かなかなかな?その6
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「あ、あの〜加奈子さん……?」

「何だよ、京介」

「あーその、何で俺の膝の上に座ってんだ?」

「別にいいだろ。加奈子たちは恋人同士なんだから。それとも、京介は加奈子に

座られるの、嫌なのかよ?」

「い、嫌。別にそういうわけじゃないんだ」

 ただ、こう女の子に座られるだけでもドキドキするのに、恋人に座られたりな

んかすると……ほら、俺だって健全な男子高校生であるわけで――

 ちょっと、イヤらしい気持ちがこみ上げてくるというか……少しくらい変な事

しても問題ない、よな?

「京介のスケベ」

「な――っ!?」

 加奈子が冷たい視線で俺を見てくる。

 ち、違うぞ! 俺がスケベなわけじゃなくて、この反応は男として仕方の無い

反応なんだよ!

「にはは♪ 冗談だよ。加奈子は京介にならエッチな事されてもいいよ」

「うぐ――っ」

 なんつー破壊力だよ。中学生でこの破壊力はヤバすぎる。

 こんな事、言われたら――

 

「か、加奈子……」

 加奈子を抱き締め。そして――

「にひっ♪ ほんと京介はエロエロだな」

「……返す言葉もありません」

 だって、加奈子が大好きなんだもん。その大好きな相手からエッチな事をしても

いいってお許しが出たら誰だってこうなる。

 その甘い誘惑に逆らえる男子高校生なんていない! 自信を持って言いきれるね!

「まぁ、エロエロな京介も加奈子は愛してやんよ」

「加奈子!」

 喜びのあまり、より一層加奈子を抱き締める。

「きょ、京介。ちょっと痛いって」

「わ、悪い……」

 加奈子の天使っぷりについ、興奮して……いや、ここまできたら天使じゃなくて女神だな。

「京介は加奈子の事が好きすぎて、堪らないんだな」

「当たり前だろ! 好きすぎておかしくなるくらい好きだよ!」

 周りの人間に言いふらしたいくらい好きだね。

 俺の彼女はこんなのにも可愛いんだってね!

「ば、ばか……そんな事、大声で言われたら恥ずかしいだろ」

「す、すまん」

 つい、想いが暴走しちまったみたいだ。

 だがこの気持ちに嘘は無い。それは理解して欲しい。

「わざわざ声にしなくても、態度で示してくれたら……」

 そう言って、目を瞑り小さく唇を突き出す加奈子。

 分かっている。俺も男だからな。ここで引き下がる事なんて出来ない。

「加奈子」

「……んっ」

 

 そうして、俺は加奈子にキスをした。

 加奈子からではなく、俺から加奈子へ初めてのキスを。

「んっ、んぁ……」

「加奈子。絶対に幸せにしてやるからな」

「うん♪」

 

 これが俺と加奈子との馴れ初め。

 そして――

 

「京〜介♪」

「うおっ! 急に飛びつくなよ。お腹の子供が危ないだろ」

「にひひ♪ だって、一秒でも早く京介成分を補給したかったんだもん」

「そ、そうか……」

「うん♪」

 俺と加奈子は結婚をし、そして加奈子のお腹の中には新しい生命が宿っている。

 平凡な毎日だが、それでも日々幸せを感じながら過ごしている。

「なぁ、加奈子。幸せか?」

「もち♪ 京介は幸せ?」

「ああ、勿論幸せだ」

 こんな素敵な奥さんがいるんだ。それで幸せじゃないわけないだろ。

 俺は今、最高に幸せです。

 

説明
まさかのエンディング……反省なんかしてないよ?
まぁ、たまにはこんなのもいいのでは?
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コメント
ある意味でテゥルーENDだなこりゃw(天使 響)
おお!!!いいENDだ(VVV計画の被験者)
タグ
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 来栖加奈子 高坂京介 

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