狩人†無双 乙女だらけのモンスターハンター 第六話 一刀一行、各々の獲物を選択するの事 |
「ご主人様〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
俺がドスギアノスの狩猟を終え、訓練所に帰還すると、訓練所から愛紗がディアブロスもびっくりな猛スピードで俺に向かって突進してきた。
「ちょ、愛紗・・・グホオオオオ!!!」
「ご主人様、ご主人様・・・。ご無事で、ご無事でよかった・・・・!!」
俺は突っ込んできた愛紗の勢いを止められず、地面に押し倒された。
背中に痛みを感じつつ、俺の胸に飛び込んできた愛紗を見ると、愛紗は泣きながら俺の胸に縋り付いていた。
愛紗・・・。
「俺の事、心配してくれてたのか?」
「はい・・・・、ご主人様がもし、モンスターに殺されたらと考えたら、不安になってしまって・・・。ご主人様のご無事な姿を見たとき、居ても立ってもいられなくなって・・・・」
それで俺に飛びついてきたって事か・・・。
ああもう・・・!!
「可愛いな、愛紗は♪」
「なっ!?ご、ご主人様!?」
俺は愛紗のあまりの可愛さに愛紗を抱き締め、愛紗の頭を撫でてやる。愛紗は恥ずかしそうにしているけどそれがまた可愛くて・・・・。
「・・・・あ〜・・・、貴様ら、いちゃいちゃするのは結構だが、せめて我輩の居ない所でやってくれないかな?」
「「!?」」
突然響いた教官の声に我に返った俺達は、声が聞こえた方向に顔を向けた。
俺と愛紗の目を向けた先には、ばつの悪そうな顔をした教官と、嫉妬、羨望といった表情でこちらを見ている仲間達が居た。
その後、俺はどっと寄ってきた皆にもみくちゃされる事となってしまうのだった。
第六話 一刀一行、各々の獲物を選択するの事
「ふむ、一週間で終わらせる予定だったのが二日オーバーしてしまったが・・・、よくぞ基礎訓練を乗り越えた!!」
俺の試験合格から二日、ようやく全員が基礎訓練卒業となった。
なぜ二日掛ったかというと・・・・、あまりに人数が多すぎたため、試験用のドスギアノスが足りなくなってしまったからである。
・・・というかあれって試験用に飼育していたものだったのか。野生のじゃないんだ・・・。
なんでも教官曰くハンターが捕獲したものらしいんだけど・・・。
まあそのせいでその後は複数チーム戦になったり、急遽密林のドスランポス討伐に替わったりしたりで時間が予想以上に伸びてしまったのだった。
そして現在、どうにか全員討伐試験で合格、初心者訓練、無事修了となった。
「この基礎訓練を乗り越えた今!貴様等はようやくハンターとしての一歩を踏み出したこととなる!!ここから先は訓練、知識だけでどうにかなる世界ではない!!己の力量と!経験と!仲間との絆で乗り越えられる世界だ!!そこをよく覚えて狩りに向かうのだ!!未来のモンスターハンター達よ!!」
「「「「はいっ!!」」」」
こうして教官の演説は終わった。ここからが始まり、新たなる戦いの、それも自分達よりも強大な相手、飛竜達との戦いの本当の始まりなのだ・・・。そんな実感が俺達にあった。
「さて、貴様等を呼んだわけだが・・・・」
と、唐突に教官が再び話し始めた。
って、呼び出したわけって教官が演説するためじゃないの?
「んなわけあるか!!我輩も忙しいのだ!!わざわざ演説のためなんぞに時間を使うか!!」
・・・あ、そうですか・・・。
「・・・・でだ、呼んだわけだが、貴様等にはこれから使用する武器の選択と武器使用の練習訓練をやってもらう!!」
・・・へ?武器使用の練習?
