恋姫異聞録117 −画龍編−
[全3ページ]
-1ページ-

天幕に入るなり男に飛びつくようにしがみつく秋蘭と悲痛な表情をうかべる華琳の姿に

後から入ってきた軍師二人、桂花と稟は何事かと眼をやれば、体の半身が透けて後ろの天幕が見えるのにも関わらず

透き通る腕を抱きしめる秋蘭の姿に戸惑っていた

 

一体何処からこの状況を理解すれば良いのか。消えた腕に何故触れられるのか?

いや、それよりも何故透けているのか。王と秋蘭はこのことを前から知っていたのかと

 

だが、後から入ってきた詠と無徒は状況を見て少しだけ眉をひそめるが、次には何時もの表情に戻り

詠は男の隣に近づいて「大丈夫でしょ?」と聞き、男はニヤリと笑みを浮かべ「勿論」とだけ答える

 

二人の遣り取りに華琳は改めて男の隣、自分が元々座っていた場所に腰を降ろし冷めた茶を口にしていた

其の行動に稟と桂花はこの点に着いては今は聞くべきではないと理解し、表情を戻した

 

「秋蘭、落ち着いたか?」

 

「あ、ああ。本当に大丈夫なのだな?消えたりしない、そう言ってくれ」

 

「大丈夫、消えたりしない。それよりも、黄蓋殿は遠くへ行ったか?俺は気配は掴めない」

 

「付近にはいない。気配を好んで消すような人間では無いようだし、真桜が一緒にいるはずだ。我等が此処に来たことも

気付かれては居ないはずだ」

 

だ、そうだ。と華琳の方に向き伝えれば秋蘭に少しだけ心配そうな眼の色を見せる華琳は直ぐに

軍師三人に顔を向け俺に事情の説明を促した

 

俺は頷き、口を開こうとした瞬間。稟が一人前へと一歩出て自身の眼鏡を指先だけで少し位置を直す

 

「稟、何か私に進言でも有るのかしら?」

 

「ええ、時は満ちました。私が動き出す時は今。策を献上致します」

 

いきなり前へでたかと思うと策を献上すると言い出す稟。その姿に桂花は怪訝な顔をし、詠も同じように

今起きたことの状況も把握していないこの時に何を言い出すのかと不思議な顔をしていた

 

だが俺は稟の瞳に燃え盛る劫火を見る。全てを焼き尽くし飲み込む劫火。俺は今までこんな燃える瞳は

春蘭以外に見たことはない。心なしか、眼が焼かれるような感覚を与えられ片目を瞑ってしまった

 

「黄蓋殿の動き、連れてきた鳳雛という名の人物。そしてここまでの流れから私の手に入れた想像と情報を総合し

確実に行われるであろう敵の狙いについてまずはお話しします」

 

無表情に淡々と語る稟の口から出たのは、俺の知る連環の計の全容

この時期に定刻に吹き荒れる風、それを利用した火計、そして黄蓋が阿吽の呼吸で周瑜との諍いの演出をし

此方を裏切るとのこと。なにより驚いたのは鳳雛、彼女のことを?統であると知っていたことだ

 

「鳳雛と名乗る人物は恐らく華琳様にこう進言したはずです。鎖にて船同士をつなげよと

フフッ、何と浅はかなのでしょうか。ご丁寧にこの付近の漁師に鎖で船を繋ぐように指示するなど」

 

「り、稟。何故漁師がこの付近で鎖で繋げないと?いや、それよりも何で?統を知っているっ!?」

 

俺はつい声を上げてしまった。そうだ、何故知っているんだ?それよりもどうして此処まで敵の策を見通すことが出来る

連環の計を使い、火計を狙い、それどころか黄蓋殿と鳳雛の事まで!!

 

「お忘れですか?私が華琳様に使える前、大陸を行脚していたことを。鳳凰の鳳の字を持つ天才が司馬徽様の所に居ると

耳にしました。この地で漁師が鎖を使わぬことも、勿論風土病も周瑜と黄蓋殿の母娘とも言える絆も」

 

「あ・・・・・・。あれ、鳳??統はまだれに龍と言う字では無いのか?」

 

「・・・ええ、鳳と言う名です。どうやら貴方の天の知識とはやはりズレが有るようですね」

 

稟から笑みと共に言葉を返され俺は息を飲んでしまう。目の前の怪物に恐怖を感じたからだ、手が震える

汗が流れる。天の知識が具体的にどういうものか、稟は今の一言で俺に確かめたのだ

 

お前の知っている知識は我等と似て非なる歴史であろう?と

 

「何を驚いて居るのですか?そばにいる軍師は皆気がついていますよ。貴方の打ち出す政策や定軍山での行動

ですが実際に貴方の口から聞かねばそれが本当か確信が持てないだけで」

 

俺は恐ろしくて眼が見れなくなっていた。相手の心を読み取る龍佐の眼を持っていて今までこんな恐怖を

味合わされた事があっただろうか。殺気や怒気、恨みなどとは全く違う異質な才能に恐怖する感覚等

今まで味わったことなど無い

 

