ヤンデレ無双 四
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「か、かわいいな〜北郷は・・」

 

 

そう言われてから・・数日たった。

今の俺は、曹操様の追っ手である夏侯姉妹に捕まり。曹操様がいる陳留に町から町へと移動・・護送される身だ。

 

 

「ほ、北郷・・いるか」

 

 

その俺が泊まっている部屋に、夜一人来訪者が訪れた。

 

 

「はい、夏侯惇様」

 

 

訪問者は夏侯惇様・・。

窓から射す月光で、その顔はよく見えないが、その声はいつもの彼女と異なり弱弱しい。

 

 

「そ、そうか・・」

 

 

夏侯惇様はそう頷いた後、無言になる。

・・俺も、しばらく無言のままであったが。

 

次の言葉を続けようとしない、夏侯惇様にしびれを切らした俺のほうから話を振る。

 

 

「・・今晩もですか」

「う、うむ」

 

 

夏侯惇様が恥ずかしそうに頷く。

 

 

「ここ数日ずーとですよ、よく飽きませんね」

「一緒になるのに・・飽きなどこん」

 

「夏侯惇様には失礼ですが、俺はもう飽きてるんですが」

「き、今日は頑張るから・・お、お願いだ」

 

 

夏侯惇様の縋るような声。

普段の彼女からは想像できないぐらい弱弱しい声だ。

 

 

「はぁー、わかりました」

 

 

そんな声を出されたら、頷くしかないじゃないか・・。

 

 

「そ、そうか!・・で、では、いくぞ北郷」

 

 

夏侯惇様は嬉しそうにそう返事をした後。

俺の胸と下半身に手を這わせてきた。そして、そのまま・・。

 

 

「今日こそは逃げ切ってみせる!!」

 

 

俺をお姫様抱っこして、部屋の窓を蹴破っり脱走を始めた。

 

 

「いざいかん!!我らの(愛の)桃源郷へ!!!!!」

 

 

ちなみにこの部屋、二階にある・・。

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「いてて・・」

「我慢しろ、もう少しで終わる」

 

 

数分後、俺は夏侯淵様に治療を受けていた。

 

 

「あ、ありがとうございます」

「気にするな、お前を傷物にすれば華琳様に叱られるからな」

 

「き、傷物って」

「勘違いするな、華琳様に厳命されているのだ、自分の(愛)奴隷を傷一つ付けずに戻せとな・・」

 

「そ、そうなんですか?俺みたいな奴隷相手に曹操様がそんな事を。結構やさしい所もあるのかも」

 

 

なんか生きてつれて帰ればれば。

どんな状態でもOK的なカタギじゃない事言うと思ってた。

 

「お前を傷つけ、穢れさせてもいいのは、自分だけとも言ってたがな」

 

 

前言撤回・・。

なんか歪んでるだけだあの元主人。

 

 

「それに、そもそも悪いのは、お前を連れ出そうと毎晩逃げ出す姉者だ」

 

 

そういいながら夏侯淵様は俺の隣で眠る夏侯惇様を見詰める。

俺も夏侯惇様のほうに目を向ける。

 

夏侯惇様の、その姿は傷だらけで。

足には捻挫したようで包帯が巻かれている、原因は二階からの飛び降り失敗の為だ。

 

夏侯惇様の名誉の為(特に二階から飛び降りる蛮行から「頭」のほうがアレなんじゃないかという点)に言うが、夏侯惇様の身体能力なら二階から飛び降りる程度楽々だ。

ただ・・その途中(飛び降りようとした)に逃亡を防ごう待っていた夏侯淵に、矢を射掛けられバランスを崩されれば、夏侯惇様が地面と正面衝突するのは仕方が無いことであった(ちなみにお姫様抱っこされていた、俺も巻き込まれ軽症)。

 

とはいえ・・。

ここ数日。今日みたいに、俺を連れて逃亡しようとする毎度に、夏侯淵様の弓に防がれた事実を踏まえれば。夏侯惇様が、もうちょっとだけ考えて逃亡してくれたら、そもそも怪我をする事はなかったであろう事は容易に想像できる。

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「ど、どうじゃ〜しゅらん〜きょんかいはにげきっちゃぞ」

 

 

そんな事を考えていたら、隣で寝る夏侯惇様が寝言をつぶやいた、夢の中では今日こそ逃げ切ったようだ・・。

 

正直、なんか可愛い寝言だ。

 

 

「ふっふふふ〜しゃあほんごう〜ふたりっきりゃじゃぞ・・おまえをけがしゃてにゃろう」

 

 

最後辺りを聞き逃せばだが。

てか・・なんだこの主従、最終的な発想が「穢す」ってほぼ同じだし。

 

 

「かわいいな・・」

 

 

そんな事を考えていると、夏侯淵様も俺と同意見らしく「可愛いと」呟くようにいいはじめた・・。

 

 

「そ、そうですね・・」

「かわいいな・・」

 

 

あれっ?聞いてなかったのかな・・?