「うむ。基礎訓練では扱いやすさから片手剣を使ってもらったが、各々にはあった獲物もあるだろう。そこで、この訓練所でこれから使用する武器の練習をやってもらおうと思ってな!!そのまま片手剣を使いたいのなら講習を受けなくとも構わんが、それ以外の武器を使うのなら受けておいて損はないぞ!!」
なるほど、まあ確かに練習はしておいたほうがいいな・・・。
でも・・・・。
「なんで初めっから武器を選ばせてくれなかったのだ〜〜?おじちゃん」
と、鈴々が俺が疑問に思っていることをずばりそのまま教官に質問した。
教官は質問をした鈴々をじろりと睨みつけると
「馬鹿者!!片手剣は全ての武器の基礎の基礎!!これを満足に扱えずに他の武器を扱う等百年早いわ!!あと我輩はまだ33歳だ!!おじちゃんではな〜〜〜〜い!!!」
「うにゃ!?ごめんなのだ!!」
教官に怒鳴られた鈴々はびっくりした顔で教官にあやまった。
・・・ていうか教官ってまだ三十代なんだ・・・。少し意外だ・・・。
「さあ無駄話をしていないでさっさと武器を選べ!!時間が勿体無いぞ!!」
と、教官は大量の武器が置かれている棚を指差した。
棚にはそれぞれ、「大剣」「太刀」といったように置かれてある武器の種類が書かれた札が付いていた。
さて、どれにするか・・・。
扱いやすさなら片手剣だけど・・・・。
ここはやっぱりゲームでも扱いなれた太刀にするかな・・・。
北郷流でも日本刀使ってるし・・・。
俺は、棚に並んでいる太刀の内、一本を手にとり、鞘から抜いてじっくりと見てみた。
鞘はおそらくランポスの皮と鱗を素材としたものだろう。刀身の素材は竜骨製・・・・、俺の知識が正しければこの太刀は骨刀「狼牙」だろうな・・・。
俺は骨刀の柄を両手で持つと、試しに素振りをしてみた。
やはり通常の刀より刀身が長いため若干重量があるものの、決して振り回せない重さではない。使っていけばこの重さにもじきに慣れるだろう。
ならあとは普通の刀の使い方でも大丈夫のはずだ。
よし、これにするか。
「ご主人様、ご主人様は太刀に決められたのですか?」
と、隣から愛紗の声が聞こえたので振り向くと、そこには愛紗が身の丈ほどもある巨大な剣を背負って立っていた。
「ああ、愛紗は大剣?」
「はい、一撃も大きいですし持ってみますと意外と軽いので・・・」
愛紗は笑いながら右手で大剣を振ってみせる。・・・おいおい大剣って結構重量があるんじゃなかったのか?愛紗の持っている大剣、おそらくボーンブレイドだろうけど、俺でも両手でなきゃもてそうにないぞ?
「・・・ちょっと貸してもらえる?」
「へ?あ、はい、どうぞ」
愛紗に手渡されたボーンブレイドの柄を持つと、両腕に凄まじい重量が掛り、体がよろけそうになった。
「〜〜〜〜〜〜〜!!!お、重い〜〜〜〜〜!!!」
何て重さだ!!これじゃあ振るどころか持ち上げて移動するのも一苦労だ!!
重さにしたら軽く二十キロ越えるんじゃないか!?
そんなものを片手で振り回すとは、さすが関雲長ってところか・・・。
「うう〜〜〜〜・・・、あ、ありがとう・・・さすが愛紗、凄い力だね・・・」
「むう・・・、何故かあまり嬉しくありませんね・・・」
俺が差し出したボーンブレイドを受け取りながら、愛紗は渋い顔をしていた。
さすがに女の子に凄い力はデリカシーが無かったか?
「にゃはははは!!愛紗は怪力なのだ〜〜〜!!」
「なっ!?り、鈴々!?」
「お、鈴々はハンマーに決めたんだ」
「うん!いつもゲームで使ってたから使いやすいのだ!!」
鈴々はにこにこ笑いながら骨で出来たハンマー、サイクロプスハンマーを振り回した。
ハンマーか・・・。まあ力の強い鈴々にはあってるだろうな・・・。鈴々の怪力ならモンスターなんて一撃でスタンさせられそうだ・・・。
「おっ!ご主人様!ご主人様ももう武器決めたのか!」
「ああ。俺は太刀にした。翠はランスか」
「おう!やっぱり剣よりも槍のほうが使いやすそうだしな!」
そう言って翠は自慢げにランス、スティールランスを見せてくる。
ランスか・・・。初心者には使いづらい上級者向けの武器だけど、翠なら難なく使いこなせそうだな・・・。
そんなことを考えていると、紫苑と朱里、星がこちらに近づいてきた。
「おっ、三人とも武器を決めたんだ!」
「はい、私は弓にしましたわ。ボウガンでもよかったんですが、やっぱり弓のほうが手に馴染みますの」
紫苑はにこやかにそう言った
弓か・・・。俺も使ったことがあるんだけど、扱いにくくてやめたんだっけ・・・。標準がなかなか合わせられないわ弱点部位を狙えないわで・・・。これも正直上級者向けなんだけど・・・、紫苑は曲張比肩の弓の達人だ、きっと使いこなせるだろうな。
「で、朱里は・・・・」
「私はライトボウガンにしました。軽いから力の無い私でも使えますし・・・」
なるほど、ライトボウガンか。
ライトボウガンはへビィボウガンと違って攻撃力は低いけど、重量が軽いから早く移動が出来る。また、速射といって特定の弾を連射できるから場合によってはへビィボウガン以上の攻撃力を発揮できる武器だ。
ある意味朱里にぴったりな武器だろう。
「んで、星は・・・」
「ああ、私はガンランスにしました」
「ああ、ガンラ・・・・へ?」
俺は一瞬きょとんとした。