華琳はそんな稟に笑みを送り、楽しそうに余すこと無く発揮される才の輝きに喜んでいた

桂花と詠の方を振り向けば、彼女たちも同様に天の知識に関してだけは稟と同じように感じていたようだ

 

「いいわ昭。貴方の知識を、知っている時の流れを話しなさい。今の稟の口にした所まで」

 

嬉しそうに鋭い笑みのまま俺の方に視線を向けて促す華琳に俺は頷く

俺の変化を感じ取った秋蘭は見たことがない強張る表情に俺の手を強く握ってくれた

 

「ああ。俺は此処とは似て非なる世界の先の時代から来た。だから似ている歴史を知っている」

 

話す内容に軍師達はただ静かに耳を傾け、無徒は初めて聞く話に耳を傾けながらも所々で驚いていた

俺という人間がこの世界で何に当てはまるのか知らないし解らないが、似ている歴史を口にすれば

稟は納得したように頷き、少しだけ笑う

 

「ふむ、どうやら少々ズレが有るだけでそれほど外れている訳でも無さそうですね。私が赤壁で生きているという

事以外は」

 

そうだ、秋蘭の定軍山は早すぎ。流琉も華琳が女だという事、賈駆が董卓と友であるということで変わって当然

だから俺の知る歴史の流れをあてはめ考えれば軍師郭嘉が生きていた事が決定的に違うと言える

救ったことで此処まで変わるのか、もしかして俺が稟を救った時点で全てが終わっていたのだろうか

 

改めて眼を見れば解る。王を知る者、神機妙算

そして一番に注目するべきだったのは鼻血を出す程の豊かな想像力だ

思えば想像力だけで鼻血を出すほどの人間が居るだろうか?

王を知る事も、神機妙算もその豊かな想像力から現れたものだったのだ

 

此処に来るまで稟は王に仕える為、情報をひたすらに集めた。大陸行脚までしてだ。

その大量の情報と想像力から未来を見通す力を持った。それが軍師郭嘉

俺の知る世界で慧眼と言われた郭嘉、だがこの世界での慧眼は俺

ならば郭嘉は?となった時、郭嘉はその想像力を持って神に等しき先を見通す想像力を付けたということだ

 

心の中で赤壁での曹操の言葉が響く「郭嘉がいればこんなことにはならなかった」と

 

だが、それならば何故・・・

 

「昭殿、貴方の考えていることは分かっています。定軍山の事ですね」

 

頷き、俺は秋蘭をきつく抱きしめた。理解し、敵が仕掛ける時期まで予測できていたであろう稟は何故動かなかったのか

納得のいく答えが欲しかった

 

「私はある程度、手に入れた敵の情報と流れから秋蘭さまが罠にかけられることは想像が付いていました。

だが私が動けば全ては台無しになる。何処から私の情報が流れるか解らない

重要なのは私自身を敵から隠すこと。鳳雛に評されたように、策士であると」

 

「そのためなら秋蘭が死んでも仕方が無かったと言うのか?」

 

「怒りますか?斬るならば、私が策を華琳様に示してからお願いします」

 

強い瞳で俺を見返す稟。華琳は「あなたの負けよ」と一言

そう、稟は俺に殺されても構わないとまで思っている。つまりはそれだけの覚悟をして自分を隠し

魏の勝利の為に今の自分を貫いてきたのだ。敵が纏まり一度に潰せるこの機会を

 

「一つだけ聞かせてくれ、もし秋蘭があの時死んだらどうなった?後は稟があの時病で倒れたら」

 

「・・・秋蘭様が亡くなった時は何も変わりません。昭殿が今より前線で戦うだけで。私が居なくなった時は

昭殿が此処で策を示したでしょう。問題は、私も昭殿も居なかった時です。軍師の否定的な意見を聞かず

恐らく華琳様は鎖も黄蓋殿も受け入れ大敗をしていたでしょう。失礼ですが、華琳様は敵に傲慢であると評されて

いるはず。ならば敵は其れを利用する。そして大陸制覇の決定的な力を全て削ぎ落とされていたでしょう」

 

傲慢との言葉に華琳は怒るどころか不敵に笑い、その言葉を吐ける稟を高く評価していた

 

俺は答える稟の言葉に感嘆の溜息をついてしまう。そうだ、何処までも冷たく冷静に状況を見続け

この一点だけに勝負をかけてきた稟は策士でも戦術家でもなく、生粋の軍略家だったのだ

先を見て長い期間に少しずつ少しずつ積み重ね、一撃で敵を打ち取るために味方の死すら見ぬふりをして無言を貫く

だからこそあの時、まるで懺悔のように自分は卑怯者だと俺の前で言ったのだ

 

「有難う、すまない。話を途中で中断させてしまって」

 

「気が済んだようね。稟、話を続けて」

 