俺はもう一度同じ返事をする。

 

 

「そうですね」

「何時みても、かわいいな〜」

 

 

また同じ返し。

なんか、おかしいので俺は夏侯淵様の方をみる。

 

 

「「・・」」

 

 

あれー?

夏侯惇様じゃなく、俺の方をものすごく夏侯淵様が見てるんですがー。

 

 

「かわいいな〜・・北郷は」

 

 

しかも、すんごい危ない目で!!

 

 

「なあ、北郷」

「は、はい・・なんですか?」

 

 

俺は、危ない目の人に怯え、もどりながら返事をする。

 

 

「私も毎日こうも逃亡劇を繰り返されてはかなわん」

「そ、それはそうでしょうね」

 

「お前も今日みたいに姉者のせいで怪我を負ってしまうし・・。私の可愛いお前がだ」

「えっ、まあ、ええ・・」

 

でも一応、弓を射た夏侯淵様にも原因はあるんですが。

後いつのまに「夏侯淵様」の「俺」になったのでしょうか・・。

 

 

「それでだ・・根本的な解決策がある」

「は、はぁ」

 

「すぐ傍にお前が居るから姉者が逃げようとするのだ。ならお前を姉者から、そして我らにお前を追わせたあの女(曹操)から離せば良い」

 

 

そういいながら・・。

夏侯淵様は、うっとりとした顔で俺の胸と下半身に手を這わせてきた・・。

 

そして、そのまま・・。

 

 

「だから、可愛いお前と愛の逃避行だ!!」

 

 

俺をお姫様抱っこして、部屋から脱走を始めた。

あれっーぇ!!デジャブーですか!!さっきも似たような事を貴方のお姉さんがいってましたよ!!

 

 

「可愛すぎるぞ、北郷!!」

「てか、二人以上に目があぶないよこの人!!た、たすけてくれー!!」

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「ど、どうした!!北郷!!!!」

 

 

俺の悲鳴に寝ていた夏侯惇が目を覚ます・・。

た、助かった。

 

「大声上げると、腹の子に悪いだろうが・・」

 

 

なんか「ヤンヤン」って感じだけど・・。

夢の中で俺を穢した後、妊娠までいったらしい。

 

 

「あれ・・腹が小さい?お前との愛の結晶をどこに隠した北郷!!もしや無責任にも私の腹の子を隠し認知せぬきか!!」

「ね、寝ぼけてないで助けてー!!夏侯惇様」

 

 

腹の方に手を添えながら、ボケ続けていた夏侯惇様だが。

夏侯淵様にお姫様抱っこされている俺の姿をみて、顔が強張り始めた。

 

 

「秋蘭、北郷をどこに連れて行くきだ!!」

「姉者、すまん・・。可愛すぎる北郷が悪いのだ、私が(夫として)連れて行く」

 

「なにを!!ソレは私のものだぞ!!」

「誰が姉者の物と認めた!!これは私のものだ!!」

 

 

そもそもどっちの物でも。

まずは俺の意見を尊重するって発想をしていただければ・・幸いなんですが。

 

 

「お前!!私は姉だぞ!!妹らしく姉の言うことをきけ!!!」

「姉者こそ、姉らしく妹を慈しんで北郷を譲れ!!!」

 

「馬鹿者!!「お姉ちゃんでしょう」て言われて、お前には散々大切な物を奪われてきたんだ!!これ(男)ぐらい私が貰っていいはずだ!!!」

「なにをいう私は姉者のお下がりばかり!!一つぐらい新品(男)を貰うのは当然だ!!!」

 

「なら、お前にはあの女(華琳)をやるから!!北郷はあきらめろ」

「あんな同性愛の果ての中古品で、新品の北郷を諦められるわけあるまい!!姉者こそあの女で我慢しろ!!昔は華琳様、華琳様って馬鹿みたいに懐いてたしちょうどいいじゃないか!!」

 

「馬鹿者!!あの女と北郷では見た目はともかく、性格に差がありすぎて釣り合いがとれん!!交換材料としては不足すぎる!!」

 

 

