真・恋姫無双 黒衣の剣士 第二幕 弐話 |
真・恋姫†無双〜黒衣の剣士〜
第二幕
弐〜蜀〜
亮「はぁ〜ここが蜀の街か〜。あんまり栄えてる感じじゃないんだね。」
桃香「だねぇ〜。でもご主人様!!これからは私たちがこの街を、益州全体を元気にしていかないとね♪」
亮「そうだね。ここ益州を大陸一の州にしなくちゃね。」
僕たち一行は、益州は蜀の地へようやく辿り着いた。
思えばここに着くまでたくさんのことがあった。
恋を拾ったり、恋と鈴々ちゃんがたくさん食べるから路銀が尽きかけたり、突然いなくなったと思えば猪を獲って来たり・・・。
基本食べ物関係だった。
そして、もう会えないと思っていた日本人に会えたり。
一姫「難しい顔してますけど、どうしたんですか?」
色々と思い出して、考え込んでいた僕に一姫ちゃんが声を掛けてきた。
亮「んっ?あっいやなんでもないよ?」
愛里「兄様・・・ちょっと怖かったです。」
亮「愛里ちゃん、ごめんね。そんなに怖かったかな?」
愛里「はい。」
事実、約二名による暴食活動により苦しくなった僕たち一行の財政事情。
それを考えたら少々顔がこわばっていたのかもしれない。
くぃくぃっ
急に袖が引かれる。振り向いた先には我らが暴食魔人がいた。
恋「・・・・・・おなかすいた・・・。」
ぐぅぅぅ〜〜〜〜
恋はしゃべると同時におなかを鳴らして講義してきた。
うぅ・・・頭が痛い。
だが、恋の子犬のような可愛さにうちの姉妹たちを含めた全員が負けていた。
特に愛紗さん。
姉妹の中でも愛紗さんと愛里ちゃんだけはしっかりしているのだが、いかんせん愛紗さんは可愛いものには激甘なのだ。
愛紗「はうぅぅ〜」
さっきからしゃべらないと思ったら現在もトリップ中だった。
亮「恋もおなかすかしてる事だし、早く城に行こうか。」
桃香「そうだね♪」
―――――――――――――城門―――――――――――――
亮「あのぉ〜すみません。」
城門の前に立っていた門番さんに声を掛ける。
門番A「ん?どうされた?城に御用かな?」
亮「はい。」
門番B「すまない。ここは現在城主不在なんだ。なんでも新しい太守様が来られるらしいのだが、まだ到着されてなくてな。」
桃香「あっ、それなら問題ないよ〜。なんたってこの人が新しい太守様だもん♪」
門番A・B「!?」
亮「いや・・・そんなに驚かなくても・・・」
ちょっと傷ついた。
まぁこんな若造がここ益州の太守だなんていわれても、はいそうですか。とは思えないだろう。
愛里「事実ですよ?」
愛里「確かに兄様は一見どこにでもいそうな普通の青年ですが、確かに陛下から益州の太守の任を承ってます。」
愛紗「そうだ!確かにご主人様は普通に見えるが、すごく優秀なお方だ!」
・・・
もしかして僕って白蓮さん並み?
まぁこのままだと信じてもらえなさそうだし、アレを出すか。
亮「はい。これ。」
桜から預かった竹簡を見せる。
そこには、桜直筆で太守の任の辞令が書かれていた。
門番A「しっ、失礼いたしました!!」
門番B「どうぞ、おとおりください!!」
やっと通してもらえた。
恋「おなかすいた。」
ぐぅぅぅぅ〜〜〜〜
ぐだぐだとしてたら恋がおなかすかしている事をすっかり忘れていた。
うぅ・・・そんな目でみないでくれ。
―――――――――――――玉座の間―――――――――――――
七人「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」
玉座の間に着いた7人は感嘆の声を上げていた。
え?全員で9人じゃなかったかって?
恋と鈴々ちゃんは城にはいるやいなや、食堂に向かってダッシュしていったんだよ。
??「失礼いたします。」
僕たちが玉座の間の広さに驚いていると、入り口の扉が開き人が入ってきた。
亮「ん?」
そこに立っていたのは、綺麗な女性だった。
綺麗に整った顔はもちろんのこと、その身のこなしは上品なもので、その容姿にとても似合っていた。
そして、なにより目を引くのは・・・
って、僕は一体どこをみているんだ(///)
一姫「わぁぁぁ、綺麗な人〜♪」
一姫ちゃんは玉座の間を見たとき以上に感嘆の声を上げていた。
愛紗「貴女は?」
??「私は、黄忠と申しますわ。」
この人がこの世界での黄忠なのか・・・。
亮「はじめまして、僕は益州太守を命じられました藤崎亮と申します。」
桃香「私は劉備っていいます♪よろしくお願いしますね♪」
愛紗「私は関羽。字を雲長という。」
愛里「関平です。」
一姫「私は、北郷一姫と申します。」
朱里「はわわ〜、大きいでしゅ(///)えっと、諸葛亮と申しまちゅ><」
噛んでいた。
雛里「あわわ〜、鳳統でしゅ(///)」
雛里ちゃんにいたっては噛んだ上に顔を帽子で隠していた。
黄忠「あらあら、可愛い子たちね♪」
亮「えっと、それで黄忠さんはどうしてここに?」
史実上だと黄忠が劉備の配下に加わるのはまだまだ先のはずだが・・・。
やっぱり僕が知っている史実とは違うんだろうな。
黄忠「どうしてと言われましても、これからお仕えする方ですもの。挨拶させていただきに参ったのですわ。」
亮「なるほど。」
こうしてまた、新たな仲間が増えた。
その後、真名の交換をし、紫苑さんが
紫苑「長旅でお疲れでしょうし、軍議は明日にいたしましょう。」
と言ってくれたので、その日はこれでお開きとなった。
それぞれ侍女に案内され今日から自室になる場所へ向かっていった。
―――――――――――――中庭(夜)―――――――――――――
月を眺めていた。
どんなに生きる環境が、時代が変わっても月だけは変わらなかった。
ふと携帯を開いてみる。
まだ、電池はあるものの電波は完全に【圏外】だった。
亮「はぁ・・・」
ふとため息をついてしまう。
亮「遠いな。」
??「そうですね。」
!?
