雛里のラブラブご主人様計画〜マジックマッシュルーム事件その2〜
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「なぁ、雛里。一つ質問いいか?」

 

 

「はい?」

 

 

一刀と雛里は今、廊下をこそこそと歩いていた。朱里の部屋、そして紫苑の部屋から無事に帰還出来た二人だが、この二人はいつも大人しい性格の武将だ。もっと気性の荒い武将に備えて、二人は見つからないようにこそこそしているのだ。

 

 

「朱里はともかく、紫苑と璃々ちゃんってさ、あれは幻覚じゃないような気がするんだけど」

 

 

「あわわ。それはですね、キノコを食べたあとに、自分の姿を鏡で見たのだと思いますうぅ。鏡に映るのは、璃々ちゃんぐらいな年齢の紫苑さん、紫苑さんぐらいな年齢の璃々ちゃん」

 

 

「ふーん。でも、幻覚だろ?あれは性格も変わっていたじゃんかよ」

 

 

「あわわ、あわわ、ご主人様。転んだ後にそれほど痛くなくても、傷口を見たら血が出ていて、何故か急に痛くなったことってありませんか?」

 

 

「あー、あるな。それ」

 

 

「それですよぉ。人間の五感が狂えば、精神なんて簡単に崩壊しちゃいますよぉ。特に、視覚と聴覚が狂えば、もっと酷いことになりますぅ」

 

 

「ん?でも、朱里と紫苑たちは、俺たちのことはちゃんと分かってたよな。会話も成立してたし」

 

 

「あわわ、そこですぅ。本当に危険なのは、私たちを認識出来ず、そして会話も成り立たない人たちです。もしそれが、集団幻覚でも見ていたら・・・・あわわ、もう殺して燃やすしかないですぅ」

 

 

「いやいや、さすがにそこまでしなくても・・・・」

 

 

雛里の冗談に苦笑いを零す一刀。

 

すると、近くから何やら話声が聞こえてきた。

 

 

「これは・・・・愛紗か?」

 

 

「取りあえず行ってみましょうか」

 

 

 

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二人はいつも仕事をしている執務室から聞こえる声を聞きながら、そこまでの道を急いだ。

 

そして、こっそりとドアを開けてみる。

 

そして、二人は後悔した。

 

 

 

「るんるーん♪るんるーん♪」

 

 

 

いつもの執務室は、何やら残飯のような物が皿に乗っかっており、そしてそのすぐそばには愛紗が居た。

 

 

しかも、裸にエプロン。

 

 

手にはおたま。そして何故か机の上におかれている巨大な鍋をかき回していた。

 

 

「今日のご飯はなーっにかな♪なーっにかな♪あん!もぅ、ご主人さまのえっちぃ。今はお料理中なんですからぁ、めっですよ♪」

 

 

愛紗はまるで一人芝居のように一人で会話をしていた。その様子は、まるで新婚さんのようだった。

 

 

「・・・・・・ありだな」

 

 

「あわわ!?」

 

 

「これはこのまま放置しててもいいんじゃないか?」

 

 

二人がそんな会話をしている最中に、愛紗に動きがみられた。

 

 

「よし♪」

 

 

愛紗は「よいしょっと♪」と可愛らしい掛け声と共に、鍋を持ち上げると、部屋のすみへと持って行った。部屋のすみにはただ椅子が一つだけ置かれており、誰も座っていない。

 

 

そう言って鍋の中身を救いあげた。おたまの中には何もなかった。愛紗は先ほどから空鍋をひたすらかき混ぜていたのだ。

 

 

「今日のご飯は・・・・・・じゃぁーん。なんと、魏の武将たち煮込みですよぉ!長時間煮込んだので、お肉も柔らかくなってますからねぇ」

 

 

「・・・・・・・え?」

 

 

「あはは!大丈夫ですよぉ、明日は呉の武将たちの煮込みを作りますからねぇ。そしてその次の日は蜀の武将たち・・・・・・うふふ♪」

 

 

「・・・・・・・いや、でもこれは・・・・・・駄目だ。うん、これは無理」

 

 

「あわわ。愛紗さん怖いですぅ。ご主人様を独占したいからって、他人を落とし入れるなんて最低ですね」

 

 

