真・恋姫 呉伝 −為了愛的人們−第十三話 |
― 一刀Side ―
寿春から戻って早数日。
遂に俺も兵を従えることになった。
それに伴って冥琳に頼んだことがあるんだけど・・・・・・。
「来たわね一刀。・・・・・・皆もそろったみたいだし?冥琳、ちゃっちゃと進めちゃって」
「はぁ〜、雪蓮皆と会うのも久しぶりなのだからもう少しちゃんとしたらどうなんだ?」
「え〜、私より冥琳の方が適役じゃない。ほ〜ら、不毛な論戦するよりも先に進めちゃったほうが早いって♪」
急遽、皆に招集がかかって王の間に来ている。
まぁ、何の事かはすぐにわかったわけだけど。
入ってすぐに目に入ったのは見知らぬ顔ぶれだった。
王の間についたのは俺が最後みたいで知った者の視線と見知らぬものの視線が一遍に自分自身に向けられて少々きまづかった・・・・。
とりわけ見知らぬ者達からの視線が現在進行形で刺さっているわけだけど。
「仕方ない・・・・・・、皆、良くぞ戻ってきてくれた。これで我等が孫家は前に進むための大きな一歩を踏み出したことになる。
我等が孫呉の宿願果たすが為にその力を存分に振るってくれる事を切に願う」
周囲から喜びに満ちたどよめきが上がる。
皆それぞれ顔を見合わせて笑顔で頷きあっている。
改めてここに集った面子を見渡してみる。
王座には孫策伯符、その右横に周瑜公瑾。
段の下右側には以前から建業に居た家臣達、上座方向から順に
孫堅文台、黄蓋公覆、祖茂大栄、張紘子綱、そして俺、北郷一刀。
段の下左側には各地から集った旧臣達、上座方向から順に
・・・・・・どう見ても美蓮さんの娘だろう・・・・・たぶんあれが孫権仲謀、
その横に居るのが・・・・・三姉妹って言ってたし・・・たぶん孫翊叔弼・・・・だよな?
その隣に妙に艶かしい妙齢の美人・・・・・うん、祭さんにも負けてない・・・・・。
そのまた隣・・・・・・なんて言ったらいいんだろう・・・・年齢的には俺より上なのは確実なんだけどイメージ的に
ガキ大将?的な雰囲気をかもし出している。
お次は・・・・・・立派です・・・・・・淡緑色の髪にメガネそして何より立派な物を強調するような服。
そしてなぜだか知らないが、と〜っても見つめられています・・・・・少々危ない目つきで・・・・・。
つ、次・・・・・えーと、褌?・・・・だよなあれ・・・・何よりもまず其処に目が行ってしまう自分自身に少し嫌悪・・・・
他に特徴は・・・・・おかっぱに切りそろえられた髪に腰に下げられた武器の柄に着いた鈴・・・・・
あぁ、この人はわかるぞ!きっと鈴の甘寧・・・・・へぇ、俺の知ってる甘寧興覇のイメージとはやっぱり違うなぁ。
残るは二人、黒髪のロングヘア、そしてこの子もまた褌?・・・・・・いや、それよりも背中にある武器のほうが気になった。
なんでこの世界にあんなもんがあるんだ?気にしたら負けなんだろうけどそれでも気になる・・・・・後で見せてもらおう。
んでラスト一人、またまたメガネの・・・・・・(うん、もう気にしない)・・・・キョンシーのような服、
その長い袖で必死に顔を隠してるのが印象的。
とまぁ、こんなとこかな。
結局誰だか予想がついたのって2人?3人?
ま、いいか、ちゃんと紹介してもらえるだろうし。
「・・・・・はいは〜い、かたっ苦しいのはこれでおしまい!!さ、久々なんだし!!うた「その前にやることがあるだろう?」・・・・ハイ」
ははっ、雪蓮がやたら落ち着かないと思っていたけどやっぱり酒盛りを早くしたかっただけか。
冥琳のどすの聞いた声でとがめられて小さくなっている雪蓮を見て思わず笑ってしまった。
「さて、まぁ、皆もそろそろお待ちかねのようだし・・・・・」
そう言って冥琳は美蓮さんに目配せをする。
そりゃそうだろうな。
「先だって各自に伝令を出していたから皆知っているだろうし前置きはしない。江東の虎、孫堅文台様がご帰還なされた!!
