孤高の御遣い Brave Fencer北郷伝38 |
三国同盟が結ばれて二ヶ月、天角および荊州の統治は一刀達の頑張りもありかなり安定してきた
そんな中一刀は、その報告を晋の皇帝になる華琳に伝えるべく、魏の首都許昌に赴いていた
数人の将が一緒に行くと駄々をこねたが、一刀はただのお遣いに何人もいく必要はないとこの申し出を蹴り一人で許昌へやってくるのだった
本当は一刀を華琳に独り占めされるのを恐れたためだが
ある意味拠点
華琳
華琳「・・・・・ふ〜〜〜〜ん、天角の統治は順調のようね」
一刀「いろんな壁が立塞がってきたけどな」
風「でも、こんな短い間でそれらを乗り越えてここまでできれば、文句なしですよ〜♪」
凪「はい、流石隊長です♪」
華琳達は、一刀から受け取った資料を見て批評し合っていた
桂花「ふんっ!当たり前よ!月達どころか零まで引き抜いて全然駄目だったら、あんたなんて役立たずもいいところよ!」
一刀「そうだな・・・・・みんなのおかげだよ」
桂花「・・・・・ふんっ」
華琳「そんなことはないわよ、みんな貴方のために頑張っているのでしょう?みんな貴方を慕っているからそうしているのよ」
一刀「・・・・・そうだといいな」
華琳「零も頑張っているみたいね、噂は聞いているわよ」
稟「はい、特に黒山賊討伐の零殿の活躍は聞いています」
風「ようやく零さんも花開き始めたといったところでしょうか〜」
一刀「零にはきっかけが必要だったんだよ・・・・・俺はそれを与えただけだよ」
華琳「謙遜するわね」
一刀「本当の事だよ」
華琳「・・・・・みな、ちょっと席を外してくれるかしら」
風「華琳様〜?」
華琳「ちょっと一刀と二人で話したいことがあるから」
桂花「そんな!?そんなことできません!こいつと華琳様を二人っきりにしたら、華琳様は一瞬で妊娠させられてしまいます!」
一刀「一瞬て、そんなことできるかよ」
桂花「うるさい!あんたの噂は聞いてるわよ!月達全員を抱いたんですってね!?」
一刀「うっ・・・・・・・・・」
本当のことなので否定できなかった
風「今まで溜め込んでいたものが一気に溢れ出したといったところですかね〜////////」
凪「///////////////////////」
稟「ああ、ああああ・・・・・一刀殿の逞しいものが・・・・・月殿達の秘所を・・・・・つつつ貫いぶーーーーーーーー!!!/////////」
一刀「おい〜〜〜〜!!稟〜〜〜〜〜!!」
風「はい〜〜〜、稟ちゃん〜〜〜〜、とんとんしましょうね〜〜、とんとん〜〜」
稟「ふがふが・・・・・いつもすまないわね・・・・・風・・・・・」
桂花「こんな品性下劣最低性欲魔人なんかに、愛しの華琳様を「桂花!お止めなさい!」・・・・・華琳様ぁ」
華琳「それだけ月達が一刀のことを慕っているという事よ・・・・・凪、桂花を連れて行きなさい」
凪「は・・・・・はっ!」
桂花「そんな!?華琳様!華琳様ぁ〜〜〜〜〜!!」
桂花は、凪に連行されていった
華琳「二人も下がっていいわよ」
風「はい〜〜」
稟「はひ・・・・・ふがふが・・・・・」
そうして部屋には華琳と一刀の二人だけが残された
華琳「・・・・・ごめんなさいね一刀、桂花には後で言って聞かせるから」
一刀「いいんだよ・・・・・俺は、罵倒されても文句なんて言えない立場なんだからな・・・・・」
華琳「・・・・・一刀・・・・・あなたはもっと自分を大切にしなさい、あなたの体はもはやあなた一人のものではないんですからね」
一刀「・・・・・そう・・・・・だよな・・・・・」
華琳「・・・・・それで話というのは、一刀の国について聞かせてほしいのよ」
一刀「?・・・・・俺の国?」
華琳「ええ・・・・・月達からも少しだけ聞いていたけど、やっぱり一刀自身から聞きたいのよ」
一刀「漠然としすぎているからな・・・・・何から話せばいいんだろう?」
華琳「それじゃあ、以前一刀が歌っていた天の歌かしら?あれについて教えてくれないかしら?」
一刀「それはいいけど、一つだけ訂正させてくれるか?」
華琳「何かしら?」
一刀「みんなは、俺が歌っていた歌を天の歌だと思っているみたいだけど、実際には少し違うんだ」
華琳「?」
一刀「あの言葉は、俺のいた国とは違う国の言語なんだよ」
華琳「・・・・・どういうことかしら?」
一刀「俺の国は、他のいろんな国と貿易をしていて、俺が歌っていた言語は輸入されたものなんだ」
華琳「・・・・・そう・・・・・流石は未来の国ね、今よりも遥かに進んでいるのね」
一刀「あれ?俺は華琳に未来から来たって言っていたっけ?」
華琳「いいえ、かつてここで零と話していたでしょ?その時にね」
一刀「え!?あの距離で聞こえていたのか!?」
華琳「あの距離って・・・・・まさか!?気付いていたの!?」
一刀「ああ、星と風と稟と華陀と春蘭と秋蘭と桂花もいただろ」
華琳「・・・・・流石は伝説の山賊狩りね」
ちなみに、桂花は一刀に真名を預けている
あんな事を言ってはいるが、桂花も一刀のことをそれなりに認めていたため真名を預けるに至っていたのだ
一刀「でも、まさか聞こえていたとはな」
華琳「別に聞こえていたわけではないわよ、唇の動きでね」
一刀「読唇術かよ、それは計算に入っていなかったな」
華琳「ふふふふ♪・・・・・それより一刀、未来から来たという事は、貴方はこの時代のことはかなり詳しいと思っていいのかしら?」
一刀「まぁ、大体は・・・・・黄巾党の乱が起きる事、霊帝が崩御すること、反董卓連合が敷かれること、赤壁の戦いで曹魏が大敗する事、劉備が蜀を建国すること、漢王朝が滅亡する事、晋が大陸を統一する事・・・・・全て知っていた」
華琳「そう・・・・・やはり、わたしが自力で天下を手にする事ができなかった最大の原因は、貴方を手に入れることができなかった事ね」
一刀「どうかな?・・・・・俺一人が華琳の陣営に入ったところで、あまり変わらなかったと思うけどな」
華琳「そんなことはないわ、先を知っているか知らないかでは雲泥の差なんだから・・・・・それともう一つ聞きたいのは、零のことよ」