あのー。

曹操様に対する意見が辛辣過ぎる気が・・。だ、大丈夫ですかいろんな意味で。

 

 

「・・取引に応じないなら、姉者とはいえ、痛い目にあって貰うぞ!!」

「お前を甘やかしすぎたようだ!!姉として厳しい教育をしてやる・・そして!!」

「いつまでも妹が姉の下に甘んじると思うな!!最後は私が手に入れ勝者となる・・だから!!」

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「「北郷だけは!!!!!!私のもんだ!!!!!!!!!!!」」

 

 

2人の少女の叫びが木魂す・・まるで獲物を奪い合う虎のような叫びを。

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「な、なんとか逃げ出せた」

 

 

あの後、激しい殺し合い・・。

いや姉妹喧嘩の隙をみて逃亡を果たした俺は、夜の街道を当てもなく歩いていた。

 

だが、そのすぐ後・・。

俺は謎の一団に追いかけられていた。

 

 

「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

 

もちろん現代っ子の俺は1分もたず捕まった。

 

その俺を三人の少女が囲む。

メガネ、傷、ドリル・・それぞれの特徴はそんな感じで総じて言えるのは、皆、可愛い人だ。

 

 

「アンタがなにしたかは知らんけど、曹操様はずいぶん熱心に探してるで・・あと」

「すごい、賞金がかかってるなのー・・あと」

「お前にはなんの恨みも無いが・・曹操様への仕官の為の土産としてお前を陳留まで連れて行く・・あと」

 

 

でも、なんかそれぞれ顔が真っ赤だな。

 

 

「あ、あんた!!うちの(愛の)じ、実験材料になりー!!」

「よ、喜べ!!こ、このオカマ野郎!!!お前のヘタレ根性、私が一生傍にいて直してやろうなのー!!」

「お、お前!!私だけの隊長になれ!!!」

 

「へっ?」

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あとがき

うーん、終盤の姉妹喧嘩のくだりが特に弱い気が・・。

無理に曹操いじりを加えてみたり模索して見たけど・・それでも微妙な。

 

あと、やんでれ=ちょと陰湿ぽくない。

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加えて。

『カウント』記念とか、他のss作家さんがよくやる事を真似したいss初心者の宇和。

なので今回、初めてリクエストを募ってssを作ってみようかと思います。

 

募集内容

『ヤンデレ無双』で修羅場をしてほしい組み合わせを募集。

例 関羽×星とか風×華琳とか。

 

7日(元は6日中でしたが、ちょっと募集期間が短すぎる気がしますので勝手ながら変更します)を締め切りに寄せられた数が一番多いやつを、早ければ今週、遅くて来月までに作成予定。

リクエストはこのssのコメント欄に寄せてください。

 

※終了しました。

 

 

 

11、10、23 修正

説明
恋姫がソフトヤンデレ化したssです。
思いつきssなので期待は無しで。

ちと、華琳いじりが強め。
ファンの方はご理解を。

あと、最後のページで「修羅場組み合わせ」リクエスト募集中です。
※終了しました。
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コメント
愛紗×星めちゃくちゃ見たいです…できればそれも書いて欲しい…!(シロクマ)
兄弟→姉妹へ修正しました、ご指摘ありがとうございます。後リクエストは数のある璃々×紫苑×桔梗に・・璃々を軸に製作中です。(宇和)
私は『天和×地和×人和』もしくは『麗羽×斗詩×猪々子』のを見てみたいです。(天使 響)
私は『朱里×雛里』もしくは『華琳×春蘭×桂花』を是非。(スターダストノヴァ)
雪蓮×冥琳×祭(huyu)
『思春×桂花×焔耶』とか、あえて『天和×白蓮』でwww(zero)
璃々×紫苑×桔梗って俺も見たいなwww(森番長)
『蓮華×思春』『詠×桂花』『桂花×華琳』を希望します。(アロンアルファ)
兄弟じゃなくて姉妹ですよ。璃々×紫苑×桔梗を希望します(VVV計画の被験者)
更新お疲れ様です。 リクエストは『鈴々×朱里×雛里』、『璃々×紫苑×桔梗』、『桃香×愛紗×鈴々』、『月×凪×霞×恋』を超希望します。(劉邦柾棟)
今回も面白かったです。特に、華琳の扱いと凪の告白はツボにハマりました。リクは、董卓軍を希望します。(toki)
更新待ってました! 雪蓮x冥琳が見たいです!!(くりっと)
タグ
嫉妬 ヤンデレ 修羅場 恋姫 華琳 秋蘭 春蘭 

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