俺の表情を見て華琳は口元を柔らかい笑みに変える

解っているよ。稟もそれだけ本気なんだ、遊びではない。妻は俺が守れば良い

なにより優先されるのは、魏が勝利しこの大陸を制覇することなのだから

 

眼を少しだけ稟に合わせれれば、稟は目を伏せて「ごめんなさい」と心の中で少しだけ謝っていた

そして眼を開いて「私も貴方を信じています」とあの時の返答のように語ってくれた

 

「では、まずは敵の策を受け入れる形を取ります。既に春蘭様にお話はしてありますので黄蓋殿と鳳雛の手配する鎖は

船に滞り無く装着されるでしょう。ですがただ鎖を着けるだけでは無く、着脱可能な物にしてしまいます」

 

稟の策に詠と桂花は頷く。ある程度やることを理解したのだろう、華琳も同じように頷いていた

恐らく真桜に話を通し、真桜率いる工作兵に鎖を着脱可能な物に変えるのだろう

 

「更に火計なのですが、恐らくは昼間正面から来た黄蓋殿の兵の手引きで闇に乗じて呉の兵が此方に紛れるでしょうから

火を放たれることは免れません。そこで昭殿の考案し持ってきた竜吐水を大きく強化した物を使います

川の水を汲み上げ放水させる。担当は凪、真桜、沙和が妥当でしょう」

 

火消しに凪達か。確かに竜吐水の使い方も、火消しも町の警邏で慣れた三人が率いる部隊に任せたほうが良い

 

「黄蓋殿は先頭に兵と一塊に置き、先陣を切らせます。火計が失敗と解れば死に物狂いで此方に刃を向けるでしょう

お相手は初め無徒殿に、後は秋蘭さまにお任せします」

 

目線を向ける稟に頷く秋蘭。どうやら柴桑で約束した通りになりそうだ

今の秋蘭ならば、俺は安心してみていられる。なぜなら真桜が作った和弓が有るのだから

 

「昭殿が作成を依頼した弓、意図は理解してます。そして詠殿が何故軍馬をこれほど必要とし、船の戦だというのに

これほど連れてきたのかも。誰が聞いているか解りませんから此処迄で」

 

どうやら俺が何故飛距離の有る和弓を作らせたか理解していたようだ。詠の考えも理解している

となれば、俺の率いる兵を詠が指揮するように見せて稟が指揮するとう言うのも安心出来る

 

「宜しいですか無徒殿。私の指揮で貴方は動かねばなりません」

 

との言葉に無徒は無言で詠の方に振り向き、詠は腰に手を当て少し胸を張り「貴方の強さを見せてあげなさい」と一言

すると「承りました」と拳包礼を取り、稟に振り向いた。その表情は王女を守る騎士のように厳格で誇らしい顔だった

 

「宜しいでしょうか華琳様」

 

「ええ、見事よ稟。臥薪嘗胆とまで言えるその姿、私の大業を成就させてくれるのは貴女をおいて他には居ないわ」

 

「有り難きお言葉。華琳様こそ真に我が主君で御座います」

 

最大の賛辞を得た稟は膝を地に着き深く頭を下げる

華琳の言葉に桂花は愕然となり「あぅ・・・あぁあ・・・」と何も言えなくなっていた

其れも仕方が無いことだろう、本来ならばその言葉は桂花こそが一番に欲しく拘っていただろうが

流石にこれほどまでに仕込みを行って来た稟に何も言えないのだろう

 

歴史上での言葉を此処で聞くとはな、確かに華琳の言うとおり此処までくれば後は稟に任せれば良い

先が見れる稟ならば、華琳を王へと導いてくれるはずだ。ならば俺がすることは決まっている

皆を死なせず、軍師を信じ戦い守るだけだ

 

何処かつかえが取れた様な気がする。きっと、歴史を知り魏を勝利へと考えていた重荷を稟が半分持ってくれたのだ

今回の事で俺を支える柱がまた一つ増えた

 

・・・いや、元々あったのだ。ただ気がつかなかっただけで、太く大きくまるで家を支える様な存在が

 

 

-2ページ-

 

 

何処か気が抜けた様な表情で居れば、俺の半身は徐々に元の姿を取り戻し

必死に掴んでいた秋蘭の頭を撫でていると稟は頭を下げたまま此方に振り向き、何時もの少しキツイ目線を俺にぶつける

 

「未だ気を抜いてはいけませんよ。情報の漏洩も何もかも全ての始まりは最初の定軍山から。解っているでしょう?