・・・・・?フフ、もう堅苦しいのは終わっているのだから皆好きにするといい」
「ただいま皆。我が天命未だ此処に在り・・・・・よ」
美蓮さんがそう口にした瞬間王の間に大きな歓声が上がる。
次々に美蓮さんへと離散していた家臣達が集まるのを見て胸が温かくなるのを感じた。
孫家の家臣達は何と言うかとても暖かい気がする。
主従と言うよりも俺は血の繋がりを超えた家族に見える。
他所の国だとこうは行かないんじゃないか?
縦で繋がるよりも孫家は其処で繋がっている。
俺は思った。
この輪の中に入りたいと。
俺でも入れるのかな?・・・・・。
なんか、微妙にネガティブな方に思考が向かいだした・・・・・・。
そんな時突然視界が漆黒に染まる・・・・・・そして息が!!!
「ッブ!!ムガ!!モガ!!ムムモモガ!!」
「ハッハッハ!!早速餌食になりおったか一刀!!」
「ムガガガ!!ムガガベビバイ!!!!!」
なんだこれ!?い、息が!!なんかとってもやわらかい物で目も鼻も口も塞がれて!!!!
あ、やばい・・・・・意識が・・・・・。
「あらあら玲(レイ)、一刀君をそろそろ放してあげないと昇天してしまいますよ」
「あ〜ごめんなさ〜い、この子がっておもったらつい」
「ブッハ!!!、し、死ぬかと思った!!!」
息を切らしながら顔を上げると目の前には先ほどの妙に艶かしい妙齢の美女さんが
ニコニコしながら俺を見つめているではありませんか・・・・・・。
「さて、北郷が救出されたところで改めて紹介するとしよう。何をしているのだ北郷此方にこい」
ニコニコ顔の美女さんに見送られながら冥琳の示した場所へ行く。
冥琳とは反対側、雪蓮の左横。
「改めて紹介する。我等が孫堅文台の命の恩人であり、私達がまたこうやって集う事が出来たのもこの男のお陰だ」
そういい終わった冥琳からアイコンタクトが飛んでくる。
それに頷き自身の知るこの国の最大限の礼を取って名前を告げる。
「初めまして。姓は北郷、名は一刀。字も真名もない所から来た者です。以後お見知りおきを・・・・」
「・・・・・私は姓は孫、名は権、字は仲謀。母を救っていただき礼を言う北郷」
ビンゴ!やっぱりこの子は孫権だった・・・・・雪蓮と違ってまじめそうだな。
雪蓮や美蓮さんと似た意図の服に長い薄桃色の髪そして頭には・・・・・・三角形の謎の冠。
ふと目が会うとすっと逸らされる・・・・・・あんまり良く思われてないのかもしれないな・・・・・。
「はいは〜い、姓は孫、名は尚香、字は・・・・まだないの!真名は小蓮だよ♪よ・ろ・し・く一刀♪」
「小蓮!?」
「な〜におねえちゃん?母様を助けてくれたんだし、そ・れ・にかっこいいしね♪」
「ま、まぁ、そうね、北郷、私の真名も受け取ってほしい。私の真名は蓮華だ」
まさかの孫尚香だとは・・・・そして真名まで。
なんと言うか明らかに美蓮さんの血を引いているんだなぁって思うその顔。
字がまだってことは成人してないのか。
その癖とっても活発そうな服装で・・・・・。
「ありがとう蓮華、小蓮。さっきも言ったけど俺が住んでいた所には真名と言う習慣がなくてさ。だから一刀が真名に相当するのかな?
そう呼んで欲しい」
「えぇ(は〜ぃ♪)」
「さて、おつぎはわたし〜・・・・姓は程、名は普、字は徳謀・・・真名は玲です。よろしくね一刀ちゃん」
さっきのおp・・・・じゃなくて美人さんがまさかあの程普だとは・・・・・腕じゃなくておp・・・・が大きいのか・・・・・
薄青の長い髪をラフに結い上げて簪で止めてある、服装は髪の色に似た薄い青にうっすらと花の刺繍があつらえてある浴衣っぽい物を着崩していて
帯は後ろではなく前で結い上げてある。気崩しているせいで、その、おp・・が目の毒です!!
