恋姫外史・あるところに一刀第21と1/?話 |
公孫賛の城にて
「さて・・・麗羽、覚悟はいいか?」
「ちょっと白蓮さん!?今まで目をかけてあげた恩を忘れたんですの!?」
「お前には苦労をかけられた覚えしかないんだが・・・大体攻めてきたのはそっちだろう?」
どうやら白蓮の中では罰する事で決まっているらしい
処刑か、良くても牢屋入りだろう
しかしそこに横槍を入れる男が・・・
「なあ、白蓮」
「なんだ?北郷」
「こいつらの処遇、俺に任してくれねえか?」
「お前に?」
「ああ、ちょっと考えがあるんだ」
その言葉に白蓮は少々考え込み
「う〜ん、まあお前がそういうなら・・・」
周りに確認を取る白蓮
どうやら皆異論はないらしい
「よし!話は決まった」
そう言うと、一刀は袁家の三人に向き直る
「お前達には、生かす代わりにやってもらう事がある」
「何ですの?」
「何だぁ?」
「何ですか?」
一刀の言葉に、問いかける袁家の三人
「それはな・・・・・」
「・・・なあ、斗詩」
「なあに?文ちゃん」
話しかける文醜と、それに答える顔良
「アタイたち、負けたんだよな?」
「うん」
「それですぐ兵士の訓練任されてるのって、ありえなくね?」
「・・・・うん」
そう
一刀は、文醜と顔良には即将軍になって貰い、袁紹軍から引き抜いた兵士たちの訓練を頼んだ
さすがにこの異例の人事に白蓮を含め異論は出たが、一刀は
「ただでさえ人手不足なんだ、使えるものは親でも使う」
と、かなり強引に押し通した。
「しっかし、姫も大変だなあ」
「そう?姫にはむしろいい薬だと思うけど」
「・・・それ、姫がちゃんとやればの話だろ?」
・・・・・・・・
沈黙が流れる
「まぁ」
「お仕事しようか」
二人は互いに頷き、兵士たちの訓練に戻っていった・・・・
んで、袁紹の部屋
「あ〜!もうやってられませんわ!!」
袁紹は筆を置き、イスにもたれた。
袁紹の机の上には竹簡の束がズラリ
それは一刀が袁紹に出した宿題であった。
一刀は、政務としてすでに終了した案件を宿題として袁紹に渡し、袁紹が処理した後一刀が添削すると言う形でほぼ毎日、宿題をやらせていた
最も、今まで良い評価を得たことなど一度もないのだが・・・・
それも当然である
どれも規模の小さい地味なものばかりで、派手好きの袁紹がそんなものを好んでやるはずが無い
第一、殆どの政務は文官任せで判子を押すくらいしかやって来なかった袁紹に、いい答えなど出せる訳がなかった。
一刀が何故そんな事をやらせるのか?
それは誰にも分からなかった。
「気晴らしに外にでも行きましょう・・・」
そう言うと袁紹は、まだ半分も終わっていない宿題を置いて部屋を出た。
「全く!何故ワタクシがこのような事を・・・・」
愚痴をこぼしながら廊下を歩く袁紹
袁紹は思っていた
それもこれもあの北郷一刀と言う男のせいだと
命を助けた事には感謝してもいいが、それからというもの毎日あの宿題の山ばかり・・・
袁家の財産も差し押さえられて、贅沢もできない生活
袁紹のイライラは募っていった。
そんな袁紹が政務室の前を通りかかった時
「なあ?なんで麗羽にあんな事させるんだ?」
その声に、袁紹は立ち止まった・・・・
中にいるのは一刀と白蓮である
「何でそんな事を聞く?」
「いや、だってさぁ、麗羽にあんな事やらせたっていい答えが出せるわけないだろ?」
「・・・ずいぶん評価が低いんだな」
「当たり前だろ?みんなそう思ってるよ」
白蓮の言葉に一刀は手を止め、イスにもたれかかる
「・・・俺はアイツが優秀なやつだと思ってるんだがな」
「・・・笑えない冗談だな」
一刀の言葉に白蓮は顔を引きつらせる
「おれは本気だぜ?」
「一体アイツの何処を見てそんな結論が出てくるんだ!?」
立ち上がり、一刀の方へ身を乗り出してくる白蓮
「・・・まあ、これは俺個人の考えなんだが」
一刀は顔を天井に向け、目を閉じて話し始める・・・
「袁家ってのは名門なんだろ?」
「ああ、それはもちろん」
「その当主になって袁紹が今までやってきた事は、名門袁家に恥じないようにって言う自分なりに考えてのことだったんだろう?だいたいその考えを間違った物にしたのは周りのほうに原因があると思うがなあ・・・」
「それは、まあそうかもしれないなあ」
