GROW3 第九章 体育祭、武道大会最終日part3 |
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「そんな・・・」
ドサァァァッ
しょ、勝者、貢納松。
「ゴメンネまっきー・・・」
勝負はあっという間に決着してしまった。
俺も会場の人たちも一体何が起こったのか分からないでいる。
ただ一つ分かるのは、松さんが勝ったということだけだった・・・
1
武道大会第四回戦最終試合。
三澤薪南VS貢納松の試合がいよいよ始まろうとしていた。
松さんは先にフィールドに立って薪南を待つ。
薪南も続いてフィールドに立った。
「松さん。今日は勝たせて頂きます。」
そう言う薪南に対し松さんは無言で目をつむっている。
もう試合の風景が見えているみたいだ。
「始め」
審判の合図とともに、薪南が動き出す。
「先手必勝っ」
強力な右ストレートが松さんのこめかみに直撃する。しかし、
「ピクリとも動かない?」
直撃したはずなのにまるで何もなかったかのようにしている松さん。
「女神の羽衣か・・・」
そう言ったのは衣さん。
「あの羽衣はわたしたちの絶対防御結界よりもさらに強力なものだ。あの程度の攻撃、
ダメージにすら入らない・・・」
「そんな・・・」
「ふふふ。まっきーも頑張ってここまで来たのよね。でもお遊びはおしまい。」
ニッコリ笑う松さん。まるでもう勝負がついたような表情を見せる。
「いつもはあんなに戦えたのに・・・」
「いつもは手加減してるもの。じゃあもう終わりね・・・」
ボッ
何かが薪南の下腹部に当たり、薪南は倒れてしまう。
「そんな・・・・・」
しょ、勝者、貢納松。
以下冒頭に戻る。
2
四回戦の終了後に、バトルロイヤルが行われた。
もはや結果はほとんど見えていたようなもので、
俺、湖都海天使、三澤薪南、七天国使の四人が本選行きを決めた。
これで本選の10名が決まったのだが・・・
「なんかあんなにぼろ負けしたのに本選行けるなんて申し訳ないよ・・・」
薪南はかなり落ち込んでいる。確かに松さんの強さは異常だった。
薪南は決して弱いわけではないのだが。
「でもいいじゃないか。本選に出れたんだから。」
俺は薪南を元気づける。
「そうね。とりあえず本選に出れるんだし。もう時間ないけど努力しなきゃ」
「よかった。もっと落ち込むかと思ったのに。俺なんかかなり落ち込んだのによ」
「こんなことでいつまでも落ち込んでなんかられないよ。本選はもっと強い連中が出るんでしょ」
「そーだな」
俺は去年の大会の話を思い出す。
すべて一瞬で決めてしまったシグマーさん。
今年は親父クラスを6人も・・・
いかんいかん。強くなればいいんだ。
3
しばらくの休憩の後、五回戦以降の試合が始ろうとしていた。
余談なのだが三尋さんと衣さんの二名がここにきてのシードwww
作者コラww
そして第五回戦は二試合。
御狩懈刹那VS孔雀院舞華
エイミーVS貢納松
この二試合。
試合も残すとこ後6試合。
果たしてだれが優勝するのか?
4
第五回戦第一試合目
裏生徒会四天王、御狩懈刹那さんと、同じく孔雀院舞華ちゃんは、フィールドで向き合っていた。
お互いに四天王同士だが、サシでやり合うのは初めてのことらしい。
審判も、あまりにも空気が張りつめているためなかなか開始を告げられないでいる。
そんな審判に舞華ちゃんは、
「始めていいの?」
と、言う。
「あ、はい始めてください。」
「さてー。始めようかー刹那ちゃーーん。わたしの会長をあそこまでぼこっといてぇ無事で帰れるなんて思うとらんやろなぁ」
「なっ。べ、別にそこまでぼこってないよ。ただ敬意を表して当たらせてもらっただけだ」
「ふぅーん。刹那ちゃんは会長のことが好きなのにツンデレさんなんやなぁー」
「ふざけるな舞華!確かに尊敬はしているがす、好きだなんてっ」
「隙ありぃーー(^^♪」
っぐぐっ
「なっ」
刹那さんの袖を攫んで下に投げる舞華ちゃん。倒れた刹那さんの首元に扇子を向けて言う。
「これで会長の件はチャラや。立ちぃな刹那ちゃん。ここからはわたしらの戦いや・・・」
手を出して刹那さんを起こす。
「相変わらずやることがお子様だな舞華」
手を取って立ち上がり言う刹那さん。
「えへへー。じゃあ始めようか。会長を傷つけた刹那ちゃんのこーかいしょけいーーー」
「お子様体系がぁぁぁぁぁぁっ」