リアルRPG 第二章〜出社〜
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今日も俺はこのドアを開く。

 力を入れなくても俺が前にたつだけで開くこのドアは試練への第一門。

 全ての、毎日の試練が始まるこのドア。

 既にあけることに緊張などなくなている。

 ガーという音を鳴らしながら左右に開く扉をくぐるとそこは既にそこは冷気が漂い外とは異質の雰囲気をかもし出している。

「まぁただの自動ドアと空調完備なんだけどな。」

 物は言い様とはよく言ったものだ。

 こんなくだらない日常でもそれとなくゲームのワンシーンぽく聞こえるからまったく不思議なものだ。 見えている世界は何年も前と何一つといっていいほど変わっていないというのに。

「あ、倉越さんおはようございます。」

「ん?あぁおはよう。」

 まぁこのくだらない現実であっても生きていくためには、そしてゲームを買うためにはお金が必要なわけで、この私倉越宗司はこのくだらない現実の中で自分のLvを上げ結構いい感じのところまで上り詰めてたりもする。

 そんなわけで結構この会社では有名人だ。

 若手の有望株といった意味合いでともう一つもの凄いゲーマーという意味で。

 会社のお偉いさん方は私にゲームに抜ける熱意を半分で許すから仕事に回せ。

 などといったことを時々言って来たりもするがそんなもの向けるわけがない。

 生きるため、ゲームを買うために仕事をしているのであって会社のためなどではないのだから。

 それでもしっかりと成果はあげているのだから文句を言われる筋合いなどないのだ。

「お、倉越おはよう。そういえばこの間話したゲーム。お前のおかげであのゲーム進んだぞ、さすがだな。」

「いえいえそれほどでも。パズルゲームなんて気がつくかどうかだけですよ。数こなせば慣れますって。」

 彼は上司だがゲーム仲間だ。

 とはいっても彼はRPではなく携帯ゲームのパズルゲームに最近はまっているがどちらにせよ同じゲーマーだ。

 このようにゲームのおかげで仲良くなれた会社の仲間も多くゲーム様々というやつだ。

「そうだ、今日の午後からある会議なんだが少しだけお前に出席してもらいたい。なに、この間の意見を少し参考にしたからその本人もいたほうが都合がいいんだ。」

 「了解しました」といったところで上司は「じゃぁ俺少し向こうに用があるから」といって別方向へと去っていった。

 上司といっても直接的な上司ではない。

 私の上司は別にいるのだ。

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 そうその名は佐藤太郎。

 俺の毎日のラスボスだ。

 しかもゲームとは違う。

 ラスボスの癖にやけに出現率が高い。

 出現するたびに俺にちょくちょくダメージを与えていく厄介な、厄介すぎるボスだ。

 そしてこの扉の向こうは佐藤テリトリー。

 ラスボスがいつ出現してもおかしくない魔の空間だ。

 今日もまたその魔の空間(佐藤テリトリー)へと足を踏み入れるためドアノブに手を伸ばす。

「おい倉越なにやってるんだ。さっさと入れ。」

!!!!!!!!!!!!!!

 神よあなたは私を殺す気か!?

 驚く事に佐藤テリトリー外、とはいてももう目の前なわけでが。

 いつの間にか真後ろに立っていたのは我が上司佐藤太郎だった。

「お、おはようございます。」

「だからとっとと入れ。」

 「今日もいつものようにご機嫌斜めのご様子で」という言葉は胸の奥底にしまっておき部屋の中へと入っていく。

 佐藤太郎は私より15歳近く年上だ。

 ちなみに機嫌が悪いのは90%がギャンブルのせいだ。

 パチスロ、競馬、宝くじなどなど私はあまりそういったことに詳しいわけではないため他は知らないが他にもいろいろとやっているそうだ。

「まったく、会社外の事を会社の中に持ってこないでほしいな。」

「なにかいったか?」

「はい?いえにも言ってませんが。」

「そうか。」

 危ない危ない思わず口に出てしまったようだ。

 気をつけないとな。

「倉越さんおはよ〜。」

「おはようございます、式村さん。」

「おはよ〜。」

 しっかり班のメンバーと挨拶を交わして自分のテリトリーにはいる。

 この部屋の中で最も安心できる。

 そしてこの会社の中に一つしかない己のテリトリーだ。

 「何で佐藤テリトリーの中なんだ」などと思わなくもないがそれは仕方ない。

 いつか必ずあの厄介なラスボス佐藤太郎を打ちのめしこの佐藤テリトリーから脱出してやる。

 などと思いつつ今日の仕事へと手を伸ばしていく。

 今日は午後からなんかの会議に出席しないといけないようなのでノルマの仕事を午前中に終わらせれるように頭のスイッチを入れ替えるとする。

 残業は?という声がどこからか聞こえてくる気がしないこともないが私は残業はしない主義だ。

 なぜならゲームが出来る時間が減るからな。

 今まで残業経験なんて一度か二度ほどしかない。

 しっかり集中してやっていればそんなことせずとも十分終わる。

 よっぽどどこぞのゲーム会社の生み出した超がつくほどの鬼畜ゲームのラスボス戦のほうが大変だ。

 ノルマなんてあったもんじゃない。

 一日中やり続けて1週間後にやっと勝てたくらいだ。

 ちなみに睡眠時間以外20時間フル起動でだ。

 その集中力を8時間でも仕事に向ければたったこの程度の作業ごとき私の苦ではないのだよ!

 と集中Lv5にて倉越は全神経を集中して仕事を次々と片付けていく。

 と、集中モードLv5の倉越の後ろから誰かが迫りよってくる。。

 

 

 

 

説明
リアルRPGの第二章ですw
作ったんで載せておきましょ〜www
第一章を通勤
そして第二章は出社です!w
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