孤高の御遣い Brave Fencer北郷伝36 |
北荊州の村に行く日、一刀は朝早く起きていた
そして、一刀が向かったのは
一刀「・・・・・おはよう・・・・・狛煉」
狛煉「・・・・・・・・・・」
馬小屋だった
一刀「狛煉・・・・・おまえには今まで大分苦労をかけてしまったな」
狛煉「・・・・・・・・・・」
狛煉は一刀を見下ろし、一刀は狛錬を見上げる
これではどちらが主従関係か分からなくなる
そんな奇妙な光景だった
一刀「旅先では、俺はお前に頼りっきりだったな・・・・・結局、俺は自分自身に負けてしまった、武人として、侍として恥ずべきことだ」
狛煉「・・・・・・・・・・」
一刀「狛煉・・・・・お前はどうだ?俺に愛想が尽きたか?・・・・・だったらいいぞ、俺の下を離れても・・・・・俺なんかよりもっと良い主を探してくれればそれでいい」
狛煉「・・・・・ブルン」
狛煉は、『そんなことを言うな』、と言わんばかりに一刀の頬に鼻先を擦り付ける
一刀「・・・・・いいのか、狛煉・・・・・こんな情け無い俺でも・・・・・」
狛煉「ヒヒン」
『気にするな』、と言いたいのか、狛煉は更に身体を乗り出し、一刀の首に自分の首を回す
一刀「・・・・・すまない・・・・・それと・・・・・ありがとう」
狛煉「ブルン」
一刀は謝罪と感謝を込めて、狛煉の首を撫でてやった
一刀「これからは、おまえにも苦労はかけないからな」
狛煉「ヒヒン♪」
それから一刀は出発の時間まで狛煉の世話をしていた
そして、一同は北荊州の村に出発する
華琳「・・・・・そういえば一刀、その村は一刀とどういった関係があるのかしら?」
雪蓮「私も穏や亜莎に聞いていただけで行った事は無いんだけど」
桃香「凄くいい村ですよ♪」
朱里「はい、あの村はご主人様の伝えた紙の量産で他と比べるとかなり発展していますから」
雛里「あそこまでいくと、村を通り越して町です」
一刀「その村は、俺がこの世界に来た時にお世話になった所でさ、みんな良い人達ばかりだよ・・・・・だけど、一つ気掛かりな事がある」
「???」
突然暗い顔になる一刀
一刀「ついこの間まで、三国が荊州を中心に争っていたから、果たしてみんな無事なのか・・・・・それだけが心配なんだ」
「・・・・・・・・・・」
そして、一同は村に辿り着く
桃香「あ!!」
華琳「っ!!」
雪蓮「・・・・・・・・・・」
一刀「・・・・・やっぱり、例外とはいかないんだな・・・・・」
そこには、散々たる光景が広がっていた
ボロボロに崩れた村を守るための土壁、焼け落ちた人々が暮らしていく為の家屋、踏み躙られた人々を養う為の田畑
特に目につくのは、いたる所にとぼとぼと歩き、途方にくれている覇気の無い人達
一刀「みんな!!大丈夫か!!?」
しかし、狛煉から降り駆けつける一刀に村人達が気付くと
「??・・・・・おお・・・おおおおおお!!!北郷様!!!」
「っ!!!?一刀様!!!」
「北郷様だ!!北郷様が帰ってきたぞ!!!」
「おかえりなさい!!一刀様!!!」
「遅いですよ!!隊長!!」
次々と笑顔を取り戻し村人達が一刀の下に集まる
「・・・・・・・・・・」
それを見つめる魏、呉、蜀一同は改めて一刀の人気の高さに尊敬を覚えた
一刀「ごめんな、みんな・・・・・話したいことは沢山有るけど村長さんに会いたいんだ、案内してくれるかな?」
「は、はい!こちらです!」
一刀「村長さん!!」
村長「っ!!?一刀殿!!」
時雨「っ!!?一刀さん!?・・・・・一刀さーーーーーーーーーーん!!!!」
ガバッ!
一刀「うわっ!?し、時雨さん!!?」
「!!!???」
再会して早々、一刀に抱きついた時雨に一同は驚きを隠せなかった
時雨「うあああああああああああああん!!!」
一刀の胸に顔を擦り付け泣きじゃくる時雨
「・・・・・・・・・・」
こんなところを見せられては、一同も覇気(嫉妬のオーラ)を出すわけにもいかなかった
一刀「どうしたんですか?時雨さん」
村長「・・・・・実はですな、一刀殿・・・・・時雨の夫、舜刃が先の戦に巻き込まれて死んでしまったのですじゃ」
一刀「え!?」
華琳「・・・・・・・・・・」
雪蓮「・・・・・・・・・・」
桃香「・・・・・・・・・・」
三国の王達は、黙り込むしかなかった
一刀「・・・・・時雨さん・・・・・ごめんなさい」
時雨「っ!!?ど、どうして一刀さんが謝るんですか!?」
「!!!???」
一刀「・・・・・時雨さんの旦那さんを守ってあげられなくて・・・・・本当にごめんなさい」
時雨「そんな・・・・・そんな事言わないで下さい!!」
村長「そうですとも!!一刀殿の噂は聞いておりますじゃ!!山賊狩りとして賊を討ち、困っている人々を助けて回っていたのでしょう!!?」
時雨「そうです!!一刀さんの身体は一つしか無いんです!!お願いですからそんな事言わないで下さい!!」
一刀「・・・・・ありがとう・・・・・ございます・・・・・」
てっきり責められると思っていた一刀は、時雨と村長の言葉に多少なりとも救われたのだった
一刀「・・・・・時雨さん・・・・・時雨さんは、今回の戦を始めた曹操や孫策や劉備が・・・・・憎いですか?」
華琳「っ!!?」
雪蓮「っ!!?」
桃香「えっ!!?」
いきなり核心を突いた一刀の質問に三国の王達は戸惑った
時雨「・・・・・・・・・・憎い・・・・・です・・・・・」
華琳「・・・・・・・・・・」
雪蓮「・・・・・・・・・・」
桃香「・・・・・・・・・・」
時雨「わたし達、巻き込まれる側のことを考えずに、自分達の理想しか見ていないあの人達のことが・・・・・憎くてたまらないです・・・・・」
華琳「(まっ、こうなることは覚悟していたけどね)」
雪蓮「(今更って感じだけど、面と向かって言われると、来るものがあるわね)」
桃香「(愛紗ちゃん、鈴々ちゃん・・・・・わたし間違っていたのかな?)」
愛紗「(桃香様・・・・・)」
鈴々「(お姉ちゃん・・・・・)」
桃香「(今ならよくわかる・・・・・洛陽で、ご主人様に言われたことが・・・・・)」
『今回はたまたま俺だったから良かったけど、決して君を許さない人間もいるんだから、今後は気をつけるんだよ』
桃香「(わたしも、ご主人様のことは言えないね、結局わたしのやっていたことも・・・・・一人よがりでしかなかったんだ・・・・・)」
愛紗「(わたくしも同じ気持ちです・・・・・)」
鈴々「(鈴々もなのだぁ〜〜・・・・・)」
改めて自分達のやってきたことを噛み締める一同
そんな中で
桂花「ちょっとあんた!!」
時雨「っ!!??」
桂花「あんたこそ何勝手なこと言っているのよ!!華琳様だってこの国の事を考えて「桂花!!お止めなさい!!」・・・・・しかし、華琳様ぁ」
時雨「・・・・・あの、一刀さん、この人達は・・・・・」
村長「そうですな、さっきから気になっていましたが・・・・・どちら様で?」
華琳「申し遅れたわね・・・・・わたしの名前は曹孟徳よ」
雪蓮「孫伯符よ」
桃香「・・・・・劉・・・・・玄徳です・・・・・」
時雨「・・・・・ええ・・・・・ええええええええええ!!!??」
村長「なななななななな!!!??かかかか一刀殿!!?こここれはどういう!!??・・・・・」
一刀「はい、説明します・・・・・・・・・・・」
一刀「・・・・・・・・・・ということなんです」
時雨「・・・・・・・・・・」
村長「まさか・・・・・噂には聞いておりましたが、本当に一刀殿が天の御遣い様だったとは・・・・・」
一刀「まっ、当の本人にそんな自覚ありませんでしたけどね」
華琳「あなた、名前はなんて言うの?」
時雨「・・・・・舜琴・・・・・です・・・・・」
華琳「舜琴・・・・・ごめんなさい、舜琴」
時雨「!!??」
魏王自らが謝ってきたことに、時雨は度肝を抜く
桂花「か!華琳様!?お止め下さい!」
秋蘭「よせ!桂花!」
桂花「でも!いちいちこんなことをしていたらきりが無いわよ!」
季衣「いいんだよ♪これが華琳様なんだから♪」
かつて季衣がいた村で、華琳が自分に謝ってきたことをついさっきのように覚えている季衣からすれば、大したことではなかった
桂花「・・・・・・・・・・」
華琳「でも・・・・・わたしは謝っても、後悔はしないわ、今まで争っていたおかげで一刀の協力を得ることができたのもまた事実だもの」
時雨「・・・・・・・・・・」
雪蓮「私は、謝らないわよ・・・・・謝ったところであなたの旦那さんを返してあげられる訳じゃないし・・・・・それに、代わりと言ってはなんだけど、これからは三国で新しい王朝と平和な国を創っていくんだし」
時雨「・・・・・・・・・・」
桃香「わたしは・・・・・謝らせてください・・・・・舜琴さん、わたしは分かっていませんでした、戦争をするということがどういうことか・・・・・結局、わたしは理想ばかりに目が行き過ぎて現実を見ていませんでした・・・・・本当にごめんなさい!!」
桃香は、時雨に向かい深々と頭を下げた
実を言うと、当時桃香達は一刀が毒矢に倒れていたということもあり、ちゃんと自分達の名を名乗っていなかったのだ
そのため時雨と村長は桃香が劉備だと気付かなかったのである
時雨「・・・・・お話は、分かりました・・・・・一刀さんが仲介役をしているのであれば、わたくしも何も言いません・・・・・」
村長「しかし、村は御覧の通りの有様です・・・・・これでは北郷隊どころか宴を開く場所も満足に確保はできませんぞ」
一刀「分かっています、まずは戦で怪我をした人達を集めてください、彼らを治療した後で作業を開始します・・・・・華佗!最初の仕事だ!」
華佗「おう!そう来るだろうと思ってこっちは準備万端だぜ!」
一刀「・・・・・それにしても」
華佗「ああ・・・・・結構多いな・・・・・」
