恋姫外史・あるところに一刀第11話
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華雄挑発事件(一刀が忘れられない出来事としてそう名づけた)の後

 

水関攻めは普通に攻城戦の方策で攻められていた

 

主に攻めているのは劉備軍、公孫賛軍

 

その後ろに孫策軍、曹操軍、馬超軍

 

そして一番後ろに総大将袁紹と、従姉妹の袁術軍という布陣であった

 

攻城戦は数で攻めなければいけないのに一番の大軍が後ろでふんぞり返っているという、なんとも馬鹿馬鹿しい布陣である・・・・・

 

 

 

 

「まだ落とせませんの?」

 

ふんぞり返っている御大将、袁紹がぼやく

 

「そんなすぐには無理ですよ、相手は完全に篭城の態勢に入ってますから・・・」

 

顔良は主人に対し、正論を吐く

 

「劉備さんも随分役に立ちませんわね、仕方ありません、華琳さんと孫策さんにも攻城に参加させるように伝令を出しなさい」

 

「え!ひ、姫!そんなことしたら返って軍が混乱しちゃうんじゃ・・・・」

 

「だったらそうならないようにさせなさい」

 

「・・・・分かりました、とにかく伝令を出します」

 

苦労の多い顔良であった・・・・

 

 

 

 

「・・・麗羽のバカは相当なものね」

 

呆れて声も出ないとばかりにため息をつく曹操

 

「・・・どうする?桂花?」

 

夏侯淵が荀ケに問う

 

「このまま待っていても時間が過ぎるだけよ、劉備、孫策、公孫賛とそれぞれ交代しながら休み無く攻め立てるのが上策だと思うわ」

 

「・・・相手を弱らせるにはそれが一番ね、一度彼女達と話さないといけないわね・・・」

 

そしてその日の夜、曹操は彼女達にこの案を伝え、翌日から実行される事となった。

 

しかし、予想以上に水関は持ちこたえ、同盟軍の被害もかなりの物となったのだった。

 

その中のいくつかのエピソードをご紹介しよう・・・・・

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ある連合軍兵士の証言

 

「戦場であんな事をするやつがいるとは夢にも思わなかった・・・・」

 

 

それは交代制による消耗戦が始まって数日経ったある日の事である

 

彼はハシゴを登り、水関に攻め入る部隊に属していた

 

休み無しで攻められ、敵兵士の疲労の色も濃くなっていた

 

そして彼の前の兵士が槍で落とされた時、落とした敵兵士がフラついた。

 

疲労の極致だったのだろう

 

すかさず城壁に手をかける

 

しかし・・・・・・

 

ヌッと影が自分の前に出来る

 

そこには、見た事の無いような光輝く白い服を着た青年がいた。

 

随分と若いようだが・・・・

 

その青年は何を思ったか、素早くズボンと下着を下ろし、一物を持って照準を自分に向けた。

 

その行為に、兵士は青ざめる

 

逃げようにも攻城の性質上後ろには逃げられなかった

 

前に逃げても至近距離で喰らうだけである

 

「この侵略者共!北郷一刀のションベン鉄砲を喰らいやがれ!!」

 

そう言って青年は、彼に向かって小便をかけ始めた。

 

「ぷあっ!や、やめろ!」

 

顔を防御しようにも、手は城壁に掴まったままで動かせない

 

「オラオラー・・・・」

 

青年はなお小便をかけ続ける

 

そして

 

ズルッ!

 

城壁にかけていた手が小便で滑った!

 

「う、うわーーーー!!」

 

そして後ろに居た兵士達を巻き込み、彼は落ちていった・・・

 

そして青年の豪胆ぶりに疲労困憊だった兵士達は不死鳥の如く蘇り、その日も水関を守りきったのだった・・・・

 

「戦場で小便をかけるヤツなど見た事がない、いや、それ以前に普通なら一物が縮こまってしまい、小便など一滴もでる訳がないのに・・・・」

 

彼は信じられない!と何度も呟いていた・・・・・

 

 

 

 

 

 

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ある董卓軍兵士の証言

 

「あの方達は、素晴らしい!!」

 

それは、同盟軍が交代する際に出来る間などのほんの少しの時間。

 

その時間に、北郷一刀は歌を歌っていた。

 

歌には力がある

 

元気が出る、心が落ち着く、癒される

 

それは休む暇がほとんど無い兵士達にとってとても幸せな時間だった。

 

そしてさらに・・・

 

「抜い〜ては戻〜すか〜た〜なとさ〜やた〜ち〜きる〜は修羅〜・・・・」

 

張遼将軍も・・・・

 

「か〜らだがこ〜こ〜ろを〜し〜ん〜じて〜、置き去〜り〜にさ〜れ〜た〜なら〜、崩れ〜る事を知〜り〜つ〜つ〜、情け〜を〜か〜け〜る〜〜・・・・」

 

華雄将軍までが兵士達に歌を歌っていたのだ

 

実は一刀が、こんな事もあるのではないかと2人に少しだけ、自分の世界の歌を教えていたのだ

 

将軍達自身も相当な疲労があるはずなのに、自分達のために歌ってくれる姿

 

これもまた、水関を守る兵士達の原動力になったのは間違いないだろう・・・・

 

「将軍達の心意気に応えるためにも、自分の命を全て使い切っても守り抜いてみせる!!」

 

これは証言した兵士だけでなく、水関防衛に当たった兵士達の総意であったに違いない・・・・・

 

 

 

 

かくして、最終的に虎牢関への撤退を余儀なくされた董卓軍であったが、時間と糧食など補給物資の浪費、同盟軍兵士の負傷者の増加、士気の低下など与えた被害も想像以上の物であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、戦いの舞台は虎牢関へと移る・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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どうも、アキナスです

 

あまり戦闘描写の無いお話に、ガッカリされた方もいるかもしれません。

 

下手な戦争シーンを入れるよりは、いくつかのエピソードを取り上げる形にしたほうが書きやすいのではないかと思い、こういう形にしました。

 

これから先は、どう書くのか分かりませんが・・・・・

 

それと、歌の選曲は作者のキャラへのイメージ、場面でのイメージなど独断と偏見です。

 

そして歌詞は、聴くだけで見ながら書いていないのがあるので間違ってるかもしれません(汗)

 

今回の歌は刀〇からチョイスしました。

 

それでは次回に・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドラグ・スレイブ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
水関での篭城戦

その中では様々なドラマが・・・(笑)
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コメント
PONさんには是非その細かな描写を描いた作品を作ってほしいものです(外道)
でもね、そうやって端折るから描写が薄くなるんですよ… 関が落とされるときの情景、どのように撤退したのか、その時諸将の様子、味方はどのような心境であったか。描写しなければならないところはいくらでもあります(PON)
すげぇ無詠唱でドラグ・スレイブぶっ放しやがった!!(由)
RevolutionT1115さん:ありがとうございます(アキナス)
面白い手法ですね(RevolutionT1115)
2828さん:ご名答です(アキナス)
前田慶次かwそんでスレイヤーズかwww(2828)
readmanさん:ありがとうございます(アキナス)
良いなあ。(readman )
シリウスさん:篭城戦という事でパッ!と思い出したんです(アキナス)
ここで 花の慶次の話がでるとは!!(シリウス)
アロンアルファさん:あるカブキ者の使った方法です・・・・(アキナス)
兵士への鼓舞の所は良かったが、敵兵への当たり方はなんつう方法を…(アロンアルファ)
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真・恋姫†無双 あるところに一刀 

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