真・恋姫†無双 ~君思うとき、春の温もりの如し~ 合間9
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呉に恋や音々音、栄という仲間が増え、城の中も賑わいが増した。

人が増えると当然、問題も出てくるわけで。

「なーーーーーー!!!」

その声は庭にある四阿から響いた。

「まだまだだな」

そこには冥琳を始め、穏や茶々、亞莎、音々音といった呉の頭脳陣が集結していた。

皆は卓の上で碁を打ちそれぞれの知恵をぶつけていた。

「それにしてもねねよ、お前は攻める時は威勢が良いが、守りにまわった途端勢いがなくなる」

冥琳は先ほど負かした相手である音々音に反省点を言った。

「本当の戦の時もそうだ。

 お前は攻めることばかりを考えていて、守りとなるとお粗末になる」

「でも天下無双の恋殿の力があれば、どんな敵にも負けませぬぞ!」

冥琳の注意に音々音は両手を挙げて反論する。

「それが駄目だと言っているのだ!

 お前の戦い方は恋に頼りすぎている。

 それでは想定外のことが起きた時対処出来ないであろう」

卓をドンッと叩き冥琳は強く音々音に言った。

「〜〜〜!ねねと恋殿はずっと一緒だからそんなことは起きませぬ!」

そう言い、音々音は四阿を飛び出しどこかへ行ってしまった。

その光景を少し離れたところで調練終わりの俺と恋は見ていた。

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少したち、音々音を探していると、河原で音々音がうずくまって泣いているのを見つけた。

「ねね……やっと見つけたぞ」

「!?…一刀殿?」

俺の声にびくりと体を振るわせ、音々音は服の袖で目元をこすった。

「こんなところでなにしてるんだ?」

「一刀殿には関係ないことです……」

音々音の隣に腰を下して聞くと、音々音はこっちを見ずにムスッとした顔で答えた。

「関係無いなんて無い。

 ねねは俺達の仲間だ。呉の仲間は家族も一緒だ」

「!……家族……?」

「ああ。ねねも恋もみんな家族さ」

俺の言葉を聞くと音々音はまた体を震わせて泣きはじめた。

「うぅ…ねねは……」

「……話は冥琳に聞いてだいたい知ってる。

 悔しかったんだろ?冥琳たちに負けて」

「はいぃ……でも…」

「冥琳が言ってたよ。

 『ねねはまだ若い。まだまだ軍師としては未熟だし、策も穴だらけだ。

 だがこれからたくさん経験を積めばきっと良い軍師になる』って」

「……冥琳がぁ…?」

「そうだ。うちの大提督殿が言うんだ、ねねは間違いなく立派な軍師になるさ」

下を向く音々音の頭に手をぽんと乗せ、優しく撫でた。

「ぐす……わかってるのです!ねねは天下無双呂布殿の軍師!

 いつか冥琳達をぎゃふんと言わしてやりますぞ!」

そう言い立ち上がると、先程までの落ち込みが嘘のように元気になった。

「はっ!何時までもこんな所にいては恋殿が心配します。ではねねはもう戻ります!」

そう言い、音々音は城に向かって走っていった。

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俺も城に戻ると、門のところで恋がいた。

「…ありがとう」

「ん?何が?」

「ねねのこと……」

「……もしかして見てた?」

そう聞くと恋は首を縦に振りうんと言った。

「……家族っていってもらって嬉しかった。

 ……恋もねねも家族がいなかったから……」

「だからたくさんの動物たちと暮らしてるんだね」

恋の家には捨て犬や猫、他にもたくさんの動物が住んでいる。

恋いわくみんな恋の家族らしい。

雪蓮姉さんは恋の要望を受けて、その家族たちの為に特別に恋の屋敷を改築して住みやすい環境を整えてあげた。

それほど恋はその家族たちを大切にしている。

「…多分ねねも一刀が家族だっていってくれて嬉しかったはず……」

そう言い恋は俺の左腕を取りすり付いてきた。

「一刀たちの家族になれて…本当によかった……」

そう言いさらに体を密着させてくる恋。

そこに、

「恋殿〜!どこですか〜?恋殿〜〜!

 …あっ!見つけましたぞ!恋殿!」

恋を探していた音々音がこちらにやって来た。

「って何をやっているのですか!?」

「……?一刀に感謝してる……」

「そうではなくて、何故くっついてるのですか!」

「…落ち着くから」

そう言い恋は安らいだ顔をする。

「……ねねもする?」

そう言い反対側の、空いている俺の右腕を見た。

「……そうですね、ではお言葉に甘えて」

音々音はそう言って俺の右腕に自分の腕を組んだ。

背が小さいので、腕を組んでいるというよりしがみついているみたいだ。

「ちょっ、おいねね?」

「勘違いするなのです。これは主の命令で仕方なくなのです。

 ……それに今日は世話になったからその礼です。

 幸せでありましょう?美女2人がこんなことをしてくれて?」

音々音は体を密着しながらそう言った。

美女って……確かに2人とも可愛いが、音々音はまだまだ子供だし、恋も手のかかる妹って感じだし。

「ムッ、今失礼なこと考えましたな?」

「イエ、ベツニナニモ」

こうして2人の美女?に挟まれて俺達は城に戻ることにした。

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久しぶりの投稿でした。待たせてしまってすみません。

リアルが忙しかったんです。…別に充実してたわけでは有りませんが。

 

今回は恋と音々音の拠点でした。オリキャラではない恋姫キャラの拠点を考えるのは難しいです。

きちんとした設定があるので、それを壊さないように、それでいてゲームでやってないような事をと考えて拠点を書いています。

でも時々かぶってるところや変なところがあるのはご愛嬌と言う事で。

 

次はできるだけ早く更新したいと考えています。ではまたノシ

説明
久しぶりの投稿。
今回は恋と音々音の拠点です。
では、どうぞ。
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コメント
>shirou様 ねねは恋の力に頼り切ってる感が合ったのでこんなふうに書いてみました。(lovegtr)
ねねは才能問題無しなんですがSSで仲間になる頃にはどの勢力にも大概化け物クラスの軍師いますからねぇ。次回も期待しております。(shirou)
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真・恋姫†無双 孫権 一刀 呂布  陳宮 音々音 

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