そこには、怪我の大小問わず、怪我人がこれでもかと言わんばかりにいた
この村の噂を聞き移り住んで、それで巻き込まれてしまった者達もかなりいるようだ
桃香「(こんなに沢山・・・・・わたしのした事って・・・・・一体・・・・・)」
桃香は、目の前に並ぶ重軽傷者の山を見て、改めて自分のやったことを噛み締めた
一刀「これは・・・・・治療だけで日が暮れてしまうな・・・・・」
華佗「・・・・・あっ、そうだ一刀!あれをやらないか!?」
一刀「え?・・・・・って、あれをか!?」
「????」
一同は一刀と華陀が何を言っているのか分からなかった
一刀「だけど、あれは昨日部屋で話しただけで、一回も練習していないんだぞ!」
華佗「大丈夫だ!!俺とお前なら、たとえぶっつけ本番でも可能だ!!」
一刀「・・・・・・・・・・」
華佗の理屈もクソも無い根性論に一刀は唖然としていたが
一刀「・・・・・分かった、どうせこのままじゃ埒があかないしな・・・・・一発やってみるか!!」
華佗「おう!!」
そうして、一刀と華陀は怪我人達の中心へ行きそれぞれが針を取り出す
「??????」
一体どういうことなのか?と、一同は首を傾げていた・・・・・・・・・・・たった一人を除いて
純夏「(なるほど、なんとなく分かってきたわ♪)」
そう、純夏を除いて
一刀「・・・・・それじゃ・・・・・行くぞ!!華佗!!」
華佗「おう!!一刀!!」
一刀&華佗「「はぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ!!!!!!」」
ブオワアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
華琳「ええええ!!!???」
桂花「な!?何!!?」
春蘭「これは!!?」
秋蘭「物凄い氣だ!!?」
季衣「な、な、な、何が起こってるの流琉!!?」
流琉「分かんないよ〜〜〜〜!!」
凪「これほどの氣、今まで感じたことが無い!!」
沙和「きゃ〜〜〜〜〜なの〜〜〜〜〜〜!!!」
真桜「いくらなんでもこんなん反則や〜〜〜〜!!!」
悠「これは、一刀と華陀の氣が混ざり合っているのか!!?」
風「ふわ〜〜〜〜!」
稟「くっ!!怪奇現象とはまさにこのことです!!」
一刀と華陀の針が眩い光を放つ
巻き起こされる氣の嵐に一同は飛ばされないよう踏ん張る
五斗米道(ゴットヴェイドー)を初めて見る者達もそうでない者達も驚いていた
そして
一刀「はああああああ!!!我が白銀の鍼、その輝きを持って病魔を駆逐せん!!!」
華佗「はああああああ!!!我が金色の鍼、その輝きを持って病魔を一掃せん!!!」
一刀&華佗「「合体奥義、射医任倶五斗米道おおおおおおおおおおお!!!!!!」」
ぴしゃごろーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!
どこかで、雷神が生み出したかのような雷が落ちた・・・・・・・・・・・・・・様な気がする
一刀&華佗「「病魔・・・・・滅殺・・・・・」」
一刀が針を懐にしまい、華佗が腕につけている手甲のようなものに針をしまうと、怪我人達は『あれ?痛くない?』とか、『何があったんだ?』とか言いながら次々と起き上がる
それを見た者達は
( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)(;゚ Д゚)(;゚ Д゚)(;゚ Д゚)( ゚д゚)(;゚д゚)(;゚д゚)
と、こんな具合である
雪蓮「ちょっと一刀、何よ今の!!?」
一刀「ああ、今のは昨日俺と華佗が思いついた合体奥義だよ」
華佗「一刀の氣で俺の五斗米道の力を増大させて、更に増大した俺の五斗米道の力を一刀に分ける、それを連続で繰り返すことによってこうやって広範囲での治療を可能にしたものなんだ」
一刀「初めてにしては、かなり上手く行ったな♪」
華佗「ああ、やっぱり俺達は最高だ♪」
一刀「ああ♪」
ガシィッ!!
一刀と華佗はがっちりと手を繋いだ
純夏「ああ、一刀との合体奥義なら、あたしも持っているわよ♪」
雪蓮「な〜〜〜〜んですって〜〜〜〜〜〜!!!!???」
純夏「ええ、華陀とは違って相手を攻撃する種類の合体奥義よ♪」
雪蓮「ずるいずるい!!純夏ばっかり贔屓するつもり!!?一刀、私達も合体奥義作るわよ!!」
一刀「ええええ!!?」
霞「こぉら雪蓮!!抜け駆けは許さへんで!!!一刀と合体奥義作るんわウチが先や!!!」
嵐「そうはいくか!!わたしが先だ!!!」
恋「ご主人様♪恋と合体して♪」
菖蒲「ご、ご主人様・・・・・わたくしともおおおお願いします/////」
麗羽「北郷様!わたくしともしてくださいませんでしょうか!?」
斗詩「ご主人様!斗詩とも作って頂けないでしょうか!?」
猪々子「兄貴とあたいの合体奥義は最強なんだろうな〜〜〜♪♪♪」
徐栄「隊長!我ら北郷隊の合体奥義はどんなものにします!!?」
張済「もちろん最強の防御奥義でしょう!!」
桃香「わたしも、ご主人様と合体奥義作れるかなぁ?」
愛紗「ご主人様!!!わたくしとも!!わたくしともぜひお願いします!!!」
鈴々「ずるいのだ愛紗!!鈴々もお兄ちゃんと合体したいのだ!!!」
星「主♪♪わたくしと主の華麗なる合体奥義を作りましょうぞ♪♪♪」
紫苑「ご主人様♪弓も可能でしょうか〜♪」
桔梗「お館様、我が豪天砲も合体可能ですよな♪」
焔耶「お、面白そうだし・・・・・わ、わたしもやってやらんでもない・・・・・」
蓮華「一刀!わたしともできるわよね!」
思春「ふ、ふんっ・・・・・わたしは別に、興味など・・・・・」(チラチラ)
小蓮「一刀〜〜♪シャオとも合体しようね〜〜♪」
祭「北郷よ♪ワシとも頼むぞ♪」
美羽「一刀〜〜〜♪わらわと七乃と彩でこの世一の合体奥義を作るぞよ〜〜〜♪♪♪」
七乃「ああ〜〜〜〜〜ん♪一刀さんとの合体奥義を想像して有頂天になっている美羽様可愛いです〜〜〜♪♪♪よっ♪憎いぞ♪この三国一のお調子者♪♪♪」
彩「ふむ、かなり興味があるな♪」
華琳「一刀ぉ〜〜〜♪よもやわたしとできないなんていわないわよねぇ〜〜〜♪」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
春蘭「北郷よ!その合体奥義とやら、わたしともできるか!?」
秋蘭「面白そうだ、後でゆっくり打ち合わせしようではないか、北郷よ♪」
季衣「兄ちゃん兄ちゃん♪ボクとも合体奥義作ろうね♪」
流琉「兄様と・・・・・合体・・・・・(ポ)/////////」
凪「一刀様!!!わたしともぜひ!!!」(キラキラキラキラ)
沙和「沙和も隊長と合体するの〜〜♪」
真桜「なんや楽しみやな〜〜〜♪」
悠「一刀♪あたしとの合体奥義はどんなのがいいと思う♪」
蒲公英「お兄様♪お兄様と涼州の合体奥義、絶対派手にしようね♪♪♪」
翠「ご主人様と・・・・・合体・・・・・/////////////」
葵「ふふふふ♪楽しみがまた増えたな♪」
朱里「・・・・・わたし達軍師は、こういった時はお呼びじゃありませんね・・・・・」
雛里「はうううううううう・・・・・皆さん羨ましいですぅ〜〜〜・・・・・・」
雫「・・・・・・・・・・」
百合「一刀君〜〜〜〜〜・・・・・」
風「む〜〜〜〜〜、こういう時は風達軍師は介入することはできませんね〜〜・・・・・」
稟「こればっかりは仕方がありませんね・・・・・」
月「あはははははぁ〜〜〜〜〜・・・・・・」
詠「月!?しっかりして!月ぇ〜〜〜〜!!」
聖「・・・・・・・・・・」(じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
冥琳「北郷よ♪わたしの鞭はどうであろうな♪」
穏「一刀さん〜〜♪わたくしの九節昆は大丈夫でしょうか〜〜♪」
亜莎「わ、わたしももともと武官ですから、か、か、か、一刀様さえよろしかったら、わたくしとも///////」
零「わたしの鉄扇は大丈夫かしら?ご主人様♪」
桂花「ふんっ・・・・・あんたと合体なんて死んでもするもんですか」
一刀「おいおい!!みんな何言ってるんだ!!?今はそんな時じゃないだろ!!」
時雨「・・・・・うふふふ♪一刀さんは何処に行っても人気者なんですね♪」
村長「これほどのお方が一国の主になっていないのが不思議でたまらんわい」
その後、一刀はみんなを説得するのに半刻(約一時間)ほど費やした
それからは、遅れた時間を取り戻すために突貫工事で村の修繕が行われた
この時に活躍したのが、真桜率いる工作部隊である
李典隊「セイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!」
この掛け声と共に、まるで建築版五斗米道とでも言わんばかりに次々と町全体を修繕していく李典隊
この部隊は間違いなく、戦後復興の要となるであろう
こうして真桜のオーバーテクノロジーと一刀の知識によって、見る見るうちに村は修繕され元の形に戻って行った
さらに、臨時で創った宴の間まで造られている
しかし、臨時と言ってもかなり豪華である
各国の将達全員が入れる空間が作られ、旅芸人達が自慢の芸を披露するための特設ステージまで出来上がっていた
この早業に、流石の一刀も真桜には賞賛を送るのだった
他の者達も宴の食事作りや飾り付けで忙しく動き回っていた
だが、これだけ働いたのに将達は殆ど疲れた顔をしていない
やはりみんなも今回の宴が楽しみで仕方がなかったようだ
そして
華琳「それでは!!!」
雪蓮「三国同盟調印を祝って!!!」
桃香「ようやく創った平和な世の中を守るために!!!」
かんぱーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!
