袁・恋姫+無双 奪われた御遣い |
「此れより、軍議を行う。静粛に。」と、翁の一声より緊急集会でザワついていた文官・武官達が押し黙った。
「帝より、御達しがあった。最近、黄布を頭に巻いた集団が世の中に跋扈しておるが、なんとこの集団・・・首領・張角を筆頭に民を扇動し遂に漢王朝に武力蜂起をしたそうじゃ。ついて、大将軍閣下が漢の名門である袁家を中心に各諸侯に黄布の賊討伐命令が下された。」
さっきまで静まっていたはずのザワメキが余計にひどくなった。無理も無い・・・好き勝手やっていた王朝の負を俺たちに押付けたのだからだ。
「では翁殿。此度の戦、如何するつもりで?」と、一人の将が求めてきた。名を淳于瓊と言い、以外にも袁家の懐剣という渾名を持ち将位も顔良・文醜よりも上でもある。と言っても、斗詩殿(顔良の真名)と猪々子殿(文醜の真名)は姫の御守があるので矢鱈めったに出撃が出ないらしい。
「うむ、此度の事じゃが・・・・一刀君?やっては見ないかね??」と、突然振ってきたのだった。
「・・・なぜ私が?」驚きをうまく隠せていないだろうが、取り敢えず平常心を保ちながら聞いてみた。
「な〜に。規模がデカイとはいえ賊討伐には変わりしない。それに御主の事も心配じゃ。先の事・・・例えば、上党の一件から部屋に篭りがちと聞く。偶には今を見据えてみよ、意外と解決の道が見出せると思えるぞい?」
・・・驚いた。其処まで分かっているとは。
確かに上党の一件『天の御遣い』の報告を聴いた時、最早前の世界にすら棄てられたと錯覚して部屋に閉じこもっていたんだよな。
・・・そうだな。俺は復讐すると決めたんだ。この糞ッ垂れの世の中に、それを作った漢王朝に!!
やろう・・・やってやろう!
天の御遣い??っは、今は放って置こう。待ってろよ、賊達!!貴様等に憎悪の刃でギタギタにしてやる。
空気が変わった。いや、濁ったって感じがする。一刀の空気が変わって・・・ていうか、あいつの周りに瘴気が漂っている感じがする。
此れが千冬姉さんの言っていた一刀の闇か・・・なんかまだまだ出てきそうな気がするぜ。
「では、姫君・・・華麗に蹂躙する策と泥臭くとも圧倒的名誉を手に入れる策の二つがあるのですが・・・いかがいたしますか?」
「「「「「ヒィッ!!」」」」」
と、何人か悲鳴を上げ気絶した・・・うん。俺も少し出そうに成ったが踏み止まった。さすが俺。出来る、イケル。・・・と呪詛を唱えないといけない俺って情けないな〜。
爺さんも、「フォッフォッフォ・・・少し煽りすぎたの(汗)」と言って・・・て、待てや爺さん。原因はあんたかよ!!
淳于将軍は、「・・・心地良いな。戦場前の静けさとは正にこの事。審正南・・・評価を改めるべきだな。」て、ウンウン言ってるけど・・・ここの将軍の中で凶暴じゃないのって顔将軍だけなのかn「バシッ!!」って、イテ〜〜?!
「誰が凶暴だと愚弟が・・・全く、こんなにも優しいお姉さまに何たる口か。」
い、いや、千冬姉。心の中を読んで突っ込まないでk「バシッ!!」グガ!
「千冬姉ではない。張将軍だと公的場ではそう言えと教育しただろうが・・・もっぺん詰めるぞ?」
ひ、ヒィィィィィ!!こ、此れは退いても良いよね?そうだよね!!
って言ってる間に一刀の話が終わっていた・・・やべぇ、殆どころか全然聞いてねぇ。
「コホンッ。では、此れより作戦を発表いたします。私達本軍は、淳于将軍を筆頭に顔良さんに文醜さん。及び田爺を参謀にキ州に入る賊達の殲滅。及び南下して他諸侯たちへの援軍派兵を行います。兵は10万。そして、別働隊は張将軍を旗に臧洪・候惇・張徳(鈴々の偽名)・高覧、参謀に審配さんを付け凡そ5千の兵にて敵主力都市、青州城攻略を命じます。皆さん、袁家の力・・・思う存分に振るいなさい!!華麗に・優雅に・勇ましく!進撃なさい!!」
「「「「「ははっ!!」」」」」
・・・ってハァ!た、たった5千で10万以上いると言われる青洲城に乗り込むのかよ!!
て、千冬姉及び審配三人衆。ウキウキと出立準備しないで!あと、一刀の瘴気を止めろ!
っえ?無理?て、言うか言い出しっぺが止めろ?!いや無理だろうが、な、な?だから取り敢えず一刀?いや、一刀様?肩を掴まないで私室に連れ込まないで?!っヘ?期待するなよ?っておいぃぃぃ!何する気?まさか・・・ホントにナニを・・・っえ違う。作戦を練るから付き合え?・・・な、何だそうか。そうだと言ってく、ッア?期待したって??
するかーーーー!!
若き将兵たち、古参の猛将、憎悪に組するもの・・・個々だった者たちが一同に終結し、賊討伐に乗り出す。憎悪の初陣、そして飛躍は今始まる。
・・・後日、上党を中心に審(攻め)×高(受け)が発表されたのは・・・一人の姉を除いて誰も知らない。(姉は観賞・保存・布教用として2冊持っている・・・と言われている)
絵書けれるって良い事だね・・・誰か、私に絵心を!!
絵描いてくれる人・・・入るわけねえな・・・ハァ。
・・・と、言うわけで感想待ってます!!
説明 | ||
憎悪の知恵が導く策二つ。美と醜が見えない道で繋がる策。此れより憎悪の鎖は千切れ果て、乱世に負を撒き散らす。顛末は天すらも分からない | ||
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コメント | ||
readman 様>ありがとうございます。これからも御愛読よろしくお願いします(流狼人) 一夏が良い具合に場を和らげてるなぁ。麗羽の将は皆良い性格してるし一刀にも脆さがあるしで面白かったです。(readman ) |
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