一刀「?・・・・・零がどうしたんだ?」
華琳「零は、わたしに反旗を翻すつもりだったらしいわね」
一刀「・・・・・そう・・・・・みたいだな」
華琳「わたしも零の動向には気付いていたけど・・・・・」
一刀「なに!?気付いていて軍師にまでしていたのか!?」
華琳「ふっ、それくらいの事に気付かないわたしだと思ったかしら?舐めないでくれる?」
一刀「・・・・・・・・・・」
一刀は、感心すると同時に恐ろしく思った
やはり彼女は、あの覇王曹孟徳なんだと
だが、よくよく考えてみれば、そういった人間は自分の目の届く範囲内に置いておけばいいし、華琳のような人間であればそういった人間を手元に置いておくのもまた一興と思うかもしれない
華琳「ただ・・・・・どうして知っていたのに零の反乱が成功したのか?・・・・・それだけがどうしても分からないのよ・・・・・」
一刀「それはそうだろう・・・・・俺の知っている司馬懿仲達の反乱は、曹操が死んだ後、曹操の孫の代に起こるんだからな(正確には、曹操の養子の子なんだけどな)」
華琳「なんですって!!?」
一刀「俺の知っている歴史では、晋の国が大陸を統一するのは、今から約百年後なんだ」
華琳「・・・・・ということは・・・・・わたし達は、百年先まで戦争をし続けるということなの!!?」
一刀「ああ、世代を超えてな」
華琳「・・・・・・・・・・」
華琳は、目を皿にしていた
一刀「大まかな流れを言うと・・・・・最初に蜀が魏によって滅び、次に魏が仲達の反乱によってひっくり返り晋の国となる、そして呉が晋によって滅びようやく大陸統一がなされ、仲達の孫が晋の初代皇帝となるんだ」
華琳「・・・・・・・・・・」
一刀の発言には、一字一句迷いが感じられない
華琳は直感的に理解した、一刀の言っている事は嘘ではないと
一刀「ただし・・・・・その晋の国も異民族の侵略によって国を奪われ、南北の対立になっていくんだけどな」
華琳「そんな!!?なぜそのようなことになったの!!?」
一刀「もちろん、それまで魏、呉、蜀で散々に争い続けて国力が衰退してしまったからさ」
華琳「・・・・・・・・・・」
体の芯から震えが来る、まさか自分達のせいで乱世がそこまで深まってしまうとは思いもしなかったのだから
一刀「だから・・・・・俺の知っている歴史では、今生きている三国の英雄達は全員太平の世というものを知らずにこの世を去るんだ」
華琳「・・・・・一刀・・・・・わたしは・・・・・いいえ・・・・・魏、呉、蜀はあなたに返しきれない恩ができてしまったわ」
一刀「いいんだよ」
華琳「よくないわ!!わたしは貴方に全身全霊で恩を返す!!だから一刀!!自分のことを大切にしなさい!!わたし達が良いと言うまで死ぬ事は許さないわよ!!」
一刀「華琳・・・・・ありがとう・・・・・」
華琳「一刀、そこに座りなさい」
一刀「え?」
華琳「そこの椅子に座れと言ったの」
一刀「・・・・・ああ」
言われたとおり、椅子に座る一刀
すると
華琳「んっ!」
一刀「っ!!?」
華琳が一刀の傍に行き、一刀の口を自分の口で塞いだ
華琳「ちゅ、ん、ちゅちゅ、ぴちゃ、ふ、ん」
一刀「ん、ふ、ちゅっ、ふ、ちゅ、ん、ふ」
暫く続く濃厚な口付け
そして
華琳「ふぁ・・・・・」
一刀「・・・・・華琳」
華琳「一刀・・・・・今のわたしは、これしか一刀に返せない・・・・・」
一刀「・・・・・・・・・・」
華琳「だから・・・・・もう暫く待って、もうちょっとで貴方に恩を返す準備が整うの」
一刀「・・・・・華琳・・・・・分かったよ、そこまで言うならおれも喜んで華琳の謝儀を受け取るよ」
華琳「ええ、嫌と言うほど受け取ってもらうわよ♪」
そしてその後、一刀は華琳に残りの報告をし、自分のいた国、日本の話をしていくのだった
ある意味拠点
春蘭&秋蘭
朝
春蘭「お〜〜〜〜〜い!!北郷!!起きろ!!北郷!!」
ドンドンドンドン!!!
春蘭「北郷!!ほ〜〜〜ん〜〜〜〜ご〜〜〜〜!!!」
ドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!!
秋蘭「姉者・・・・・そんな大声を上げて、しかも扉をそんなにけたたましく叩いたら他の者に迷惑だろう」
春蘭「む、むぅ・・・・・それもそうだな・・・・・」
一刀が許昌に来て2日、青州での任務から戻ってきた春蘭と秋蘭は一刀が来たという報せを受けていた
ただいま一刀の部屋の前で、春蘭が一刀と試合がしたいと七星餓狼片手に一刀を起こそうと扉を叩いている
秋蘭「しかし、これだけ呼んでも何の返事もないということは、ここにはいないということか」
春蘭「ならば確かめればいい・・・・・そらっ!!!」
ドカンッ!!
春蘭の必要以上の力によって、扉は開かれた
そこには
春蘭「・・・・・むぅ・・・・秋蘭の言うとおりだったか」
秋蘭「やはり居なかったか?」
春蘭「むぅ」
秋蘭も一刀の部屋を見回すが、寝台の上にも一刀の姿はない
秋蘭「厠にでも行ったのかもしれんな」
春蘭「ならばここで暫く待つか」
秋蘭「・・・・・・・・・・ん?」
再び一刀の部屋を見回した秋蘭は、あることに気付いた
秋蘭「北郷の武器がないな」
春蘭「なに?」
この部屋には、一刀が持ってきたはずの忠久と龍滅金剛刀がなかった
秋蘭「厠にいっているとしたらあんな武器を持っていくはずがない」
春蘭「と、いうことは♪」
秋蘭「うむ・・・・・姉者の思っている通りかも知れんぞ」
春蘭「よし♪そうと決まれば♪」
二人が来たのは中庭
春蘭「・・・・・・・・・・」
秋蘭「・・・・・・・・・・」
二人は、着いた途端に目を見開く
そこに居たのは
一刀「ふっ!ふっ!ふっ!ふっ!」
ブンッ!ブンッ!ブンッ!ブンッ!
上半身裸で、金剛刀で素振りをしている一刀だった
春蘭「(おお♪なんと見事な肉体だ♪)」
秋蘭「(むぅ・・・・・あれはまさに、今まで北郷が積み上げてきた結果だな)」
一刀の実戦で鍛えられ引き締まった肉体は、二人を釘付けにする
おまけに
一刀「ふっ!ふっ!ふっ!ふっ!」
ブンッ!ブンッ!ブンッ!ブンッ!