こうして三国同盟を祝う宴は幕を開けた
華琳「桃香、雪蓮、これからよろしく頼むわね」
桃香「はい♪華琳さん♪」
雪蓮「一刀の協力も得ることができたし、まっなんとかなるでしょ♪」
桃香「そうですよ♪ご主人様をようやく捕まえることができたんだし♪」
雪蓮「そうね〜〜・・・・・これで私も心置きなく蓮華に王位を継がせられるわ♪」
華琳「ちょっと!!面倒臭い事は全部わたし達に押し付けて、自分は早々に隠居するつもりじゃないでしょうね!!?」
桃香「雪蓮さん!!これから忙しくなるんですから、雪蓮さんにも働いて貰わないと困ります!!」
雪蓮「・・・・・ちっ、とっとと隠居して一刀とイチャイチャしようと思っていたのに・・・・・」(ぼそぼそ)
桃香「雪蓮さぁ〜〜〜〜ん」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
華琳「何か言ったかしら?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
雪蓮「・・・・・イイエ、ナンニモイッテナイワヨ」
雫「これからよろしくお願いしますね、朱里、雛里」
朱里「うん、改めてよろしくね、雫ちゃん」
雛里「あわわ、よろしくね」
雫「これからは、ご主人様のために頑張りましょう♪♪」
朱里「・・・・・・・・・・」(じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
雛里「・・・・・・・・・・」(じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
雫「・・・・・ど、どうしたのですか?・・・・・そんなに見つめて・・・・・」
朱里「・・・・・なんだか・・・・・雫ちゃん・・・・・」
雛里「うん・・・・・以前にも増して凄く大人っぽくなったと思う」
雫「ええ!?」
朱里「それに・・・・・・・・・・」(じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
雛里「・・・・・・・・・・」(じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜)
雫「・・・・・な、なんですか?・・・・・そんなにわたしの胸をじっと見て・・・・・」
朱里「・・・・・前からそうだったけど、また差をつけられてるよぉ〜〜」
雛里「うん、雫ちゃんのおっぱい、二まわりくらい大きくなっているよぉ〜〜」
雫「そ、そんなに見ないで下さい〜〜///////////」
霞「なぁ白蓮、蜀には一刀が発案したっていう競馬場って奴があるらしいな」
白蓮「ああ♪馬で競争する競技でな♪客も大勢呼んで誰が勝つか賭けることもできるんだよ♪」
蒲公英「なんだか面白そう♪」
翠「そんな!馬を賭け事の対称にするなんて!」
蒲公英「お姉様かた〜〜い!おば様もそう思うよね」
葵「ああ、翠はもっと柔軟性を身に着けた方がいいぞ」
翠「そんな!?だって賭け事だぜ!今まで一緒に戦ってきた相棒達をそんな風に使っていいと思ってんのかよ!」
白蓮「わたしも最初はそう思っていたんだけどな・・・・・でも、やり始めるとこれがまた嵌るんだ♪」
葵「まっ、これからは平和な時代に移っていくんだ、馬達の鬱憤を晴らしてやる場には丁度いいんじゃないか?」
翠「・・・・・・・・・・」
蒲公英「白蓮さん♪蜀に行ったら一緒に出ていい♪」
白蓮「ああ♪こっちも一刀と走ってからろくな相手に巡り合っていないからな、ぜひ出てくれ♪」
風「これから戦が無くなって、軍師としての晴れ舞台はなくなってきますね〜」
稟「しかし、その分他のことで忙しくなりますね」
詠「ええ、軍師の仕事は戦だけじゃないわ」
零「そうね、むしろ戦よりも忙しいかもしれないわね」
音々音「ねねはどんな時でも恋殿を支えて見せますぞ〜!」
桂花「わたしは、華琳様を支えて見せるわ」
冥琳「まぁ、どうなるか分からんがこれから宜しく頼むぞ」
穏「よろしくお願いしますね〜♪」
亜莎「勉強させていただきます」
蓮華「月、わたしもまだまだ若輩の身だから色々政について教えてね」
月「そ、そんな!わたしなんて大したことしてません!今までずっと詠ちゃん達に頼りきりで、蓮華さんに教えて差し上げられることなんて・・・・・へぅ〜〜〜〜〜〜」
聖「ふむ、朕も月の仕事場を何回か覗いた事があるが、働いているのは主に詠と雫だったぞ」
嵐「そんなことはありません!月様は月様なりに我らを引っ張って参りました!我らができたことはほんの一握りでしかありません!」
思春「まぁ、それだけ部下との信頼が厚いということなのだろうな」
蓮華「そう・・・・・なら、これから一緒に学んでいきましょう、わたしも頑張るから」
月「はい♪ご主人様のためにも♪」
蓮華「な!?べ、別に一刀のためなんかじゃ!////////」
月「ふぇ?違うんですか?」
蓮華「そ、それは!・・・・・///////////」
月「(蓮華さん、蓮華さんもご主人様のことが大好きなんですね♪)」
嵐「(まったく、一刀にはどれだけの女が惚れているのだ?)」
聖「(ここにも恋敵が・・・・・)」
思春「・・・・・・・・・・」
麗羽「美羽さん、これからよろしくお願いしますわね♪」
美羽「うむ♪わらわもこれから頑張るのじゃ♪」
斗詩「七乃さん、彩さん、これからよろしくお願いしますね」
猪々子「あたいのこともよろしくな」
七乃「ええ、けっこー遠回りしましたが、美羽様と麗羽さんが再会することができてよかったです〜」
彩「ようやく親族のあるべき形となったわけか、これからよしなに頼む」
春蘭「ごきゅ、ごきゅ、ごきょ、ごきゅ・・・・・ぷっはぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪・・・・・そぅらろうひたはいひゃ♪わらひはまらまらひけるぞ♪・・・・・ひっく♪/////////」
愛紗「んっ、んっ、んっ、んっ・・・・・はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪・・・・・ふんっ♪このかんふ、さふぇなどとひうぐぶふにのまへるひょうななんひゃふなたんへんなろひてほらん♪・・・・・ひゃっく♪/////////////」
悠「んぐっ、んぐっ、んぐっ、んぐっ・・・・・がはぁ〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・あっはっはっはっはっは♪こんな気分で飲むのはいつ以来だろうな♪凪もそう思うだろ♪ほれほれほれほれ♪//////////」
もみもみもみもみ
凪「ひゃああああああああ!!止めてください!!悠さん!!/////////」
悠「いいじゃないか♪それに凪も最近けっこ〜大きくなっているんだから減るもんじゃないだろ〜♪」
むぎゅむぎゅむぎゅむぎゅ
凪「ひゃうん?・・・あん?・・・悠さん・・・そ・・・そんなところ・・・はぁん?/////////」
沙和「悠さんもっとやれなの〜〜♪///////」
真桜「ええでええで〜〜♪お堅い凪をもっと揉んだって〜な〜♪姉さん〜〜♪///////」
焔耶「おいこら悠!いくら宴会だからってそんな破廉恥なことは止めろ!」
悠「んんぅ〜〜〜〜〜・・・・・よく見たら・・・・・焔耶も♪/////////」
焔耶「ひっ!!?・・・・・ち、近寄るな!あっちいけ!」
悠「んふふふふふ〜〜〜〜♪・・・・・そんな反応されると余計に襲いたくなるのがあたしの性分でね〜〜♪・・・・・それっ♪/////////」
シュン!
