子ども探偵 |
子ども探偵
1
高二の俺、店頭販売にはガチ探偵の弟がいたりするのだ。
名前は広、店頭広、小3だ。
弟は、自分の名前が気に入らないらしく、“ホームズ”
と名乗っている。厨二だなぁまったく。
しかしそんな弟は頭がいい。
分厚い本を何冊も読み、日々研究をしている。
そんな弟といった旅行先の旅館で俺たちは、
殺人事件にまきこまれてしまった。
2
「まったく、楽しい旅行が台無しだよ」
「そうね」
父さんと母さんは帰り支度をしている。
そりゃそうさ
だれだってこれ以上事件にかかわりたくないだろう
しかしやつはちがった
うちのホームズは、事件現場に入り込み、周りの検証なんかはじめやがった。
いやいやなにやってんだよもう。
事件があった部屋は事件当初密室で、ドアや窓にも入られた形跡はなかったらしい。
それどころか、犯人の死因すらわからないらしいのだ。
わかっていることは、昨晩の11時から3時までに殺されたことだ。
つまりこの旅館にいる全員が容疑者なわけだ。
死因が分からないと言ったが、なぜ殺人と決めつけているか。
それはうちのホームズがそういっているからだ。
殺されたらしい女性は彼氏と二人で旅行に来ていた。
彼氏は急な仕事の呼び出しで、午後6時に仕事場に行った。
会社の上司いわく、しっかりと仕事をしていたらしい。
つまり彼氏は犯人ではない。(ホームズはうなってたが)
つぎに彼女の部屋を捜査した際に、薬のようなものを見つけた。
しかし、しんだ彼女からは薬は発見されていない。
しかもあったのは睡眠薬だ。睡眠薬ではひとは死なない。
しかし、あいつはなにを思ってこの事件を殺人事件だと言っているんだ。
まさかあいつが殺したのか?いや、それはない。
しかしそんな殺人がどうとか疑っている俺に、確信を持たせる知らせが来た。
旅館のシェフが殺されたのだ。
心臓を刺されて・・・
3
犯人は何がしたいんだろうか?最初に女性を殺した?時、誰もが殺人だとは
疑わなかった。しかし今回、明らかに殺人まがいなことをした。
挑発かなにかか?何が目的なんだ?
二人の関連性は全く見えてこない。
どん詰まりになった。
てゆうか俺は探偵じゃねぇしな。
ホームズサイド
事件の概要は・・・
一件目密室
二件目殺傷
殺された奴らの名前からは何も共通点はみつからない。
つまり殺害方法か殺害場所、時間か何かか?
密室、殺傷・・・
最初の密室は殺された現場の状況だから殺害方法ではない。
これは再度調べる必要があるな・・・
殺された場所も関係あるだろうな。
殺そうと思えばシェフも夜中に殺せたはず。
しかも密室で・・・
なるほど一種の挑戦とゆうわけか・・・
だがまてよ
犯人はなぜ一件目の殺人の時、女性が一人だと知っていたんだ?
いや、まあまだ殺されたのは二人
一人づつ殺さないといけないとゆう方式に当てはめるのは早すぎる。
しかしそうゆうと二件目のシェフも一人だけ殺されている・・・
まるで狙いをつけられたように・・・
内部の犯行の可能性が高いが外部の可能性が消えたわけではない・・・
どうなってやがるんだ・・・
ん?
なんだか騒がしいな?
「なにかあったのか?兄貴?」
おれは兄貴に聞いた。
「出たんだよ新たな被害者が・・・」
何?新たな被害者?
「どこだ?死因は?」
「お風呂にはいってた男性が水死したんだよ」
「水死?」
俺は現場に行ってみた。
男はビニールに寝かされていた。
どうやら首にあったあとから絞殺らしいな。
殺傷、絞殺・・・
つながりが見えない。
やはり最初の手掛かりを見つけないと。
俺は一件目の現場へと向かった。
4
一件目の事件が起きた部屋は二階の右から三番目の203号だ。
たいして広い旅館ではないし、殺人は部屋だけではなく
調理場、風呂場でおこっている。殺人現場も何らかの共通点があるはず。
なるほどそうか!!
部屋、調理場、風呂場
これは一般的な客が訪れる順番を表しているのか!!
まずチェックインを済ませて部屋に行く
次は飯を食うために食事会場に隣接するキッチン
キッチンなら板前一人になる確率が高いからな。
そして、飯を食ったあとは風呂場か・・・
これで事件が終わりじゃないとしたら・・・
次は風呂上がりによくやる卓球場か?
しかしあそこは風呂上がりじゃなくても利用する客もいる。
ひとも多いしとても殺人現場としては向かないと思うが・・・
だが可能性のひとつとして置いておこう
次に殺害方法だ。
これは最初の事件がどんな殺され方をしたのか、だな・・・
俺は部屋に入るととんでもないものを見てしまった。
女の彼氏が首を吊っていたのだ。
それもパンイチにされて。
ますますわからない。
風呂場の次は部屋?
でも場所的には風呂の次は部屋だろうな・・・
くそっ
所詮ガキのあそびだったのかよ
俺は父さんと母さんに連れ戻された・・・
事件を解決できないまま・・・・
5
後日談をはなそう。
あのあとすぐに事件は解決した。
なにやらプロの探偵か何かわからんがあっさりと事件を解決しやがった。
犯人は旅館の関係者だったらしく、俺の見逃していた人間関係が、
事件のカギだったらしい。
旅館側の気に入らない常連を消すためのものだったらしい。
殺された場所も殺され方も関係なかった。
ましてや部屋で見つけた女性は二人目の被害者だった。
なんたるざまだよ。
ガキが出しゃばってきてこのざまか・・・
俺はその後必死に勉強し探偵になった。
もうあんなふうなことがないように・・・
これいじょう未解決事件がふえないように、と・・・
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こどもの奇抜な発想は ときに天才かとおもわせる |
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