春蘭「・・・・・//////////////」
秋蘭「・・・・・//////////////」
一刀から滴る汗が、素振りを一回すると同時に空気中に霧散する
霧散した汗は、朝日を受けキラキラと輝く
さらに、一刀がしている素振り
それは、一定の弧を描いているだけだが、なんとも美しい
金剛刀の美しさが重なって、さらに芸術の幅が広くなる
一刀「・・・・・ふぅ〜〜〜〜〜・・・・・そこにいるのは誰だい?」
春蘭「っ!・・・・・おお!北郷!朝早くから鍛錬とは精が出るな!」
秋蘭「そ、そうだな!偉いものだ!」
若干慌ててしまったが、二人とも何とか平静を装う
一刀「春蘭に秋蘭か・・・・・そういえば二人は、青州に任務にいっていたんじゃなかったっけ?」
春蘭「それなら、昨日終わったぞ」
秋蘭「うむ、昨日の夜に着いたのだ」
一刀「そうだったのか・・・・・お疲れ様」
秋蘭「うむ・・・・・ところで北郷よ、いきなりですまないが、ちょっと姉者に付き合ってはもらえないだろうか?」
一刀「なんだい?」
春蘭「そうだ!北郷!わたしと試合をしろ!」
一刀「これまたいきなりだな・・・・・」
秋蘭「面目ない・・・・・だが、姉者も北郷との試合を昨日から楽しみにしていたのだ」
一刀「・・・・・分かったよ」
春蘭「おお♪ありがたい♪」
一刀「それで、どこでするんだ?」
秋蘭「闘技場があるからそこで頼む」
春蘭「では行くぞ♪すぐ行くぞ♪」
一刀「おいおい!引っ張るなって、ちゃんと行くから!」
服を着、龍滅金剛刀を背負い、忠久を腰に差し、一刀は二人の後を付いていった
春蘭「それではさっそく始めるか♪」
一刀「ああ」
シュキン
忠久の封を解き、抜く一刀
春蘭「なんだ?金剛刀とやらは使ってくれないのか?」
一刀「なんだかみんなに勘違いされているようだけど、別に俺は金剛刀を使ってないからって本気を出していないわけじゃないぞ」
春蘭「???・・・・・どういうことだ?」
一刀「相手の武器や戦い方や状況によって、使う武器や戦い方を決めているんだ」
春蘭「????」
一刀「まあ要するに・・・・・春蘭は忠久一本の方が戦いやすいということだよ」
春蘭「・・・・・まあいい、おまえが全力でわたしに向かってきてくれればそれでいいのだ・・・・・ところで北郷、わたし達が最初に剣を交えた時の事を覚えているか?」
一刀「ああ・・・・・虎牢関の時だな」
春蘭「そうだ・・・・・あの時わたしはおまえに命を救われた・・・・・以前に礼は言ったが、あの時はごたごたしててしっかり言えなかった・・・・・だから改めて言う・・・・・ありがとう」
秋蘭「わたしからも礼を言う・・・・・姉者を助けてくれて、ありがとう」
一刀「・・・・・どういたしまして・・・・・俺も春蘭を助ける事ができてよかったと思っているからさ、この件についてはこれ以上のことは無しにしよう」
春蘭「ああ、分かった♪」
秋蘭「うむ♪」
春蘭「それじゃあ秋蘭・・・・・頼む」
秋蘭「うむ」
秋蘭は二人から少し距離を置き
秋蘭「では・・・・・・・・・・・・・・・始め!!」
春蘭「どおりゃあああああああああああああああああああああああ!!!!」
バチーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!
一刀「んっ!」
春蘭の最初の一撃を一刀は受け流す
春蘭「でやああああ!!せりゃあああああ!!ぬうりゃああああああああああああ!!!」
一刀「しっ!はっ!ふっ!」
キイーーーーーーーーーーーン!!ギャアーーーーーーーーーーン!!キイーーーーーーーーーン!!
続く春蘭の渾身を込めた三連撃も軽くいなす
春蘭「どうした!?受け流すだけではつまらんぞ!」
一刀「いや、春蘭の力は虎牢関で体験済みだからな・・・・・まともに受けたら手が痺れてしまうよ」
春蘭「だーーーれがゴリ○にも劣らない前人未到の馬鹿力だーーーーーーーーーーー!!!?/////////」
一刀「言ってねーーーーーーーーー!!!」
ガキーーーーーーーーーーン!!!バチーーーーーーーーーーン!!!ギャリーーーーーーーーーーン!!!
『なんでゴリ○なんて知っているんだよ?』何て突っ込みはしないでいただきたい
秋蘭「ああ〜〜〜、姉者は可愛いなぁ〜〜〜///////」
秋蘭は、春蘭のあの態度が照れ隠しだと分かっているため、頬を赤く染めて身を捩っていた
一刀「それじゃあ今度はこちらから!」
春蘭「よし、来い!」
一刀「はっ!」
キイーーーーーーーーーーン!!!ガキイーーーーーーーーーーン!!!バチーーーーーーーーーーーン!!!
春蘭「ぬっ!!?くっ!!?ぐっ!!?・・・・・やはり速さでは北郷のほうが上か!!?」
自慢の縮地で春蘭を翻弄する一刀
一刀「はっ!」
シュバババ!!
春蘭「うおおお!!?」
一刀の連続突きを春蘭は転がって避けた
完全に寸止めだが、牽制にはもってこいである
春蘭「ぬうううう・・・・・やはり出し惜しみはしてはいられないか」
一刀「?」
一刀が春蘭の様子に首を傾げる
秋蘭「ほう・・・・・もうあれを使うのか」
秋蘭は、春蘭の様子を見て理解していた
春蘭「北郷よ、全力で来いと言っておきながら、どうやら手を抜いていたのはわたしの方だったらしいな」
一刀「・・・・・・・・・・」
春蘭「だから・・・・・わたしの全力を受け取れ!!・・・・・はああああああああああああああ!!!」
カアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
一刀「何!!?」
春蘭の闘気が七星餓狼に集中していき、紅色の光を放ち始める
一刀「これは・・・・・本格的にやらないと拙いな」
フオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
一刀も山吹色のような氣を全身に纏う
春蘭「行くぞ北郷!!でりゃああああああああああああああああああ!!!」
一刀「っ!!?」
いきなり春蘭は一刀の氣の斬撃のような攻撃を繰り出す
一刀「くっ!!」
ズバーーーーーーーーーーン!!バシャーーーーーーーーーーーーン!!
その攻撃は、一刀を完全に直撃する
秋蘭「おいおい!姉者!」
春蘭「心配するな秋蘭、たしかに手応えはあったが、北郷はあれくらいでは死なん」
秋蘭「・・・・・・・・・・」
春蘭の攻撃により発生した土埃をみて心配そうにする秋蘭だったが
一刀「おいおいどうなってるんだ?今のは確かに俺の技だぜ」
秋蘭「・・・・・ほっ」
土埃が晴れて無傷の一刀が現れ、秋蘭は安心した
春蘭「北郷の技を見よう見真似で真似たものだ・・・・・しかし・・・・・まさか無傷とはな」
一刀「いや・・・・・たった数年でここまでできれば凄いものだよ」
春蘭「ならばもっと行くぞ!」
カアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
再び春蘭の七星餓狼が紅色の光を放つ
一刀「っ!!?」
春蘭の闘気を感じ取り、一刀も忠久に氣を流す
春蘭「どりゃあああああああああああああああああああああああ!!!!」
一刀「せりゃっ!!!!」
ズバーーーーーーーーーン!!バシーーーーーーーーーーン!!ザシャーーーーーーーーーン!!
ドバーーーーーーーーーン!!バシャーーーーーーーーーーーーン!!バシーーーーーーーーーーーーーン!!
ズバーーーーーーーーーーーーン!!バシャーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!
凄い光景である
一歩間違えれば大怪我をしてしまう二人の氣の斬撃合戦
秋蘭「・・・・・・・・・・」
秋蘭も二人の戦いを見て唖然としていた
しかし
春蘭「どりゃあああああああああああ!!!くっ!!?むっ!!?」
やはり、氣の斬撃の練度は一刀の方が上
バシーーーーーーーーーーーーン!!
春蘭「ぬあああああああああああああああ!!?」
連射速度で劣る春蘭はとうとう一刀の一撃を貰い、吹っ飛ばされる
一刀「どうする?まだやるか?」
春蘭「ぬううう・・・・・まだまだ!!」
カアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
再び闘気を七星餓狼に集中する
春蘭「でりゃああああああああああああああ!!!」
一刀「っ!!?」
ガチーーーーーーーーーーーイン!!!バチイイーーーーーーーーーーーーイン!!!ガアアアーーーーーーーーーーアン!!!