一瞬で焔耶の後ろに移動
もみもみもみもみ
焔耶「はうんんんんんん!!ちょっ!こら!離sひゃうん!!////////」
悠「なんだよ〜〜♪こんなのお遊戯と同じなのに、もう感じているのか〜〜?////////」
星「悠よ、焔耶は三国一と言っていいほどの敏感肌だぞ♪////////」
焔耶「お、おい星!余計なことを・・・・・」
悠「そいつはいい事を聞いたぜ♪たっぷり堪能してやるぜ♪////////////」
もにゅもみゅもみゅもにゅ
焔耶「はぅんんんんん!!ひゃん?ひゃめて?あうん??////////」
愛紗「ほ〜〜〜らへい!!ふみか!!ひぇんひぇんひゃらないひょ、もっろもっれほい!・・・・・ひっく//////////」
星「はっはっはっはっはっはっは♪いいぞいいぞ〜〜〜〜〜〜♪///////」
純夏「そ〜〜〜らもっといってみよ〜〜〜〜♪////////」
星「純夏よ、愛紗と春蘭と悠が潰れたら今度は我々が飲み比べてみようか?////////」
純夏「いいわね♪負けないわよ♪//////」
凪「・・・・・いつも思うけど、悠さんは技の無駄使いをしているんじゃないか?」
季衣「がつがつがつがつがつがつがつがつ!!」
鈴々「はぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐ!!」
恋「もきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅもきゅ!!」
菖蒲「あの、季衣さん!鈴々さん!恋さん!そんなに食べたら皆さんの分が無くなってしまいますよ!」
流琉「大丈夫ですよ♪宴会ということもあって、いつもよりたくさん作ってありますから♪」
季衣「がつがつがつがつ・・・・・おかわり!!」
鈴々「はぐはぐはぐはぐ・・・・・おかわりなのだ!!」
恋「もきゅもきゅもきゅもきゅ・・・・・おかわり♪」
流琉「・・・・・たぶん」
菖蒲「・・・・・・・・・・」
明命「はうあう〜〜〜〜♪恋さん可愛いです〜〜〜〜〜♪//////////」(ほわわ〜〜〜〜〜ん)
紫苑「うふふふふ〜♪こんな気分で飲むのは、ご主人様が蜀に来た時以来ね〜♪////////」
桔梗「まったくだ♪やはりお館様は偉大よの〜♪///////」
秋蘭「ふふ♪あやつのおかげで、こうやって他国の将達が肩を並べて酒を酌み交わすことができるんだからな♪///////」
祭「はっはっはっはっは♪いや〜めでたいの〜♪////////」
百合「はい一刀君〜〜〜♪あ〜〜〜〜ん♪」
一刀「ちょっと百合さん、自分で食べられますから・・・・・」
小蓮「百合さんばっかりずるい!一刀〜♪シャオのも食べて♪はい、あ〜〜〜〜〜ん♪」
時雨「・・・・・あ、あの・・・・・一刀さん・・・・・わたくしのも食べていただけませんか?//////」
華佗「はっはっはっはっはっは♪まさに至れり尽くせりだな♪一刀♪」
村長「やはり英雄は違いますの〜〜♪」
徐栄「隊長は男の中の男です!!」
張済「羨ましい限りです!兄上!」
一刀「おまえら人事だと思ってるだろ・・・・・」
こうして、各国が呼んだ旅芸人達のお披露目も絡めた宴会は続いていく
宴会の間の外でも三国の兵士達がそろって酒を酌み交わし、時々『ほわ〜〜〜〜〜〜〜!!!』という掛け声も聞こえてくる
一刀「・・・・・・・・・・」
華琳「それでは、今度は我が国を代表する芸人を紹介するわ」
桃香「おお♪待ってました〜〜♪」
雪蓮「華琳が代表というからには、期待していいんでしょうね?」
華琳「それは保証するわ・・・・・では凪、連れてきて頂戴」
凪「はっ、華琳様」
そして、凪が連れてきたのは
天和「みなさ〜〜〜ん♪こんばんわ〜〜〜♪」
地和「数え役萬☆姉妹、参上よ♪」
人和「皆さん、よろしくお願いします」
桃香「・・・・・なんだか、個性的な三人ですね〜」
雪蓮「そうね、これなら歌で天下を取れそうね」
華琳「ではさっそく・・・・・どうしたのよ?三人とも?」
天和「・・・・・・・・・・」
地和「・・・・・・・・・・」
人和「・・・・・・・・・・」
三人は入ってきて早々、一人の人物に釘付けになっていた
一刀「・・・・・・・・・・」
そう、一刀に
華琳「三人とも、どうしたのよ?」
天和「へ?・・・・・ああ!ごめんなさい!天の御遣い様をちゃんと見ておきたいなぁと思って!」
地和「そ、そうよ!これから大陸を平和に導いてくれるんだから、しっかり見ておきたいな〜〜〜って!」
人和「御遣い様、わたしは魏で歌手業を行っている人和と申します、以後お見知りおきを」
天和「わたしは、天和だよ〜♪」
地和「あたしの名は、地和よ♪」
一刀「・・・・・北郷一刀だ、よろしくな、天和、地和、人和」
華琳「・・・・・それでは、さっそくやってもらいましょうか?」
天和「はい、華琳様♪」
そうして、後からやってきた合唱団も加わって、数え役萬☆姉妹によるライブが開催された
♪♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪♪♪〜〜〜♪♪〜〜〜♪♪♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪♪♪♪♪
長女天和を中心として、地和と人和が盛り上げ役になったり、その逆をやったり
それがいい循環を生み、一つの形を作り上げる
魏で培ってきた三姉妹の舞台は、かなり完成度が増しているようだ
一刀「・・・・・・・・・・」
そして、数曲歌ったところで、一時休憩になった
一刀「・・・・・っ」
席から立ち上がり扉に向かう一刀
風「おや〜〜?お兄さんどうしたんですか〜〜?」
一刀「・・・・・厠だよ」
風「そうですか〜・・・・・風はお兄さんのお歌も聴きたいので、早めに戻ってきてくださいね〜、風は放置されて喜ぶような変態さんではないのですよ〜」
華琳「その話は月達から聞いているわよ・・・・・早く戻ってきなさいよね」
一刀「ああ、ついでに俺の楽器を持ってくるよ」
そうして、一刀は宴会の間を出て行った
人和「・・・・・華琳様、わたくし達も休憩に行って来てもよろしいですか?」
華琳「ええ、でもすぐに戻ってきなさい」
天和「わかりました」
地和「分かったわ」
そう言いながら三姉妹も宴会の間を後にした
桃香「はぁ〜〜〜〜〜〜♪凄い楽しい曲だったね〜〜♪」
美羽「ふむ・・・・・まあまあやるのじゃ」
雪蓮「それは認めるけど、私はやっぱり一刀の歌の方がいいかな〜〜♪」
蓮華「ええ♪早く一刀の歌が聞きたいわ♪」
愛紗「ご主人様の歌は、さっきの三姉妹でも及びません!」
一刀「・・・・・・・・・・」
宴会の間から出た一刀、厠には向かわず宴会の間の扉から少し離れたところで夜空を見上げていた
天和「・・・・・・・・・・」
地和「・・・・・・・・・・」
人和「・・・・・・・・・・」
そこに現れる三姉妹、一刀はゆっくり振り返る
そして
一刀「・・・・・久しぶりだな、天和、地和、人和」
天和「久しぶり、一刀♪」
地和「ホント久しぶりね、一刀♪」
人和「お久しぶりです、一刀さん」
時間は、黄巾党滅亡の時にまで遡る
地和「ああああーーーーーーーもう!!!どういうことなのよこれ!!!」
天和「なんだかみんな、次々に降伏していってない?」
人和「それはわたしの指示よ、危なくなったら降伏するように言ってあるわ」
地和「ちょっと!?人和!?」
天和「人和ちゃん!?」
人和「このままいったら、党員にあまりに大きい犠牲が出るわ!わたし達の都合で何万人もの血を流させるわけには行かないのよ!」
天和「・・・・・・・・・・」
地和「・・・・・・・・・・」
黄巾党首脳部の天幕、ここに天和、地和、人和はいた
人和「東からは袁紹に袁術、北からは曹操、南からは劉備、西からは公孫賛が来ているわね」
天和「・・・・・もう、これまでなのかな?」
地和「そんなの嫌よ!ちぃ達まだ何もしていないのに!」
人和「どちらにしてもわたし達は逃げられない、覚悟を決めた方がいいわね・・・・・」
天和「・・・・・・・・・・」
地和「・・・・・・・・・・」
人和の言葉に二人の表情は暗くなる
その時
ズバッ!
天和「え!?」
地和「ひっ!?」
人和「っ!?」
突然天幕の布が切り裂かれ、そこに立っていたのは
一刀「・・・・・・・・・・」
忠久で天幕を切り裂き、背中に金剛刀を携えた一刀だった
天和「だ・・・・・誰?」
地和「っ!!?・・・・・その背中の大剣・・・・・」
人和「山賊狩りの・・・・・北郷一刀・・・・・」
一刀「・・・・・まさかと思うけど・・・・・君達が張角に張宝に張梁か?」
今まで何度も女性の武将達を見てきた一刀、今更黄巾党の首脳が女性と言われてもそれほど驚きもしなかった
天和「ま、まさか〜〜」
地和「そ、そうよ!人違いよ!」
人和「いいえ!そうです!」
天和「人和ちゃん!?」
地和「ちょっと!?人和!?」
人和「隠しても意味はないわ・・・・・それにどうせ、わたし達は逃げられないんだし・・・・・」
天和「・・・・・・・・・・」
地和「・・・・・・・・・・」
一刀「・・・・・詳しい話を聞かせてくれないか?」
人和「え?・・・・・」
天和「どういう・・・・・こと?・・・・・」
地和「だって、山賊狩りっていったら、各地の黄巾党を蹴散らしているっていうちぃ達の敵でしょ?そんなこと聞いて何に・・・・・」
一刀「早く!各諸侯が迫ってきている!殺されたいのか!?」
「・・・・・・・・・・」
そして、三人は語り始めた
人和「・・・・・・・・・・・ということなんです」
一刀「つまり纏めると、君達は普通の旅芸人で、歌を歌っているうちに追っかけが増えすぎてしまい、いつの間にか暴徒になってしまっていたと?」
人和「・・・・・はい」
一刀「なるほどな・・・・・通りでおかしいと思ったんだ、こんな手配書なんて・・・・・」
漢王朝が発行した張三姉妹の手配書を一刀は懐から取り出す
天和「ちょっとなによこれ〜〜〜〜〜〜!!?」
地和「いくらなんでももうちょっと調べなさいよね〜〜〜〜〜!!」
人和「・・・・・適当過ぎるわ」
そこには、三本の角が生え、三本の手と足と、三本の尻尾が生えている六本牙の鰐がいた
一刀「いくらなんでもこんな生き物居ないだろうって思っていたけど・・・・・なるほどな、合点がいったよ」
天和「わたし達、悪いことなんてなんにもしていないんだよ〜」
地和「そうよ!まわりが勝手にやっていたことよ!」
人和「姉さん達、そんなこと言い訳にならないわ・・・・・」
天和「・・・・・・・・・・」
地和「・・・・・・・・・・」
一刀「・・・・・わかった、俺が君達を逃がそう」
天和「え!?」
地和「ど・・・・・どういうこと?・・・・・」
人和「な、なぜ山賊狩りのあなたがそんなことをするんですか?」
一刀「俺は、一度も自分のことを山賊狩りだなんて名乗ったことはないよ、三人と同じで周りが勝手にそう呼んでいるだけだ」
「・・・・・・・・・・」
一刀「理由は・・・・・そうだなぁ・・・・・俺が超が付くほどのお人よしで損な性格な奴と思ってくれればそれでいいよ」
「・・・・・・・・・・」
一刀は、天幕の裏から三人を引き連れて北へ向かった
袁紹や袁術に引き渡したらその場で三人は殺されてしまうだろう
劉備や公孫賛では心もとない
曹操の噂は前から聞いていたので、一刀は曹操に三姉妹を引き渡そうと思ったのだ
一刀「それじゃあさっき言った通り、曹操に事の顛末を話して匿って貰うんだ」
天和「本当に大丈夫なの〜?」
地和「なんだか流されるままについて来ちゃったけど、本当に信用できるのかな〜?」
人和「曹操の噂は聞いているわ・・・・・それに山賊狩りって言ったら最近噂になっている天の御遣いだって話しだし」
一刀「そんな大層なものじゃないけどな・・・・・それじゃあ、ここで別れようか」
天和「え!?一刀は来てくれないの!?」
一刀「山賊狩りに助けられたなんて知れ渡ったら、それこそ三人の立場が危うくなるぞ」
天和「・・・・・分かったよ」
地和「まぁ、この際仕方がないわね・・・・・それに、人気を集めようとしてこんな書物の力まで借りちゃったんだから」
一刀「何!!?それってもしかして、太平要術の書じゃないのか!!?」
天和「え?何で知っているの?」
一刀「それを見せてくれないか!?」
人和「・・・・・地和姉さん、渡して」
地和「う、うん・・・・・」
地和は、太平要術を一刀に渡した
一刀「この書物、何処で手に入れたんだ?」
天和「わたし達を応援してくれるって言う人からもらったんだよ」
一刀「この太平要術をどれくらい使ったんだ?」
地和「別に全部使ったわけじゃないわよ、ちぃも妖術はかじった程度だから大した術は使えないし・・・・・」
一刀「具体的には?」
地和「えっと・・・・・声を遠くに響かせる術くらいかしら」
一刀「・・・・・そうか・・・・・この書はかなり危険な代物だ、俺が預かる」
人和「・・・・・分かりました」
一刀「おっと、そろそろ曹操の軍が来そうだな」
人和「では、わたし達は一刀さんに会ったことは誰にも言いません」
一刀「俺も張角達に会った事は誰にも言わないよ・・・・・それじゃあな」
一刀は、その場を去ろうとする
人和「・・・・・一刀さん!わたしの真名は人和です!」
天和「私の真名は天和だよ♪一刀って優しいから真名預けちゃう♪」
地和「あたしも♪一刀ってけっこーいい男だから♪ちぃは地和よ♪」
一刀「俺に真名は無い!だから一刀って呼んでくれ、天和!地和!人和!・・・・それじゃ、縁があったらまた会おうな!」
天和「うん♪きっとだよ♪一刀♪」
地和「また会おうね♪一刀♪」
人和「ありがとうございました!一刀さん!」
こうして、張三姉妹は曹操こと華琳に投降した
黄巾党の乱が収まっていき、各諸侯が引き上げていく
その光景を崖の上から見下ろしながら、一刀は太平要術の書をめくっていた
一刀「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
一頁めくる度に一刀の表情は険しいものになっていく
一刀「・・・・・ここだけは取っておくか」
地和が言っていた声を増徴する術の頁だけを切り取る
そして
バッ シュピピピピピ バシュン!