これから何が起こるか。恐らくは貴方の知る歴史とは全くの別物のはず」

 

「秋蘭の命を救った真の代償が其れだというのなら俺は望んで受ける」

 

稟の言葉で俺の右手がまた固く握り締められる。理解している、俺のあの行動が全ての元凶ならば

其れを甘んじて受けよう。だが安々と思い通りになるとおもうな。俺の宝に手を出すならば

 

貴様ら全て鏖だ

 

漏れ出す空気に男を見ていた稟の表情がビシリと固まり、桂花は息が出来ず

無徒にいたっては詠の前に体を置き、腰の剣を抜き男の首もとに刃を向けていた

 

「無徒っ!!」

 

「はっ!?も、申し訳有りませぬっ!!」

 

自分の行為に驚き、剣を急いで鞘に収め地に頭を着ける無徒に声を上げた詠も驚いていた

背で見ることは出来なかったが一体何があったのかと

 

だが華琳は何事も無かったかのように無徒に顔を上げるようにと言い、全員の注目を集めて言葉を繋げる

 

「稟の言に従い軍を動かす。秋蘭と春蘭は先鋒に固めた黄蓋の監視。風の吹く時刻に呉の連中が夜襲をかけてきたら

無徒が動いて黄蓋は秋蘭に、正面は春蘭に任せておけばいいわ」

 

「はっ」

 

俺から離れ、身を正すと秋蘭は礼を取り華琳からの命令を受ける

無徒も同じように礼を取り、其れに習い俺も立ち上がり片膝を地に着き華琳からの命を待ち

 

「桂花は火計の対策とその後の対処を。鳳雛との交渉も任せるけどくれぐれも正体を知っていることを気付かれないように」

 

「はい」

 

命を受ける桂花は静かに返事と礼を取る。その眼は稟に遅れをとった、此処で挽回をと思っている眼だ

だが熱くはなっていない。冷静に、動き始めた稟の策に乗せて魏を勝利にと決意する眼

 

「稟は詠からの引継ぎを完璧に終わらせておきなさい。雲の軍は並の軍師では手に余る

昭は散々甘寧を挑発したのでしょう?奇襲部隊が来るでしょうから私の側に久しぶりに私の剣を使わせてもらうわ」

 

「解った。ならば流琉と季衣も共に頼む、撃破後は詠と共に稟の指揮下に入る」

 

稟は「御意」とだけ答え、礼を取る。

赤壁の戦は見えてきた。此処まで揃えて勝てぬならば天意が我等に無いとしか言えない

華琳は皆の顔を見てニコリと微笑み其れを合図に軍師たちは動き出す

秋蘭も俺の手を強く握り、瞳を合わせた後すぐに天幕の外へと走る

 

俺は一人天幕に残り、少しだけ満足そうに残りの茶を飲み干す華琳に背を向け「少しだけふらついてくる」と

その場を後にした

 

暗闇の船着場までフラフラと脚を運び、暗闇に眼が慣れた頃に奥に船が一隻

端の岸へと向かっているのがかすかに見える。灯りもなく岸へと向かう船

恐らく鎖を運ぶ船だろう。乗っているのは誰だか解らないが、アレは見逃すとしよう

例え春蘭が見つけたとしても、話は稟から聞いているようだし桂花が巧くやってくれるに違いない

 

「翠や蒲公英だったら笑えるな」

 

こんな所で俺と会えば殺し合いになるのは避けられない。なんたって俺の眼はごまかせないからな

等と考えながら船着場に腰を降ろすと背後から砂を踏む音。振り向けばそこには華佗が立っていた

 

「休憩か?」

 

「そんな所だ。皆の治療は終わったのか?」

 

「ああ、そう言えば久しぶりに神医等と言われた。皮肉が混じっているようだからその通りだと返してやったよ」

 

「へぇ。黄蓋殿にか?本当の所はどうなんだ」

 

「分かって居るだろう友よ。俺は神等ではない、神がいるなら救いたい命を救ってくれ」

 

ウンザリだとばかりに返す華佗は俺の隣に座り、同じように遠くへ視線を向けていた

恐らくは明日の夜半には赤壁の戦いが始まるだろう。巧く行けばこれで全てが終わる

だが、この機会を逃せば戦は続く

 

「俺の力が必要な時は呼んでくれ」

 

「なるべくはそうならないように頑張るよ」

 

戦場で手を貸すと言う珍しい華佗に頑張ると口にすれば無理はするなと言って笑う

 

「もうすぐ誓いが守れるな」

 

「いや、まだまだだ。戦が終わってからが真に俺の戦いだ」

 

それもそうか、と頷けば華佗はこんなところに居ないで休むなり王の側で警護に当たるなりしたほうが良いと言われた

こんなことを言うのは珍しいと言えば、河の近くでふらついていては病にも掛かりやすくなるだろうし

戦争前に河におちて病にかかった等と言われても俺は苦笑いしか返せんぞと言われ、俺が苦笑していた

 

 

 

華琳の元へと戻ると流琉が華琳に呼ばれ側につき警護に当たっていたようで、俺を見るなりお帰りなさいと迎えてくれた

となれば季衣は春蘭と一緒か、などと考えながらその場で流琉と交代に天幕の前で待機し夜が開けた

 

朝食を取り、流琉が季衣と交代した所で俺は船着場へと脚を進めた

体を慣らすために船の上で寝食をするようにしている凪達の様子を見るためだ

 

