遥か彼方、蒼天の向こうへ-真†魏伝-第一章・二十三話
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道、というものがある

 

それは、必ずしも“一つ”ではない

むしろ、幾重にも別れ・・・我々を迷わせ、悩ませる

 

そんな、険しい道のり

 

灯った、“三つの光”があった

 

 

一つは“取り戻す者”

もう一つは“追いかける者”

最期の一つは・・・“消えていく者”

 

この、三つの光

今はまだ、交わることのない光り

 

 

その光りが今、歩み始めようとしていたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪遥か彼方、蒼天の向こうへ-真†魏伝-≫

第一章 二十三話【それぞれの道】

 

 

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「蜀に、行く」

 

「・・・は?」

 

 

それは、昼も中頃

皆で一緒に、昼食をとっている時のことだった

モグモグとご飯を口に運びながら、一刀がそう言ったのだ

 

 

「す、すまん一刀

どうやら儂、ちょっと耳が悪くなったみたいで・・・」

 

「ああ、ついにバぶぁっ!!?」

 

「あ、いや、聞き逃してしまっただけじゃ、うん

そうじゃ、そうに決まってる

そういうわけで、スマンがもう一回言ってくれんかの?」

 

 

夕の頭に容赦なく拳骨をブチ込み、祭は笑顔で言う

その言葉に、一刀はいつものように無表情のまま再び口を開いたのだ

 

 

 

「蜀に、行く」

 

 

 

今度こそ、聞き間違いではない

皆が皆そう思い、一様に箸を置き・・・複雑そうな表情を浮かべる

 

 

「な、なんじゃ・・・随分、いきなりじゃな」

 

「そ、そうですよ〜

まだアレから、三日しか経ってないんですよ?」

 

 

祭の一言に、七乃も苦笑しながら同意した

しかし、一刀は首をゆっくりと横に振る

 

 

「三日も、悩んだ・・・」

 

「一刀さん・・・」

 

 

その一言が

その表情が

鮮明に、物語っていた

 

彼が、いったいどれだけ悩んでいたのかを

そして、どれだけ苦しんでいたのかを

 

 

 

「蜀に・・・」

 

 

そんな中、ポツリと呟いたのは・・・夕だった

彼女は小さな声で呟くと、微かに笑顔を浮かべながら一刀を見つめる

 

 

「蜀に・・・いったい、何をしにいくんだ?」

 

 

その問いに、彼はフッと息を吐きだす

それから彼女を見つめた瞳

見えたのは・・・強い“決意”

 

 

 

「待っている・・・人が、いるから」

 

 

 

“待っている人がいる”

言って、彼は微笑みを浮かべた

 

それが誰なのか?

彼にはわからない

それでも、行かないなんて選択肢はなかった

 

 

「だから・・・迎えに、行くんだ」

 

 

“迎えに行く”

その言葉に、どれだけの想いが込められているのか

彼女達には、容易に想像できた

だからこそ・・・

 

 

 

 

「うむ、それがいいのじゃ」

 

 

 

彼女は、“美羽”は笑顔でそう言ったのだ

彼女はそのまま、一刀の肩をポンと叩き・・・ニッと笑う

 

 

「一刀には、待っておる人がいるんじゃろ?

ずっと・・・待たせておった者がおるのじゃろう?

ならば、答えなど考えるまでもないのじゃ」

 

「美羽・・・」

 

 

美羽の言葉

一刀は微かに表情を明るくさせるが、それもすぐにまた暗いものに変わる

 

 

 

 

「でも、美羽t・・・」

 

「しかし、もう何日か時間をくれぬか?

まだ、準備が出来ておらんのじゃ」

 

「ぇ・・・?」

 

 

 

 

言葉の途中

それを遮るよう・・・美羽は苦笑しながら言ったのだ

彼はそのことに、呆気にとられてしまう

そんな彼の様子など気づくことなく、彼女はそのまま話を続けた

 

 

「いや、妾は別にいいんじゃがな

夕と祭と七乃はまだ、武器が直っておらんのじゃ

特に祭など、あの弓を振り回して使うものじゃから・・・損傷が酷くての」

 

「あ〜、確かに

出発が遅れたら、お前のせいだな確実に」

 

「ですね〜」

 

「な、なんじゃ皆して!?

良いじゃろうが、別に!

どうせ、旅支度で時間がかかるじゃろう!!?」

 

「「「だからって、弓は振り回さないよね」」」

 

「う、うわーーーーーーーん!!!!

