デートな |
待ちに待った明久くんとのデート。
今日のデートで明久くんとの距離をぐっと縮めるんだから!
失敗は絶対に許されないわ。こんなチャンス、なかなかないんだから。
イメージトレーニングもバッチリしてるし、問題ないはずだわ。
私ならやれるはず。シッカリするのよ木下優子!
「あ、ああ、明久くん! おはよう」
「優子さん。おはよ」
とても素敵な笑顔で挨拶をしてくれる明久くん。
出だしはまずまずね……まぁ、軽くどもったけど許容範囲よね。
「それじゃあ、早速デートをしましょうかね」
「あ、うん。それで今日は何処に行くの? お金は持ってきてあるから、大体の所はいけるけど」
「お金の心配なんてしなくていいわよ」
秀吉からの情報で明久くんが、あまりお金を持ってないのは知っているしね。
「今日はお金のかからない所に行くから」
「あ、そうなんだ……」
ちょっと、ホッとしたような表情。ふふ……お金なんて使わなくてもデートは出来るのよ。
「――ここって……」
「そう。公園よ」
ここならお金もかからないし、ゆっくりする事が出来る。
デートとしては少し物足りないかもしれないけど、明久くんと二人っきりでいるというのが
重要なわけで、場所とかはあまり関係ないのよ。
「さ、まずは適当に公園をぶらつきましょ」
「うん」
明久くんと二人で公園を歩く。
普段見慣れた公園も、こうして明久くんと一緒だと違う景色に見える。
楽しい。ただ歩いているだけなのに楽しく感じる。
「ねぇ、優子さん」
「何? 明久くん」
「ほんとにこんなのでいいの? 遊園地とか水族館とかの方がよかったんじゃ……僕に気を
使って、こんな所じゃ楽しめないんじゃ……」
不安そうに聞いてくる明久くん。
バカね。場所なんてどうでもいいのに。明久くんは女心を分かってないわ。
好きな人と一緒にいる。それだけで幸せな気持ちになれるのよ。
でも普通にそれを言うのも、もったいないわね。少し、大胆に攻めてもバチは当たらないはず。
「……手。手を繋いでくれたら許してあげるわ」
何を許すのか全然分からないけど、こうでもしないと明久くんと手を繋ぐなんて出来そうにないもんね。
ちょっとだけ罪悪感が湧くけど、アタシは立ち止まらないわよ。
今日は絶対にアタシ達の仲を進展させるって決めたんだから。
「えっ!? て、手を……!?」
「嫌、なの?」
瞳を潤ませての上目遣いでのお願い。女の子にここまでさせて、断るなんてしないわよね?
「う、うん」
差し出される明久くんの手。よしっ! これで明久くんと手を繋ぐ事が出来るわ。
ごくり……
意を決して明久くんの手に自分の手を重ねる。
「……ぁ」
きゃーっ! 繋いだ。明久くんと手を繋いだわよ! ついに、ついにこの時が来たのね!
これって、他の人が見たら恋人同士って思われるわよね!?
これだけで今日のデートの半分は成功したも同然よね。
あと、もう一つ。もう一つ前進する事が出来れば最高なんだけど。
そうそう、都合よく進展なんてしたりしないわよ――っね!?
「危ない優子さん!」
「ふぇ?」
ふにょん。
「――――っ!?」
「え……?」
倒れるアタシを支えようとした明久くんの手がアタシの胸に……
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
「ご、ごめんなさい優子さん! これはわざとじゃなくてその……」
一瞬にして明久くんが土下座をする。
む、胸! 明久くんに胸を触られちゃったのよね? ど、どうだったのかしら?
あまり自信はないけど、それでも多少は胸のふくらみがあるわけで――
「ど、どうだったの?」
「ごめんなさい! ごめんなさ……え?」
「だ、だからアタシの胸の感触がどうだったか聞いてるの!」
う、うわ……アタシったら何バカな事聞いてるのよ?
「あ、えっとうん。柔らかくて気持ちよかったよ?」
「そう。ならいいわ」
ちゃっとバカな質問しちゃったけど、明久くんが喜んでくれたのなら問題はないわ。
アタシは上機嫌になり、そのまま明久くんの腕に抱きつく。
「ゆ、優子さん!? う、腕……」
「さ、まだデートは始まったばかりよ。今日一日、精一杯楽しみましょ♪」
ここまで進展出来たら今日は上出来よね。
後はデート純粋に楽しみましょう。
ふふ、最高の一日にしてやるんだからね。
説明 | ||
意外な数を書いているのに実はあまり話が進んでいなかったという事実。 無駄道が多すぎたようだね。 でも、それだけ優子さんが可愛いって事だろう……うむ。 そして、今回随分はっちゃけたね。 |
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コメント | ||
デレ優子かわええ(nao) 萌え死んでしまう・・・・。(無双) 原作からは考えられないほどの豹変っぷりだな。(VVV計画の被験者) |
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バカとテストと召喚獣 二次創作 吉井明久 木下優子 | ||
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