「まったくだ」

 

 

「あわわ、ご主人様。愛紗さんに愛想をつかしたんじゃありませんか?」

 

 

「いいや。むしろ、新たなプレイを楽しめそうだ」

 

 

「(っち)それでは、ちゃっちゃと絶望してもらいましょう」

 

 

雛里は一人でぶつぶつと呟く愛紗の近くに寄っていく。

 

 

「愛紗さん。愛紗さん。聞こえますか?」

 

 

「ふふふ、はいあーん・・・・・美味しいですか?今のは、一体、誰の肉でしょうねぇ」

 

 

「あわわ、やっぱり駄目ですか・・・・しょうがないですねぇ」

 

 

雛里は残飯の乗った皿を持ち上げると、それを愛紗の頭へと落とした。その異臭の放つ残飯は愛紗の顔に降りかかり、そして少なからずその残飯を食べてしまった。

 

 

「おえぇ。何だこれは!?」

 

 

「あわわ、何ってあなたが作った料理じゃないですか。それにしても、この料理で新婚さん?あわわ、笑わせますぅ」

 

 

「ひ、雛里!?いつからそこに」

 

 

「愛紗さん・・・・もうそろそろ気がつきましょうよ。料理駄目。女としての可愛げもない。そんな貴方がご主人様の奥さんになれる筈がないんですよぉ。あわわ、憐れですぅ」

 

 

「そ、そんなことは・・・・うぅ・・・・そんなことは・・・・」

 

 

「愛紗さん・・・・本当にご主人様を愛しているのなら、ここは素直に身を引くべきではありませんか?ご主人様の幸せを考えてあげましょうよ・・・・・あわわ」

 

 

「うぅ・・・そ、そんなことないもーん!うわぁぁぁぁ!」

 

 

愛紗は泣きながら執務室を出て行った。そう言えば、服装が裸エプロンだったけど、大丈夫だろうか・・・・と一刀は思いながら、愛紗の背中を見送った。

 

 

「次、行きますよ」

 

 

「雛里。今度は俺も罵倒してくれ」

 

 

「あわわ、お任せください」

 

 

 

 

 

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「ご主人様!桂花さんを見つけました!」

 

 

廊下を歩いていた二人に、紫苑が走りながら近寄ってきた。服装は相変わらずのロリロリ服だった。

 

 

「紫苑、お前はもう大丈夫なのか?」

 

 

「はい・・・・あの・・・・・実は、雛里ちゃんに罵倒された時にじゅん、と来ちゃいまして・・・・ご主人様、後で私を・・・・・」

 

 

「・・・・あぁ、いいぜ。この変態。娘もいるのに、恥ずかしくないのかよ」

 

 

「あぁ・・・・ご主人様・・・・(じゅん)」

 

 

「あわわ、垂れ乳は黙れですぅ」

 

 

「・・・・・・(弓を構える)」

 

 

「ご、ごめんなさい。ついさっきの癖で・・・・」

 

 

「それより、桂花さんを見つけました」

 

 

「あー、いいや、桂花は」

 

 

「それはどうしてですか?」

 

 

「ん?どうせ、デレデレ桂花とか、そんな感じだろ?もぅネタがないんだよ・・・・」

 

 

「あわわ、ご主人様・・・・きっと疲れているんですよ」

 

 

「ご主人様。残念ながら、違います」

 

 

「デレじゃないのか!?いや、でもツンならいつもと変わらないし、いやいや、最近は子供も産まれて、少しは母性ってのが目覚めているから・・・・」

 

 

「とりあえず、実際に見に行ってみましょうよ」

 

 

三人は取りあえず桂花が居ると言う部屋へと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

部屋に入ると、そこには桂花がベッドで寝ていた。

その横の揺り籠には、一刀と桂花の子供がすやすやと眠っていた。

 

 

「ふふ、やっぱり、子供は可愛いですね」

 

 

「まぁな。いつか紫苑にも子供を作ってやるから・・・・な?」

 

 

「もぅ、ご主人様ったら・・・・」

 

 

「あわわ、このガバマンビッチが・・・・(ぼそ)」

 

 

「それより、桂花は特に問題なさそうだけどな」

 

 

桂花はベッドで横になっているだけで、特に問題はなさそうだ。

 