太平要術の書を真上に放り投げ、忠久でバラバラにし、最後に氣で消し飛ばす
一刀「こんなデ○ノート並に危険な代物・・・・・あっちゃいけない」
そう言って忠久を鞘に納め、一刀は狛煉に跨り去っていった
一刀「・・・・・・・・あの時以来だけど、元気にしていたか?」
天和「うん♪」
一刀「さっき聞かせてもらったけど・・・・・納得だ、黄巾党が三人の歌に希望を見出すはずだよ」
天和「えへへ〜〜〜♪それ程でもあるよ〜〜♪」
地和「ちぃ達はよかったけど・・・・・一刀は大丈夫だったの?」
人和「華琳様から聞いていましたけど、なんでも正気を失って・・・・・」
一刀「ああ・・・・・みんなには大変な迷惑を掛けてしまったからな、だから三国の仲介役をしているんだ・・・・・天の御遣いとしてね」
天和「そっか・・・・・何があったかは知らないけど、また一刀と出会えてよかったよ♪」
地和「そうね、これからは警備隊の隊長をするって話じゃない、ちぃ達の警護をする時もあるかもしれないし、これからよろしくね♪」
人和「天の世界で使われている言葉とかも教えてくださいね、今後の活動に役立てたいので」
一刀「わかったよ・・・・・あそうだ、地和にこれを渡しておこう」
地和「なによこの紙切れ?」
一刀「地和が使っていた太平要術の声を増大させる術が書いてある所だよ」
地和「あそうなの?じゃあ忘れるといけないから、貰っておくね〜♪」
人和「あの、一刀さん、他の術は・・・・・」
一刀「ああ・・・・・他の術は危険なものばかり書いてあったからな・・・・・処分したよ」
人和「そうですか」
一刀「それじゃあ遅くなるといけないから、自分の部屋から楽器を取ってこないといけないし」
人和「さっき耳にしましたけど、一刀さんも歌を歌うとか」
天和「天和聞きた〜〜〜い♪」
地和「どれほどのものか聞かせてもらうわよ♪」
一刀「余り期待しないでくれよ」
華琳「・・・・・遅いわね」
雪蓮「そうね・・・・・」
桃香「ちょっと心配になってきたかも・・・・・」
愛紗「様子を見に行ってきましょうか、桃香様」
一刀「その必要はないよ」
華琳「え!!?」
春蘭「これは・・・・・」
秋蘭「な、なんと・・・・・」
桂花「・・・・・・・・・・」
季衣「兄ちゃん綺麗だね〜〜」
流琉「兄様・・・・・/////////」
悠「なんだか、初めて見る服だな」
翠「・・・・・/////////////」
蒲公英「ご主人様・・・・・綺麗////////」
葵「天の世界の衣ってところか」
零「そういえば、華琳様達はあの服を見たことがありませんでしたね」
華琳「というと、零達は見たことがあるというの?」
凪「はい、呉に使者として出向いた時に」
沙和「初め見た時はびっくりしたの〜〜」
真桜「せやな、あないな服はウチも開発でけへんわ」
風「似合ってますよ〜、お兄さん〜」
稟「これからはその服を主として行ったほうがいいかもしれませんね」
そう、一刀はフランチェスカの制服を着て自分の楽器を持って、宴会の間に戻ってきたのだ
その後ろには、天和、地和、人和が付いてきていた
雪蓮「お帰り一刀♪・・・・・あら?後ろの三人組は・・・・・」
一刀「ああ、さっき偶然会ってな、改めて自己紹介していたんだ」
天和「わたし達、さっき一刀に真名を預けたから♪」
地和「そういう事だから、よろしくね〜♪」
人和「みなさん、よろしくおねがいします」
華琳「・・・・・そう」
雫「ではご主人様、さっそくお願いします♪」
菖蒲「ご主人様の二胡、数年ぶりです」
月「早く聞かせてください、ご主人様」
詠「あんたの歌を聞くのは・・・・・洛陽以来ね」
霞「一刀〜〜〜♪はよ歌って〜な〜〜♪」
恋「ご主人様の歌・・・・・楽しみ♪」
音々音「ねねもおまえの歌だけは何度でも聞けるのです」
聖「早く聞かせて欲しいのじゃ〜〜♪一刀〜〜♪」
一刀「わかったわかった・・・・・それではまずは一曲」
一刀は、椅子に座り二胡を弾きだす
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪〜♪♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜〜
最初に一刀が弾きだしたのは、G線上のア○アである
月「(はぁ〜〜〜〜〜・・・・・ご主人様の二胡・・・・・久しぶり)///////」
詠「(やっぱり二胡は一刀に限るわね)///////」
雫「(ああ〜〜〜〜、ご主人様ぁ〜〜〜〜)///////」
菖蒲「(ご主人様の二胡をようやく聞けました)////////」
霞「(はぁ〜〜〜〜〜・・・・・ウチ、これが聞きたかったんやぁ〜〜)////////」
嵐「(・・・・・心が癒されるな〜〜〜)///////」
恋「♪〜〜〜♪♪〜〜〜♪〜〜〜♪」
音々音「(なんだか、もっと聞きたいはずなのに眠くなってくるのです〜〜〜)」
聖「(やっぱり一刀の二胡は最高なのじゃ〜〜〜)////////」
「・・・・・・・・・・」
一刀の二胡を聞いたことがない者達も、初めて聞く曲にあっけに取られていた
♪〜〜〜♪♪♪♪〜〜♪〜♪〜♪〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・
そして演奏は終わる
華琳「ふむ、なかなかの腕じゃない」
秋蘭「それに、今まで聞いたことのない感じの音色でしたな」
春蘭「・・・・・・・・・・」
桂花「・・・・・・・・・・」
時雨「素敵です♪一刀さん♪////////」
村長「一刀殿は、英雄の鑑ですじゃ!!」
鈴々「お兄ちゃん凄いのだ〜〜♪」
紫苑「心が洗われる様な曲だったわね〜〜♪」
桔梗「見事でしたぞ、お館様♪」
焔耶「・・・・・/////////」
朱里「はわわ///////」
雛里「あわわ///////」
百合「一刀君〜〜♪/////////」
翠「/////////////////////」
蒲公英「流石ご主人様だね〜〜♪」
葵「これは何度でも聞けるな♪」
麗羽「北郷さんがこれほど華麗で雅な曲を奏でられるなんて・・・・・麗羽は感動して泣いてしまいそうですわぁ〜〜〜」
斗詩「はぁ〜〜〜〜〜〜〜////////」
猪々子「やるな〜〜♪兄貴〜〜〜♪」
天和「一刀すごぉ〜〜い♪」
地和「なかなかやるじゃないの♪一刀はこれからちぃ達の伴奏係りにしてあげるわよ♪」
人和「姉さん!一刀さんは天の御遣い様なのよ!弁えて!」
美羽「そうなのじゃ!一刀が伴奏するのはわらわの歌なのじゃ!」
地和「は?」
七乃「そういえば言ってませんでしたっけ〜〜?美羽様も歌を歌われるんですよ〜〜♪」
彩「うむ、美羽様の歌はそちらの三姉妹にも負けないぞ」
天和「え〜〜〜〜〜〜!!?」
地和「何ですって〜〜〜〜〜!!?」
愛紗「勝手に話を進めるな!それにご主人様は楽器を弾けると同時に歌も歌えるんだ!」
地和「うそ!!?」
美羽「なんと!!?」
蓮華「そうよ!あなた達も腰を抜かすくらい綺麗な声音で歌うんだから!」
天和「・・・・・ほんと〜〜?一刀〜〜?」
一刀「まぁ、綺麗な声かは実際に聞いて判断してくれ」
雫「ご主人様!ご主人様が前に言っていた天界の歌を歌ってもらえませんか!?」
菖蒲「そうです!ぜひ歌ってください!」
人和「え!?天の歌!?」
雪蓮「へぇ〜〜〜〜〜、興味あるわね」
一刀「・・・・・歌ってもいいけど、絶対みんなは何を言っているか解らないと思うぞ」
華琳「かまわないわ、今は宴会よ・・・・・それに天の言葉とやらにはわたしもかなり興味があるし」
桃香「聞かせて♪ご主人様♪」
愛紗「ぜひ聞かせてください♪ご主人様♪」
一刀「・・・・・わかった・・・・・何度も言うようだけど、意味は絶対に解らないだろうから、聞くんじゃなくて感じてほしいな」
そうして、一刀は二胡を弾きながら歌いだした
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一刀「Amazing grace〜〜〜〜♪ How sweet the sound〜〜〜〜♪That saved a wretch like me〜〜〜♪I once was lost, but now I am found〜〜〜♪Was blind, but now I see〜〜〜♪」
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
華琳「・・・・・・/////////」
春蘭「・・・・・これは・・・・・////////」
秋蘭「な・・・・・なんと・・・・・///////」
桂花「・・・・・なんて透き通った声////////」
天和「・・・・・うそ//////」
地和「こ、これくらいちぃにだって・・・・・」
人和「しっ!姉さん、黙って」
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一刀「Twas grace that taught〜〜〜♪ my heart to fear〜〜〜♪And grace my fears relieved〜〜〜♪How precious did that grace appear〜〜〜♪The hour I first believed〜〜〜♪」
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
桃香「これが天の世界の歌なんだね〜〜〜♪////////」
愛紗「はぁ〜〜〜〜〜・・・・・ご主人様ぁ////////」
星「確かに意味は分からないが、なんともいえないものを感じるな///////」
紫苑「うふふふふ〜〜〜♪これはお酒を飲むことを忘れるわね〜〜♪///////」
桔梗「まったくだ♪宴会という時間が演奏会になってしまうな♪///////」