「ランスじゃないのか?」
「ランスでは翠と被るでしょう?それに、こちらのほうが浪漫があって面白いですからな♪竜撃砲もぜひ使ってみたいですし」
星はにやにやと笑みを浮かべながら手に持っているガンランス、大骨銃槍を眺めていた。
ガンランス・・・、基本的な操作はランスとよく似ているが最大の違いは攻撃に砲撃と竜撃砲を持っていることだ。
砲撃、竜撃砲ともに肉質無視の攻撃で、たとえどんなに肉質の硬いモンスターでも安定したダメージが与えられる。特に竜撃砲は強力であり、その威力は大タル爆弾Gに匹敵する。
その代償としてランスでは三回行えたステップが一回しか行えず、砲撃、竜撃砲共に切れ味を大幅に消費してしまうのが難点だが・・・。
「使いこなせそう?」
「ゲーム内でも使いこなせましたし、大丈夫でしょう」
星は自信満々にそう言った。
まあ星も一騎当千の武人だ。しかも爺ちゃんのしごきで嫌というほど鍛えられたから、まあ大丈夫だろう。
「うむ!!全員武器を決めたようだな!!それではこれより武器使用の練習を行う!!」
俺たちが自分の使う武器を選び始めて約30分後、教官の号令が響き渡った。その頃にはもう全員自分のメインウェポンを決めていたようだった。
「練習場は雪山!!そこでギアノスを四頭討伐して来い!!一度に行くチームは四人までとする!!」
ちょっ!!四人までって・・・・。
教官の宣言が終わった瞬間、周囲の皆の目がぎらりと光った・・・気がした。
その後、またじゃんけん勝負が始まって、熾烈極まりない争いの末、俺と組むことになったのは、鈴々、翠、星の三人だった。
「よっしゃ〜〜〜!!雪山とうちゃ〜〜〜く!!」
「到着なのだ〜〜〜!!」
「ふふふ・・・ようやくこれが使えるな・・・」
さて、話は飛んで現在雪山。目的は武器使用の訓練だ。
翠、鈴々は相変わらず元気な声を上げている。星はなんだか危ない雰囲気だが・・・。
「さて、それじゃあさっそくエリア1に行こうか」
「おっしゃ!!」「おーなのだ!!」「御意」
そして俺達はエリア1へと向かった。
俺達がエリア1に到着すると、そこには既にギアノスが四頭うろついていた。
「さて、それじゃあ俺が一頭倒すから、残りは頼むよ」
「分かった」「オーケーなのだ!」「承知した、主」
全員の了解の意を確認した俺は、水辺の近くに居るギアノスに向かって駆け出した。
接近してくる俺に気付いたギアノスは俺の方を向くが・・・残念だが遅い!!
「せいやあああああああああ!!!!」
気合と共に背中の鞘から太刀を抜刀すると、ギアノス目掛けて斬りつけた。
「ギャアアアアアアア!?」
突然の襲撃と激痛にギアノスは絶叫を上げる。俺は構わず太刀を振るい続ける。
「せい!!はあ!!とう!!らあああああ!!!」
踏み込み斬り、突き、斬り上げ、そして最後に横に斬りつけながらバックステップ。
この一連のコンボをギアノス目掛けて叩き込む。
太刀で切り刻まれたギアノスは、腹部から大量の血を流しながら、地面に倒れた。
「はあ・・・はあ・・・はあ・・・こんなところか・・・」
俺は太刀を鞘に納刀しながら息を吐いた。
思ったとおり、重さ、長さの違いで少しばかり戸惑ったけど、いつも通りの刀の使い方で大丈夫そうだ。
俺はそう結論付けると、倒したギアノスに黙祷を捧げ、鱗と表皮を剥ぎ取った。
「さてと、鈴々たちはどうしたかな・・・」
と、俺が鈴々達に目を向けると・・・・
「どっかーーーーーーん!!!」
鈴々のハンマーでギアノスが空を飛び
「ヒャッハーーーーー!!!どきやがれええええええ!!!!」
翠の突進にギアノスが吹き飛ばされ
「はーはっはっはっはっは!!!最高にハイというやつだああああああ!!!」
星の竜撃砲でギアノスが木っ端微塵になっていた。
あ〜〜〜〜。
心配なさそうだな・・・。
俺は呆然とその光景を眺めていた。
あとがき
皆さんこんにちは、狩人†無双第六話、更新完了しました!!
今回は武器選択の回です。皆さんの予想通りだったでしょうか、それとも予想とは外れていたでしょうか?
ちなみに現在確定しているのは
一刀 太刀
愛紗 大剣
鈴々 ハンマー
朱里 ライトボウガン
星 ガンランス
翠 ランス
紫苑 弓
といったところです。魏、呉、その他のメンバーはまた今度ということで・・・。
それでは今回はこれにて。
説明 | ||
皆さんこんにちは!! 狩人†無双第六話、投稿完了いたしました。 今回は題名通り一刀達が武器を選択する回です。 はたしてどんな武器を選択するのか? |
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コメント | ||
・・・・え〜と・・・一刀以外は武器持たせたら簡単にG 級ぐらいには行きそうだなwwww(スターダスト) ↓大剣も良いよー、斬り上げで吹っ飛ばされるなんてサイコー!!(アロンアルファ) ガンス・・・ガンス良いよー・・・味方を巻き込みつつ竜撃砲・・・もち拡散(cuphole) 四人までのときは各国一人づつにすればおもしろい(VVV計画の被験者) 魏、呉、その他のメンバーの武器が楽しみです(悠なるかな) |
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