本・恋姫無双第三十五話 |
袁紹が行った北伐…結果から言うと失敗に終わった。
過去の公孫賛ならば、自陣営の状態を把握出来ていない為、袁紹に負けていただろう。
だが、今は違う。向朗が、後方を纏めてくれるおかげで、公孫賛は、戦いに集中できる。
また、向朗の助言(正確には一刀らの助言を実行しただけだが)により、付近の正確な地図を作成(紙は孫呉製)。
地の利を存分に生かし、袁:公孫=55:21の状況ながら五分の戦いを見せた。(注:おさらいの書にて公孫賛の勢力について書き損じていました…すいません)
袁紹もこの戦いを、速攻で終わらせたなら良かったが、公孫賛の盟友、劉備が援軍に駆け付けたことと、皇帝の勅旨を携えた、曹操の使者が訪れた事により、停戦せざるをえなかった。
---幽州---
公孫賛「いよっしゃー!!勝ったぞー!!」
向朗「おめでとうございます。公孫賛様。」
公孫賛「だけど、気を緩めるなよ。不利な状況に変わりは無いんだからな。」
家臣一同「御意!」
士気は高い。
---南皮---
袁紹「きぃー!!劉備さえ、劉備さえ来なければ、公孫賛に勝てましたのに…」
文醜「姫ぇ、どっち攻めるにせよ、も少し兵が足んないっすよぉ。」
袁紹「くーやーしー!!」
顔良「姫、落ち着いてください…」
あいかわらずである…
---徐州・大広間---
援軍が成功し、ささやかな宴が催されていた。
劉備「皆さん、今回はご苦労様でした。明日からまた、通常に戻りますが、今宵は楽しんでください。それでは、乾杯!」
一同「乾杯!」そう言って杯の中の『焼酎(孫呉産)』をあおった。
劉備「かぁー…きついけど、おいしい〜。」
関羽「桃香様、あまり飲み過ぎないでくださいね。」
劉備「……そうだね。……此処に朱里ちゃん達がいたら、もう少し羽目を外すんだけどね…」
関羽「??……桃香様、何をお考えで?」
劉備「ん…愛紗ちゃん、明日からも頼りにしてるよ♪」
関羽「も、もちろんです!、桃香様。」
劉備「んじゃ、私は皆を労ってくるから♪」
そう言って、宴に参加した、文官武官に声をかけ始めた…
関羽「??」
関羽の頭に疑問符が浮かんでいる頃…
---徐州・諸葛亮の私室---
諸葛亮「今回は、援軍が成功したけど…次はもっと周到に手を打ってくると思うの。」
?統「曹操さんが、袁紹さんをうまく操って、こちらに兵を向けさせられたら…」
諸葛亮「正直…きついね…」
?統「…やっぱり、あの策について、珪婆ちゃん(陳珪のこと)に相談しよう?」
諸葛亮「…そうだね…その上で、桃香様に上奏しないと…愛紗さん達を説得できないし……悔しいね…」
?統「何度、戦略を練ってみても、此処を維持出来ないもん…残念だね…」
戦勝ムードゼロな、劉備陣営の二大軍師なのでした…
---洛陽・曹操の執政室---
曹操「そう、袁紹は退いたのね…御苦労さま。下がっていいわよ。」
文官「ははっ」そう言って、文官が退室した後…
曹操「やはり、変わらないわね。大事なところで、臆病風が吹く…。」
そう言って、傍にあったお茶を一口含み、
曹操「扱いやすい事この上ないわね…くすっ」
そっと笑みを浮かべた。
李典「大将、まいどー。例の兵器、一部隊分、出来ましたでー。」
曹操「よくやったわ真桜。引き続き、頼んだわよ。」
仲達「失礼します…っと、李典殿も一緒でしたか。」
李典「ええよー。うち、今終わったところやし。ほな大将、失礼しますー。」李典が退室した後、
曹操「嫌われてるわね。」
そう言って、口元に笑みを浮かべる。
仲達「笑みを浮かべながら言う台詞では無いですね。まあ普通の『人間』は、理解できない『もの』について、用心するものなのでしょう」
同じように口元に笑みを浮かべる。
曹操「それこそ、笑みを浮かべて言う台詞では無いわね。まあいいわ。それより、出来たのね、『中身』が。」
仲達「ええ。ご期待に添えるものかと。あと、これは、図面に起こしただけですが…」
と言って、一枚の設計図を見せる。
曹操「えっと…此処の所がこうなって…それでこう回って…面白そうじゃない。良いわ、試作して頂戴。」
仲達「はい。では、失礼します。」
仲達が部屋を出た後…
曹操「こっちは真逆で、底が見えないわね………呑まれないわよ…」
---長沙・図書館---
今、此処では時々、水鏡女学園の授業が行われている。
何故か…教えてる内容が、自然科学や数学だからである…。で、先生役は…
一刀「はい、今日の授業は此処まで!!」一刀である。
生徒たち「ありがとうございました!!」