焔耶「・・・・・///////////」
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一刀「Through many dangers〜〜〜♪ toils, and snares〜〜〜♪I have already come〜〜〜♪Tis grace hath brought me safe thus far〜〜〜♪And grace will lead me home〜〜〜♪」
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
雪蓮「・・・・・冥琳、私冥琳のことを忘れて一刀一筋になっちゃいそうよ////////」
冥琳「ふふふふ♪・・・・・その時はわたしも混ぜてくれよ、わたしも北郷の事はおまえと同じくらい好いているからな////////」
蓮華「一刀ぉ〜〜〜〜〜〜〜♪///////////」
思春「・・・・・///////」
小蓮「シャオ・・・・・もう一刀以外なんて考えられないよ〜〜〜/////////」
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一刀「Amazing grace〜〜〜♪ how sweet the sound〜〜〜♪That saved a wretch like me〜〜〜♪I once was lost〜〜〜♪ but now I am found〜〜〜♪Was blind, but now♪・・・・・・・・・ I 〜〜〜♪see〜〜〜〜〜〜〜♪・・・・・・・・・・」
♪〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・・・・・
こうして、約4分間の演奏が終わる
鈴々「おおおお〜〜〜〜〜♪パチパチなのだ〜〜〜〜♪」
美羽「凄いのじゃ〜〜〜♪一刀〜〜〜〜〜♪///////」
七乃「月さん達が入れ込むわけですね〜〜♪///////」
彩「ああ、これなら納得だ////////」
雫「やっぱり・・・・・一刀様の歌が一番です////////」
菖蒲「わたし・・・・・ぐすっ・・・・・涙が溢れて・・・・・えっぐ・・・・・止まりません・・・・・////////」
華琳「一刀、今の歌はなんていう歌なの?」
一刀「今のは、Amazing graceって言う曲だよ」
華琳「あめ・・い・・・しん・・・・ぐ?・・・・・・」
一刀「アメイスィンググレイスね・・・・・俺が前居たところでは、けっこー有名な曲だよ」
華佗「そうか!一刀が一発で五度米道(ゴットヴェイドー)を発音できたのはそういうことだったのか!」
一刀「ま、そういうことになるかな」
零「訳すとどういう意味なの?」
一刀「色んな訳し方があるけど・・・・・至上の愛・・・・・かな」
零「至上の愛・・・・・//////////」
桂花「ふ、ふん!けったいな訳ね!//////////」
霞「至上の愛か〜〜〜・・・・・一刀〜〜〜、ウチにも愛を頂戴〜〜〜〜///////」
恋「恋も・・・・・ご主人様の愛・・・・・欲しい・・・・・////////」
雪蓮「はいはいそれまで、今はもっと聞きたいわ♪」
冥琳「そうだな・・・・・北郷よ、他の天の歌はないのか?」
一刀「そうだな〜〜〜〜・・・・・・・・・・・・うん!これにしよう」
そう言って、一刀は再び二胡に集中する
♪〜〜〜〜♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜〜〜〜♪〜〜〜〜♪〜〜〜〜
一刀「Whenever sang my songs♪On the stage, on my own♪Whenever said my words♪Wishing they would be heard♪I saw you smiling at me♪Was it real or just my fantasy♪You'd always be there in the corner♪Of this tiny little bar♪」
季衣「わぁ〜〜〜〜〜/////////」
流琉「兄様・・・・・素敵すぎです////////」
純夏「はぁ〜〜〜〜〜〜〜////////」
凪「一刀様、自分は一生一刀様についていきます////////」
沙和「沙和、隊長にめろめろなの〜〜〜〜♪/////////」
真桜「あかんわ〜〜〜////////」
一刀「My last night here for you♪Same old songs, just once more♪My last night here with you?♪Maybe yes, maybe no♪I kind of liked it your way♪How you shyly placed your eyes on me♪Oh, did you ever know?♪That I had mine on you♪」
穏「これはいけませんね〜〜、一刀さんが歌う曲以外が聞けなくなってしまいそうですよ〜〜///////」
亜莎「ううううう〜〜〜〜〜〜〜/////////////」
百合「一刀君〜〜〜〜〜〜〜/////////////」
一刀「Darling, so there you are♪With that look on your face♪ As if you're never hurt♪As if you're never down♪Shall I be the one for you♪Who pinches you softly but sure♪If frown is shown then♪I will know that you are no dreamer♪」
悠「あの時とはまったく違う癒し系だな〜〜〜///////」
嵐「ふぅ〜〜〜〜〜〜〜〜///////////」
聖「一刀・・・・・・///////////」
一刀「So let me come to you♪Close as I wanted to be♪Close enough for me♪To feel your heart beating fast♪And stay there as I whisper♪How I loved your peaceful eyes on me♪Did you ever know♪That I had mine on you♪」
朱里「はわわぁ〜〜〜〜〜〜/////////」
雛里「あわわぁ〜〜〜〜〜〜/////////」
祭「ふふふふ♪これほど女の気分にさせてくれるとはの〜〜〜♪/////////」
明命「はうあう〜〜〜〜〜、一刀様ぁ〜〜〜〜/////////」
地和「こうなったら、一刀は好敵手よ///////」
一刀「Darling, so share with me♪Your love if you have enough♪Your tears if you're holding back♪Or pain if that's what it is♪How can I let you know♪I'm more than the dress and the voice♪Just reach me out then♪You will know that you're not dreaming♪Darling, so there you are♪With that look on your face♪As if you're never hurt♪As if you're never down♪Shall I be the one for you♪Who pinches you softly but sure♪If frown is shown then♪I will know that you are no dreamer♪・・・・・・・・・・・・」
そして、訳5分の演奏が終わると
雪蓮「最高だったわ♪一刀♪」
桃香「はい♪意味は分からなかったけど、ご主人様の気持ちが伝わってきたよ♪」
華琳「今のは、なんて曲名なの?」
一刀「eyes on me・・・・・わたしの瞳を見て・・・・・かな」
「///////////////////」
一刀「????」
音々音「ZZZZZZZZZ〜〜〜〜〜」
こうして、一刀の歌と二胡の音色を聞きながら宴会の時間は過ぎていった
そして深夜、宴会の間では三国の将達が異様な乱れ方で眠っていた
その有様を他人が見たら、『一体どんな戦争をやったんだ!!?』、と言われてしまいそうなほどの荒れようだった
一刀「ふぅ〜〜〜〜・・・・・いくらなんでもみんなはめをはずし過ぎだろ」
一刀は村の郊外の田んぼの淵に居た
そこは辺り一面を静寂が支配し、夜空には宝石箱をひっくり返したような天の川が広がっていた
時々虫の鳴く声が聞こてくるが、それが一刀の心を癒してくれる
一刀「・・・・・まぁ・・・・・今しかできないんだからな・・・・・堅い事はいいっこなしか」
これから忙しくなるんだから少しくらいの無礼講はいいだろう、と一刀が思っていると
???「ようやくここまで来たわね、天の御遣い」
一刀「!!??」
まったく気配を感じなかった
一刀が驚いて振り返ると
???「久しぶりね」
一刀「・・・・・あの時の・・・・・」
そこには、洛陽で会ったあの占い師がいた
全身を外套で覆い、手には水晶玉を持っている
だが、あの時と違うのは、喋っているのは紛れもない女性と区別できる声を発していることと、なんとなく雰囲気が違うことである
洛陽の時は、言葉の一つ一つに言いようのない棘があったが、今はそれが一切ない
???「いろいろ寄り道をしたみたいだけど、なんとか乱世を沈静できたみたいね、北郷一刀」