亮「えっ?一姫ちゃん?」
一姫「隣いいですか?」
亮「あっうん。どうぞ。」
お邪魔しますと言いながら、一姫ちゃんは僕の隣に腰掛けた。
一姫「郷愁・・・ですか?」
亮「かな?」
一姫「やっぱり帰ることってできないんでしょうか?」
わからない。もし帰る方法があるなら僕も知りたかった。
亮「おそらく・・・ね。」
一姫「あはは・・・そう・・・ですよね。」
苦笑いをする一姫ちゃんの目からは一筋の涙が流れていた。
そして、自分でも気付かないうちに彼女を抱きしめていた。
亮「大丈夫。たとえ帰れないとしても、僕たちが側にいるから。」
15分もすると、一姫ちゃんは泣きつかれたのか静かな寝息を立て眠っていた。
一姫ちゃんを部屋まで連れて行った後、僕も自室に戻り眠りについた。
―――――――――――――??―――――――――――――
北刀「ふっ、ついに来たか・・・。」
怪しげな笑みを浮かべ、近くに居た少女に酒を注がせる。
??「ご主人様・・・よろしかったのですか?」
北刀「あぁ。あいつは彼にとって良き道標になるだろう。」
少女は北刀の手を握り、口付けを交わす。
??「お辛いでしょう。大願成就の為とはいえ。」
北刀「ほんとに辛いのはあいつだよ。それに・・・これは必要なことだからな。」
手に持った赤色の酒・・・ワインを月に翳し、揺らしていた。
そして、机の上にワインを置く。
北刀「そう・・・今度こそは、な。」
そう呟くと北刀は少女の頭を撫でるのをやめて立ち上がった。
片手で愛刀「恋姫」に手を伸ばし空を裂く。
だが、途中で何者かに止められていた。
北刀「何しに来た?」
??「あぁぁぁら、やだわぁぁぁ。ご主人様、冷たいじゃないのぉぉぉ。」
そこに立っていたのは筋肉の塊がヒモパンをはいたような姿をした化け物だった。
北刀「まぁいい。今日は気分がいい。話くらいなら聞いてやらんことも無い。」
??「彼・・・大丈夫かしらねん?」
北刀「さぁな。だがだからこそあいつを彼のところへ送った。」
??「しょぉぉねん。事実それが正解だとおもうわん♪」
??と会話しながらふと"あいつ"の顔を思い出す。
もう何10年とあってないあいつの顔を。
北刀「さて、もういいだろ。さっさと仕事に戻れ!貂蝉!!」
貂蝉「あらぁぁん、やだぁぁ。冷たいわねん!!わぁかったわぁ、でもね、あんまり無理しないでねん♪」
と不気味にもでかい図体で一瞬にして消える。
北刀「ふっ無理をするな・・・か。まぁ無理だな。」
??「ご主人様?」
少女に大丈夫だと目で返し、床に就くことにした。
―――――――――――――あとがき―――――――――――――
三日連続アップできました。
正直、二章は反董卓連合とかいっておきながら、もう少しかかりそうです。
さて、今回はおまけで北刀のと少女と貂蝉の会話をいれてみました。
さぁこれからどうお話は進んでいくのでしょう。
作者にも分かりません。
さて明日か明後日に続きを上げたいですね。
でわ、今日はこの辺で ノシ
↓
緊急アンケート
北刀君の納める国の名前を募集してみます。
ご意見等お待ちしております。
説明 | ||
真・恋姫無双 黒衣の剣士 第二幕に入っています。 三日連続でどうにかアップできました。 楽しんで読んでいただければ幸いです。 注)以下の内容が苦手または嫌悪感を覚える方は読まれないことを推奨いたします。 *主人公がチート *氣などの表現がでる作品 *主人公が一刀以外 以上を踏まえた上でお読みください>< |
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コメント | ||
黄忠が配下に加わる経緯がすっとばされてる気が。次で書かれるのですよね。 五行思想において北の色(北刀より)は黒、即ち「玄」。その郷(さと)で「玄郷」、とか。(華狼) | ||
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