仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双+α ぷち七夕祭り |
ディケイド一刀のいる外史のある日のことである。
「なあ一刀さん」
「うん?」
一刀とたまたま一緒に歩いていたモトナリが声をかけてくる。
「あれは何してるん?」
「笹なんか家の前に置いて……」
一緒に居たモトチカとソウリンも尋ねてくる。
「あれ? 日本じゃ普通だと思ったんだが……」
「日本では江戸時代後期からの風習ですから、その人達にはまだ馴染みがないのでしょう」
そこに稟がやって来る。
「そうだったのか」
「江戸時代後期?」
「馴染みがない?」
「とりあえず今日が何日か分かるか?」
「今日って……」
「七日かいね」
「そうだ。七月の七日。昔はともかく現代じゃ『七夕』って言うちょっとした記念日だな」
「いったい何すると?」
「そうだな。とりあえず写真館に帰ってから説明してやる」
一刀達は写真館に帰る。
仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双+α ぷち七夕祭り
「へぇ〜、これに願い事をね〜」
ソウリンが短冊を手に持つ。
「はい。自分の好きなことを書いてもいいんですよ」
「まあおまじないみたいなものだから、本当に叶うかどうかなんて分からないけどね」
「おいおい、詠。せっかくの説明で夢をぶち壊してやるなよ」
「でも結局叶うかなんて分からないんなら、変なこと書くよりはいいでしょ」
「そうだけどな……。まあ、とりあえず書きたいこと書きな」
「そうやね〜」
「なにがええやろか」
「う〜ん……」
モトナリ、モトチカ、ソウリンが何を書こうか考える。
「一刀は何書いたの?」
「おっとそれは基本的に言っちゃだめだ」
「なんで?」
「なんとなくだ。まあ吊るした奴を見るのならいいけどな。
もう俺達はそれぞれのお願い事を書いた短冊はそれぞれ保管してるぜ。
後はお前達の分だ」
「そうかいな〜」
「何にしよ〜」
「なあ一刀」
「なんだ?」
「一刀と一緒に居たいってあり?」
「普通ならありなんだが、俺はお前達を元の世界に帰して来いと言われてるしな」
実はこの毛利モトナリ、長曽我部モトチカ、大友ソウリンの三人の少女達は少し前に一刀が訪れた日本の戦国時代でその世界の住人全てが女性と言うかなり異端の外史の人間で、一刀がこの外史に帰る時に勝手についてきたのだ。
そのため一刀は管輅から元の世界に帰すようにと言われているのだが、一刀は強制は好まない性分であったので、とりあえず気が済むまでは帰さないつもりであった。
「まあお前達の気の済むまではいていいさ。だから、俺と居たいとか以外でよろしく」
「そうなると悩むな〜」
三人は悩む。そして悩んでから大体1時間くらいが経つ。
「これにしよ」
「じゃあうちはこれ」
「そいなら……」
ようやく三人の筆が進む。
「「「出来た!!!」」」
「よし、それじゃあ夜になるまでそれを取っておけよ。月、お袋さん、パーティーの準備お願いします」
「はい」
「分かりました」
「パーティー?」
「宴のことだ」
それから夜になった。
「さてと、七夕と新参者三人の歓迎を込めたパーティーだ!」
「新参者三人って……」
「うちらのことか?」
「そうだ。一応帰すようには言われてはいるが、それでも歓迎パーティー……歓迎の宴くらいはしてやらんとな」
「おおきに」
「ありがと、一刀!」
ソウリンが一刀に抱きつく。
「ずるいぞ、ソウリン! うちも!」
するとモトチカが一刀に抱きつく。
「二人とも……うちも!」
モトナリまで一刀に抱きついてきた。
「お前ら……離れてくれ……」
一刀は少し息苦しそうに言う。
離れないといけない理由、それは一刀と共に戦ってきた破の将達の嫉妬に近い目線が一刀に釘付けであった。
「とりあえずは笹に短冊飾るぞ」
一刀は抱きついてる三人を振り払うように置かれている笹の方に行く。
「……よしと」
一刀は短冊を飾る。
「何書いてたの?」
皆が気になって見る。
『のんびりした旅ができますように 北郷一刀』
短冊を見た一同は声を揃えてこう言う。
『なにこれ?』
一刀が真面目に答える。
「最近、のんびりした旅してない気がしてな……」
「してるじゃん」
「いや、まったくしてないわけじゃないけど、なんか最近は旅先で色々トラブルが多い気がしてな……。
この前だってこいつらの世界に行った時なんか、真紅の甲冑騒動に巻き込まれちまったしな……。
とは言ってもなんか最近は旅疲れしてきたのか、いつも以上に休む予定ではあるけどな」
「一刀さん…」
「まあそう気にすることはないさ。それにこの世界に来ちまった以上、現代をお前達に見せてやりたいしな」
一刀がモトナリ達に向けて言う。
「いいんですか?」
「管輅さんが何か言ってきませんか?」
稟と風が少し気にする。
「別にいいだろ。言われたら言われてで適当にするさ」
「用は反省する気ないんだろ?」
翠にそんなこと言われると……。
「その通り」
「威張らない」
詠にツッコマれる。
「まあそれはそうとお前達も短冊吊るして、宴でもしようぜ!」
一刀が何とか盛り上げようとする。
それから何とかパーティーで盛り上がる。
しばらくして……。
「さてと何書いたかな?」
一刀が皆が書いたものを見てみる。
『一刀殿がもう少し居てくれますように 郭嘉』
『お兄さんの鈍感が治りますように 程c』
『自分をもっと磨く 楽進』
『面白いからくりをもっと作る 李典』
『沙和好みのお洋服がもっと出ますように 于禁』
『至高のメンマを! 趙雲』
『競馬で勝てますように 馬超』
『お姉様が素直になれますように 馬岱』
『一刀さんや詠ちゃん達と楽しくすごせますように 董卓』
『月といつまでも一緒に居られますように 賈駆』
『皆、幸せに 呂布』
『恋殿といつまでも 陳宮』
『全てのお猫様と仲良くなれますように 周泰』
「ふんふん……あいつららしいな。
さてと、あの三人は何を書いたんだ?」
一刀は一番気になるモトナリ、モトチカ、ソウリンの書いたのを見る。
『三人で楽しく過ごせますように モトナリ』
『三人で楽しく過ごせますように モトチカ』
『三人で楽しく過ごせますように ソウリン』
三人とも同じことを書いていた。
「あいつら……」
「一刀さん、見たの?」
そこに噂の三人がやって来る。
「ああ。お前ら、仲いいな」
「まあそれなりの付き合いやからね」
「聞くけど、その楽しく過ごすのに俺と過ごすのも入ってるのか?」
「「「もちろん!!!」」」
「ははは……」
一刀は思わず苦笑いをする。
(まあいろいろ苦労するけど、まっいっか)
一刀は今を楽しむことにした。
説明 | ||
この話は作者が書いていた「仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双 feat戦国乙女 究極完結編」の続きとされるものです。 また作者が方言をきちんと知らないため、一部のキャラの口調が原作と違うことをご了承ください。 |
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