一刀「・・・・・なぁ、一体あんたは誰なんだ?」
???「・・・・・・・・・・」
一刀「洛陽の時もそうだったけど、全てを知っているような喋り方をして・・・・・ただの占い師とはとても思えないんだけどな」
???「・・・・・っ」
ファサ
占い師は外套を取り素顔を露にした
???「わたしは、星読みの管輅」
一刀「・・・・・君が」
そこには、少し幼さが残るが、完全に大人の目をした女性がいた
管輅「闇を振り払い、自分を取り戻すことができたようね」
一刀「・・・・・本当に、俺は闇を振り払うことができたのか?」
管輅「もちろん、完全にという訳にはいかないわ、あなたがその罪の意識から開放されない限り・・・・・きっと、それはないのでしょうけど・・・・・」
一刀「・・・・・俺のやったことは決して許されることじゃない・・・・・俺はこの先、決して自分を許さない」
管輅「・・・・・あの二人の言っていた通りね」
一刀「?・・・・あの二人って?」
管輅「こっちの話よ、忘れなさい」
一刀「・・・・・なぁ、君は俺がこの世界に来る事を予言した、あの管輅なんだよね?」
管輅「ええ、そうよ」
一刀「俺をこの世界に呼んだのは、君だったりするのか?」
管輅「そうであってそうではない・・・・・としか言えないわね」
一刀「・・・・・・・・・・」
管輅「呼んだわけではないの・・・・・しかし、わたしはこの世界にあなたが来ることを知っていた・・・・・」
一刀「・・・・・どういう意味だ?」
管輅「・・・・・外史」
一刀「外史?」
管輅「そう、この世界のことをわたし達は外史と呼んでいるの・・・・・三国志演義を知っているわね?」
一刀「もちろんだ」
管輅「この世界は、三国志演義をベースにして、人々が『もし、こんなことがあったら』という思念によって作られた世界なの」
一刀「・・・・・ということはこの世界は、史実よりも演義に近い世界だということだな」
管輅「そうよ・・・・・そして、わたしはこの外史を管理している者の一人なの」
一刀「・・・・・いまいち実感が湧かないな」
管輅「でしょうね・・・・・だから、証拠を見せてあげるわ」
一刀「え?・・・・・な!!?」
管輅が持っている水晶が突然眩い光を放ちはじめると
一刀「なんなんだ!?・・・・・これは!?」
一刀の頭の中にイメージが流れ込んでくる
そのイメージとは
今の自分と同じように突然この世界にやってきて、その直後に山賊に襲われ愛紗と鈴々と出会っている自分がいた
そしてその後、朱里、星、紫苑に出会い、劉備こと桃香の変わりに五虎将を率いて華琳、蓮華と戦い三国を統一する自分の姿があった
しかし、その自分は、今ここに存在している自分のように北郷流免許皆伝を祖父から貰っているわけでもない、一般人と大差ない実力しか持っていない弱い奴だ
一刀「はぁはぁ・・・・・なんなんだこれは?」
管輅「これだけじゃないわよ」
一刀「うっ!?」
また頭の中にイメージが流れ込んでくる
そこには、桃香、愛紗、鈴々と桃園の誓いを交わし、その後天下三分の計を成立させた自分
雪蓮に拾われ孫呉に天の血を入れることを約束したが、途中で雪蓮と冥琳が死んでしまい、蓮華が孫呉を率いることになりその後華琳を打ち破り天下二分を成立させた自分
陳留で華琳に拾われ、赤壁で魏を勝利に導き、その後あまりに歴史を歪めてしまったために、世界から消滅した自分
ただし、これらの自分に共通するものは、どの自分も武も智も大したことないごく普通の平凡極まりない何処にでもいる学生であることだ
一刀「・・・・・どういうことなんだ、これは」
管輅「最初に見せた外史、あれを我々管理者は始まりの外史と呼んでいるわ」
一刀「始まり・・・・・」
管輅「そして、次に見せた外史は始まりの外史から分かれた外史なの」
一刀「・・・・・・・・・・」
管輅「そしてあなたは、これらのあなたから分かれたあなた・・・・・何の武も智も持たないあなたが武将達の役に立ちたいと願った思念から創られたのよ」
一刀「え!!?ちょっと待て!!俺は実際みんなが天と呼んでいる世界からここに来ているんだぞ!!それに俺は小さい頃からじいちゃんに北郷流の手ほどきを受けている!!この記憶はどう説明してくれるんだ!!?」
管輅「それも、これらの外史のあなたがこうだったらよかった、という思念によって創られたものよ」
一刀「そんな・・・・・それじゃあ!!俺は偽物の北郷一刀だって言うのか!!?」
管輅「いいえ、あなた個人は完全に独立した固体として生きている・・・・・偽物や本物という言葉では、もはやあなたを表す事はできない」
一刀「・・・・・・・・・・」
管輅「例えば関羽・・・・・連合軍の戦いで彼女はあなたのことを考えると不思議な気持ちになると言っていた事があったでしょ、あれはあなたの元のあなたが関羽といた時間が長かったために起こったこと・・・・・いわゆる、他の外史からの名残よ・・・・・あと、孫権や曹操にも見られたわね」
一刀「・・・・・・・・・・」
管輅「まだ理解できていないようね、なら更に見せてあげるわ」
一刀「お!おい!!」
更に頭の中にイメージが流れ込んでくる
そこには
月達の下に降り立ち、その後月を大陸の王として君臨させている自分
雪蓮の前の代の孫堅に出会い、一緒に乱世を駆け巡る自分
その他にも様々な自分が外史という世界で立ち回っている
しかし、これらの自分は武に秀でていたり、智に秀でていたり、万能だったり、人に誇るような力が無かったりと、能力が一人一人違っているのである
手にしている武器も、光る木刀で文字通り全てを切り裂いたり、刀を三本持っていたり、中には黄巾党に向かってマシンガンを乱射しているふざけた自分までいる
一刀「・・・・・これは・・・・・全部俺なのか?」
管輅「さっきも言ったように、そうであってそうではない・・・・・これらの北郷一刀は、それぞれが独立した固体として生きている」
一刀「・・・・・・・・・・」
管輅「・・・・・分かって貰えたかしら?」
そうして水晶から光が消え、頭の中にイメージが流れなくなった
一刀「・・・・・つまり、こことは違うけれど同じ世界が無数にあって、その世界が創られる度に俺が生まれている、ということか?」
管輅「簡単に言えばそうなるわね」
一刀「壊れたコピー機みたいだな、自分のコピーがどんどん増えていく感じだ」
管輅「ふふふ・・・・・面白い例え方をするわね」
一刀「はは・・・・・」
管輅「・・・・・それにしても、あまり驚かないのね」
一刀「もともと三国志の武将達が女性になっている時点でおかしいからな、どんな真実が出てきても不思議じゃないさ」
管輅「・・・・・・・・・・」
一刀「それで管輅、君はこんなのを見せてどうしたいんだ?」
管輅「別にどうもしないわ・・・・・ただ、あなたにあなたという存在を理解して欲しかっただけ」
一刀「・・・・・そうか」
管輅「??・・・・・それだけ?」
一刀「俺がどういう存在でどんな人間であろうと、この世界で俺が犯した罪は、決して消えることはない・・・・・それだけははっきりした」
管輅「・・・・・本当にあの二人の言った通りの人物ね」
一刀「だからあの二人ってだれなんだ?」
管輅「知らなくていいわ・・・・・それに知らない方がいいかも知れないし」
一刀「????」
管輅の言葉に一刀は首を傾げるしかなかった
管輅「さて、それじゃあわたしはこれで失礼するわ」
一刀「もう行ってしまうのか?」
管輅「わたしも暇ではないの、この外史だけじゃなく、他の外史も見ていかないといけないから」
一刀「あ!待ってくれ!最後に二ついいかな!?」
管輅「・・・・・手短にね」
一刀「ああ・・・・・さっき頭の中に流れてきたイメージの中で歴史の流れうんぬんで消滅してしまった自分が何人かいたみたいだけど、俺はどうなるんだ?・・・・・俺も・・・・・消えるのか?・・・・・」
管輅「・・・・・正直どうなるかは分からない、この世界の歴史は正史に沿っている様で沿っていなくて、沿っていないようで沿っている状態にあるわ・・・・・あなたが消え去るかどうかは、今後の展開しだい・・・・・としか言えないわ」
一刀「そうか・・・・・あと一つは、俺が旅をしている間に何度も聞こえた声の正体は、君か?」
管輅「?・・・・・いいえ、わたしがあなたに直接接触したのは、これが二度目よ」
一刀「・・・・・分かった・・・・・呼び止めてすまなかった・・・・・ありがとう、管輅」
そして、心を込めた感謝のことばと、今できる精一杯の笑顔で一刀は管輅を見送ろうとした
管輅「・・・・・/////////」
一刀「???」
管輅「・・・・・ふふふ、流石は三国の種馬ね、女の扱いは無意識の内でも心得ているようね」
一刀「ええ!?種馬って!?」
管輅「ふふふふ、こっちの話よ・・・・・それじゃあ今度こそお別れね」
一刀「また、会えるのか?」
管輅「分からないわ、でもこれだけは言える・・・・・外史が枝分かれする限り、外史の数だけ会える可能性があるわ」
一刀「分かった・・・・・さようなら、管輅」
管輅「さようなら・・・・・天の御遣い・・・・・北郷一刀・・・・・」
そう言って管輅は一刀の前から姿を消した
一刀「・・・・・無数に枝分かれする外史・・・・・か・・・・・」
管輅は自分に言った、自分は分かれた自分だが一人の独立した自分だと
全てを見透かしたかのような彼女の言動、そして頭の中に流れてきたイメージ
この世界に自分がやってきたのは運命か?それとも神が与えた一時の戯れなのか?
そんな哲学的な思想に一刀が耽っていると
雫「一刀様!!どこですか!!?」
菖蒲「どこにいるんですか!!?一刀様!!」
一刀「っ!?・・・・・雫!菖蒲!」
村の方角から雫と菖蒲が血相を変えて走ってきた
雫「一刀様!!!」
菖蒲「一刀様!!!」
ガバッ!
