真・恋姫†無双異伝 天魔の章 |
2045年、地球は滅亡の危機に晒されていた。
日本連合対世界と言う未曾有の世界大戦の末、地上を覆い尽くすほどの放射能に覆われ、海は一部を除いて悉く枯れ果てた地球では、従来の海軍や空軍と言った軍事力よりも陸軍、つまり腕力の強弱がものを言う無法世界と化していた。ちょうど、北○○拳の世界のような状態である。
そんななかで、かつて日本と呼ばれていた弓状列島のあった周辺諸地域のみは、“影の国”と呼ばれる巨大秘密結社が、その比類なき軍事力と恐るべき異能をもって統治していることもあって比較的安定した治安情勢を維持している。
最高幹部会の一つである、“十二使徒”に率いられた影の国正規軍――幻魔軍は、第一柱〜第四柱とその麾下部隊が、『影の王』の直接指揮の下、旧日本領の統治・治安維持に当たり、残りが宇宙へ遠征して周辺星域の開拓を行って、地球人類の疎開・復興候補先を整備・探索している。
その十二使徒と双璧をなす最高幹部会“守護騎士(ドミニオン)”率いる星杯騎士団は、諸般の事情によって第肆位の部隊のみが旧日本領の治安維持に当たり、残りすべてが周辺諸地域の制圧・併合を進めて地球復興の下地作りを進めている。
そして、最近になって新設された第三の最高幹部会、“闇の魔人衆”と呼ばれる者達に率いられた特殊作戦群“御万騎衆”は、影の国が誇る空中都市要塞『リベル=アーク』や海中都市要塞『明石』、それに惑星型宇宙要塞『瑞薙』の都市・軍事機能の管制・制御、ならびに住民による犯罪・暴動の鎮圧作業に従事しつつ、三要塞で生産された復興用の各種物資を飛行艦隊で地上に搬送する事業に参加している。
中には恐るべき能力(ちから)を発揮して外地からこれらへ侵攻してくるものも幾人かいたが、それらは悉く魔人衆の誰かに阻まれて果てて逝った。
これは、そんな中の一つ、『リベル=アーク』を統治する魔人衆の一人が、ある一人の邪神の思惑によって落とされた、とある外史における激闘を綴った物語である。
真・魔人無双異伝〜天魔の章〜
序章 魔人、降臨す
2045年7月12日。
この日、人類史上初の、科学技術の集大成と言うべきかつての日本の切り札、超巨大空中都市要塞『リベル=アーク』は、地上復興のために自己生産した様々な物資を、地上の、かつて『東京』と呼ばれていた区域に輸送するべく、大輸送船団を抱え込んでいた。
今や新型の『ジパング』級浮遊機動大陸が実戦配備について一線を退いたとはいえ、少ないながらもその巨大な生産能力は貴重な戦力として機能し続けているのである。
峻護
「ずええぇぇッ!やっぱり何度見ても、満載100万軍用tの超巨大空中輸送艦群は、いつ見ても迫力満点だなぁ!」
リト
「だな。さすがの俺でも、この光景にはいつも圧倒されるぜ。・・・まぁ、デビルークの宇宙艦隊にもこれに迫る勢いの巨大艦群があったのを間近で見たことあるから、少しは慣れてるけれど」
リベル=アークの東北部に位置する工業区画、第11ファクトリアの貿易港区画に着水・停泊している超巨大輸送艦の群れを埠頭で出迎えている十人の魔人達は、眼前に広がる光景に、これまで何度も見てきているはずなのに圧倒されていた。
と言うのも、今この軍港に犇(ひしめ)いているのは、全長2000m超、満載排水量は100万軍用tを誇る『黒潮』級戦術輸送艦の改修型である、『改黒潮』級戦術空中輸送艦5隻の艦隊なのである。
また、そんな第11ファクトリアの貿易港区画の隣に設けられている、第15レイストンの軍港区画には、これまた10隻を超える大鮫(たいこう)級巨大空中戦艦と小鯨(しょうげい)級空中駆逐巡洋艦が停泊している。
前者は全長1000m以上、後者も全長300m弱と規格外の巨体を誇る飛行軍艦であり、強力な兵装と印象的な外観を有する大飛行艦隊の中核を成す艦種である。
一刀
「しっかし、よくまぁこのクソ狭い港ン中にこんだけ入りきったなぁ・・・?」
アヴィン
「それは言えるな。なんとも窮屈な感は否めんが」
一刀の感想に答えたのはアヴィンだ。
たしかに、改黒潮級のような超巨艦が5隻も並べば、全長10q強の貿易港一つが完全に埋まりきってしまう。
そして、それが全部で18個艦隊。港湾の広さの関係で、今のところそれだけを収容するので精一杯なのである。
峻護
「じゃあ一刀、俺達は行って来る。留守当番は頼むぞ」
一刀
「任せろ!」
一刀が胸を張ってそう言ったのを聞き届けた後、彼を除く9人は黒い靄となってその場から消えた。
そして10分後、各港から輸送艦隊と護衛艦隊が発進し、地上へ向けて去って行った。
それを在リベル=アーク軍と住民らと共に見送り終えた一刀は、手勢を引き連れて中枢塔へ帰ろうとした。
一刀
「・・・さぁて、仕事仕事・・・ッ!?」
しかし、直後に感じた膨大な悪意に意識を奪われたその瞬間、リベル=アークの姿はどこにも無く、彼の麾下の御万騎衆と数百万の民間人共々行方を暗ましていた。
その光景を、上空+3000mほどの地点から見下ろす一人の男。
???