さっきと違うのは、そのまま接近戦を選んだ事
春蘭「はあああああああ!!やはりわたしはこちらの方が向いているみたいだな!!どりゃあああああああああああ!!!」
ガキイイーーーーーーーーーイン!!!シャギイイイイイーーーーーーーーーイン!!!バチイイイーーーーーーーーーーーーーイン!!!
一刀「くっ!!ぐっ!!つっ!!」
春蘭の攻撃は、かつての虎牢関の時より遥かに重くなっていた
一刀も忠久にさらに氣を流し威力を軽減するが、それでも手に来ている
一刀「っ!!」
一旦春蘭から距離を取る一刀
一刀「凄いな春蘭!あの時とは雲泥の差だ!」
春蘭「ふふん♪当たり前だ♪わたしはいつでもおまえを目指してきたからな♪」
一刀「・・・・・それじゃあ、名残惜しいけど、これで終わりにしてやる」
春蘭「っ!!?」
一刀から重圧を感じ取り、春蘭は七星餓狼を構えなおす
一刀「行くぞ!」
シュンッ!!
春蘭「何!!?」
秋蘭「っ!!?」
春蘭も秋蘭も一刀の姿を見失った
そして、次の瞬間
一刀「俺の勝ちだ・・・・・」
春蘭「っ!!?・・・・・いつの間に・・・・・」
一刀は驚くべき速さで、春蘭の後ろを取っり忠久を背中に突きつけていた
秋蘭「勝者!北郷!」
誰も居ない闘技場、賞賛の声を出すものはただの一人も居ない
しかし、それでいい
二人は、だれかに褒めて貰いたくてやっていたわけではないのだから
秋蘭「それにしても凄い速度だったな、あれはなんなのだ?」
一刀「縮地法巳ノ型・・・・・回歩(かいほ)だ」
春蘭「なんだそれは?」
一刀「俺が今まで使っていた歩法は縮地法っていってな、今のは相手の後に回り込む型で、回歩って言うんだ」
春蘭「・・・・・なんにせよわたしの負けだな・・・・・北郷!!」
一刀「わっ!?なんだ!?」
春蘭「これから暇な時でいい!わたしに剣を教えてくれ!!」
一刀「えええええ!!?」
春蘭「頼む!!わたしはもっと強くなりたいのだ!!」
一刀「・・・・・分かったよ・・・・・俺でよければ教えてあげるよ」
春蘭「おおおお♪♪流石北郷だ♪♪」
秋蘭「(ふふふふ♪♪・・・・・こんなに楽しそうな姉者は久しぶりだ♪♪)」
こうして春蘭は一刀に剣を習う事になり、メキメキと腕を上げていくのであった
ある意味拠点
桂花
華琳「で一刀、こっちはどうなの?」
一刀「それは・・・・・こうだな」
華琳「なるほどね・・・・それじゃあこっちは?」
一刀「こっちは・・・・・こうなるんだよ」
桂花「(まったく、忌々しいわね)」
現在、一刀は華琳の自室にて政務の手伝いをしていた
桂花は、そんな光景を面白くない目で見ている
桂花「(調子に乗ってんじゃないわよ、この万年発情色欲魔人!三国が和解したのは、あくまで華琳様がそう決断したからなんですからね!あんたの手柄でもなんでもないんだからね!)」
一刀「で、ここはこうなるわけだ」
華琳「なるほど・・・・・流石天の世界ね、どれもこれもとても興味深いわ」
桂花「(・・・・・でも・・・・・あいつの出す案は、どれもこれもわたし達が決して思いつかないものばかりだわ)」
こうして桂花が思想に耽っている間でも、華琳は一刀に質問をしまくる
そうするのも分かる
一刀の出す案は、この時代では常に最先端をいっている
もちろん、この国に、この時代に合わない案もあるが、それを除けば今すぐにでも魏にスカウトしたい逸材である
華琳も三国で一刀の知識を共有することを同盟条件として飲んでいるから一刀を勧誘しないのである
桂花の頭の中で、一刀を認めている自分と排除しようとする自分が取っ組み合いの喧嘩をしていると
真桜「失礼します〜〜、華琳様〜〜、桂花はん〜〜〜」
華琳「あら、おはよう真桜」
桂花「何の用よ」
真桜「ああ、ウチが用があるんは隊長なんや」
桂花「(なによ、またこいつなの!)」
華琳の自室に来ているのに一刀に用があるという真桜の言動に一瞬怒りを覚えるが
一刀「どうしたんだ?」
真桜「以前から隊長に頼まれとったもん、出来とるで〜〜」
一刀「おお♪完成したのか♪」
真桜「完成したっちゃしたけど・・・・・これ、なんに使うんや?」
真桜は、一刀に完成したという物を渡した
一刀「見た目はなかなかだな・・・・・どれ」
シャッ シャッ ジーーーーーー パチパチパチパチ シャシャッ ジーーーーーーー パチパチパチパチ
華琳「何をやっているの?一刀」
一刀「・・・・・・・・・・」
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桂花「ちょっと!華琳様の質問に答えなさいよ!」
真桜「せやで〜隊長〜〜、そろそろネタバラシしてもええんちゃうか?」
一刀「ああごめんごめん・・・・・これは、俺の国の算盤っていう計算機なんだ」
華琳「計算機ですって?」
真桜「嘘やろ?そんな玉が並んであるだけの代物がか?」
桂花「・・・・・・・・・・」
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一刀「うん!流石真桜、完璧だ!・・・・・その通りだよ、これは紛れもない計算機だ」
華琳「・・・・・なら、試してみましょうか?」
一刀「???」
華琳「・・・・・・それじゃあ・・・・いくわよ」
一刀「・・・・・おう」
桂花「・・・・・・・・・・」
真桜「・・・・・・・・・・」
華琳「五億二千六百九十八万二千七百四十九足す三千九百五十八万四千七百二足す六億四千八百五十七万六千二十九足す八億四千七百二十万四千九百四十八は?」
華琳は、予め紙に書いた問題を見ながら出題する
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一刀「二十億六千二百三十四万八千四百二十八だ」
華琳「・・・・・合っているわね」
桂花「・・・・・合っていますね」
真桜「・・・・・合っとるな」
一刀「ほっ、よかったぁ〜〜〜・・・・・久しぶりだから失敗したらどうしようと思っていたよ」
華琳「一刀!その算盤とやら!教えてくれないかしら!?」
真桜「せや!ウチも設計の計算に使いたいわ!」
桂花「か、華琳様が教えて貰うんでしたら、わ、わたしも・・・・・」
真桜「桂花はんも素直やないな〜〜♪」
桂花「ううう五月蝿いわね!////////」
一刀「ああいいよ、幸い詠と雫と零とねねの分も作ってもらっているからな」
こうして、一刀による急ごしらえ算盤塾が開かれた
半刻後(約1時間後)
一刀「願いましては・・・・・」
華琳「・・・・・・・・・・」
桂花「・・・・・・・・・・」
真桜「・・・・・・・・・・」
一刀「三千四百五十九な〜〜り、七千四百九十三な〜〜り、五千九十三な〜〜り、六万四百九十八な〜〜り」
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一刀「・・・・・では、答えをどうぞ」
華琳&桂花&真桜「「「七万六千四百八十九(よ、や)」」」
一刀「・・・・・正解」
三人ともどんぴしゃり
華琳「どうやら本当のようね」
真桜「こらええな〜〜♪これから設計が楽になりそうや〜〜♪」
桂花「ふ、ふんっ・・・・・なかなか便利なものを知ってるじゃない・・・・・」
一刀「それにしても、三人ともこんな短時間で良くここまでできるようになったな〜〜」
華琳「こんなもの、やり方さえ覚えれば誰にでも出来るものよ」
真桜「せやな♪これから先楽しくなりそうやで〜〜♪」
桂花「わ、わたしに掛かれば、こ、これくらいなんて事ないわよ//////」
一刀が三人の飲み込みの良さに感心していると
ガチャ
風「失礼します〜〜」
稟「失礼します、華琳様」
入ってきたのは、風と稟
風「おや〜〜?皆さん何をしていらっしゃるのですかな〜〜?」
稟「その妙な数珠はなんですか?」
華琳「今一刀に算盤という計算機の使い方を教わっているのよ」
風「ほうほう、それは面白そうですね〜」
稟「計算機・・・・・ですか・・・・・」
真桜「風様も稟様もやってみたらええやん♪なかなか便利やで〜〜♪」
こうして、風と稟を巻き込んでの算盤塾がまたまた開かれる
風も稟も瞬く間に吸収していき、一刀の度肝を抜くのであった
この件で一番苦労したのは、華琳達の分の算盤も作ることになった真桜であったと追記しておこう
桂花「(ふんっ!わたしは絶対認めないんだからね!)////////」
そして、何処までも素直になれない桂花がいた
ある意味拠点
季衣&流琉
季衣「流琉の馬鹿ぁーーーーーーーーーー!!!」
ドカーーーーーーーーーーーーン!!!