生徒たちは次の授業の為、教室の方へ戻っていった。
一刀「ふぃ〜、疲れた〜。」
徐庶「お疲れさまでした。」
一刀「ほんと、君が助手で無かったらと思うと、ゾッとするね…」
授業間隔は隔週で、前日か前々日に当日行う授業内容について、徐庶に先に話し、論点や穴などを詰め、その日のテキストを創る。
徐庶「私も感謝してますよ?対面で深い講義を受けられる訳ですし。それに、いろいろと良案が浮かぶんですよ♪」
一刀「そう言って貰えて、助かるよ。」
徐庶「この前の、『光』に関する授業もわくわくしました♪。いずれは、授業でやった『((針穴式写影器|ピンホールカメラ))』を再現してみたいですね♪」
一刀「ほんと、楽しそうだよね?」
徐庶「この仕事が楽しいのもあるんですが、((禄|ろく))(給料のこと)が良くて…やっと、やっと、母親を此処に呼べたんですよ!!。それが嬉しくて♪」
一刀「(ああ、マザコン…もとい母親孝行なのは、こっちでも一緒か…)」
徐庶「?、何か?」
一刀「いや、何でも無いよ。」
とりあえず、平和である。
---(おまけ1)益州・巴郡---
厳顔「はあっ!!」
ダンッ!! ダンッ!! ダンッ!! ダンッ!! ダンッ!! ダンッ!!
厳顔「はあっ…はあっ…はあっ…何とか、一回り、氣弾を連射出来るようになったのぅ。」
新しい武器『豪天砲』を使いこなせるよう、努力中である。
魏延「(あの桔梗様が酒断ちしてまで、鍛錬に打ち込むとは…私も負けてられん)」
ある意味、珍しい光景である。
---(おまけ2)長沙・兵舎---
兵士1「新しい兵舎っていいよなぁ。」
兵士2「そうだな、新しいって良いよな。」
老兵士「驚いたのが、厠の形が変わっとったことかのぅ。」
兵士1「確かに…あの『小便器』ってのにはたまげたな…」
兵士2「でも、こういった所から、俺達を大事にしてくれてるのが解るよな。」
老兵士「んだな。」
兵士1「だけど、小と大…分ける必要があるのか?そこだけが解らん…」
その他「確かに…」
悩む兵士たちであった…
---(おまけ3)長沙・女子兵舎---
鉄砲部隊を創設するにあたり、不足分の兵士を補うため新設された、主に都市の警備を行う部隊の兵舎である。
女兵士1「うわぁ、ぴかぴかだぁ♪。」
女兵士2「新しいって良いですね。」
女兵士3「新しすぎる気もするけどね…」
女兵士1「///…あの『小便器』ってなんなんです?どうやって使うんです?」
女兵士2「壁に書いてあったよ。『便器をまたいで、少し屈み、立ちながらする』って…///。」
女兵士3「///…。こうも書いてあったわね。『注意:こちらで、大はしないように。』」
女兵士1「小と大…分ける必要があるのかしら?解らないわね…」
その他「確かに…」
悩む女兵士たちであった…
あとがき(汚い話あり。食事中の方は、ご遠慮ください。)
どうも、nakatakです。
雨が凄いです…近くのスーパー、雨漏りしてました…
異常気象ってやつなんですかね。
おまけの方、汚い話ですが…必要なんです。話の流れ上…
最近知ったのですが、昔の厠(『((猪圏|ちょけん))』と言います)は豚小屋が併設されていて…
豚に喰わせていたんです…排泄物を…。お食事中の方、特に今、豚を食べてる方、スイマセン。
故に当時は、豚肉が最下級の肉として、犬猫の餌扱いでした。(時代が進むと食べられるよう工夫する人が出てきますが…)
脱線しましたね。要は、便所改革…といったところでしょうか、今回のおまけは…。
それでは、また。
説明 | ||
公孫賛Vs袁紹になりますが、かなり、はしょりました… この話は事実上、戦闘後になります。 それではどうぞ。 |
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コメント | ||
クラスターさん、機関銃…その手もありますね。(nakatak) …袁紹は相変わらずだな、只の馬鹿ならまだ微笑ましいが、信念も無いのに周囲をお構いなしに蝕むから嫌いだ。ま、暫くは次手は打てんだろうが。魏は、何やら着々と進んでいるな。呉も鉄砲を得た位だし、更にその上として、機関銃や大砲を造ってそうで怖いね。(クラスター・ジャドウ) 320iさん、主に曹操と仲達が動かしてます。(nakatak) 砂のお城さん、念入りに火を通す必要があったみたいです。(nakatak) |
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