どうせ、どうせ儂が悪いですよぅ!!!!!!」

 

 

 

三人に責められ、軽くマジ泣きする祭を横目に

一刀は、この状況についていけずに首を傾げていた

 

 

「あ、あの・・・さ」

 

「「「「?」」」」

 

 

やがて、意を決して彼は口を開く

皆の視線を自身に集めると、彼は恐る恐るといった様子で言った

 

 

 

「どういう、こと?」

 

 

 

“どういうこと?”

 

その問いに四人は一瞬固まるが、すぐに溢れんばかりの笑顔を浮かべる

それから、四人は一斉に一刀の手をとった

 

そして・・・困惑する一刀もよそに、彼女達はまるで初めから打ち合わせをしていたのではと錯覚してしまう程に

 

同時に、こう言ったのだ

 

 

 

 

「一緒に行くに、決まっておるじゃろうが♪」

 

「一緒に行くに、決まってるだろ?」

 

「一緒に行くに、決まってるじゃないですか♪」

 

「一緒に、行ってやるんじゃよ」

 

 

 

その一言に、彼は酷く戸惑った

その一言に、彼は酷く申し訳ない気持ちでいっぱいになった

 

その一言に、彼は・・・

 

 

 

「・・・うんっ!」

 

 

 

素直に、感謝したのだった

 

 

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〜三日前

 

 

ここは、華佗の寝泊まりしている部屋だ

そこに現在、華佗・卑弥呼・姜維・夕・祭・美羽・七乃達が集まっていた

 

 

「うみゅ・・・眠いのじゃ」

 

「済まないな美羽、疲れてるところを・・・」

 

 

眠そうに瞼を擦る美羽に、華佗は苦笑しながら頭を下げる

しかし、その苦笑もすぐに消えた

 

 

「話とは、大体わかっているとは思うが・・・一刀のことについてだ」

 

「やはり、か・・・」

 

 

華佗の一言

夕は眉を顰め、呟いた

その隣、美羽も目を見開き難しそうな表情を浮かべている

 

 

「詳しい話は、卑弥呼にしてもらう

俺もまだ、理解しきれていない部分が多いからな

頼んだぞ、卑弥呼」

 

「うぬ、儂が説明しよう

本来ならば、このようなことは言えないのだが・・・お主らは、もう“無関係”とは言えなくなった

故に、話せることから少しずつだが話しておこうと思ってな」

 

 

そう言うと、卑弥呼は腕を組んだ

そして、ゆっくりと語り始める

 

 

「まずは、お主らの想像通り・・・一刀は、天の御遣い“北郷一刀”じゃ」

 

「やっぱり、そうだったんですね」

 

 

呟いたのは、姜維だ

その呟きに同意するよう、他の皆も表情を微かに曇らせる

 

 

「詳しくは言えぬのだが・・・一刀は一度、天の世界へと帰った

そして三年の時を経て、再びこの大陸に戻ってきたのだ

お主らが一刀を見つけた、あの日にな」

 

「あの日、ですか」

 

 

七乃は呟き、思い出す

あの日・・・森の中で見た、あの白き光を

 

 

「だがしかし・・・一刀には、“記憶”がない

これは、“ある者達”によって奪われた為じゃ

さらに奴らはその御遣いの記憶を使い、此処におる“一刀”までも奪おうと企んだ」

 

「お父さんは・・・その“ある者達”に利用された、と?」

 

 

“うぬ”と、頷く卑弥呼

対して、姜維は思いのほか冷静だった

 

 

「御遣いの記憶には、それほどの力がある・・・ということですか?

死者をも甦らせるほどの、強い力が」

 

「うぬ・・・スマンがこれも、あまり詳しくは話せぬのだ

だが、これだけは言える

一刀の記憶を、あ奴らに持たせるわけにはいかんのだ

必ずや、取り戻さなければならん」

 

 

卑弥呼の顔からは、余裕は見えなかった

それほどまでに、状況は悪いのだろう

そう思い、姜維も表情を曇らせる

 

だが、そんな中・・・

 

 

 

 

「一刀は、きっと・・・この街を出るのじゃろう」

 

 

美羽は、“笑顔”のまま口を開いた

視線が、彼女に集まっていく

 

 

「一刀はずっと、言っておった

“行かなくちゃ”と・・・あの“遥か彼方、蒼天の向こうへ”、取り戻しに行くのじゃと」

 

 