船着場に着けば、船には既に鎖がつながれており乗り移るのにも苦労すること無く簡単に乗り移ることが出来た

なるほど、これは確かに陸のようになったとも言える。鎖に繋ぐだけでこれほどまで違うものなのだなと

改めて実感した

 

「あ!隊長おはよーなのー!」

 

「おはよう。今日は随分元気だな」

 

「うん。今日は船が揺れないから気持ち悪くならないし、ゆっくり寝られたの。この鎖のおかげなの?」

 

そういって繋がれた鎖の方を見る沙和。良く見れば乱雑に釘で固定された鎖には触るなとの札が張ってあり

いかにも突貫工事で着けましたと物語っていた

 

「真桜は?」

 

「寝てるの。奇襲が来てもおこすなーっていってたの」

 

「そうか、まぁ寝かせておいてやれ」

 

事情を知っている俺は仕方がないと笑っていたが、沙和は真桜だけズルイと抗議を口にしていた

なので夜通しで鎖を繋いでいたことを重要な部分だけ端折って伝えれば、俺の真似だろうか仕方がないと笑っていた

 

さて、凪は何処だ?と辺りを見回せば一人船首で一点を見つめていた

不思議に思い、沙和と共に凪のもとへと歩み寄ると音と気配で俺に気が付き朝の挨拶をしてきた

 

「おはようございます」

 

「ああ、おはよう。どうした何かあったか?」

 

問う俺に凪は目線を先程の場所へは向けず軽く指を差して俺に小声で伝える

目線の先には兵が数人。見たことも無い奴ばかり

 

「とうとう潜り込んできたか。誰にも言うなよ」

 

「はい。やはり隊長には一目で解りますか。恐らくは隊長を避けているのでしょう

隊長に眼を見られては偽装も出来ませんから」

 

「わーほんとなの。装備も都の正規軍が着る鎧なの。顔も見たことが無い、沙和達が教えた兵士なら

誰か一人でも知っている人がいてもおかしく無いはずなの」

 

微妙に装飾の違う鎧を恐らくは気がつかなかったのだろう。周泰殿が潜り込んでいた時に持ち帰っていたのか?

 

確かに凪と沙和の言うとおり、俺の記憶にもない。凪達の指導を受けた者達ならば俺も解る。兄弟を忘れる事などしない

少しだけ乗り出しそうになる沙和の肩を掴み、背を向け船の船室へ移動する俺達

変に目線に気がつかれても困る。特に俺を避けているなら余計にだ

 

「・・・隊長。先ほど振り向いたときに見えました。船室から出てきた指揮官は兵士と親しげに話を」

 

「黄蓋殿だな」

 

俺の言葉に頷く凪。どうやら潜り込むのは巧く行ったようだな。笑みを保っていられるのも今のうちだ

戦が始まればその顔は凍りつくことだろう黄蓋殿

 

黄蓋殿の居る遠くの船に一瞥し、俺は凪と沙和を連れ他の船へと乗り移った

この情報を稟の耳に入れるために

 

稟に事象を話せば楽しそうに笑い、霞を止めておいてくれと言われた

どうやら予定通りに事は進んでいるらしい。そして今最も忌諱すべきは早まる人間を抑える事らしい

 

「お願いします。最もそんなことは無いでしょうが、より確率を高めるには昭殿が行ったほうが良いですから」

 

「分かった」

 

報告を終えた俺は稟の乗る船から一人降りれば稟に自分の指揮の癖などを伝えていた詠が俺を追いかけてきた

俺の腕を掴み俺を止めると俺を見て、難しい顔をする。何と言って良いのかといった顔だろうか

 

「稟の事、呉との交渉も失敗するって予想ついてたって事も怒らないであげて」

 

「分かってるよ。多分、稟も成功するならそれに越したことは無いって思っていたんだろう」

 

「うん。一晩話してよく分かった。あの娘、とっても優しい娘よ。昭は分かってると思うけど」

 

「大丈夫。秋蘭の事も、この後の事も俺は稟に対して不信感や恨みなんか少しもない。安心しろ」

 

少しだけうつむく詠に掌を差し出せば、詠は拳を構えて真っ直ぐに俺の掌に拳を打ち込む、そして笑顔をみせてくれた

大丈夫、俺は魏の軍師を信じているよ。勿論詠のこともだ

 

その後、霞の元へ向かえば偃月刀を見ながら何やら思案顔で天幕前の椅子に座っていた

なので霞のに近づき、頭を撫でれば「心配いらん、昭と同じ。ウチが偃月刀を振るうんは戦の時や」と言っていた

「だからもうちょっと撫でて」と言われ、気が済むまで撫でてやった。偉いだろう?褒めろということらしい

全くだ、ちゃんと我慢することが出来ている。ならば稟の言うとおり問題は無い

 

