真・恋姫†無双〜西涼を照らす光〜 第22話 |
長い事月の城にお世話になっていたがいい加減主が城を空ける訳にもいかないと言う事になり、戻る事になった。
椿「世話になったわね月」
月「いえ、またいつでも来てください。 歓迎いたします」
月達は総出で見送りをしてくれて各々挨拶をしている。 後から聞いた話だが那乃羽(真名受取済)は椿さんの病気の治療の為付いて来てくれるそうだ。 自分の事を非戦闘員なんて言ってたけど一人旅をしていただけあって武の方も相当なものだった。
椿「名残惜しいけどもう行くわ」
月「しっかり養生してくださいね……」
楓「心配するな……と言えればいいんだが、まぁ出来るだけ目を光らせておくさ……」
菖蒲「椅子に括り付けておけばいいのではないかの? 腕が動けば政務は出来るぞ?」
月「あはは……」
三人のやり取りに笑うしかない月。
椿「酷いわね……」
帰りの行軍中、不意に星が話しかけてくる。
星「そう言えば主」
一刀「ん?」
星「華雄と二人で話をされていた時、何か手紙を渡していましたがあれは何ですかな?」
一刀「……………」
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一刀「日向、これを君に渡しておくよ」
そう言って封のされた手紙を渡す。
日向「手紙?」
この時代紙は貴重品だ。 中身を見ていない日向でもそれが重要な事はわかったようだ。
一刀「自分の武を振るう理由を忘れそうになった時これを読んで欲しい」
日向「なっ!? お前は私があの誓いを忘れると言うのか!!」
一刀「もちろん日向なら大丈夫だと信じてる……だけど誓いを知ってるのは俺だけ、しかもそばにいられるわけじゃない。 忘れると言うのは言い方が悪かったと思う……挫けそうになったらこの手紙を読んでくれ」
日向「………わかった。 そんな事は無いと思うがこれは預かっておく」
そう言いながら手紙を懐にしまう。
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菖蒲「手紙? 何じゃ恋文か?」
椿「あら〜、一刀君は華雄ちゃんみたいな子が好み?」
周りにいた皆がからかう様な視線と言葉をかけてくる。
一刀「…………いや、……特に大した事は書いてないよ。 もちろん恋文じゃない……」
紙なんかで渡しているから大した事でない訳が無いのは皆わかっているが、言葉を発する俺の真面目な雰囲気を感じ取ったのだろう、それ以降何も言ってこなくなった。
帰りは特に変わった事は無く、ほぼ予定通りに城付近まで戻る事が出来た。
椿「う〜ん♪ やっと帰って来れたわね〜」
楓「そうだな……遠目ではあるが城も見えてきた……」
菖蒲「やれやれ……我と星は城に来たその日に月の処に行ったからな、久しぶりという感じもせん」
星「そうですな……おや? 城の方から誰か来ますな……」
視線を向けると少数の部隊がこちらに向かっているのが見える。
楓「ふむ……あれは翠か?」
菖蒲「どうやら待ち切れなくなって迎えに来たみたいじゃな。 大方慣れない政務を押し付けられて文句を言いに来たといったところかの?」
菖蒲さんの予想は当たっていて合流した翠の第一声は『あたしに政務は無理だ!!』だった。 翠をなだめて城に入り、これまでの事を話す。 椿さんの病気の事、那乃羽の事。 翠達も納得したが、翠はこれからも続く慣れない政務の事を思ったのかげんなりした顔をしていた。
城に戻ってしばらくして黄巾党の党首が討ち取られたとの報が飛び込んでくる。 まだ残党などはいるが沈静化に向かっていると言う事で前より忙しいという事はなくなるだろう。しかしその穏やかな時も長くは続かず打ち破られる事になる。
『董卓が洛陽で暴政をしている』という知らせによって。
どうも茶々零です。
第22話いかがだったでしょうか?
いい加減話が進まないのはどうかと思い今回はかなり駆け足で無理やり進めた感じになってしまいました。とりあえず大事な部分は押さえていきたいと思います。
5/22 一刀と日向の会話の部分を修正いたしました。
華雄と表記されているものを日向に変更。
この話の前に投稿した『覚醒美羽様』が意外に好評だったのがビックリしました。
自分の中ではかなり気に入ったシナリオなのですが受け入れられるか不安だったので……
もしかしたら多少修正して二束のわらじでいくかも……
まぁ今の所は保留で上げる予定はありませんが……
でわまた第23話でお会いしましょう。
説明 | ||
22話です。 ちょっと駆け足になっちゃいました; | ||
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コメント | ||
砂のお城様:確かに長かった; 手紙は後々と言うことで…(茶々零) | ||
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