美羽の言葉

皆は、思い出していた

この街に彼が来て、まだ間もない頃

口癖のように言っていた、彼の言葉を

 

 

「記憶が無くなっていたにも関わらず、一刀はずっとそう言っておった

それほどまでに大切な想いが、なくなった記憶の中・・・未だに眠っておるのじゃ

一刀はきっと、その想いを放ってはおかない

きっと、その想いを・・・そして、待っておる大切な人を

迎えに行くはずじゃ」

 

 

 

“だって・・・”

 

 

 

 

「一刀は、優しいから・・・太陽のように、温かいから」

 

「美羽様・・・」

 

 

この一言に、七乃は・・・皆は、笑みを漏らしていた

“そうだ”と、そう思ったからだ

短い時間だったかもしれない

それでも、皆は理解していたのだ

それが・・・“一刀”なんだと

 

 

「一刀が、“天の御遣い”である・・・などと、今はどうでもよいのじゃ

大事なのは、妾たちの家族である“一刀”が困っておるということじゃろう?」

 

「ああ・・・そうだな」

 

「ですね、そうですよね」

 

「うむ、そうじゃな」

 

 

顔を見合わせ、笑う四人

それから、彼女達は何かを決意したのか・・・バッと、その視線を一人の少女

姜維へと向けたのだ

 

 

「な、なんですか!!?」

 

「白蘭、頼みがあるのじゃっ!!」

 

「た、頼みですか?」

 

 

“うむ”と、元気よく頷く美羽

彼女は三人を順々に見渡すと、ニッと笑い言った

 

 

「妾たちの家を、頼むのじゃ」

 

「い、家を!?

ちょ、まっ、ちょっとkwsk!!」

 

 

慌てる姜維もよそに、美羽は笑顔のまま彼女の手をとった

そして、たった今胸の内に灯った“想い”を

 

彼女に向け、言い放ったのだ

 

 

 

 

 

「“妾たちがいない間”、あの家を任せると言っておるのじゃ♪」

 

 

 

 

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ーーーー†ーーーー

 

さて、ここで物語の舞台は大きく変わる

 

“魏”

ここでもまた、新たな道を歩もうとしている者がいたのだ

 

それは・・・

 

 

 

 

「済まない・・・もう一度、言ってくれないか?」

 

 

玉座の間

主のいない玉座の傍らに立つ女性

夏侯淵こと秋蘭の声が、静かに響き渡る

その言葉に、彼女の正面に立つ少女・・・楽進こと、凪は迷いのない目で口を開いた

 

 

「しばし、お暇をいただきたいのです」

 

 

この言葉に秋蘭は勿論、皆が一斉に言葉を失った

中でも、彼女と一緒にこの国に来た真桜と沙和の驚きときたら酷かった

 

 

「ちょ、凪!!?

自分が何を言っとるか、ホンマにわかっとるんか」

 

「そうなの!!

いきなり、ビックリさせないでなの!!」

 

 

そんな2人もよそに、凪は涼しい顔を浮かべたまま・・・ふぅと、息を吐き出す

それから、2人に向い笑顔を見せた

 

 

「大丈夫だ、二人とも

少し旅に出るだけだ・・・すぐに戻るよ」

 

「いや、全然大丈夫じゃあらへん!!

ならもう一回みんなの前で、“旅の理由”を言ってみいや!?」

 

 

“旅の理由”

その一言に彼女は、“仕方ないなぁ”と微笑んでいた

それから、清々しい笑顔を浮かべこう言ったのだ

 

 

 

 

 

 

「この楽進

しばし、“自分探しの旅”に行って参ります」

 

 

 

 

 

 

“開いた口が塞がらない”という言葉がある

その言葉はまさに今、ここで使うのだろう

そんな馬鹿なことを考えてしまうほどに、彼女の笑顔は眩いばかりに輝いていた・・・

 

 

さて、いきなりだが時を遡ろう

 

彼女が何故、このようなことを言ったのか

それは、数日前のある出来事が切欠だったのだ・・・

 

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ーーーー†ーーーー

 

〜数日前

 

 

「さて、それじゃぁ詳しく説明するわねん」

 

 

部屋の中、響く野太い声

その声の主である貂蝉は、正面に立つ少女を見つめ言ったのだ

 

 

「お願いします」

 

 

その言葉に、彼女・・・凪は、コクンと頷いた

 

 

「その前に・・・まずは、楽進ちゃんが感じた“懐かしい氣”