満足するまで撫でてやり、華琳の元へ向かうと稟から進言された華琳は軍の半分を河の中へとわざと進めた

敵が奇襲をしやすいようにとの事だろう。黄蓋殿には兵を河に慣らすためと伝え、いつの間にか居なくなっていた

鳳雛には特に何も言わなかった。恐らくは昨日の内に自軍へと送り返したのだろう

 

 

-3ページ-

 

 

「いよいよね。もうすぐ陽が落ちる」

 

「ああ、陣形は既に整えてある。一つだけ良いか?」

 

「ええ、何かしら」

 

「俺の知る曹操は赤壁に郭嘉が居ない事を嘆いた」

 

河に進めた船の上、船室で華琳の警護に当たりながら郭嘉のことを話せば

俺の言葉に目を見開き、腹の底から笑う華琳

そして天運を掴めなかったのだろう。と俺の手を握り見上げる

華琳はこう言いたいらしい、今私の手の中に天運は有ると。稟が生きているのは貴方のおかげだと

 

俺は華琳に礼を言おうとした瞬間、華琳の表情が変わる

 

「風か」

 

「ええ、風が変わった」

 

今まで川上から吹いていた風が急に川下からへと変わる

これが始まりの合図か、ならば敵が来る

 

「稟が言って居たのはこれね。周瑜と黄蓋はこれを狙っていたのか」

 

「そのようだ、来るぞ」

 

同時に船室へと駆けこんでくるのは霞

肩越しには周りの船からだろう炎が上がっているのが見える

 

「華琳っ!」

 

「黄蓋が火を放ったわね?」

 

「昭達が怪しい言うた連中が予想通りの動きをしおったで、今桂花が真桜達連れて消化と迎撃に向かっとる」

 

「先が解るというのは随分と気が楽なものね。他の皆は?」

 

「詠の指揮で・・・と言っても本当は稟が指揮しとるんやけどボチボチ呉の連中と接敵する頃や。ウチはこのまま一馬と

後方に、陸まで下がれって指示もろたからついでに立ち寄った」

 

霞と一馬を後方にか、いよいよやる気だな詠の策を。果たして稟に使えるかどうか、詠だからこそ

月と友である彼女だからこそ考えつく、そして運用できる用兵。軍師郭嘉の力を見せてもらおう

 

依然落ち着いた表情で華琳は頷き、霞も華琳の雰囲気にどこか余裕のある表情で握る偃月刀にも無駄な力が入っていない

正しく万全といったところか

 

「さて、元より私の軍は準備が済んでいる。昭、行くわよ。今日は盾ではなく剣として振るわれなさい」

 

「了解した。これより王の剣として戦場を舞おう」

 

頷き礼を取る男に華琳の顔は戦場の顔に変化する。口角を釣り上げ、冷淡な笑みを浮かべる武の王に

共に横に立つ男もまた、清濁を合わせ持つ鋼の強さを持つ瞳へと変化する。まるで己を一振りの剣にするかの如く

 

霞を先頭に外へ出れば、船の上は既に敵味方が入り乱れており戦闘が開始されていた

露払いをするように霞は近くの黄色い布を腕に巻いていない人間だけを切り捨てていく

 

桂花の提案で夜間に敵と味方の区別を着けるため腕にまいた黄巾党を思い出させるその格好に

皆は苦い表情を浮かべたが、実際戦闘になればこれほど分かりやすいものはない

稟に負けじと必死に考えだしたのだろう

 

「後は大丈夫よ。指示通り行きなさい」

 

「お、分かったで。後方に流琉と季衣もおるしな。死ぬなよ」

 

おまけだとばかりに華琳に向けて突撃を仕掛ける兵を紙切れのように薙ぎ払い、後方の船へと飛び移る霞

其れを見た流琉と季衣は華琳の元へと駆け寄ろうとすると、河から飛び出してくるかのように船艇を駆け上がる人影

 

視界に影が入った俺は華琳の体を掴み後方へと飛び退く

一瞬遅れて俺の首もとを通り過ぎる曲刀

 

人影は二つ。一人は長い野太刀を背に構える長い黒髪の少女、周泰

そして曲刀を持ち、涼し気な鈴の音を鳴らして俺に燃え盛る恨みのような目線と殺気を送る甘寧

 

この時を待っていたと言わんばかりの眼を俺に向ける甘寧に俺は笑ってしまう

思い通りではないかと

 

「犬が、飼い主のもとを離れ追ってきたか」

 

「どこまで私を侮辱する気だ舞王っ!!」

 

同時に敵兵が船を駆け上がると流琉と季依の前へと立ちふさがり甘寧と周泰は俺と華琳に武器を構えていた

 

「華琳様っ!!」

 

叫ぶ流琉と季衣。だが華琳はゆっくりと俺の後ろへ移動するのみ

 

「此処まで予想はついていたのか?」

 

「勿論。だから稟に言ったわ。昭さえ、私の最強の武具さえ置いてくれれば構わないと」

 

大鎌【絶】を構え、前に立つ二人を見据え不敵な笑みを浮かべる

 