「次、あたしあたし!! 姓は韓!名は当!字は義公!!真名は嵩(スウ)!!よろしくな坊主!!」
この人が韓当義公か、なんか、見るからに活発なんだと予想がつく。
サバイバルベストのような赤い上着・・・・・・まぁ、そこそこ?って失礼か・・・・他の人たちが規格外なだけだよな・・・・・。
下は孫家にしては珍しいパンツスタイル。腰にはポーチが大量についたベルトをルーズにかけてある。
美蓮さんの代から使えてたはずだから年齢はそこそこなはずだけど見た目は俺とそう変わらないなぁ。
まぁ、この世界の女性はある一定に達すると歳をとらないんだと思っておいたほうがいい気がする・・・・・。
「や〜っと私の順番がまわってきましたぁ〜。姓は陸、名は遜、字は伯言、真名は穏です〜。かずとさぁ〜ん後で色々お話聞かせてくださぁい」
こ、この人があの陸遜!?俺の中のイメージはもう捨てよう、うん、それがいい!!
それにしてもやっぱりデカイ・・・・・あれかな?土地的なもんなのかな?
それに何気にメガネ率も高いし・・・・・。
そして何より皆露出度高くないか?
「次は私だな・・・・・姓は甘、名は寧、字は興覇、真名は思春だ。孫堅様を救ってくれたこと心から感謝する」
周囲から微かにどよめきが・・・・・なんで?
この人もやっぱりイメージが違うんだよな。
それにしてもなんで褌なんだろう?目つきはきついけど顔立ちは綺麗に整ってる。
タイトスカートのスーツ着せたら物凄く似合いそう・・・・。
「次は私ですね!!姓は周、名は泰、字は幼平、真名は明命です!!一刀様・・・・お、お猫様は好きですか!?」
もう、何も言うまい・・・・・・キラキラと音が聞こえてきそうな目で俺を見つめている。
お猫様ってネコの事なのかな?此処でそれを俺に聞くって事はよほどのネコ好きなのか・・・・。
他の皆に比べて地味な服装だけどこの子も褌。
そして何より特徴的なのが地面につきそうなほど長い黒髪と背負っている武器。
あれはどう見ても日本刀だよな?って言っても大きすぎるから野太刀か斬馬刀・・・・・にしては細すぎるか。
「あ、え、えーと・・・・・せ、姓は呂、な、名は蒙、字は子明、ま、まな、真名は亞莎です!!一刀様!!お会いできて、こ、光栄です!!」
この子があの阿蒙?とても信じられないなぁ・・・・・。
服装は明命よりと同じく地味だけどキョンシーみたいな上着に長い袖、それに片メガネ・・・・・・なんでこの時代に片メガネ?
・・・・・・・脳が思考を放棄した。
それにしても此処に来てからほぼ袖で顔を隠してるんだけどなんでだろう?
これで全員か・・・・、なんとも濃いメンツだなぁ。
一通り挨拶を終えたところで俺は改めて皆の顔を確認し
「さっき冥琳が言ってたほど俺は大層な人間じゃないしこの国の事もまだまだ知らない事ばかりだけど皆の力になれればと思ってる
改めてよろしくお願いします」
そういって俺は頭を下げた。
「一刀、そんなに恐縮する必要はないわよ、私を救っってくれて、こうして皆が顔を合わせる事ができたのは紛れもなく一刀の力があったからなのだからね」
「一刀、お主の悪いところはそこじゃて、此れから一軍を預かるんじゃからもっと自信を持て!」
「今の話は本当なの!?」
「えぇ、蓮華様。数日前に北郷に一軍を任せると決定しました」
「蓮華殿!!何も心配する事はない!!何せこの男は儂や雪蓮殿すら勝てぬからの!!ガッハッハッハ!!」
「っな!?」
「すごーい!!」
「すごいわねぇ〜」
「あたしと勝負しねぇか!?」
「かずとさん凄いですねぇ〜」
「ふむ」
「尊敬です!!」
「ふぇ!?」
「いや、巌さん誇張しすぎだって!!勝てないのはお互い様なんだから・・・・・・・」
「冥琳、どういうことなの?」
「ふむ、簡潔に言うと北郷の武は守りに特化した物と言えばわかりますか?」
「そう言う事じゃ、一刀の武は極端に偏っておっての、じゃがな、こやつは弓も使えてのぉ。
儂ですら弓では勝てるかどうか・・・・・・まぁ、見たほうが早いと思うぞ。
ほれ一刀、宴会の余興として少し見せてみぬか?」
ってなわけで、あれよあれよと言う間に宴会が開始されて余興にと祭さんと弓勝負をし、自分が!!と嵩さんと接近戦の勝負をしたわけで・・・・・。
「いやぁ、おっどろいたなぁ・・・・・確かにあれは勝てないわ!!」
「だろう?ワシも初めて手を合わせたときは驚いたわい!!」
「儂も一刀に負けっぱなしじゃおれんのぉ・・・・、一刀、儂にお主の弓を教えてくれんか?」
「いいけど祭さんの弓術と俺の弓術じゃ方とかだいぶ違うと思うけどそれでもいいの?」
「型とかはあってないようなもんじゃよ。所詮儂等の武は戦場で培った物だしの、
それにこの歳になってなお自分より腕のある者から教えを請えるなんてめったにある事じゃないしのぉ!!」
祭さんはそう言うと皆がいっせいに笑い出す。
それにつられて笑っていると美蓮さんが爆弾を投下した。
「あぁ、皆聞いて頂戴。さっき言い忘れてたけど一刀は孫家の婿だから・・・・・って言っても娘達だけじゃなくても問題ないわよ?