それは、どの方角から感じるのか教えてくれるかしらん?」

 

「はい」

 

 

言って、彼女は瞳を閉じる

そうして、意識を集中させること数分

やがて瞳を開いた彼女は、スッ窓の向こうを指さした

 

 

「まずは・・・南、呉国の方角ですね

微かですが、懐かしい氣を感じました

次に西、蜀方面でしょうか・・・此方の方が、南よりは強い気がします」

 

 

“そして・・・”と、彼女はその表情を強張らせる

 

 

「最後に西・・・此方は、どちらかと言えば漢中や西涼方面でしょうか

これが、一番“隊長らしい氣”ですね」

 

「っ・・・なるほどねん」

 

 

凪の言葉

貂蝉は驚いたように体を震わせると、笑顔を浮かべる

 

 

「正解よん

ついさっき“私の仲間”から連絡がきたわん

天の御遣いは今、“天水”の地にいると」

 

「っ!!

では、急いで隊長を迎えに・・・」

 

「残念だけど、それは出来ないわん」

 

「っ、どうして!!?」

 

 

凪の叫び

貂蝉は、深くため息をつくと・・・悲しげな表情を浮かべる

 

 

「楽進ちゃん・・・貴女には、“貴女にしか出来ないこと”があるからよん」

 

「私にしか、できないこと?

それはもしかして、前に言っていた・・・」

 

「ええ、そうよん

貴女には、追ってもらいたいの

北郷一刀を・・・いえ、違うわねん

正確に言えば・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

≪散らばった北郷一刀の“記憶”・・・その“欠片”を、探し出してほしいのよ≫

 

 

 

 

 

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ーーーー†ーーーー

 

 

「“遅すぎる”わ・・・」

 

 

そう言って、積み上げられた“死体の山”で黄昏るのは張遼だった

彼女は黒い偃月刀を肩に担ぎ、深くため息を吐きだした

 

 

「このアホンダラ共も・・・」

 

 

 

 

 

 

≪“アンタも”・・・な≫

 

 

 

 

 

 

「おぉ〜?

これでも、急いで来たのですが」

 

 

不意に、響いてきたのは・・・間延びした、気の抜けるような声

そして現れた、“一人の少女”

 

何処から現れたのか

何時現れたのか

 

少女は、いつの間にか張遼の目の前に立っていたのだ

 

 

 

「な〜にが、急いで来たや

アンタは、始めっから急ぐ気なんてないんやろ?」

 

「いえいえ〜、“霞ちゃん”が“速すぎる”だけですよ〜」

 

「ウチが速いんは、当たり前や

そうやのうて、せめて急いで来たっていう誠意っちゅうもんをやな・・・」

 

 

突如現れた少女に驚くことなく、張遼・・・“霞”は、不機嫌そうな顔を隠そうともせずに話を続けた

そんな彼女の言葉を、“少女”はヘラヘラと笑いながら受け流す

 

 

「まぁまぁ、そんなことよりも〜・・・」

 

「な・・・言うにことかいて、そんなことて」

 

 

ピッと、人差し指をたて言う少女

その言葉に若干呆れつつも、彼女は少女の表情を見て文句を言うのを止めた

 

 

「ついに、“始まりましたよ”

辛く長い・・・“終わりを告げる為の物語”が、ね」

 

 

“始まった”

その一言を聞き、霞は一瞬表情を歪めた後・・・深く、深く息を吐きだしたのだ

 

 

「そか・・・始まってしもたんか」

 

「おや?

随分と元気がありませんねぇ

この展開は、霞ちゃんが望んでいたモノ・・・いえ、“望んでいた以上”のモノですよ?」

 

「そうやな・・・確かに、そうや」

 

 

言って、見つめたのは・・・自身の手

その掌に刻まれた、“黒き刻印”

彼女はそのまま、その手を強く握りしめた

 

 

「次は、何処に行くんや?」

 

 

霞の言葉

少女は一瞬ためらった後・・・諦めたのかのように、フゥと息を吐き出した

 

 

「“蜀”です」

 

「そか・・・あんがとな」

 

 

ニッと笑い、彼女は立ち上がった

そして、外衣を纏う

 

 

「行くのですか?」

 

「当たり前やろ?