一刀「うおっと!?ど、どうしたんだ!?二人とも!?」
一刀の下に駆けつけると、二人は一刀の胸の中にダイブした
雫「うわああああああああん!!!よかった!よかったです!!一刀様が見つかって!!」
菖蒲「ぐすっ・・・・・ひっく・・・・宴会の間に・・・・・一刀様が居なかったので・・・・・ぐすっ・・・・・また、旅に出てしまったのかと思って・・・・・」
一刀「・・・・・ごめんな、大丈夫だよ、俺はもう雫と菖蒲を置いて行ったりしないから」
なでなでなでなで
胸の中で子供のように泣く二人の頭を、一刀は優しく撫でてあげた
雫「あ・・・・・〜〜〜〜〜〜〜っ///////////」
菖蒲「えへへへ♪////////////」
久しぶりに一刀に頭を撫でられて、二人はご満悦だった
一刀「それじゃあ帰るか、みんなをちゃんとした布団に寝かせないといけないし」
雫「そうですね、あのままでは皆さん風邪をひいてしまいますので」
菖蒲「はい、お手伝いします」
そうして三人は村に向かって歩き出す
そんな中
雫「・・・・・あ、あの!一刀様!」
一刀「?・・・・なんだい?」
雫「前にご主人様とお呼びしますと言ってしまいましたけど・・・・・今後も一刀様とお呼びしてもいいでしょうか?」
菖蒲「長いこと一刀様とお呼びしていましたので・・・・・違和感というか、それが拭えないのです」
一刀「・・・・・二人の呼びたいように呼んでくれればいいよ」
雫「はい♪一刀様♪」
菖蒲「これからもよろしくお願いします♪一刀様♪」
一刀「ああ・・・・・それと、俺からも」
雫&菖蒲「「???」」
一刀「どっちか散髪は出来ないかな?」
雫「はい、できますが」
菖蒲「わたしは、そういったことは雫さんにやってもらっていますので」
一刀「なら雫、俺のこの鬱陶しい長髪を切り揃えてくれないか?」
雫「そんな!?一刀様の髪はこんなにも綺麗なんですよ!もったいないです!」
一刀「いや、これからは俺も新しい自分として生きていきたいからな・・・・・だから今までの自分と決別するためにもサッパリしたいんだ」
雫「・・・・・わかりました、わたくしでよければ」
一刀「それじゃあ、今日は遅いから、明日の朝頼むよ」
雫「はい♪」
こうして宴会の間に戻った三人は手分けして相変わらず痴態を晒している将達を寝台へと運んでいった
予断だが、一刀にお姫様抱っこで運んでもらった将達は、それはそれは幸せそうな寝顔であったという
管輅「・・・・・この外史は、どんな形になっていくのかしらね」
管輅は丘の上に立ち、一刀達の様子を見ていた
そこに
???「どぅふふふふふ♪刀と大剣、それに長い髪に右頬の十字傷・・・・・この外史のご主人様ってほんとワイルドで素敵ねぇえええええん♪♪」
???「うむ、あらゆる外史のご主人様を見てきたが、ここのご主人様も際立っているの〜〜♪♪」
管輅の後ろには左右のもみ上げを三つ編みにしたビキニパンツ一丁の筋肉怪人に、太古の日本人のような髪型にこれまたビキニ姿の筋肉達磨が居座っていた
管輅「貂蝉と卑弥呼の言ったとおりの人物のようね、北郷一刀は」
貂蝉 「そりゃそうよん♪例えどんなに分かれてもご主人様の根っこは変わらないわん♪」
卑弥呼「その通り!どんなに闇に染まろうが、ご主人様はご主人様なのだ!」
管輅「・・・・・暑い演説をありがとう・・・・・」
貂蝉 「あそれはそうと、さっきご主人様がわたしと卑弥呼のこと聞いた時、なんで知らない方がいいって言ったのかしらん?」
管輅「・・・・・鏡でも見てみたら?」
貂蝉「ええ♪いくらでも見るわよん♪・・・・・まあ♪なんて美しい黒薔薇の君なのかしらん♪こんな絶世の美女として生まれてきた自分が怖いわんんんんんん♪♪////////」
卑弥呼「なにお、貂蝉などまだまだだ!!見よ、この研ぎ澄まされた我が肉体美をおおおおおおおお!!!」
管輅「・・・・・はぁ・・・・・で、会いに行かないの?」
貂蝉「ふぅ・・・・・管輅ちゃんも分かっているくせに・・・・・」
管輅「・・・・・そうね」
卑弥呼「我々外史の管理者は、むやみやたらに外史に干渉してはならないことは分かっているだろうに」
管輅「それは・・・・・その通りね・・・・・」
貂蝉「それに、悲しいけど・・・・・」
卑弥呼「うむ、会いに行った所でご主人様が私達を理解できるはずもない・・・・・」
貂蝉「おまけに、ご主人様の寿命は残り僅か・・・・・」
管輅「・・・・・・・・・・」
貂蝉「うううううううう、悲し過ぎてこんな所には居られないわ・・・・・卑弥呼、わたしは先にわたしが分かるご主人様の外史に行かせて貰うわん!ぶるぅわあああああああああああ!!!!」
卑弥呼「待つのだ貂蝉!!わたしを置いてくなあああああああああああ!!!!」
二人は外史の壁を突き破り、この外史から飛び出していった
管輅「・・・・・それじゃあわたしも行こうかしら・・・・・さようなら、この外史の北郷一刀・・・・・短い間でしょうが、幸せを掴みなさいよ・・・・・」
そして、管輅もこの外史から消えていったのだった
翌日、一刀は雫に髪を切って貰った
月「あは♪似合っていますよ♪ご主人様♪」
桃香「うん、すっきりして良い感じだよ♪」
華琳「短髪の一刀って始めて見るわね」
雪蓮「ええ、凄く新鮮ね♪」
髪の長い一刀しか知らない者達が大半を占めていたが、そんなことは関係なかったようだ
短髪の一刀はすぐにみんなに慣れ親しんで行くのだった
月「・・・・・ようやく、見ることができましたね」
詠「どれくらいかかったのかしら?」
霞「一刀がウチらの陣営に来た時から詠が案を出していたっちゅうから・・・・・」
嵐「3年だな・・・・・」
雫「ずいぶんと遠回りをしました・・・・・」
菖蒲「やっと、やっと、見れましたね・・・・・」
恋「ご主人様の旗・・・・・かっこいい・・・・・」
音々音「それは認めますけど、ねねはやはり真紅の呂旗が一番ですぞ!」
徐栄「これが、我ら北郷隊の象徴・・・・・」
張済「気合が入ります・・・・・」
華琳「これから、この旗が三国の治安を守っていくのね」
雪蓮「期待してるわよ♪一刀♪」
桃香「わたしも、精一杯頑張るよ♪ご主人様♪」
村長「曹操様が付けてくださったこの村の名前、天角・・・・・大切にしなければ」
一刀「ずいぶんとご大層な名前だな」
華琳「何言ってるのよ、天の御遣いが住む都よ、これくらいの名前は付けてむしろ当然でしょ」
時雨「わたし達も一刀さんをお手伝いしますので、よろしくお願いします」
一刀「・・・・・これからどうなるか分からないけど・・・・・みんな、宜しくな」
三国の将達は天角に立てられた旗を見上げる
ここに初めてこの世界に、北郷一刀の旗、十文字の旗が出てきた瞬間が訪れたのであった
しかし、この旗がこの世界に翻ったのはあまりに短い間であった
どうもseigouです
ようやく更新できました
遅いぞと思っている皆々様、ご迷惑をおかけしました
最近本当にパソコンに向かう時間が削られてしまってどうにもこうにもです
ここで、この物語を進める上での追加説明です
華陀と徐栄と張済と時雨と村長ですが
次回からこの五人は全員から真名を預かっていることにします
男三人の真名も考えてみたんですけど、絶対に盛り上がらないだろうと思い却下しました
それでは、次回も、楽しみに待て!!
説明 | ||
十文字の御旗 |
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コメント | ||
十文字の旗はあとどのくらい三国の中心に立っていられるのだろうか・・・?(風見海斗) 今、再びこの話を読んで思ったことなのだが、この外史の一刀の姿は、飛〇御〇流の某剣士の姿ですねww(k.m) 一刀との合体奥義って一刀の氣を使ってるから、凪とはすぐ出来そうな気がするなぁ・・・(闇熊) ココにきてFFの「Eyes on Me」を聴けるとは・・・最高っ!感動しました♪(Lynx) クラスターさんへ、残念ながらどうにもなりません・・・・・こればっかりは(Seigou) …漸く外史管理者が出てきたか。だが、肯定派管理者の能力を以ってしても、もう一刀の寿命はどうにもならないのか?あの化物二匹の能力なら、或いはと期待を掛けていたのだが…。(クラスター・ジャドウ) 病魔滅殺・・・・・察癒の波動ですねw(2828) IFZさんへ、二胡で何処まで表現できるか分かりませんから適当に想像してみてください(Seigou) 二胡でG線?・・・・・いけるもんかなぁ?(IFZ) 謎の声が気になります。(tosi) 延命する方法はないのか・・・・・・(黄昏☆ハリマエ) カイさんへ、寿命についてはなんともなりません、どうなるかは最終回にて(Seigou) 死んじゃうの?それとも新た敵?(カイ) 一刀の寿命何とかなりませんか?(カイ) うんうん、旦那が死んじゃったんだね、一刀の寝取りフラグだね〜(←屑過ぎる)(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ) 十狼佐さんへ、まだ続きますよ(Seigou) シリウスさんへ、誤字指摘ありがとうございます(Seigou) 太平用術の書がメカフリーザみたいにW(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ) プラシド「俺とも合体しよう」 ホセ「やめろプラシド」(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ) 万物は寿命に逆らえ……、まだ完結ではないのですね?(十狼佐) 悲しすぎるよ(VVV計画の被験者) 一刀……。(readman ) P8の 声の招待は は 声の正体は だとおもいますが?(シリウス) かなしいな・・・・(tukasa) やはり寿命からは逃げられないんですかねぇ。(poyy) ねね〜・・・ねるなや・・・(はなさん) |
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