あくまで孫家に一刀の血を入れて欲しいの。強要はしないわ、でも、自分がと言う者は好きにしなさい♪」
「母様!?それ本気だったの!?」
「何度も言ってるじゃない雪蓮。孫家に血は入れてもらう。孫家の婿だけれど孫家だけで独り占めはするつもりは無いわよ?
皆だって血の繋がりは無くても孫家の一員なのだからね。因みに雪蓮は嫌みたいだけど祭は立候補済みよ?」
周囲から驚きと黄色い悲鳴があがる・・・・・・ん?黄色い悲鳴?
それより!!何もこんなところで言わなくても!!
開いた口が塞がらないよ・・・・・・。
「母様!!」
「あら蓮華?貴方も反対なの?」
「確認したい事があるのですが」
「なぁに?」
「雪蓮姉さまじゃ無くて良いのですか?」
「そうよ〜、雪蓮はあんな馬の骨と!!って言って「其処まで言ってなーい!!」・・・・うるさいわね」
「・・・・・そうですか」
ん?蓮華どうしたんだ?
まぁ、急にあんな事言われて納得できるもんじゃないし、仕方ないか。
って、どうしてこっちにくるんだ!?
「え?あ、あの蓮華さん?」
「北郷・・・・・いえ、一刀!」
「は、ハイ!!」
「わ、私も立候補するわ!!!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「「「「「「「「「「えぇーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」」」」」」」」」」
「蓮華様がそう仰るのなら私も」
「「「「「「「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」」」」」」
なんてこった・・・・・・・
― 孫権Side ―
あれが・・・・・・・・。
一番最後に王の間に入ってきた男を見てそう思った。
あれが母様の命を救ってくれた人。
冥琳の話を聞きながらも何故か視線を離せなかった。
男の名は北郷一刀。
北郷の声を聞いて胸の鼓動が一瞬跳ね上がった気がした。
私は名を名乗り母を救ってくれた事に感謝した。
小蓮が名乗りそして真名を預けたのを聞いて胸が締め付けられた気がする。
小蓮が真名を告げた事に驚いて声をかけた時に返って来た返事。
「な〜におねえちゃん?母様を助けてくれたんだし、そ・れ・にかっこいいしね♪」
『かっこいいしね♪』
気づくと私はその言葉に同意して真名を預けていた。
皆の自己紹介が終わり、何気ない会話の中で聞いた北郷の武の事。
信じられなかったわね。
呉の重鎮である巌にしろそれに加え雪蓮姉様ですら勝てないと・・・・・。
その時、姉様に視線を向けるとちょっと悔しそうな顔をしていたと言う事は本当なのかも知れない。
その後、祭の提案で宴会の余興で祭との弓勝負、嵩との手合わせをすると言う事になっていた。
その時の私の胸の鼓動は押さえ切れないくらいに高鳴っていた気がする。
今か今かと待ちわびていざ始まってみると言葉すら出なかったわ。
祭の弓はこの大陸でも五本の指に入ると言われているのにその祭をもってして自分には叶わないと言わせただけはある。
それよりも私はその佇まいに目を奪われた。
周囲の音が消えたかと思うほど凛とした空気をまとって静かに遥か遠くの的を見つめるその目。
矢を放った後の立ち振る舞い。
背筋から全身に何かが駆け巡ったの。
そして嵩との立ち合い。
今まで見た事のない独特な構え。
打ち込む嵩の攻撃にあわせて動く一刀の持つ武器。
その動きは凄いとしか言い表せない物だったわ。
嵩の攻撃が激しくなればなるほど一刀の武器の軌道が綺麗な円を描いているように見えるのだから。
私は気づかないうちに胸の前で手を握り締めていた。
そして一刀も宴会に加わり皆一刀を囲って楽しそうに話している。
私はそこに入る事が出来なかったけど気づくと一刀をずっと見ていた。
そして突然母様が言った言葉に胸が締め付けられる。
『一刀は孫家の婿だから・・・・・』
心臓が押しつぶされて如何にかなりそうだったわ。
だけどとある言葉でその感覚が一瞬で消し飛んだ。
『自分がと言う物が居たら好きにしなさい♪』
その言葉で私は舞い上がりそうになる。
でも、ふと気づく。
私はなぜこんなに喜んでいるのかしら?