流琉「季衣の馬鹿ぁーーーーーーーーーー!!!」
ドゴーーーーーーーーーーーーン!!!
一刀「なんだぁ!!?」
悠「おお♪やってるやってる♪」
廊下を歩いている一刀と悠の目に入ってきたのは
ドゴーーーーーーーーーーーーン!!!ドガーーーーーーーーーーーーン!!!
中庭で自慢の岩打武反魔と伝磁葉々を用い喧嘩している季衣と流琉の姿だった
季衣「なんでもっと多く盛り付けてくれなかったんだよーーーーー!!」
ボガーーーーーーーーーーーン!!!
流琉「そんな我が侭言ってると、季衣の分もう作ってあげないからねーーーーーー!!!」
ドカーーーーーーーーーーーン!!!
季衣「なんだとーーーー!!?そんな事許すもんかーーーーーー!!!」
バガーーーーーーーーーーーン!!!
二人の力任せの荒技で庭は瞬く間に荒地となっていく
一刀「おいおい!!よすんだ二人とも!!」
悠「待て一刀!」
一刀「何で止めるんだ!?悠!」
悠「大丈夫だって、あれはこっちでは日常茶飯事なんだよ」
一刀「庭がこれだけ荒れるのが日常茶飯事なのかよ!?」
悠「ああ♪」
一刀「ああって・・・・・そんな笑顔で言うことなのか・・・・・」
一刀が不思議がっていると
季衣「はぁ〜〜〜〜〜、お腹空いた〜〜〜〜♪」
流琉「そろそろご飯の用意をしなくちゃ♪」
さっきまであれだけ派手な喧嘩をしていた二人が何事もなかったかのようにこちらに歩いてくる様だった
一刀「え〜〜〜〜と・・・・・二人とも?」
季衣「あ〜〜〜〜、兄ちゃんだ〜〜〜〜♪」
流琉「こんにちは、兄様♪」
一刀「なんで今、喧嘩してたんだ?」
季衣「え?・・・・・う〜〜〜〜〜〜ん・・・・・忘れちゃった♪てへっ♪」
流琉「そういえばどうしてだったっけ?」
一刀「・・・・・なぁ悠、いつもこんな感じなのか?」
悠「ああ、こんな感じさ♪」
一刀「この庭どうするの?」
悠「大丈夫さ♪」
悠がそう言うと
李典隊「セイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!セイヤッ!」
何処からともなく現れた李典隊によって、中庭は瞬く間に修繕されていった
一刀「・・・・・・・・・・」
分かっていた事とはいえ、李典隊の匠っぷりには一刀も驚きを隠せなかった
流琉「あ、あの・・・・・兄様」
一刀「なんだい?流琉」
流琉「雫さんから天の世界の料理を色々教えて貰ったんですけど、よかったら見ていただけませんか?」
一刀「雫から教わったのか・・・・・いいよ、ついでに俺も手伝うよ」
流琉「そんな!兄様はお客様です!座っていてください!」
一刀「いいんだよ、俺が手伝いたいんだ・・・・・それに、雫には教えていない他の料理も教えてあげられるよ」
流琉「本当ですか!」
一刀「ああ、だから俺も手伝うよ」
流琉「は、はい♪」
流琉は、満面の笑みを浮かべ元気よく返事をした
季衣「兄ちゃん兄ちゃん♪ボクも〜〜〜〜〜♪」
悠「あたしも付いていっていいか?」
一刀「ああ、もちろんだ」
季衣「やた〜〜〜〜♪」
悠「よっしゃ♪」
そして、厨房
流琉「兄様、これはこんな感じでいいですか?」
一刀「そうそう、あとこっちはこうだよ」
流琉「ふ〜〜〜ん、なるほど〜〜」
シューシュー ジャージャー
一刀と流琉は、前掛を装備しお互いに協力しあって忙しそうに動いていた
厨房には、美味しそうな匂いが充満する
季衣「・・・・・・・・・・」(だら〜〜〜〜〜〜)
悠「おいおい季衣、涎が出まくりだぞ」
季衣「う、うん・・・・・でも我慢できなくて」
悠「その気持ちは分かるぞ、季衣・・・・・あたしもこんな臭いを嗅いじゃあすぐにでも飛んで行くぜ・・・・・な〜〜〜、一刀〜〜〜、流琉〜〜〜、まだか〜〜〜」
一刀「もうちょっとだよ、悠」
流琉「もう暫くお待ちください、悠姉様」
二人がまだかまだかと箸を鳴らしていると
華琳「あら?何をしているの?」
春蘭「おお、いい匂いだな♪」
秋蘭「なんとも美味そうな匂いだ」
桂花「なによあんた、前掛なんてして、そういう趣味があったの?」
一刀「どんな趣味を想像したんだよ」
桂花「裸のまま前掛をして踊る趣味よ」
一刀「何処まで俺は変態なんだ?・・・・・それよりも、華琳達も食べるか?」
華琳「あら、いいの?」
春蘭「いいのか♪北郷♪」
秋蘭「では、ご相伴に預かろうか♪」
桂花「華琳様が食べると仰るなら・・・・・」
流琉「兄様、もっと作らないと足りませんよ」
一刀「そうだな、こっちはもうちょっとだから、流琉は材料を頼む」
流琉「はい♪」
そして
一刀「はい完成♪」
流琉「みなさん、お待たせしました♪」
華琳「う〜〜〜ん、芳しい香りね」
春蘭「おお♪美味そうだ♪」
桂花「ふんっ、なかなか美味しそうじゃない(じゅるり)」
悠「相変わらず桂花は素直じゃないな〜〜♪」
桂花「悠姉様!止めてください!」
秋蘭「北郷よ、これはなんていう料理だ?」
一刀「ハンバーグだよ」
春蘭「はんばぐ?」
一刀「ハンバーグね、ハンバーグ」
季衣「兄ちゃん、流琉・・・・・ボク・・・・・もう・・・・・」(だら〜〜〜〜〜)
流琉「ああもう!季衣ったら!・・・・・それではみなさん、召し上がってください♪」
そして一同はハンバーグを食べだす
華琳「・・・・・美味しいわね」
秋蘭「・・・・・なんとも美味だな」
桂花「・・・・・・・・・・・」
悠「・・・・・どうした?桂花?」
桂花「なんでもありません!////////」(もぐもぐもぐもぐ)
悠「ふふふふ♪」
季衣「はぐはぐはぐはぐ!!」
春蘭「がつがつがつがつ!!」
一刀「・・・・・それじゃあ、俺達も食べようか?」
流琉「はい♪早くしないと季衣と春蘭様に全部食べられてしまいます♪」
一刀「それで・・・・・こうやって作るんだよ」
流琉「はぁ〜〜〜〜」(キラキラキラキラ)
全員が解散した後一刀は流琉に自分の知っている料理のレシピと作り方を教えていた
流琉は、目を輝かせて一刀の話を聞いていた
流琉「それにしても、兄様って料理がお上手ですね♪」
一刀「そうかな?・・・・・でも、雫と一緒に料理は作っていたしな」
流琉「雫さんもかなり料理はお上手でしたね・・・・・特にお菓子作りでは全然敵いませんでした」
一刀「そういえば・・・・・俺は雫にクッキーの作り方を教えていたけど・・・・・」
流琉「はい♪茎の作り方は雫さんから教えて貰っています♪」
一刀「茎じゃなくて、クッキーね、クッキー・・・・・」
流琉「ああ!すみません!・・・・・そうだ!今度わたしも作りますから、食べてみてください!」
一刀「ああ、ぜひ食べてみたいな」