「フフフ・・・魔人 ム よ。いや、北郷一刀よ。今度こそ貴様は俺の手で始末してやる。覚悟しておくがいい」
不気味な笑い声を響かせつつ、男も黒い霞となってその場から消えた。
一刀の仲間達が異変に気がついたのは、一刀達が姿を消してから二時間後のことであった。
あとがき
初めまして、海平?と申します。
今回初めて小説を投稿させていただき、だれかほかの人に見せられる文章を書くということの難しさを痛感しました・・・;
今回の話は、自分が中学2〜3年生の頃から独自に構想を練っている、ある作品の設定を大いに引用しており、そのため、何故このような設定が存在するのかというのがとても分かりづらい作品になってしまいました。
いずれその引用元となった作品も、ある程度満足いくまで手直しを済ませてから投稿させていただくつもりですが、それまでは、各話のあとがきでちょくちょく設定等を少しずつ投稿していこうと思っております。
さて、ではまず最初の解説から。
秘密結社“影の国”について
この秘密結社は、自分が以前プレイした、あるゲームの中に出てきた舞台の名前をそのまま引用させていただいたものです。“影の国”と書いて、『ファンタズマ』と読みます。
また同様に、本結社の最高幹部会である“十二使徒”と“守護騎士”もまた、“影の国”が出て来たのと同じゲームから設定を頂戴いたしました。と言いましても、原作よりも作者に都合のいいように設定をいじらせていただいておりますが・・・。
第三の最高幹部会“闇の魔人衆”について
この会は、最初の方で述べたとおり、自分が中学時代から構想している、ある作品(題は未定)において行われた大戦争の末に生み出された存在です。今回の小説の主人公である、北郷一刀君もまた本会に所属しており、後々述べますがその能力は『凄まじいというのはわかるがどの程度凄まじいのかは本人達ですら把握出来ない』という設定にさせていただいています。これは、この先もっともっと追加設定を盛り込むときに、下手に初期の設定が足枷にならないようにしたためです。
空中都市要塞『リベル=アーク』について
これも“影の国”や“十二使徒”“守護騎士”などと同じ作品に登場するものを自分なりにアレンジしたものです。好き勝手に設定を弄りまくった結果、もはや原型をとどめぬほどに滅茶苦茶な存在と化してしまいました・・・orz 内部には工業区画『ファクトリア』の他、公園区画『カルマーレ』、居住区画『クレイドル』、軍事区画『レイストン』、中枢塔『アクシスピラー』、根源区画『テメリオス』に分かれており、『テメリオス』最深部にはリベル=アークの中枢管制システム『オリオン』が安置されています。詳しい説明は追々作中で明かしていきたいと思います。
とまぁ、今回の解説はこのくらいにしておきたいと思います。
また気になる設定や追加採用してほしい設定、ここはもう少しこうした方がいいよ、とか、そういうご意見やご指摘等いただければ幸いです。
では、また次回もよろしくお願いします。
説明 | ||
作者の実力不足につき、拠点パートや時代背景、人物同士のつながり方などがかなり無茶苦茶にまとめられています。また、作者自身が人真似万歳主義者兼キャラ崩壊至上主義者兼御都合主義者なため、ストーリーもかなりひどいです。それでもいいという方はお読みください。そうでない方は即、戻るボタンをクリックすることを推奨します。あと、作者の実力向上のために、是非ともご意見ご感想等、よろしくお願いいたします | ||
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