これが・・・“ウチの物語”や」

 

「そう・・・ですか」

 

 

霞の答え

少女は俯き、ため息を吐き出すと・・・そっと、彼女の手に何かをのせる

それが何なのか・・・霞が確かめる前に、少女は“宙へと浮かんだ”

 

 

 

「霞ちゃん・・・貴女がその道を歩む限り、“全ては敵”

つまり、味方は一人もいません

貴女はそれでも、“最期の一人”でいるつもりなのですか?」

 

「くどいで

ウチは“独り”でええ

独りのまま歩いて、独りのまま戦う

そんで・・・」

 

 

 

 

 

 

 

≪たった独りで・・・死んでいくんや≫

 

 

 

 

 

 

 

“たった独りで死んでいく”

それを聞いた少女は一瞬だけ悲しげな表情を浮かべた後・・・“嗤った”

 

 

「それが、霞ちゃんの答えなのですね

なら、“風”も容赦はしません

次に会ったら、貴女を“粉々に砕いて差し上げます”

そして“獣たちの餌”にして、二度とそのような“下らない幻想”を抱けないようにしましょう」

 

「ははっ、お〜楽しみにしとるわ」

 

「それでは、精々無様に死なない様足掻いてください・・・“最期の一人”」

 

 

響いていく、嗤い声

やがてその声は少女の姿と同様に、闇に溶けていった・・・

 

 

 

-7ページ-

★あとがき★

 

二十三話、公開です

一章はあと二話で終了です

長かった、いやマジでww

 

 

 

 

さて、次回

 

 

繋がった絆が教えてくれた、自分のすべきこと

それを成す為に、青年は新たな物語を歩いていく

大切な仲間と共に

 

 

『ここは、皆さんの・・・帰る場所ですから♪』

 

 

“さよなら”はいわない

伝えるのは・・・

 

 

 

さらに、魔王も再び動き出す・・・

 

 

 

『ぶち殺すぞ、腐れ眼鏡』

 

『できるものなら』

 

 

 

物語は、加速していく

 

 

 

 

 

『いってきます』

 

 

〜次回

≪遥か彼方、蒼天の向こうへ-真†魏伝-≫

第一章 二十四話【いってきます】〜

 

 

これは・・・“終わりを告げる、旅路の物語”

 

 

 

 

 

それでは、またお会いしましょう♪

説明
二十三話、更新
人間、やればできるもんだな〜明日死んでるだろうけど

これを除けば、一章はあと二話で終了

それぞれの道のり
それぞれの始まり
物語はさらに、複雑に絡み合っていく

それでは、お楽しみくださいw
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コメント
悠なるかなさん<こっからまた急展開の連続ですwwww (月千一夜)
samidareさん<今後も、彼女の活躍にご期待くださいw (月千一夜)
黒部さん<頑張りますw (月千一夜)
紫炎さん<仁の国にて待ち受ける出会いにご期待くださいww (月千一夜)
poyyさん<まだまだ序盤ですから、謎だけはたっぷりと残ってるんですよww (月千一夜)
YTAさん<仲の良いワイワイした感じで、道中も賑やかになることでしょうww (月千一夜)
水上桜花さん<お久しぶりですw相変わらず、レベの高いコメあざっすw (月千一夜)
取り戻した一欠片 示されたのは仁の国 少年は歩き出す 『家族』と共にその旅路へ…  愛する人のため 少女は旅立ちを決めた 自分にしかできないことをするために…  失ったモノたちが動き出す 『自分の物語』を紡ぐため 狂おうとも変わらない 『想い』を貫くために…(悠なるかな)
最後霞に持ってかれてしまいましたねww 霞カッコよすぎです(samidare)
はふう。いかがでしょう。そして続きが気になります。(紫炎)
波乱の予兆、終焉の幕開け。かの者握るは弓一振りに数多の矢。記憶をなくした少年は新たな一歩を踏み出した。魏国の拳士は立ち上がる。己を探しに、愛する者の欠片を探しに立ち上がる。狂気をはらむ戦士はただ一人、刃を握ってなに思う。 全ての縁は仁の国、蜀を目指して突き進む。(紫炎)
とても気になる終わり方ですねぇ。(poyy)
霞、カッコいいよ霞……。己が内にある狂気を真っ直ぐに受け入れる戦士とは、何故にこうも男心を擽るのか……。しかし、祭さん、袁家と猪さんに、良い感じに毒されてるなぁwww(YTA)
旅立ち、波乱。仁の地へと少年は足を向ける。手には弓が、背には矢が、胸には想いが。大地は遠く、蒼天は広く。少年は終わりを拒み、踏み出した。想いの先を救うために。(水上桜花)
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