流琉「・・・・・兄様・・・・・天の世界にはわたしの見たこともない料理が沢山あるんですか?」
一刀「ああ、ここでは作れないような料理が沢山あるぞ」
流琉「・・・・・兄様!今後も天の世界の料理のことを教えてください!わたし、もっと勉強したいんです!」
一刀「うんいいよ、俺も流琉と一緒に料理ができて楽しかったし」
流琉「ええええ!?////////」
一刀「?・・・・・どうしたんだ?」
流琉「いいえ・・・・・その・・・・・なんでもありません///////」
一刀「????」
流琉の反応に一刀が首をかしげていると
季衣「兄ちゃん〜〜♪ちょっと稽古してよ〜〜♪ボク兄ちゃんと一度稽古してみたかったんだ〜〜♪」
一刀「ああいいぞ・・・・・流琉も一緒に来るか?」
流琉「あ・・・・・はい、兄様♪」
ある意味拠点
凪&沙和&真桜
ここは、魏国練兵場
ここでは、北郷隊の小隊長、凪、真桜、沙和による新兵訓練が行われていた
凪「貴様ら!!!貴様らは栄えある北郷隊に入隊した事を分かっているのか!!!」
新兵達「「「「「「おうっっっっ!!!!」」」」」」
凪「なのになんだ!!!そのざまは!!!」
新兵達「「「「「「はっ!!!!!申し訳ありません!!!!!」」」」」」
凪「今ここには、その天の御遣いこと北郷一刀様が見に来ているんだぞ!!!」
新兵達「「「「「「ざわざわざわざわ」」」」」」」
どうやら、新兵達はここに一刀が来ている事を知らされていなかったようである
凪「あのお方が見ている手前で恥ずかしい格好をするな!!!」
新兵達「「「「「「おうっっっっっっっっ!!!!!」」」」」」
一刀が見ていると聞いて、さっきよりも気合が入る新兵達
凪「右向け〜〜〜右!!!」
新兵達「「「「「「おうっっっっっ!!!!」」」」」」
凪「前へ〜〜〜進め!!!」
そうして、新兵達はキビキビと隊列を乱さず行動していく
一刀「凪の奴、なかなかやるな・・・・」
一刀は城壁の上から三人の訓練を見守っていた
一刀「でも・・・・・なんで俺の名前が出た途端、いきなり動きがよくなったんだ?」
実は、一刀の人気は本人が思っているより遥かに高かったのである
山賊狩りとして桁違いの数の賊を討ち、英雄王として三国を和解させ、さらには北郷隊の隊長として三国の治安維持を行う守護神
こういった噂が重なっていき、一刀には自覚はなかったが、一刀の人気は男女を問わずかなり高かったのだ
それこそ、三国の王が羨ましがるほどに
一刀「凪の方はいいか・・・・・さて、真桜はどうだろうな?」
凪の訓練を一通り見て、真桜の訓練に目を向ける
真桜「ええか〜〜〜、新兵ども〜〜〜、今日は天の御遣いこと北郷隊長が見にきとる、きばっていくで〜〜〜」
新兵達「「「「「「ざわざわざわざわ」」」」」」
真桜「それだけやあらへんで〜〜〜、今回の訓練で百点満点出したら、おまえらに天の国の技術・・・・・かめらっちゅう代物で作った隊長の生き写しの絵を進呈するで〜〜〜」
そして、真桜は後の兵士達に合図し、巨大な巻物を広げさせる
そこには
新兵達「「「「「「おおおお〜〜〜〜〜〜〜!!!!」」」」」」
そこには、フランチェスカの制服姿に忠久と龍滅金剛刀を装備した一刀の姿が映っていた
真桜「他にもあるで〜〜〜〜〜」
さらに兵士が巻物を広げると
新兵達「「「「「「うおおおおおお〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」」」」」」
そこには、忠久と龍滅金剛刀で様々なポーズを取る一刀が移っていた
真桜「もう一度言うで〜〜〜、今回の訓練で百点満点出したら、この絵を小さくしたやつを全員に進呈や〜〜〜〜」
新兵達「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」」」」」」」
真桜「んじゃまずは鶴翼の陣いってみよか〜〜〜〜」
新兵達「「「「「「おうっっっっっ!!!!!!!」」」」」」
そして、新兵達は一糸乱れぬ動くを見せていった
一刀「おいおい!!昨日真桜が俺の写真とりまくったのはこういうことか!!?」
まさか、自分の写真をこんな風に使われるとは思いもしなかった一刀は、真桜を止めようとするが
一刀「・・・・・でも・・・・・今更止めたって訓練の邪魔をするだけにしかならないか・・・・・」
やり方はあれだが、訓練は順調に進んでいるみたいなので、一刀は複雑な思いを抱きながらも見逃す事にした
一刀「さて、沙和はどうかな?」
今度は、沙和の訓練に目を向ける
沙和「いいか〜〜〜この蛆虫ども〜〜〜〜!!おまえらは憧れの北郷隊に入った!!嬉しいかなの〜〜〜〜〜!!!?」
新兵達「「「「「「はいっ!!嬉しいです!!」」」」」」」
沙和「ちっが〜〜〜〜〜〜〜う!!!言葉の最初と最後には必ずサーを付けろなの〜〜〜〜〜!!!」
新兵達「「「「「「サー!!嬉しいです!!サー!!」」」」」」
沙和「そして今後!分かった時にはサー!イエッ!サー!と言えなの〜〜〜!!」
新兵達「「「「「「サー!!イエッ!!サー!!」」」」」」
沙和「そして、今回はおまえ達蛆虫どもにはもったいない人が来ているの〜〜〜〜!!!」
新兵達「「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」」
沙和「なんと!!あの天の御遣いこと北郷隊長が見に来ているの〜〜〜〜!!!」
新兵達「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」」」」」」
沙和「嬉しいか〜〜〜〜〜〜!!!」
新兵達「「「「「「サー!!!イエッ!!!サー!!!」」」」」」
沙和「そんな程度で喜んでいるつもりか〜〜〜〜!!?もう一度〜〜〜〜!!!」
新兵達「「「「「「サーーーー!!!!イエッ!!!!サーーーー!!!!」」」」」」
沙和「よ〜〜〜〜〜し、では伝えたとおりにいくぞ〜〜〜〜!!!」
新兵達「「「「「「サー!!!イエッ!!!サー!!!」」」」」」
沙和「回れ〜〜右!!!前進!!!」
沙和の合図と共に動き出す新兵達
そして
沙和「俺たちタフだ〜殺し屋だ〜♪」
新兵達「「「「「「ア〜ミ〜サワ〜はデスマシ〜ン♪」」」」」」
沙和「誰でも彼でもぶっ殺せ♪」
新兵達「「「「「「吹き飛ばされても突っ込めよ〜♪」」」」」」
沙和&新兵達「「「「「エイ!アー!エーアイヒー!エイ!アー!エーアイヒー!」」」」」」
沙和「アーミーサワーはデスマシ〜〜〜〜〜〜〜ン♪♪♪」
沙和も新兵達も軍隊訓練曲を声高々に歌っていた