「舞え、我が武具よ」

 

男は腰の剣、青スの剣と倚天の剣を抜き羽のように両腕を広げると顔を上げ跪く

まるで鳥が王の前で羽を広げ休むように

 

甘寧の眼に映るのは魏と描かれた背を見せ、此方を馬鹿にしているようにしか見えない光景

怒りが頂点に達し爆発するように地を蹴り素早く左右に飛びながら死角からの攻撃をしかける

 

襲いかかる甘寧。そして柴桑での戦いのようには行かぬと隙を消すように周泰に同時に攻撃をさせる

右からは周泰、左からは甘寧が襲いかかるが華琳はゆっくり大鎌を振りかぶりスゥっと周りを見回すと

徐に男の首目掛け刈り取るように鎌を振るう

 

男の首がある場所には何故か並ぶ甘寧と周泰の首

 

襲いかかる二人の攻撃が交差する瞬間、男は後方に。甘寧と周泰の間に飛び剣を納刀

攻撃点をずらされ、男の目の前で交差する周泰と甘寧の武器

 

男は華琳の目に映る交差する周泰と甘寧の腕を取り、自分の首のある場所に引きこみ並べ

自分だけは更に後方へと飛んでいた

 

左側から襲い来る鎌の切っ先を周泰は反応出来ず、甘寧が何とか剣をはさみ込めば超重量武器の大鎌の威力に

二人は木っ端のように吹き飛ばされる

 

「そ、んな。馬鹿な」

 

船室の壁に叩きつけられ眼を回す周泰の体と船に挟まれる甘寧はズルズルと体を地につけてしまう

今起きた出来事がとても信じられないと言った表情で、華琳の方に眼を向ければ華琳はゆっくり鎌を回し

男はまた華琳の前に腕を広げ跪く

 

甘寧の姿を見た呉の兵士は季衣と流琉を更に船の底から現れる仲間に任せ、武器を構え華琳と男に一斉に襲いかかる

 

襲いかかる無数の槍

 

だが華琳はまた周りをゆっくり見回すと、流麗に脚を船床に爪先から着けると思い切り振りかぶった鎌を

男の首目掛け力の限り振り回す

 

だがそこには男の首無く。有るのは敵兵の首が並ぶのみ

男は華琳の眼から華琳の望む動きを読み取り、ただ其れに沿って動き敵を拘束

己の首がある場所へと次々に引き込んでいく

 

華琳の正面から、男にとっては背から来る槍を躱し、敵の腕を掴み、首に腕を回して船床に押し付け

自分の首と同じ位置に抑えつけると華琳の鎌は容赦なく男の首を狙い鎌を振るう

 

だが宙に舞うのは敵兵の首のみ、男は次々に体を滑り込ませ華琳に呼応するように流麗に敵を掴み

時に華琳に襲いかかる槍を剣で切り落としていく

 

唖然とする甘寧の眼に映るのは美しく血雨の降る中を舞い踊る武王の姿

そして、まるで舞台の黒子のように舞と演出が滞り無く進むように動く舞王

次々に首無の体になっていく呉の兵の姿に甘寧は絶望に似た咆哮を上げた

 

「四方から囲めっ!舞王の体は一つだ、背後から曹操を討ち取れっ!」

 

甘寧の言葉に華琳と男を囲む呉の兵士

すると華琳は敵を遠ざけるように自分を中心に鎌を水平に持ちなぎ払うように一回転

 

だが呉の兵士には当たらず、兵は攻撃が空振りし動きが止まった時を見計らい一斉に槍で突く

 

「なんだとっ!?」

 

襲いかかる槍の切っ先。曹操を殺ったと思えば急にある方向に引っ張られるように宙を舞う華琳

呉の兵の目にうつるのは空を舞う華琳の手に有る白い紐

 

着地点には舞王の姿。紐は舞王の腕に巻かれた包帯

何時の間にあのような場所に!と驚く呉の兵士

 

「なんて奴らだ・・・」

 

離れた場所で見ていた甘寧の目に映ったのは一回転する鎌に脚を掛け囲みから脱出する男の姿

そしてご丁寧に自分の腕に巻かれた包帯を外し、華琳へ握らせていた姿

 

「もう大丈夫です。申し訳ありません」

 

「下がれっ、こいつらの相手は私達がする。お前たちは許?と典韋を押さえ込め」

 

囲みながらも手が出せなくなっていた兵を下がらせれば、周泰と甘寧の眼には片手に切り取った呉の兵の首の髪を掴み

肩に大鎌を担ぐように乗せ、跪く男の肩に片足を乗せる体を真紅の血で濡らした武王の姿

口がまるで亀裂のように裂けて笑みを作り出す美しくも恐ろしいその表情に周泰は小さく悲鳴をあげた

 

「何だというのだ、貴様まで舞を舞うのか曹操」

 

武器を構え、此方を威嚇するように眼を細める甘寧に華琳は何を言っているのかと笑う

 