 

「う、うぅん」

 

 

桂花は何度か目を擦ると、ゆっくりと上半身を起こした。

 

 

そして、ぼぅっと外を眺めた。

 

 

「あいつが元の世界に戻ってもう何年かしら・・・・・」

 

 

「まさかの魏√エンド!?」

 

 

「子供と私を残して・・・・・バカ」

 

 

「桂花!俺はここにいるぞ!」

 

 

「あのね・・・・私、再婚しようと思うの」

 

 

「!?ま、待て、寝取られなんて俺は嫌だぞ!」

 

 

「実は相手はあなたもよく知る人なのよ・・・・」

 

 

「ま、まさか華陀か!?それとも、兵士とか!?嫌だ!俺はそんなのやだ!」

 

 

「驚いたわ・・・・華琳さまの股間からアレが生えてくるなんて」

 

 

「!?」

 

 

「そして愛されていく内に、私のお腹の中に新しい命が・・・」

 

 

「そ、それはむしろアリだ。俺と華琳の二人に愛される桂花・・・・あり、だ」

 

 

「私・・・・幸せになるわね」

 

 

「あぁ、だけど駄目だ!桂花も華琳も俺の嫁だ!目を覚ませ!」

 

 

 

一刀は桂花の肩の掴むと、何度も揺する。そうすると、桂花は焦点の合わない目がじょじょに一刀の姿を捕えた。

 

 

「か、一刀!?あぁ、帰って来てくれたのね!?」

 

 

「あぁ、俺がお前の傍から離れるわけないだろ!?」

 

 

「で、でも私・・・・」

 

 

「気にするな。大丈夫、お前は俺の物だ。そして、華琳も俺の物だ。だから、安心しろよ」

 

 

「一刀・・・・あれ・・・・安心したら、眠くなってきて・・・・」

 

 

「おやすみ。桂花。大丈夫、目が覚めても、俺消えないからさ」

 

 

「あぁ・・・・」

 

 

安心したように呟くと、ゆっくりと目を閉じて眠り始めた。

 

 

「今回は俺で大丈夫だったな。まさしく、愛で目覚めたって感じだな」

 

 

「あわわ、愛?ご主人様はずいぶんと愛を安売りするんですね」

 

 

「ぐっ」

 

 

「ご主人様・・・私に子供を作るって言っていた傍からこんな・・・・」

 

 

「あ、いや、その・・・」

 

 

「あわわ、でも普通に考えたら、ご主人様がみんなを愛さないと、いつか寝取られちゃいますよ?」

 

 

「そ、そんなの嫌だよぉ・・・・うわぁぁん」

 

 

「あわわ、大丈夫ですよ。みんなご主人様のことが大好きですから・・・それに、ご主人様のアレはとっても立派ですし、満足してますから」

 

 

「雛里・・・・」

 

 

「そうですよ。ご主人様以外の男性なんて、考えられないですよ」

 

 

「紫苑・・・・」

 

 

「あわわ、これからも、ご主人様ラブラブで行きますよー」

 

 

 

 

 

「「おー」」

 

 

 

 

 

次回に続く・・・・・後悔しても、知らないよ

 

説明
みなさん、コメントありがとうございます。

その結果がこれです。みなさんの要望通りとは難しいですが、頑張りました。
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コメント
カオスな展開になってきた・・・だがそれがいい!! っていうか雛里・・・食べてないのにこれだけの事が出来る君が一番危ない気がしてきたのは気のせいだろうか・・・w(天使 響)
この世界は夢か・・・。(中原)
空鍋…、ってか間違いなく雛里が一番やばいだろ(博多のお塩)
愛紗、君はいい女だ。料理はアレだがww しかし容赦ないな雛リン・・・(アロンアルファ)
むしろこの雛里が幻覚中って落ちもありだな(TAPEt)
なんぞこれ?愛紗はまあいいとして、桂花・・・そしてひなりん・・・なんぞこれ?ww(よーぜふ)
なんでだろ、一番雛里がヤバい気がしてきたw(甘露)
桂花!!!!(聖槍雛里騎士団黒円卓・黒山羊)
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真・恋姫†無双 雛里のラブラブご主人様計画 雛里 渡る世間は変態ばかり 

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