一刀「う〜〜〜〜〜ん・・・・・俺が紙に書いたことを忠実に守っているみたいだな」
かつて、洛陽にて教えたアメリカ海兵隊式訓練法を駆使して訓練を施している沙和に一刀は感心した
一刀「いうなれば、鬼軍曹サワーマン、といったところか・・・・・」
そして、三人の訓練は終わった
凪「隊長♪」
真桜「どやった〜、隊長♪」
沙和「沙和達、しっかりできてた〜〜?」
一刀「ああ、三人ともよかったぞ〜〜・・・・・だが真桜、あれはどういうことなんだ?」
真桜「あ・・・・・ああ・・・・・あれはやな〜〜・・・・・」
凪「?・・・・・どうしたんですか?」
一刀「実は、かくかくしかじかでな」
凪「な!!?どういうことだ真桜!!」
真桜「怒らんとって〜な〜〜、ウチかて新兵達に隊長のことを知っていてほしかったんや〜〜」
一刀「まぁ・・・・・真桜の思惑は分かった・・・・・でも、今後はこんなことをしちゃ駄目だぞ」
真桜「わかったで〜〜」
凪「では隊長・・・・・いえ、師匠!わたし達に稽古をつけてください!」
真桜「え!?わたし達って!?」
沙和「沙和達も入っているの〜〜!?」
一刀「お、いいな・・・・・たまには真桜と沙和にも稽古をつけてやるか」
真桜「え〜〜〜と・・・・・ウチは、これから発明品の組み立てせんとあかんから・・・・・遠慮しとく・・・・・」
沙和「沙和も・・・・・阿蘇阿蘇に載っていた服を買いにいかないと・・・・・」
凪「真桜、沙和・・・・・師匠が直々に稽古をつけて付けてくれると言うのに、それを断るつもりか?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
真桜「・・・・・・・・・・」
沙和「・・・・・・・・・・」
凪の後ろに見える漆黒のオーラに二人は凍りつく
そして、凪、真桜、沙和は一刀の指南を受ける
練兵場には
真桜「ひ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
沙和「きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!なの〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
と、真桜と沙和の悲鳴が響いていたと言う
凪「・・・・・なぁ、真桜」
真桜「なんや?」
凪「その・・・・・師匠の写真とやらを・・・・・その・・・・・///////」
沙和「あ〜〜〜〜♪沙和も隊長の写真欲しいの〜〜♪」
真桜「なんや〜〜〜?結局二人とも隊長の写真が欲しいんか〜〜〜?」
凪「/////////////////」
沙和「沙和欲しいの〜〜♪」
真桜「よっしゃ♪素直な沙和にはくれたる♪」
凪「ま!待ってくれ!///////」
真桜「人にお願いする時にはそれ相応の態度があるんやないか〜〜?ん〜〜〜〜?」
凪「・・・・・しぃ」
真桜「ん〜〜〜〜〜!?聞こえへんな〜〜〜♪」
凪「っ!!欲しい!!隊長の写真が欲しい!!/////////////」
真桜「はいよく言えました〜〜〜♪♪」
沙和「真桜ちゃんオヤジ臭いの〜〜」
真桜「ええやん♪凪にはいつもこき使われているからな〜♪」
凪「お、お前達のさぼり癖が悪いからだろう!」
真桜「あ、そないなこと言うなら、この写真はあげへんで〜〜」
凪「わああああ!すまない!いや!ごめんなさい!」
真桜「素直でよろしい♪」
沙和「凪ちゃん、本当に隊長の事が好きなんだね〜〜〜♪」
凪「///////////////////////////」
ある意味拠点
風&稟
風「ふ〜〜む・・・・・なるほどなるほど〜〜」
稟「そのような手があるのですか」
一刀「・・・・・・・・・・」
ただいま、一刀、風、稟の三人は東屋にて将棋盤に向かっていた
風「ではでは〜、これで・・・・・」
カチッ
一刀「・・・・・ほいっ」
カチッ
風「おおう!?お兄さんなかなかえげつないですね〜」
稟「着実に風の退路を立ちつつ、攻めの手を緩めませんね」
一刀「これも、風と稟のご指南の賜物だな」
風「そうですとも〜、お兄さんは風に感謝するべきです〜♪」
稟「いえいえ、一刀殿のもともとの素質がいいせいです」
一刀「そう言ってもらえると嬉しいな」
風「では、これで」
カチッ
一刀「・・・・・チェックメイト」
カチッ
風「おおう!?やられちゃいましたね〜」
稟「これで一刀殿の二勝一敗ですね」
一刀「今まで散々に負け越していたからな、ようやく二勝できたって所か」
風「いえいえ〜、流石の風もお兄さんの成長振りには驚いています〜」
一刀「ありがとう・・・・・それにしても、もうお昼か」
稟「もうそんな時間ですか?」
風「風のお腹の虫が鳴き始めていますからそんな時間じゃないかと思っていました〜」
一刀「それじゃあ、勝負の続きは後にして、どこかに食べに行くか?」
風「そうですね〜、今始めてしまったらお昼を逃しちゃいそうです〜」
稟「では、参りましょうか」
そして、三人は町へと繰り出す
一刀「許昌も以前と比べてもだいぶ人が増えてきたなぁ」
もともと許昌は華琳が統治しているだけあって人の流れは多かったが、交通税が緩和されてますます増えてきたようだ
稟「ええ、荊州に習って魏でも少しづつではありますが、交通税を無くしていっていますので」
風「お兄さんから貰った資料を読んでは見ましたが、本当でしたね〜、風達は自ら税収を下げるような事をしていたわけですね〜」
一刀「天角は、紙の大量生産をしているからな・・・・・それに加えて、商人達も続々と入ってきているから税収は完全な黒字だ、天角の城もあと一年足らずでできるだろうな・・・・・ところで、風達は何処に行きたいんだ?」
風「なら、風達のお勧めのお店に行くのです〜」
稟「あちらです、一刀殿」
そして、飯店
風「おじちゃん〜、風はいつものお願いします〜」
稟「わたくしも」
店主「おお!程c様!郭嘉様!いつもありがとうございます!」
一刀「それじゃあ俺は、麻婆豆腐とご飯で」
店主「へい!ありがとうございます!」
注文を聞くと店主は厨房へと引っ込んだ
風「・・・・・どうやらおじちゃんは、お兄さんが天の御遣いだと気付いていないみたいですね〜」
稟「そのようです」
一刀「いちいち気付かれても困るけどな」
ちなみに、今の一刀はフランチェスカの制服を着ておらず武器も忠久のみを携帯している
流石に龍滅金剛刀を所持していない状態では一刀と気付く事は滅多にないようである
風「それにしても、お兄さんは割りと小食なんですね〜、それだとすぐにお腹が空いちゃいませんか〜?」