「まあ、そういう深い事情はさて置いて、あいつは常に名門らしくって言ってたわけだろ?それに関してはいい事だと思うぜ?後はその名門らしくを正しい方向に持って行くことが出来れば、化けると思うな、俺は・・・・・」
「それが、今やらせている宿題か?」
「ああ、正しい見方を身に着けるには広い視野を持たせる事が大事だと思ってな。案件も、民の生活に直接関わってくるような重要なものから小さな物まで色々やらせてる。もしこれらが出来るようになったら実際に仕事もしてもらおうと思ってる」
「そこまで麗羽が成長すると?」
「さあ?どうだろうな?。ただ・・・・」
「ただ?」
「あいつはやる奴だと俺の勘も言っている(別の意味でもだが・・・)。それに、そうなったら面白いだろ?」
「・・・ちなみにお前の勘の的中率は?」
「五回に一回は当たるな」
「・・・微妙」
そんな会話が政務室で交わされていた・・・・
そして扉の外で話を聞いていた袁紹は
「・・・・フン」
と鼻を鳴らし、180°回って自分の部屋に戻っていった・・・
・・・・・・
そして夕方、一刀が袁紹の部屋に訪れると
「スーー、スーー・・・・」
袁紹は机で寝ていた
横には竹簡の束がまとめられている
どうやら全て終わらせたようだ
一刀は竹簡を一つ紐解く
中を見ると
「・・・へえ」
感心したような声を出した・・・
一刀は竹簡の束を持って部屋を出て行った
残されたのは一刀の制服をかけられた袁紹、そして・・・
良く出来ました、と大きく花丸がついた先程の竹簡が机に置いてあったのだった・・・・・・
どうも、アキナスです。
またおまけです
もう誰をメインヒロインにしたいのか、書いてて分からなくなってきました
どうなるんでしょうね?本当に・・・
それでは次回に・・・・
「44浣腸ーーーーーー!!」
説明 | ||
公孫賛に敗北した袁紹たち 彼女達の処遇は・・・・ |
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コメント | ||
はこざき(仮)さん:周りが駄目にしたタイプとも言えますよね(アキナス) 本編でも基本は華琳よりは上ですからね〜応用が出来ない娘なだけで…w 傲慢さが抜けてたら本編の華琳さんでも勝てなかったかもしれませんし…(はこざき(仮)) PONさん 意見があっちにフラフラこっちにフラフラって失望したって書いておいて。その後楽しみとか書いてるやん、見事なブーメラン華麗すぎです。(外道) PONさん:上に立ってほしくないだけで、友人としてなら文句はなかったようです(アキナス) 一刀が袁紹のどこを気に入ったのかがわかりません。そんな要素はなかったと思います。上に立ってほしくないほど気に入らないんじゃなかったのか?意見があっちにフラフラこっちにフラフラ・・・それにそういうことは本人に言ってあげないと。(PON) 断罪者ヒトヤ犬さん:勘弁してください、本気で・・・・(泣)(アキナス) 仁ママはアキナスさんの嫁・・・(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ) 1+1=11さん:桃香の活躍はあるのか!?(アキナス) まるで、イス取りゲームのように桃香さんの座るイス(出番)が減っていく(ガクガクブルブル) (1+1=11) readmanさん:意外と教師に向いてるかもしれません(アキナス) 村主7さん:本編ではインパクトだけはあったんですけど、ヒロインとしてはねえ・・・・(汗)(アキナス) 2828さん:そんなに驚かなくても・・・(アキナス) 黒部さん:それもそうですね・・・・(アキナス) トトクロさん:ションジーは出番少なかったけど大爆笑したキャラの一人です(アキナス) 育てる一刀も良い!(readman ) 一応あの「曹操」と同じ私塾に通っていたので良い方向に誘導、本編でもこういった具合に持っていければ良いキャラになったかもですなw 逆に4p目の遣り取り聞いた上でも部屋に入ってきて「やってられるかw」と言い出しそうですがw(村主7) なん・・・・だと・・・(2828) 浦安鉄筋家族かぁ〜w それにしても、あの麗羽がイイ意味で化けるとは・・・あと、何気にフラグも建設して言ったっぽいな?w(トトクロ) |
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