいろとあり、投稿が遅れました。 |
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コメント | ||
更新待ってますよー。(ケフカ・パラッツォ) 続きを下さいーーー!!(花鶏) 続きをー(黄昏☆ハリマエ) 待ってましたー(Shinji/n) |
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