目を瞑ってあらん限りの思考を巡らす。
『母様の命の恩人』
違う、この事じゃない。
『かっこいいじゃない♪』
・・・・・・
『孫家の婿』
心臓が痛い。
そしてまた母様の言葉が耳に入る。
『因みに雪蓮は嫌みたいだけど祭は立候補済みよ?』
ドクン!!
姉様は嫌らしいと聞こえてその痛みが治まった気がしたけどその後の言葉を聞いて前よりも痛みが増す。
あの祭が北郷と夫婦になっても良いと言う事なのよね。
『夫婦』
と言う言葉が浮かんだ時、もう何度目なのか心臓が激しく高鳴る。
・・・・・・そうなのね。
これが・・・・・・・。
そんな時いつの間にか横にいた思春がこんな一言を呟いてきた。
「蓮華様、今を逃す手はありません」
そうね。
ありがとう思春。
そして私は母様に問いかける。
「母様!!」
「あら蓮華?貴方も反対なの?」
そうじゃありません。
「確認したい事があるのですが」
「なぁに?」
「雪蓮姉さまじゃ無くて良いのですか?」
「そうよ〜、雪蓮はあんな馬の骨と!!って言って「其処まで言ってなーい!!」・・・・うるさいわね」
よし。
「・・・・・そうですか」
そして私は一刀の傍に歩みを進める。
さぁ言うのよ蓮華!!
私は自分の夫は母様か姉様が決める物だと思っていたわ。
でも母様は強制しないと言っていたし、それに直接そうなる様にと告げられたわけじゃない。
だからこの気持ちは私自信が導き出した物。
私自身の目で、私自身の耳で、私自身の感覚で導き出した物。
書物で読んだ事がある『あれ』はこの事を言うのだと思う。
『一目惚れ』
一目と言うには少し語弊が在るかもしれないけれどね。
生まれて初めてのこの感覚。
一生味わう事は無いだろうと思っていた。
ならばそれを物にしなくては。
私だって孫家の娘。
江東の虎の血を受け継ぐ者。
一刀は私の目の前にいる。
さぁ、行くのよ蓮華!!
「え?あ、あの蓮華さん?」
「北郷・・・・・いえ、一刀!」
「は、ハイ!!」
「わ、私も立候補するわ!!!!!!」
言った。
言えた。
周囲から物凄いどよめきが聞こえて来たが今はそんなことなんてどうでも良かった。
目の前に居る一刀はとても変な顔をしている。
クス、と笑みが漏れてしまう。
一刀、覚悟しなさい。
孫家の虎は目をつけた獲物は絶対逃がさないのだからね♪
「蓮華様がそう仰るのなら私も」
周囲からまたもやどよめきが上がるが、私は一瞬何が起こったのかさっぱりだったと言う・・・・・・・。
あとがきっぽいもの
蓮華の至宝を本気で愛でたい獅子丸です。
いや、オリキャラ二名追加です。
ってなわけで早速紹介。
程普徳謀 真名 玲(レイ)、
妙齢の女性
孫堅、黄蓋、韓当、祖茂とは幼馴染の間柄
スレンダーな体系をしているが巨乳。
普段はおっとりとしているがいざ戦となると、普段とは打って変わって鬼神のごとき働きを見せる。
武器は通常使われるものよりさらに刃の広い矛を用いる。
孫堅が気にかけている一刀に興味を持ち何かとちょっかいかける(おもに窒息するような事)困った人。
韓当義公 真名 嵩(スウ)
孫呉老将の中では一番年下。
性格は大雑把で豪快だが、宿将としての経験は流石のもの。
酒に弱く酔うとマタタビに酔った猫のようになり将としての威厳は皆無となる。
武器は棘付き金槌(許?のハンマーに柄が付いたような感じ)
酒を飲んだ時にはどこからか明命が現れ戯れているという噂。
とりあえず今のところはこんな感じです。
とりあえず呉はおp・・が優秀なところなので玲さんはもうご立派!!