稟「そうですとも、それにまだ一刀殿は痩せ気味なんですよ、ちゃんと栄養を取らなければ仕事もできませんよ」
一刀「・・・・・これでも、けっこー増えてる方なんだけどな・・・・・」
稟「・・・・・一刀殿」
風「・・・・・やっぱりお兄さんは、風が居ないと駄目ですね〜」
稟「風!?まさかまた華琳様に天角に行く交渉をするつもりですか!?」
一刀「?・・・・・何の話だい?」
稟「実は、風は零殿が一刀殿の陣営にいったのを羨ましがって華琳様に自分も行きたいと言い出したのですよ」
一刀「なに!?」
稟「もちろん、全て却下されていますが」
風「ふぅ〜〜〜〜・・・・・華琳様も意地悪なのです〜」
一刀「意地悪じゃないだろ!そんな立て続けに軍師達が抜けて行ったら華琳も困るに決まってるだろーが!」
風「む〜〜〜・・・・・お兄さんも意地悪なのです〜」
稟「意地悪ではありません!」
風「む〜〜〜〜〜・・・・・」
風が膨れっ面になっていると
店主「はい!おまちど〜さま〜!」
三人の料理が一斉に運ばれてくる
風「おお〜♪美味しそうです〜♪」
風の膨れっ面は美味しそうな料理の前に消え去った
稟「・・・・・まったく、現金なものです」
一刀「はははは・・・・・それじゃあいただきます」
風「なんですかそれは〜?」
箸を人差し指と親指で挟み、掌を合わせている一刀に風と稟は首を傾げる
一刀「ん?・・・・・あそうか、こっちではこんな風習はないのか」
稟「天の世界の風習ですか?」
一刀「ああ、俺が居たところでは食事をする前と後にこうやって手を合わせて食材に感謝を捧げるんだよ」
風「食材に感謝ですか〜?」
一刀「ああ、こう・・・・・人間の糧になってくれてありがとう・・・・・ってね」
風「ほうほう・・・・・では、いただきますなのです〜」
稟「・・・・・いただきます」
風も稟も一刀を真似て合掌し、食べ始めた
風「ふむふむ・・・・・やっぱりおじちゃんの料理は美味しいですね〜♪」
稟「はい・・・・・ここは許昌でも1,2を争う店です」
店主「そこまで褒めて貰えると、こっちも作っている甲斐がありありますね〜♪」
一刀「俺も早く食べないとな」
風「あれれ〜?お兄さん何してるんですか〜?」
稟「そうですよ一刀殿!いくらなんでも非常識です!」
一刀「俺、なにか変な事してる?」
風「変ですよ〜、麻婆豆腐をご飯にかけるなんて〜」
一刀「そうか・・・・・こういった料理もこっちには無いんだな」
稟「ということは、これも天の世界の料理というのですか?」
一刀「天のって言ったら大袈裟だけど、まぁそんなところかな・・・・・食べてみなよ、いけるよ麻婆丼」
風「・・・・・ちょっと引きますが〜、物は試しです〜」
稟「で、ではわたくしも・・・・・」
そう言いながら、二人は恐る恐るレンゲで麻婆丼を口に運ぶ
一刀「・・・・・どうかな?」
風「おおう♪これは美味しいですねぇ〜♪」
稟「まさか、このような料理が存在するとは・・・・・」
二人とも気に入ったようである
一刀「それじゃあ、俺も・・・・・」
一刀が食べようとしたその時
店主「ちょっと!そこの青年!」
一刀「え?」
店主「これを考えたのは君か!?」
一刀「この、麻婆丼ですか?」
店主「丼!?丼というのか!?これは!?」
一刀「はい、自分が居た所ではそう呼んでいますけど」
店主「・・・・・・・・・・」
店主は一刀の麻婆丼を見てなにやら考え込んでいる
一刀「・・・・・あ、あの「ありがとう!!君!!」・・・・・はい?」
店主「今まで新しい店の献立を考えていたんだが、なかなかいいものが思い浮かばなくて!だが、こんな単純な事でよかったんだ!」
一刀「は、はぁ・・・・・」
店主「そうだ!ぜひお礼がしたい!貴方の名前は!?」
一刀「えっと・・・・・」
ここで北郷一刀と言ってもいいのだろうか?
幸い今は店内にそれ程人はいない
しかし、この人はけっこー突っ走りやすい人間のようだ
自分の正体を知ったら、それこそこの人一人で店内は沸きそうである
さて、どうしたものか?
風「おじちゃん、この人は北郷一刀さんですよ〜♪」
一刀「(・・・・・君は見事に人の考察を無駄にしてくれるな〜)」
風「お兄さんが無駄な事を考えているからですよ〜」
一刀「君は一体何者だよ、人の考え読むな」
風「そんな無駄な事を考えているから将棋でもあまり勝てないんですよ〜」
店主「な!?あの伝説の山賊狩り、乱世を救った英雄王!?」
一刀「しぃ〜〜〜〜〜〜〜!声がでかいです!?」
店主「ああ、すみません」
一刀「・・・・・・・・・・」
一刀はまわりをキョロキョロと見回す
どうやら、だれもこちらを気にしていないようだ
一刀「ふぅ〜〜〜・・・・・そうですよ、本人です」
店主「なるほど、天の御遣い様ならこんな単純ではありますが奇抜な事を考えるはずです」
一刀「(・・・・・これは、褒められてるんだよな?)」
風「風に聞かれても分かりませんよ〜」
一刀「誰も聞いてないよ」
店主「あの、御遣い様、この丼とやらをこの店の看板にしてもよろしいでしょうか?」
一刀「ええ、かまいませんけど」
店主「ありがとうございます!今回の御代はよろしいです!」
風「おおう♪おじちゃんも太っ腹ですね〜♪」
一刀「・・・・・いいの?」
稟「まぁ、食事代が一回浮いただけということにしましょう」
一刀「・・・・・稟もけっこう現金だよな」
稟「なにか言いましたか?」
一刀「イイエ、ナンニモイッテマセン」
こうして、麻婆丼はこの店の看板メニューとして大ブレイクしていくのであった
すみません、またまた文字数が多すぎました
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魏のある意味拠点 前編 |
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華琳「今刀に算盤という計算機の使い方を教わっているのよ」一刀の一が抜けてますよ(恋姫大好き) 大名ペンギンさんへ、誤字指摘ありがとうございます(Seigou) 流琉は、蔓延の笑みを浮かべ元気よく返事をした→蔓延ではなく満面ですよ(欠陥製品) 2828さんへ、誤字指摘ありがとうございます(Seigou) 6p人員に進呈→全員に進呈かな?(2828) タケダムさんへ、ホントだ!ごめんなさい!(Seigou) タイトルと本文の話数が違いますよ!(タケダム) |
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