「何処まで此方の事を知っているのか知らないけれど、元々舞は私が昭に教えたもの。昭は天から降りてきたとき

何も知らなかった。何も持っていなかった。私の舞の相手をさせて、昭が其れを覚えただけ」

 

舞を使った戦い方等教えた覚えもなければ、双演舞なども授けた事もないと言う華琳

 

「私が教えたものだから昭が私に合わせられるのは当たり前でしょう?双演舞も元々は昭と武の練習に思いついた遊び

私の動きを一番に知っているのは昭だし、勿論昭を一番に巧く使えるのは私だけよ」

 

何を驚くことが有るのかと笑う華琳に甘寧は忌々しいとばかりに歯を噛み締め音がなった

 

「あれが・・・前に華琳様が仰ったアイツが盾であり剣であるという意味」

 

遠くで凪達に消火の指揮をしていた桂花は、舞い踊るように戦う華琳の姿を見て華琳の言葉を思い出す

 

「何ぼさっとしとるんや、はよ次行くでっ!」

 

「煩いわねっ!凪、真桜、沙和。竜吐水の出力をもっと上げて!駄目な船は船底に穴をあけて沈めるわよっ!」

 

横目で次々に火を消される様子に周泰は焦りの表情を見せ、甘寧は舌打ちをする

討つべき相手は目の前に居るというのに攻め手が見つからない、この異様な攻撃方法に打つ手がなくなっていた

 

「訂正しろ、俺と一番に舞を合わせられるのは秋蘭だ」

 

「フフッ私からすればまだまだね。其れよりも皆と舞う叢演舞には名が有るのでしょう?

私との舞は何という名をつけるの?」

 

「・・・・・・女王の断頭台」

 

目の前の敵など眼中に無いとばかりに会話を始める二人

そして男の言葉に華琳は更に楽しそうに声を上げて笑っていた

 

「良いわね。武王の私に相応しい舞だわ。来なさい甘寧、周泰。貴女たちの首を狩りとってあげる」

 

舞の名に満足気な表情を浮かべ、大鎌を両手に握り締める

まだまだ戦は今始まったばかりだと

 

 

 

 

説明
ようやく始まりました
始まるまで長くなってしまってちょっと焦りましたが
無事、赤壁となりました

今回の舞のイメージ曲はALI PROJECTの
【跪いて足をお嘗め】です
http://www.youtube.com/watch?v=R5lP5vlEmsI&feature=related
宜しければご一緒にお楽しみください

何時も読んで下さりありがとうございますm(__)m
コメント、応援メッセージは明日お返しいたします
申し訳ございません( TДT)ゴメンヨー
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
9100 7038 63
コメント
aoirann 様コメントありがとうございます^^舞と武のコンビです。元々武は舞に通ずという言葉もあるらしく、相性はバッチリかとw(絶影)
GLIDE 様コメントありがとうございます^^原作だと結構残念な扱いなので、頑張て活躍させました。郭嘉の能力を知っていれば本来は恋姫もこんな感じがじゃないカナって思ったりします。(絶影)
KU− 様コメントありがとうございます^^稟がようやく輝く時が来ました。風の事は頭の片隅に置いておいてもらえると今後の展開をより楽しめるかと思います^^(絶影)
ルーデル 様コメントありがとうございます^^華琳様のドSな部分を書けているか少々不安だったのですが、猟奇的と言われて安心しましたw(絶影)
Ocean 様コメントありがとうございます^^そうなんですよー、そのうちそこら辺も書こうとは思っています。この曲はかなーり好きな曲なので、ノリノリで書かせていただきましたw(絶影)
ken 様コメントありがとうございます^^わくわくしていただけるのが一番です!楽しんでくだされば私もやる気がでます!!(絶影)
トランプ様コメントありがとうございます^^気になる引きで申し訳ないw寝不足になるほど気になっていただけているとは、楽しんでいただけているようでなによりです><今後も楽しんでください^^(絶影)
覇王と舞王のコンビですか、楽しみです(aoirann)
稟かっけぇ!原作だと鼻血しかださないのにwww(GLIDE)
稟が大黒柱になったようだw読んでてニヤリとする展開ですね。とはいえ、稟への疑惑がどうしてもまだ残ってしまう。風は一体今どこに?(KU−)
華淋様さすが猟奇的で寒気がいたしますww(ルーデル)
遂に火蓋が切り開かれた赤壁の戦い! 舞は華琳から教わったんだ、てっきり曹騰爺さんから教わったと思ってた。初お披露目の華琳との舞は「女王の断頭台」とは、だからあの曲なんですねww 序盤でこう熱いと、これからの戦いが楽しみでしかたない!!(Ocean)
wktkがとまらない(ken)
ぬわ〜〜〜つ、続きが気になる!!もやもやする〜〜〜!!!気になって眠れないかもしれない!!!!!寝不足になったら恨んでやるw(トランプ)
タグ
真・恋姫†無双 オリキャラ 

絶影さんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com