嵩さんはそこそこ、決して無いわけじゃないですよ?
作中にも書いてますが、呉の将はバケモノか!!なんで比べちゃいけません。
さてお次。
蓮華いかがでしょう?
こんなの蓮華じゃない!!
って言う人はいっぱい居ると思いますが、出会い方が違ったらこういった事もあったんじゃないかって思いましてw
最初の印象は重要だと思います!!
それは思春にも当てはまる事だと思いますし、意外に策士な思春なので(ぁ
さぁ、蓮華さん!!ガンガン行こうぜ!!!!
ってなわけでこの辺で毎度の一言。
次回も
生温い目でお読みいただければ幸いです。
説明 | ||
第十三話 さて、やっとこさっとこ全員集合&オリキャラ追加!! そして予想外の展開が!? いや、予想外じゃないかもしれませんが・・・・・。 それでは今話も 生温い目でお読みいただければ幸いです。 |
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でも、皆様、至宝国宝尻を持つ蓮華様は、たまに、嫉妬神病華様になりまするぞwww(マルボロ) 蓮華wwしかし思春もとはww(ロックオン) 蓮華に関してはあり得る話だけれど、思春ははっきり言って予想外。 あ、初めまして^^(M.N.F.) 最初からデレる蓮華新鮮!(readman ) >2828さん 1p目の孫翊叔弼は間違いではなく一刀の三国志の知識では正解なんです。実際はもう一人いるので4兄弟なんですけどねw3pは修正しときますb明命は猫が連想できれば問題ないらしいです(ぁ(獅子丸) >よーぜふさん ただ逆転したと思われないようにうまく書き分けたいと思いますb程普さんの意外な人気に獅子丸は驚きですw(獅子丸) >Sinヒトヤ犬さん イケメンもげろと言いたい!!(獅子丸) >月野さん 意外と思っていただけたのなら書いた甲斐があります^^熟女√なんて言われない様に若い子達にも奮闘してもらいますよb(獅子丸) >華狼さん 気づきませんでした><後々修正しときますb (獅子丸) >shinさん デレンファは書きがいがありますw(獅子丸) >アロンアルファさん 雪蓮はきっと頑張ってくれると思います!(獅子丸) >氷屋さん 何度もいいます!ホンk(ry(獅子丸) >闇羽さん 思春はホn(ry(獅子丸) >悠なるかなさん 獅子丸もありだと思います!(獅子丸) >nekoさん ですよね?w思春はホンk(ry(獅子丸) >根黒宅さん 獅子丸の書く思春は多分本気です(ぁ(獅子丸) 1pたぶん孫翊叔弼→たぶん孫尚香 3p方とかだいぶ→型とかだいぶ 明命ェ・・それは猫っぽくても人ですからww(2828) はじめまして。それにしてもほんとぅーに雪蓮と蓮華が逆っぽいですな。 そして程普さん・・いいですなぁww(よーぜふ) くっ孫家の女は面食いばかりか!(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ) 4p、最後の一文も蓮華視点なので「〜さっぱりだった…」でいいのでは。「〜と言う」は他の視点からの回想での語り方かと。(華狼) これは・・・!!蓮華可愛すぎるのではないのでしょうか!!明命も出てきてこれからもっと楽しみです。(shin) 意外だな、蓮華と思春の早期参戦。こうなると雪蓮頑張れといいたくなる。(アロンアルファ) 思春・・・自分が立候補したいがために蓮華をダシにしたなwww(氷屋) まさかの思春参戦。これはワクテカせずにはいられないw(闇羽) 初っぱなからデレている蓮華と思春もありだと思います(悠なるかな) 母や姉が生存していて柵が少ない蓮華なら不思議ではないかと それよりも後押しする思春におどろいた(neko) 蓮華より思春の反応がすごい(根黒宅) |
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